銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です。
前回、NK細胞の歴史というか
負の部分に触れちゃいましたが…
あれは過去のものとして
NK細胞療法のメリットについて
今回はたっぷりとお話しします
自由診療のNK細胞療法では
必ずと言っていいほど
”活性化”や”高活性”という言葉が
NK細胞療法の前についてきます
(臨床研究等で行われるNK細胞療法には
活性という言葉は出てきません)
でもなぜ
活性を付けたがるのでしょう?
最大の理由は
活性と付いた方が効く印象を与える
からです(きっぱり)
あ、またディスった…
リンパ球の中でNK細胞の割合は
2割と低くかつ増えにくいため
サイトカインという物質を混ぜて
培養しなければなりません
サイトカインについてはこちら
サイトカインとともに培養すると
NK細胞の数が増えるだけでなく
NK細胞が活性化(=強化)します
治療に必要な数を増やそうとすると
ついでに活性化が付いてくる訳です
なので通常は、
活性NK細胞なんてのは
わざわざ付けないのですが
活性って付いた方が
効きそうな印象を与える
とか
うちのNK細胞はすごいアピール
とか
いう目的で付けるのです
あ、また…
NKやってる先生たちから怒られそう
話題を変えましょう
NK細胞の強さ(=NK活性)は
個人個人で大きく違います
NK細胞は加齢とともに低下し
特に60歳以降は急激に低下します
他にも
悪い生活習慣などでも低下します
NK活性が低いとどうなるのか?
がんになりやすくなります
日本での調査で、NK活性の強さで高・中・低の3つに分け、それぞれのグループでのがん発症の有無を11年間に渡って調べたところ、男女ともにNK活性の低いグループは高・中グループに比べ明らかに発がん率が高いという結果が得られました。
がん患者のNK活性を調べると
健康な同年代の方を比べると
大幅に低下しています
数を増やすだけになってしまい
がん細胞と戦うには弱い
かもしれません
ただ、私たちの日常中でも
NK細胞は簡単に活性化します
笑うと免疫力がアップする
と聞いたことがあると思います
あれはまさに
笑いでNK細胞が活性化する
というデータをもとに
言われている話なのです
こんな面白いデータがあります
吉本興業の「なんばグランド花月」で、がん患者を含む19人(20~62歳)に漫才、漫談、吉本新喜劇(計3時間)を鑑賞してもらい、その前後で血液採取を行い、血中のNK細胞の活性度を調べた
というものです
19名中の半分以上の人が
3時間の鑑賞の後の方が
NK活性が上昇しています
(〇の丸で囲みました)
正常値以下の5名は全て正常に
そのうちの一人はなんと
ものすごく活性が上がっています
(ーを引いてみました)
吉本が好きで好きでたまらなくて
3時間笑い続けたののかもしれません
とまあ、日常生活の短時間でも
NK活性を上げることができます
もちろん笑い以外でも
NK活性を上げる方法はあります
順天堂の先生の質疑応答に
いろいろ書いてあったので
こちらを参考にしてください
食べ物で言えば、ヨーグルトとか
米ぬかやシイタケのサプリなどで
NK活性が上がるといわれてますが
そのためには少なくとも1か月以上
摂取し続けなければなりません
とりあえず
NK細胞療法を予定している人は
NK細胞を採取する前には
思い切り楽しいことをしてから
採取に臨んだ方が良さそうです
メリット書くの忘れてた…
また次回に
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