(浅煎・荒挽きコーヒーとの出会い no,4)

 

私が初めて『心から美味しい』と思えたコーヒーを飲ませてくれたお店。

"布ドリップでの一杯点てコーヒー"に呆れるほど真剣に取り組んでい.る変わり者の店主。

後に私の『コーヒーの師』となる方との出会いでした。

 

 それから数か月、足繁くそのお店に通う日々が続きました。

 

今から思うと、煩わしいこともあったと思うのですが、嫌な顔もせずに、カウンターに陣取ってマスター(店主)が布ドリップでコーヒーを淹れる作業をジッと観察している変な客に、よく親切にして頂いたと感謝するばかりです。

 

そして、私が本で仕入れたコーヒーの知識で色々と質問をするのですが、実に明快に答えてくれます。

本に書かれていることは間違いではないのですが、それが真実の全てだと思うと大きな誤解を生むことも痛感させられました。

 

 

気が付けばコーヒーの魅力にドップリと浸かっている自分がいました。

そして、いつしかコーヒー専門のお店を持つことが夢(職業として)となりつつありました。

 

ある日、意を決してその思いをマスターに伝えたところ、しばらくジッと考えておられましたが、おもむろに「本気でコーヒーを職業にしようと考えているなら、コーヒーの生豆と焙煎について勉強しないと、本物のことは判らないよ」と言うアドバイスでした。

 

「さー、それからが大変です」

コーヒーの生豆と焙煎の勉強と言われても、雲をつかむような

お話です。

 

コーヒー関連の求人を見つけて問い合わせても、営業のお仕事で、希望するような焙煎に関われる仕事がおいそれとあろうはずがありません。

それでも、何社かは面接するところまでこぎつけました。

その報告をマスターにすると、暗い浮かぬ顔をされるのです。

 

理由をお聞きすると「やっつけ仕事」と言う表現がありますが、何の職業でもその道の一流と言うか本物の実力を備えた方に指導されないと、結局は自分も本物にはなれないと言うことでした。

失礼ながら、私が面接を受けようと考えていた会社は、そういう意味では「やっつけ仕事」というか「真摯に美味しい珈琲を作ろうと努力している会社」ではないと言うことなのです。

 

 

そして、ご紹介頂いたのが、前のページで名前が出ていた、大阪・難波の自家焙煎コーヒー店である「モ〇珈琲」さんだったのです。

 

 

次回に続く・・・

 

▼前回までのお話

 

(浅煎・荒挽きコーヒーとの出会い no,1)

 

(浅煎・荒挽きコーヒーとの出会い no,2)

 

(浅煎・荒挽きコーヒーとの出会い no,3)

 

 

   
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