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クラシック編
このピーターと狼は異色です。まず収録されているのがこの「ピーターと狼」一曲で、日本語版のナレーションを明石家さんまが、そして英語版をヴァイオリニストのイツァーク・パールマンが担当しています。そもそもこういう組み合わせというところがちょっと変わっています。下衆の勘ぐりですが、普通ならば、サンサーンスの゜動物の謝肉祭」と組み合わせるのが順等ですから、並の子供を対象にしているものではないということがわかります。いったいこのCDを企画した担当者はターゲットを何処に狙いを定めたのでしょう。演奏はどちらもバックをズービン・メータ指揮のイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 のものを採用していますから日本語と英語の比較のためのCDと言えないこともありません。しかし、片や正統の英語のナレーション、対する日本語はこてこての関西弁です。比較の対象としてはこの上なく不自然です。
ジンマンのベートーヴェン序曲全集の第2集です。大作曲家ベートーヴェンといえども、そのすべてが傑作という訳ではないようです。交響曲の分野では一作ごとにすばらしい足跡を残したベートーヴェンですが、単なる管弦楽作品はあまり重要視していなかったのでしょう。
今はMCAはユニヴァーサルに吸収されてしまったので、このCDは存在しません。「ウェストミンスター」というレーベルも過去にあちこちのレコード会社から発売されましたが、このMCAのダブルデッカーシリーズはついに日本では発売されなかったものです。で、このCDのメインであるジェイコブ・ラテイナーのチャイコフスキーのピアノ協奏曲もCDでは日の目を見ていません。ていうか、記憶が正しいなら過去日本では発売されたことが無いのではないでしょうか。小生も、このピアニストの演奏はこのCDで初めて知りました。今ではジェイコブ・ラテイナーと表記されていますが、手元にある昭和31年出版の「現代演奏家事典(渡辺譲)」では、ジャコブ・ラタイナーと表記されています。
この曲は昔は「かんらん山上のキリスト」と表記されていました。「橄欖(かんらん)」とはオリーヴの誤訳なんですね。ですから、「オリーブ山上のキリスト」の方が正しいのです。オリーブ山とはイスラエル、エルサレム東部の山で標高814メートルです。西麓(せいろく)に、キリストが最後の祈りをささげたゲッセマネの丘があります。聖書ではかつて橄欖山(かんらんざん)と訳されたのがそのまま流布したんでしょう。1987年版の音楽之友社の「クラシックレコード総目録」にはこの曲は存在しません。それぐらいベートーヴェンの作品でもマイナーな曲です。今回音源を追加しました。
激安の『グレート・クラシカル・マスターワークス2』に含まれる一枚です。シュテファン・ザンデルリンクの名前につられてこの一枚を引っ張り出しました。この第2集にはハイドンの交響曲集は3枚収録されています。他の2枚はジーン・グラヴァーの指揮ですが、この一枚がシュテファン・ザンデルリンクのものです。彼のハイドンは第1集にも交響曲第94、100番を収録したものがありますし、メンデルスゾーンの「イタリア」と「スコットランド」をカップリングしたものもあります。
ひょんな事から手に入れたCDです。後で、このヘルフゴッドを主人公にした映画があったという事を知ったのですが、当初は決してデヴィッド・ヘルフゴットを知っていたわけではありません。それよりも、最初は指揮者のミラン・ホルヴァートという名前を見てこのCDを手に取った次第です。多分今の人は余程の通でない限り、こんな指揮者の名前は聞いた事が無いでしょう。メジャーなレーベルからはレコードさえも出ていなかった指揮者ですからねぇ。
このCDは音楽のお歳暮として友人が贈ってくれたものです。ただ、こういうデュオがいるとはこのCDを聴くまでは知りませんでした。そして、たまたまiTunesで聴こうとパソコンにセットしたらCDDBにデータを取りにいっても情報がないという表示です。最近はインディーズのCDでもCDDBにデータ登録されているのが普通です。久しぶりにこういうCDに出会いました。という事は一般のルートでは市販されてないという事なんでしょう。この記事をアップした当時は全く音源がありませんでしたが、現在ではかなりのソースがYoutubeにあっぷされていますので、音源を追加しました。
この録音が含まれる7枚組の「BRAHMS ORCHESTRAL WORKS/WOLFGANG SAWALLISCH」は交響曲がメインでしょう。交響曲の分野は他にも取り上げてるブログが多々有るので改めて取り上げません。しかし、おまけのように収録されている7枚目には何と、サヴァリッシュのピアニストとしての演奏が含まれているので、追悼という意味ではこちらを取り上げることにしました。
シューベルトのこの中で一番好きな曲は交響曲第9番「ザ・グレート」です。最近では「グムンデン・ガスタイン交響曲」がこの「ザ・グレート」の事だということになり、さらには交響曲第7番がスケッチばかりなので作品から格下げされたりして第8番と呼ばれるようになってどうも「未完成」と混乱してしまいます。以前このブログでは交響曲第10番なる作品も取り上げています。
この録音、どういうものだかLP時代はRCAから、CDの時代になったらカメラータから発売されるという不思議な録音です。多分プロデューサーの井阪氏が版権を持っていて、独立とともにカメラータに音源が移ったということでしょうな。井阪氏は現在はカメラータ・トウキョウ 代表取締役会長なんですね。そういえば氏は以前レコード芸術に「レコードプロデューサーの視点」という連載を書いており、非常に面白い視点でプロデューサーという仕事の裏話を記していたのを思い出しました。