ロシアによるウクライナ侵攻について拙いながら2つほど記事を書きました。

この記事は2番目の補足的な内容になります。

 

梅之助の気持ちを殆ど100%代弁してくれているような動画を見つけました。

 

2月27日公開 約34分

 

今まで何回か見た事あるけれど、この人、面白いですね。

 

簡単な内容。

「及川幸久さん(注:梅之助は観ていません)や馬渕睦夫さん(割と観ています)の言っている事はかなり真実だと思う。ただ、それを短絡的に受けて『トランプとプーチンは反DSで同じ側にいるのに、トランプを応援していた者はプーチンを何故応援しないのか?プーチンは英雄だ。プーチン頑張れ!』という人もいるけれど、しかし今それを言う時じゃないから!!国益を考えるとロシアを叩かなければならない時でしょ!そうしなければ日本終了です。『俺は真実を知っているんだぜ』と悦に入っていませんか?

 

この動画を観て、保守系(?)の人でも「米中は裏で手を結んでいて、危機を煽って日本に憲法9条改正させて軍備強化の道へ誘い込む。そこに『敵国条項』を適用し、米国がサッと手を引いてみんなで日本を攻撃して占領。だから憲法を改正させてはならない」と主張する人もいる事を知りました。びっくりです(呆れた意味で)。

憲法9条改正しなくても、米国がサッと引いてしまえば、いくらでも同じシナリオを描けるじゃん。

だから”憲法改正しない意義”なんてナンセンスです(上の動画での簡単な又聞きレベルなので、その点はご了承下さい)。

 

 

またこの動画では(肯定的な意味で)遠藤誉氏の文章も紹介していました。

遠藤氏に関しては以前、安倍元首相が真珠湾訪問した時の記事に一度梅之助も引用しており、今回の記事も既に読んでいましたが、改めてクレジットしておきます。

 

 

梅之助が読者登録している方の記事には今回の件で”ロシア側の事情”を詳しく紹介されている人もおりますが、プーチン大統領に一方的に肩入れしているようでもないと解釈しているので、まあそれはそれで一つの情報や知識になります。またそれらの方々の多くも「米国はアテにならない、日本も有事に備えて軍備増強すべし」という結論なので個人的には問題としません。

しかし「プーチン頑張れ」まで行くと笑えませんよ。笑うのは習近平。

そんな事に労力使うよりも、「如何に台湾の国家承認を成し遂げるか」を考えた方が100倍マシです。

そうそう、チャイナのネット世論は「プーチン頑張れ、彼は英雄だ」で一辺倒だそうですね。当然、チャイナのネットは中共の統制下。

 

ロシアがルビコン川を渡った以上、改めて徹頭徹尾、国益(チャイナの動向を念頭に置いた安全保障)を考えて日本は行動すべき時で、少なくともバランサーのようなバカな真似だけはすべきではありません。

 

テレビ新広島 より

 

お気持ちはよく分かりますが、これからも若い人が多くの人生の時間を生きなければなりません。さすがにこの現状において「議論すらさせない」という態度で、彼らの未来をどうか初めから縛るような事はしないで下さい。

 

映画「二百三高地」 より

 

話は全く変わりますが。

昔、某映画があってですね。

日露戦争で二百三高地がなかなか攻略出来ず、第3軍司令官・乃木希典が膨大な自軍の損害を前に自責の念に苦しむ中、友人でもあった満洲軍総参謀長・児玉源太郎に「武人らしく自身が小隊を率いて突撃し、最期を遂げたい」という旨を伝えます。

しかし児玉はそれを拒否。お前はまだ使える、黙って自分の駒になれ、と。

すると乃木は「コダマぁ!ワシは・・・ワシは木石じゃないぞ!!」(注:”木石”とは人間らしい感情のないもののたとえ)と激昂します。

それに対して児玉は乃木にこう言い返します。

「ノギっ!今のワシには貴様の言葉など斟酌している暇はないっ!ワシが考えているのはのう!日本がこの戦争に勝つ。ただそれだけじゃ!」

丹波哲郎さん演じる児玉源太郎の凄みのある演技がとても印象に残っています。

 

 

上はつい先日話題になった薛剣中国駐大阪総領事のツイッター。

完全に台湾と日本の事を揶揄していますね。

この記事を書く時に本人のツイッターに当たりに行きましたが、既に多くのツイとリツィートに埋もれていたのでタイムラインを遡るのに時間がかかりました。・・・そんなにツイする時間があるのだから結構、暇なんだなぁと。この方のお国発の疫病騒動があるから仕方がないか。

日中友好の催しとか業務のツイは極めて少なく(仕事しろよ!)、大多数が馬渕さんの動画とか、上で書いた”今回の件でロシア側の事情を詳しく紹介している”ブログで見たような情報がガンガン上げられていて、少し嫌な思い(ロシア領事じゃないんだから自分の仕事しろよ!という意味)と複雑な気持ち(ウクライナによるロシア人虐殺etc→使われてんなぁ~はぁ・・・)になりました。

ただ冷たい言い方をさせてもらえば後者の事とて、日本の安全保障とは直接関係ありません。そこを履き違えないで下さい。

それにしても馬渕さんも薛剣中国駐大阪総領事のツイッターに頻繁に取り上げられるとは思っていなかっただろうな。本意ではなかろうに。

因みに馬渕さんと共に孫崎亨という同じく元外交官もよく取り上げられていましたが、両者の背景分析と主張ポイントはほぼ同じ。

しかし馬渕さんのスタンスは親安倍、孫崎氏は反安倍でした(馬渕氏→安倍さんでなければもっと日本は悪くなる。孫崎氏→前川喜平みたいな典型的なアベガー)。

 

この度のウクライナ戦争にて、梅之助はロシアの軍事行動に対し神経質なまでに常にチャイナとのリンク付けで批判して来ました。その一点のみで批判してきた為、少しオーバーに感じたり、全然ウクライナ国民の事に触れていないと感じた人もいるかもしれません。

申し訳ないですが、自分の心の中にあるのは

 

「そこまでしてでも、この国を守りたいから」

 

ただ、それだけです。

上の映画のような明治の時代に生きた人々の気概には及びもしないけれど。

 

3/2追記

 

ロシア国営メディアがなんとウクライナ侵攻についてあらかじめ準備していた記事を誤って配信していたことが発覚。すぐに削除されたが時すでに遅し!(←この文は下の引用記事冒頭のものです)

 

 

まさか、欧米によるフェイクじゃないよね。フェイクじゃないと判断して掲載。

 

現状ではロシアは何一つ日本の安全保障には寄与しません。これまでもそうでした。そして今後チャイナと更に強くリンクしてしまえば、より一層大きなマイナスです(もしトランプ政権が続いていれば、ロシアをも加えた一定のチャイナ包囲網が出来る可能性はあった)。

思えば鄧小平時代のチャイナは「北方領土は日本のもの」、現在のチャイナの見解は「北方領土はロシアのもの」です。大国の思惑なんて、時と環境変化でいくらでも変わります。

あんまり色々な事を斟酌している余裕は日本にはないですぞ!

 

 

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