Apple社のウェブサイトも喪に服す形で、ジョブズ氏の死去を伝えています。
私が、ジョブズ氏の事を知ったのは、父にAppleⅡを買ってもらった事がきっかけでした。
確か、小学校6年生の時だったと思います。
当時、ジョブズ氏はPCを 『知的自転車』 であると表現していました。
その時のAppleⅡは、年頃の男の子を夢中にさせるだけの不思議な魅力を持った高級なオモチャではありましたが、その実、不便で、自転車が与えるような、誰でも乗りこなせるイメージとはほど遠く、違和感を感じたのを覚えています。
それから、30年がたちました。
ジョブズ氏がなくなった、いま、彼が創った iPhone を眺めていると、未来を夢想した一人の人間の偉大な力を実感します。
誰もが1人に1台持つ事が出来て、だれでも簡単に乗りこなせる。
どこにでも一緒に行けて、私たちを世界の何処にでも連れて行ってくれる。
のろのろと一歩ずつしか歩む事の出来ない人間の能力を加速してくれる。
私たちを冒険の旅に駆り立ててくれる。
何より、それを手にすると、ワクワクして、この世界が輝いて見える。
ジョブズ氏が 30年前に夢見た 『知的自転車』 は、いま、『スマートフォン』という形で、世界中の人々が、その手に触れ、そして使いこないしているわけですね。
ジョブズ氏はこう語っています。
未来を見て、点を結ぶことはできない。
過去を振り返って点を結ぶだけだ。
だから、いつかどうにかして点は結ばれると信じなければならない。
ジョブズ氏をきっかけとして、IT業界に飛び込んだ人も少なくないと思います。
私も、その内の一人です。
まだ見ぬ未来を実現しよう日々努力する私たちIT従事者の一人一人は、皆すべからくジョブズ氏の意思を継ぐものかもしれません。
今晩は、偉大な人物の多大な功績に感謝しつつ、追悼の酒を一人飲みたいと思います。
(写真は、若かりし頃のスティーブジョブズ氏とAppleⅡ)
春日原森