学校給食に有機米100%を!いすみ市農林課の職員に聞く➉
当事業には「市長の決断」があったり「生産者の想い」「職員の合意形成・努力」等人間ドラマがあったと話されました。その登場人物の1人として欠かせないのが、お話をしてくださった農林課職員の鮫田さん。サーファーとして海に憧れ、いすみ市に移り住んだといいますが、自然環境への想いと仕事をひとつにして、熱い情熱で周りの皆さんをここまで牽引したできたのでしょう。
いすみ市の強さは、関係者の方々と考えて、一緒に取り組んできたところだと思います。偉い人の理想的なビジョンを押し付けるのではなく、みんなでできることを話し合って進めてきたところ。職員の方でポイントはしっかり押さえながら進めてきたのだとは推察しますが、それでも関わるメンバーたちが自分たちが主体者であることを誇りに思えるように進められたからこそ、これだけの広がりに繋がったのだと思います。
鮫田さんは質問の回答の中で「想いのある人が始めればいい。それは有機米だけでなく、他のテーマでもなんだってやればいい」と仰っていましたが、ゼロから一を生む困難、それを楽しげにやりこなす皆さまのエネルギー、チャレンジの連続、様々な事を想像するたびに心が揺さぶられます。鮫田さんが関わる前からこの事業の種はまかれていたようですが、大きく花開かせた功労者であることには間違いありません。
日本初の学校給食への有機米100%の活用が、想像以上の注目を浴びていると仰っていましたが、私のような循環型社会をめざしてきた人間にとって、2次的自然の農地を守ること、農家を守ること、人間だけでなく生き物までも配慮したまちづくり、子ども達の健全育成のための安心安全な食、…まさに夢に描いていたまちづくりの実践であり、このいすみ市の存在は希望と勇気を与えてくれます。この取り組みが、今後どれだけの自治体を動かしていくのか、いすみ市だけではなくその広がりにも大いに期待するところです。
② 生物多様性条約COP10から有機米づくりへチャレンジまで
⑤ お手本はコウノトリの街・豊岡市 稲葉先生の門下生となって
➉ すごい成果をあげている事業の裏には必ず頑張る職員がいます