GENETO -259ページ目

凱旋門とグラン・アルシュ @Paris by 山中コ〜ジ

$GENETO-グラン・アルシュ

パリの名所といえば、凱旋門と1990年にできたグラン・アルシュでしょう。
ラ・デファンス地区と言う新都心エリアであり、ルーブル美術館、凱旋門という都市軸の先にある建築です。
この建築も革命200周年祭に向け、1980年代にミッテラン大統領がうちたてた「グラン・プロジェ」のひとつです。
設計したのはヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセンとポール・アンドリュー

$GENETO-グラン・アルシュ

この建築は凱旋門のような形状をしており、都市軸を延長し新都心のアイコンとしても重要な役割を果たしています。
建築としてはそれほど魅力を感じないまでも、この様なアイコンが都市には必要なのだと言う事が解る好例だと感じました。
現実的にラ・デファンス地区は、現在も開発が進められています。

ただ、問題点は街が非常に汚い事です。
写真では解りませんが、近代都市とは想像し難い状況である事に、少し驚きました。

$GENETO-グラン・アルシュ

軸線の先に見える凱旋門。

$GENETO-凱旋門

凱旋門は1836年にナポレオン1世の戦勝を記念して造られました。
設計したのはJ.F.シャルグラン
サイズはグラン・アルシュの約半分程度の建造物です。
しかし、凱旋門とシャンゼリゼ通り、ルーブル美術館はパリにとっては欠かすことができない都市軸です。

$GENETO-凱旋門

レリーフ状の彫刻で様式的な美しさを着飾っていますが、この門が持つ基の形が既に力強い形状をしています。
凱旋門やルーブル美術館、ポンピドー・センター、グラン・アルシュ、サクレクール寺院にエッフェル塔など、パリはアイコン化できる建築を適所に配置する事で、独特の都市を作り上げている事が解ります。
そして、古い物を大切に残し、新しい物は地域をまとめて建てるという、非常に戦略的に都市計画がなされているがわかります。

$GENETO-凱旋門

先にはグラン・アルシュと新都心が見えます。

$GENETO-凱旋門

凱旋門の内部、螺旋階段で屋上までアクセス出来ます。
機能的に設けられた階段ですが、美しく見えます。

$GENETO-凱旋門

屋上から見るパリの夜景は美しい。
特に、20時から毎時5分だけ点火されるエッフェル塔のライトが、シャンパンの泡がボトルを覆っているように見えて美しい。
エッフェル塔に限らず、照明計画も非常に完成度が高く、同じ歴史都市と言っても京都とは比べ物になりません。
歴史的な物を文化としてとらえ大切にする精神と、そんな都市としてのブランド力を高めようとする戦略が指す結果をパリは雄弁に語っている様に思います。


GENETO
山中コ~ジ


余談
/////////////////////////////////
それに比べて京都市では、京都会館の改築を巡って非常に重大な事件がおこっています。
参考までにサイトをご紹介しておきます。

文化市民局「京都会館再整備基本計画」の策定について

オペラファンがオペラハウス建設に反対する12の理由

京都会館を大切にする会(twitter)
/////////////////////////////////

東京デザイナーズウイークに向けて by 山中コ〜ジ

$GENETO-coyaa

日本に帰国後、直ちに行ったミーティングはcoyaaでした。
coyaaはpivotoでデザイン及び制作されているプロジェクトですが、デザインと設計については僕もいくらか関わっています。
そんな事から制作直前までの状態でスタンバイしてくれていたメンバーと、深夜になったもののミーティングができました。

内容は素材として今回使う合板の作り方や、貼り合わせ方について、家具のデザインについてデリケートな箇所の見直しを重点的に行っています。
模型はこの段階に来て更にスタディ模型を作る事になる等、ブラッシュアップに余念がありません。

$GENETO-coyaa

合板についてはミーティングで決定した箇所は翌日から制作に入ります。
制作に入っても予想以上に難しい箇所があるらしく、工場長の白栄一郎とインターンでcoyaaの担当をしている吉田澄江が試行錯誤しています。

$GENETO-coyaa

なんとか数パーツができてきました。
この合板は、pivoto工房や関係業者が廃材として持っていたもので、それを4種類のサイズへと切り分け、モザイク状に配置して作られています。
合板は木の色目や木目のバランスを、できる限り相対化した配置とします。

また、想像以上に材料が必要になって来る事も解ってきました。
このままだと、材料が足らないかもしれないと懸念が起こったとき、救世主が現れました。
この救世主については、後日ご紹介致しますが、毎日の地道な積み重ねがプロジェクトを一歩ずつ進めている事が伝わってきます。

いよいよ東京デザイナーズウイークが11月1日に迫ってきました。
我々はそれまでにかなり密な時間を過ごす事になるでしょう。
そして、無事完成した作品が、会場に並ぶ事を期待しております。

$GENETO-東京デザイナーズウイーク

会期: 11月1日(火)-6日(日)
場所: 〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町2-3
  明治神宮外苑絵画館前 環境TENT
開催時間: 11:00-21:00(最終日18:00予定)
当日券: 2500円  前売り券: 2000円
会期中pivotoメンバーは会場に居りますので、是非ともお越し下さい。

東京デザイナーズウイーク(URL)


coyaa projectについて、詳しくはpivoto blogをご覧ください。
coyaa project


GENETO
山中コ~ジ

ポンピドー・センター@paris by 山中コ〜ジ 

$GENETO-paris

今回の旅は公私の用事を兼ねてのものでした。
そんな旅ですがフランス・パリからスタートしたのは、自身の仕事である建築の設計を続ける上で、今のうちに是非とも見ておきたい近代建築が多く存在するからでした。
それも、年始に仕事の出張でイギリス・ロンドンへ行った際、多くの近代建築を巡り歩きました。
何を見ても刺激的な体験だったのですが、ロンドンの建築を見るだけでは物足らなくなってくるのは当然で、やはり近代建築の巨匠であるコルビジェが設計したサボア邸はじめ、パリに多く存在する近代建築のアバンギャルドな建築家達の作品を合わせて見学する事で、1960年代から現代に至るまで一体何が起こっていたのかをこの目で確認したかったからでした。
30歳を過ぎ、僕自身がどの様な建築に対する思いを持ち、作品(建築)に向かうべきか、大学時代学んだ教科書の域を超えて学びたかったからでもあります。

$GENETO-ロンドン・アヴァンギャルド
今回はそんな思いから、大学時代に購入した著書”ロンドンアバンギャルド(浜田 邦裕 /著)”を傍らに、建築を巡りました。
この本は、実にこの時代を詳しく端的に書かれていると思いますが、著者の評価に対して僕が感じる評価を照らし合わせて差異を感じる事も実に愉快なものです。

$GENETO-ポンピドー・センター

パリはポンピドー・センターから始まります。
大学で建築学科に入ると、必ずこの建築について学び、大きな衝撃を受ける事でしょう。
僕も当時、相当の衝撃を受け、いつかはこの目で見てみたいと思ったものです。
設計はレンツォ・ピアノとリチャード・ロジャースによるもので、著書にも書かれている通り”二十世紀最後の四半世紀を代表する建築”と言っても過言ではない建築です。
設計陣には上記の二人以外にも、フューチャー・システムズのヤン・カプリッキーも加わっている等、如何にこの建築が多くのスター建築家の手によって生み出されたかが分かります。

$GENETO-ポンピドー・センター

また、この建物はド・ゴールから始まった首都改造事業の一環で計画された建築で、近世までを扱うルーヴル美術館、19世紀美術を扱うオルセー美術館、20世紀美術を扱うポンピドー・センターという重要な位置にあるものです。
それらがパリの文化拠点となり、ただの歴史都市に留まらず、新しい文化も融合した都市となっている訳です。
ポンピドー・センターについて、たまたま知り合ったパリ在住の日本人は「あの汚い工場みたいな建物は良いのですか?」と訪ねておられましたが、この建築は表層を見るのではなく、都市的な文脈も含めて見る事で、重要性が見えてきます。
でも、それは素人には不可能な話なので、工場みたいな建築と言う意見は正しいと言えば正しい気もします。

$GENETO-ポンピドー・センター

ポンピドーの正面広場ですが、この広場も重要な役割を果たしており、様々なイベントが日常的に開催されています。
日本人と違い広場の使い方が絶妙にフランス人は上手いと後に思いましたが、本当に上手く利用されています。

近くで見ると、流石にペンキは色褪せ、露出した様々な配管の上には埃が溜まっておりますが、ディテールの処理は流石にハイテク建築だと思わせるこだわりが随所に見られます。

$GENETO-ポンピドー・センター

教科書で見て来たポンピドーより、実物は巨大なパーツが組み上がる事で現れるダイナミックな建築です。
まさに組み上がっているんだと言う印象が、非常に強く伝わってくる事自体、この建築の設計は非常に緻密かつ精度が高い事が解ります。

GENETO-ポンピドー・センター


GENETO-ポンピドー・センター


GENETO-ポンピドー・センター


GENETO-ポンピドー・センター


GENETO-ポンピドー・センター


GENETO-ポンピドー・センター

ファサードとは逆に、内部は無柱空間が広がっています。
トラスで組み立てられた大きな梁は、インテリアに大きなアクセントとして登場しています。
ファサードとの大きな違いに何か物足りなさを感じるのですが、ダイアグラムを建築へとダイレクトに落とし込むことで、出来上がった事が理解できます。


関連記事

イギリス ロンドンへの出張についてはコチラ

ロンドンのプロジェクトはコチラ



GENETO

山中コ~ジ