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リフサイン・アーカイブスでおこなわれている”山本昇久と岡本幸子展”へ

$GENETO-山本昇久と岡本幸子展

京都在住の伝統工芸職人さん、とりわけ若い世代の方々とお会いする機会が多い近頃です。
今回お声かけ頂いたのもその関係で、リフサイン・アーカイブスというギャラリーでおこなわれている山本昇久と岡本幸子展のレセプションパーティーです。
山本昇久氏は鏡師、岡本幸子氏は京飾り房紐師をされています。
知れば知る程奥の深い伝統工芸という分野ですが、技術とロジックが長い年月をかけて完成されたもので、作品を見せて頂くとその素晴らしさと、決して誰にも真似のできない確かな技術を見ることができます。

$GENETO-山本昇久と岡本幸子展

魔鏡といわれる鏡ですが、全て手作業により削られたもので、ひずみひとつない鏡面を作り出しています。

$GENETO-山本昇久と岡本幸子展

その他、会場には制作する為の様々な道具も展示されておりました。

今回とは別分野の方ですが、以前、工芸とアートについて頂いたメールを思い出します。
内容を簡単に書くと「日本の工芸品は永らく職人的な扱いでアートとして認められておらず、私たちの目的は工芸品ではなく、もっとアートとして世の中に認めさせたい」という趣旨のメールでした。
僕はその件について、何とも判断のしようがなかった訳ですが、今となって考えると「何故アートにしないといけないのか?」と、疑問を持つ様になりました。
アートが工芸と言う分野を勝っているとは、思えないからです。
むしろ、誰でも下手な絵を描いて自称アーティストと肩書きを名乗れるのがアーティストで、工芸職人という技術の要る仕事では自称は通用しません。
ただ、職人というと日陰の存在で、アーティストというと日向の存在をイメージさせられるかも知れません。
それもイメージだけの事で、今回拝見したお二人の作品展にも表される様に、社会にもっと発信する事で工芸職人のイメージを変えれば良いんだと思います。
そうする事で、職人が作る伝統工芸品はどれだけ価値があるかが、広く社会に周知される事と思います。
そうしたら、アーティストになる方が良いという、間違った話は無くなるはずです。
そして、京都に残る様々な伝統工芸に対して、もっと行政自身も活躍や発表の場を作るべきです。
世界に退けをとらない文化都市なのに、せっかくの潜在能力を発揮出来なくなっていることがもったいないと感じました。

$GENETO-山本昇久と岡本幸子展

作品展に出品されている鏡と紐を見ながら、伝統工芸に携わっている方々とお話しすると、彼らのモチベーションの高さと、個々の分野における知識の多さに驚かされます。
そして、色々と考えるきっかけにもなります。

$GENETO-山本昇久と岡本幸子展

Divisionでおこなわれる”山本昇久と岡本幸子展”は10月30日までです。
ご興味のある方は、是非ともお立ち寄りください。

詳しくはコチラ




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山中コ~ジ

フランス国立図書館 @ Paris by 山中コ〜ジ

$GENETO-フランス国立図書館

フランス国立図書館が竣工したのは1994年のことで、建築家はドミニク・ペローというフランスの建築家です。
このプロジェクトと言えば実際に建った建築と、最後まで闘ったレム・コールハースの案が有名です。
学生の頃から幾度か授業に出て来たプロジェクトとして、僕の頭の片隅にいつも残っていました。

このプロジェクトもミッテラン大統領による「グラン・プロジェ」により計画された建築物です。

ドミニク・ペローの作品について、これまであまり興味が無かったのですが、一体何に他を圧倒する魅力があるのかと言う個人的な疑問もあり、是非とも行っておきたい建築でした。

$GENETO-フランス国立図書館

メトロからしばらく歩くと、スケール感が他とは全く違うタワーが現れます。
それが、まさに図書館なわけですが、この硝子で覆われた4本のタワーは旧市街には合わないでしょうが、この地域の町並みを創造したかのように見えます。
というのも、本来はパリの中でもさびれていた13区のセーヌ川沿いの、再開発を目指しての計画だったので、今日の近代的なアパートや、オフィスビルの建ち並ぶ風景はやはり図書館がある程度の役割を果たしたと考えてもおかしくは無いと思うからです。

$GENETO-フランス国立図書館

ドミニク・ペローの作品は”大阪富国生命ビル”を少し横目に見たくらいで、大した印象は無かったのですが、ザハやジャン・ヌーベルの様に解り易い作風ではありません。
それもシンプルな素材と表現方法、完成度の高いディテールで造られている為でしょう。

$GENETO-フランス国立図書館

僕がこの建築を通して思いを巡らせた事は設計競技当時の事でした。
というのも、現在GENETOも多くの設計競技に参加しており、設計競技での作品作りを通して自分達はどのように建築の設計と取り組むべきか、という重大な事柄について考える機会に直面しているからだと思います。
設計競技は多くの要件が混在しています。
敷地、予算、法規、用途、使用者側の思い等々、様々な条件が多くあり、それらが当初は混沌とした状態で存在する。
それに応えようとすればするほど、自分たちが目指す建築とは離れてしまう様な気がします。
結果的に出題者側の要件に振り回された状態で、案が出来上がってしまう。
そんなシーンが事務所では度々ありました。

そんな自分への葛藤に対する有効な解答を、この建築は教えてくれた様に感じました。
多くの考える機会を与える建築であると。

$GENETO-フランス国立図書館


$GENETO-フランス国立図書館


$GENETO-フランス国立図書館

ドゴールから始まった首都改造計画は、ポンピドー、ジスカールデスタン、ミッテランと引き継がれ、このような素晴らしい建築がパリの至る所に存在し、結果的に新たな文化を育む拠点ともなっています。
政治主導で文化を育み、結果的に国を興す切っ掛けを作ると言う方策は、政治家が優秀でないとそこまで壮大かつ結果が見えにくい判断はできません。
目先の経済をどうこうと言う解り易い話ではないからです。
その点において日本の政治家と国民は想像力を働かせるべきで、おそらくそんな場合反対に立つメディアの人間には、最もその能力を持ってもらいたいものです。



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Dominique Perrault Architecture


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小山幸容作品展in Paris -EXISTENCE-  by 山中コ〜ジ

$GENETO-小山幸容展@PARIS

フランス滞在中、小山幸容氏の作品展-EXISTENCE-が開催されており、レセプションパーティーにお誘い頂きました。
小山氏といえば、今年6月にTANADAピースギャラリーで作品展"花の造形展-Feelings good-"をして頂いたアーティストです。

今回も当時出品された生華を使ったレリーフ状の作品が多く出品される等、彼女らしい作品が展示されていました。

$GENETO-小山幸容展@PARIS

知り合いが海外にて作品を発表される事は、本当に嬉しいし刺激的です。
小山氏の他にも木村奈央氏も同時期にイタリアで作品展をされる等、TANADAピースギャラリーで作品展をされたアーティストは、幸運な事に海外でも評価を受けておられます。

$GENETO-小山幸容展@PARIS

ギャラリーは二層に別れており、一階はレリーフの作品が展示され、地階は彼女らしいコンテンポラリーな生け花も展示されていました。
ちなみに、これらの作品はパリに来てからアパートにて制作されたらしく、バイタリティを感じさせられます。

$GENETO-小山幸容展@PARIS

他分野のアートと決定的に違う事は、なんと言っても生華を扱う事でしょう。
日によって表情が変わるなど、生きた物を作品にする事は想像以上に難しい。
建築はその辺りからすると、とても楽な物だと思います。
使用する素材のコンディションが日々変わっては、どうしようもありませんから。
そんな、難しい素材を作品にする事は、至難の技でしょう。

$GENETO-小山幸容展

レセプションパーティーは非常に盛り上がりました。
フランス人は勿論のことですが、日本人が多く来ていた事に驚きました。
パリには多くの日本人が暮らしているらしく、こういったレセプションパティー等がコミュニティのひとつとなっているのでしょう。
パーティーでは小山氏と話したり、多くの方々と知り合いになるなど充実した夜となりました。

作品展とパーティーの様子がYOUTUBEにて公開されております。


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