GENETO -256ページ目

ブブロンオンノージュ村 @ Normandie by 山中コ〜ジ

モンサンミッシェルへツアー会社のパックで行った方なら、多くの人が立ち寄る村があります。
それはノルマンディ地方にあるブブロン村(ブブロンオンノージュ村)という所です。
本当に小さな村ですが、フランスのもっとも美しい村として認定を受けているとのこと。
ちなみにフランスにある村は148あるらしく、村の数が多いのか少ないのかは不明ですが、148の村固有の文化を評価し、残すためフランスが「最も美しい村」という活動を始めたらしい。
それに引き合え我が国を見ると、市町村合併がおこなわれ、日本中それぞれの村にある独特の情緒や個性が失われつつあります。
日本の行政人の文化水準は圧倒的にフランス人に負けています。

$GENETO-Normandie

小さな村ですが、何が面白いかというと建築の表情がそれぞれ違う事です。
様々な方向から違いを比べると、恐らく10以上の意匠や構造的な違いがあるはずです。
それが、歩くと30分程で回れる村の中にあります。

$GENETO-Normandie

この村にある住宅のほとんどが、17世紀に建てられたものらしい。
僕は様々な想像を膨らませました。
それは、一体どう言う理由で小さな村に、これほど建築の違いが起こったのかと言う疑問からでした。
恐らく大工と言われる職方が居ただろうが、そうそう色々な大工がこの村に招聘されたとは考えにくい。
つまり、先祖代々この村に住んでいる大工の一族が、村にある住宅を建てたという仮説は出来ると思う。
仮説をベースに建物を見ると、建材が変わっている事から、時代に応じた建材と建設方法を取り入れたのか、それとも個人的な主義で建てたのではないかと思われる。
海を渡ってくるバイキングの影響かもしれない。
恐らく現存の村になるまで、100年単位の時間が過ぎているだろうから、建築の違いは変わって当然といえば当然かも知れません。
それにしても、どうしてここまで色々な建物を建ててしまったのか、疑問は残る。

$GENETO-Normandie

様々な外壁で作られた家々は個性的で、見ていると人の表情をしているかの様で、実に豊かな表情をしています。
そんな様々な表情をした建築群が風化し、ひとつの赴きある村の姿となっています。
これが素晴らしい。
どれも新建材で作られてない為、風化の仕方が自然なのです。
自然だから、素材は違ってもどこかまとまって見えます。

京都の町中を想像してみてください。
古くから残る木造の京町家が軒を並べる横に、どこかの住宅メーカーや建て売りの家が建ち並ぶ。
この関係は仮に50年、100年が経っても、何も変わりません。
変わるとすれば、住宅メーカーや建て売りの家が取り壊されて、新しい商品として建てられた住宅が並ぶだけ。
これでは日本で最も美しい都市にもならないし、文化水準もなかなか上がらない。

$GENETO-Normandie

日本の至らぬ点は、こうした文化水準の高い国へ行くと残念ながら気づかされるので、ついつい愚痴っぽいブログになりますが、やはり行く町ごとに表情が違うフランスの風景は心を打たれます。

この建築も実にコミカルで、日本の藁葺き屋根の民家みたいです。
ちなみに、この村のアイコン的存在です。

$GENETO-Normandie

外壁も少しずつ修復されながら、大切に住宅をオリジナルのままとどめています。
手仕事だと一目で分かるこの程度のレベルで作られた外壁も、いずれはそのもの自体に個性が息づく事が、この写真を見ても証明されています。

$GENETO-Normandie

鱗柄の外壁をした住宅。

$GENETO-Normandie

バイキングが使ったと言われている水路です。
ノルマンディ地方は、バイキングとの闘いがあった地域です。

この地域はリンゴが穫れ、シェリー酒が作られ、チーズが作られ、塩も豊富で、本当に豊かな土地なのだと感じました。



GENETO

山中コ~ジ

シャネル・モバイルアート @ paris by 山中コ〜ジ

$GENETO-zaha.hadid

パリに滞在中、予想外の建築に出会うことができました。
それは建築家ザハ・ハディドによる”シャネル・モバイルアート”というパビリオンです。
この建築は2008年2月に香港をスタートして世界を巡回した移動美術館で、同年の5月に東京にも来ていたものです。
当時、東京出張をしていたので是非とも行こうとしたのですが、タイミングが合わず行けずじまいになった事を思い出します。

$GENETO-zaha.hadid

後で知った事ですが、世界巡回を終えたパビリオンをアラブ世界研究所からの申し出で、シャネルが寄贈したとのこと。
アラブ世界研究所はジャン・ヌーベルとArchitecture-studioにより設計された世界的に有名な建築ですが、その前にある広場に設置され、今後はアラブ関連の作品展の会場として使用されるとの事です。
これで世界的に有名な二つの建築を、パリは手に入れたわけです。
よく考えると、シャネルはパリが創業の地ですから寄贈するならやはりパリでしょう。
そう言った都市と地元の世界的企業との関わりを積極的に持つ事で、文化都市的な潜在力を増強させる事は素晴らしいことです。

いずれにしても、アラブ世界研究所は近代建築を見たい人にとっては一石二鳥の場所ともなった訳です。

$GENETO-zaha.hadid

僕がザハ・ハディドの建築を見るのは2度目です。
1度目はロンドンで見た"エヴリン・グレース・アカデミー"というRIBAスターリング賞を受賞した建物で、内部に入れなかったものの、創造以上に感動が無かった事が印象的でした。
今回は移動するパビリオンであるのに、有機的で複雑な曲面が多用され作られており、一体どんなものか期待しました。

$GENETO-zaha.hadid


$GENETO-zaha.hadid

エントランスから有機的な空間が奥へ奥へと繋がっています。
そのシークエンスは独特なもので、例えるならHR.GIGAが描く世界に入ったようです。

$GENETO-zaha.hadid

内部ではザハ・ハディドの作品展がされておりました。
最新のプイロジェクトが中心で、模型やCGが回遊式の通路に沿って展示されています。

$GENETO-zaha.hadid


$GENETO-zaha.hadid

ひととおり回遊し気がついた事は、僕がイメージしていた空間体験は得られなかったという点でした。
もっと、前のめりに空間を受け入れざるを得ない様な、言い換えると受動的な空間ではないかと期待していたのが、体験すると期待した程ではないと言う印象でした。
まさにパビリオンというか、遊園地にあるひとつのアトラクションに入った様な気分にさせます。

$GENETO-zaha.hadid

ザハ・ハディドの作品は模型やCGを俯瞰して見るのが良いのかも知れません。
実際、展示されていた模型の中には、ファサードのみが作られている物もあり、彼女の関心が何処にあるのかが分かる気がしました。
モバイルアートというひとつの建築が、何を目的として設計されたのか、どの手順で設計されたのか、そう言ったプロジェクトを進めるなかで、何にプライオリティがあったのか等、色々と考えさせられた建築でした。


関連記事

Evelyn Grace Academy



GENETO
山中コ~ジ

ポワシーの街で食べたランチ by 山中コ〜ジ

基本的に今回の旅では建築に関する様々な事柄がメインでしたが、旅の醍醐味といえば建築より食事が一般的でしょう。
けっして多く行った訳ではありませんが、限られたなか記憶に残るお食事をブログにて書きます。

GENETO-ランチ@ポワシー

ポワシーという街はパリから電車(RER)で1時間もかからない所にある閑静な街です。
そこへ立ち寄った際に入ったお店です。
ランチがエントリーとメインプレートもしくは、メインプレートとデザートという組み合わせで11ユーロと結構安い。
それはパリ市内だと14ユーロ前後だったことと比べての感覚ですが、美味しくてサービスが良くて申し分が無いです。

GENETO-ランチ@ポワシー


GENETO-ランチ@ポワシー

僕は以上2品を頂きました。
フランスはソースが美味しいと言われてきましたが、素材はそこそこでもソースの効果かやはり美味しい。
滞在中、幸いにも気温が高くいつも店の外で食事をしていました。
美味しい食事と、街の雰囲気と、通りを過ぎる風を感じながら頂く食事は贅沢です。
それは室内に入って食事をする楽しさとは違った楽しみがあり、通りかかった友人や知人と挨拶をしたり話したり、パンを鳩にやったり。
そういう食スペースを街の外に出す事で出来る独特のシーンが、都市にとって豊かな生活を生み出しているんだと感じました。

GENETO-ランチ@ポワシー

他にもこんなお料理も出ました。

街の至る所にお店があり、昼間にもなれば大賑わいのお店が街に溢れます。
ヨーロッパと言う古い町並みを残した風景と、テラス席は非常によく合うものだと実感しました。


GENETO
山中コ~ジ