Apple創業者のスティーブ・ジョブズ氏が、昨日2011年10月5日付で死去を報じられました。

Apple社のウェブサイトも喪に服す形で、ジョブズ氏の死去を伝えています。


$27才で起業して10年が経過、今また起業する39歳の起業家のブログ



私が、ジョブズ氏の事を知ったのは、父にAppleⅡを買ってもらった事がきっかけでした。


確か、小学校6年生の時だったと思います。


当時、ジョブズ氏はPCを 『知的自転車』 であると表現していました。


その時のAppleⅡは、年頃の男の子を夢中にさせるだけの不思議な魅力を持った高級なオモチャではありましたが、その実、不便で、自転車が与えるような、誰でも乗りこなせるイメージとはほど遠く、違和感を感じたのを覚えています。



それから、30年がたちました。


ジョブズ氏がなくなった、いま、彼が創った iPhone を眺めていると、未来を夢想した一人の人間の偉大な力を実感します。


 誰もが1人に1台持つ事が出来て、だれでも簡単に乗りこなせる。

 どこにでも一緒に行けて、私たちを世界の何処にでも連れて行ってくれる。

 のろのろと一歩ずつしか歩む事の出来ない人間の能力を加速してくれる。

 私たちを冒険の旅に駆り立ててくれる。

 何より、それを手にすると、ワクワクして、この世界が輝いて見える。


ジョブズ氏が 30年前に夢見た 『知的自転車』 は、いま、『スマートフォン』という形で、世界中の人々が、その手に触れ、そして使いこないしているわけですね。


ジョブズ氏はこう語っています。


  未来を見て、点を結ぶことはできない。

  過去を振り返って点を結ぶだけだ。

  だから、いつかどうにかして点は結ばれると信じなければならない。



ジョブズ氏をきっかけとして、IT業界に飛び込んだ人も少なくないと思います。


私も、その内の一人です。



まだ見ぬ未来を実現しよう日々努力する私たちIT従事者の一人一人は、皆すべからくジョブズ氏の意思を継ぐものかもしれません。


今晩は、偉大な人物の多大な功績に感謝しつつ、追悼の酒を一人飲みたいと思います。

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(写真は、若かりし頃のスティーブジョブズ氏とAppleⅡ)



春日原森

この記事は、続き物になっておりますのでご覧になっていないかたは、以下をご覧下さい。



  Vol.99 成長の壁につかまったら【戦略】

  Vol.101 売上が伸び悩む最初の壁【戦略】

  Vol.104 プロダクト&会社化の壁【戦略】



27才で起業して10年が経過、今また起業する39歳の起業家のブログ


成長を目指して、プロダクト化を行った場合、陥りがちなパターンがあることを前回ブログで書きましたね。


1 アイデアは面白いが、事業として経済合理性があわない。

2 製品を完成させる付加価値構造が未整備または整備には莫大なコストがかかる。

3 思い込みが強すぎるために、客観性にかけている製品・サービスを作ってしまっている。

4 製品・サービスを販売するマーケティングがわからない。

5 顧客ターゲットの絞込みが甘く誰にとっても買いづらい製品・サービスになっている。



の5つです。



それで、これをどう回避するかですが...


僕がお勧めしているのは、経営戦略コンサルタントが使っているオーソドックスなフレームワークによるアプローチです。

プロダクト化がしっかりできていないというのは、簡単にいうと、プロダクト化に際する詰めが甘いということですからね。


でも、どの角度から検討すればいいかが、起業家の方にはわかっていない。


ゆえに、長年使われ続けてきたフレームワークといのを活用するわけです。




目新しさはありませんが、古くから使い込まれてきたフレームワークは、それなりの使い勝手があるものです。


僕がプロダクト化で使うフレームワークは、主に以下のようなものです。


1 付加価値構造分析(といったような)によるKSF(Key Success Factor)の見極め

⇒ ビジネスシステム上のどの機能を押さえれば市場で有利に戦えるかを見極める。


2 顧客のセグメンテーション と KBF(最重要購買要因)の分析


3 4Pによるプロダクトのグランドデザイン



これらのツールを使って、一日から二日程度のワークショップを、経営者とマンツーマンで、または経営幹部も交えて、朝から晩までかけて、徹底的に、議論し、検討していく。



これを、びしっとやると、一日、二日の短い時間でも、現状のプロダクトが


 旗 なぜ売れないのか?

 旗 なぜ儲からないのか?

 旗 どうすれば売れるのか?

 旗 儲かるメカニズムはどこにあるのか?


などが、クリアになってしまうのです。



詳しいことは、またぼちぼち書いていきます。


次回は、『 利益成長の壁 』について書きたいと思います。



春日原森





ここ最近、何人かの友人の経営者がした失敗を見ていて、思い出した言葉があります。


  『 失敗したビジネスの 失敗の原因は、全てスタートアップ地点に仕込まれている。 』


これ、『 社長失格 』 の板倉雄一郎さんから聞いた言葉なんです。




僕も、25歳ぐらいからずっと経営に携わって、現在39歳。


14年ぐらいの経営的意思決定をしてきているわけですが、自分の経験を振り返ってみても、結果、失敗に終った意思決定というのは、もともと、失敗する事が判っていたというものばかりですね。




経営者というのは、


  『 前に進もう 』


という意識が強すぎたり、自信過剰だったりすることが多いので、


  『 これって、先に行ってトラブルになる可能性があるよな...』


って感じているにもかかわらず、 内なる声を無視してしまう。



で、結局、心配していたとおりのリスクが顕在化して、トラブってしまう。




でも、実は、最初から失敗することって判っていたわけです...




いま僕が気をつけているのは、


1 まず、意思決定に際しては、『 リスクに対する直感 』 を大切にするということ。 『 内なる声 』 に耳をしっかり傾けること。


2 にもかかわらず、『前に進む』 事への誘惑にかられて失敗した場合、悔やんでも仕方が無いので、前向きな失敗であったと、後悔をしないようにすること。


3 とはいいつつ、忘れ去ってしまっては、失敗を経験した価値がないので、今回の失敗と、もともと感じていた直感とを、しっかりと結びつけて記憶に留めることで、自分の中に新たな経営の 『因果律』 を作り上げること


の3つを行うようにしています。




要するに、直感を大切にするが、欲に駆られて失敗したら、失敗から学ぼうってことです。




春日原森