緑内障と整体治療
【眼圧が10mmHg低下した症例の解説です】
患者Yさん=46才-女性-主婦/会社員
「眼球➡ 渦静脈➡頸静脈➡右心房」の血液循環を改善し、また眼窩脂肪体の硬度を軟らかくして眼圧を低下させ、網膜を保護した症例より
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◆ はじめに・・・当院の緑内障の整体治療について…
当院来院患者の約95%が眼圧が改善しています。
・緑内障の治療は、どうしても眼球とその周囲に限局されています。
しかしそれでは「もったいない」と思います。
緑内障の原因と治療は他にもあるのでは、、、それが当院のスタンスです。
・例えば、上図の様に眼球から出ていった静脈は非常に多岐にわたる走行ルートに分岐して心臓まで戻ります。
ですからその途中のどこかでその流れが阻害されると眼球が圧迫されて眼球内圧が上昇します。
それだけでなく、網膜など眼の各細胞の代謝が悪化し、細胞修復機能も低下していきます。
言い換えれば、眼から心臓までの血液循環の阻害されている部位の流れを改善する整体治療法を施術すれば、
眼圧が下がるだけでなく、 眼の血液循環が改善されて代謝が活性化し、自然修復力も向上します。
眼球から心臓までの眼房水(静脈)の還流を促進し、眼圧を下げる
・今回のYさんの症例も、あちこちに眼からの静脈還流を阻害する部位が多々あり、
それを一つ一つ丁寧に解消していった結果、運よく眼圧が10mmHgも改善した症例でした。
ここではそれをご紹介させていただきます。
不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
長文ですが、よろしくお読みください。
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① Yさんの病歴・・・
患者Yさんは、1年前から両眼のかゆみと目ヤニ(眼脂)が生じるようなったそうです。しかし特段の治療をする事なく放置していたところそれらがひどくなってきたので、3週間前に眼科医院を受診したところ目ヤニと眼の痒みについては「原因はよく分かりませんが、多分結膜炎でしょう」との診断で、その点眼薬を三種類処方されました(抗生剤、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド剤)。ただそれだけでなく、「眼圧が上がっていて両眼とも緑内障になっています」とも言われたそうです。その頃から少し右眼の痛み(☚右眼瞼外側奥)も生じていたそうです。右眼の眼圧は25mmHgで左眼は20mmHgだそうです。しかし左眼の方に少しだけ視野欠損も生じているそうです。眼科医院より眼圧を下げる点眼薬の処方を受けたそうですが、10日近く点眼しても眼圧が下がらず効果が無かったので、別の点眼薬に変えたそうです。また、目ヤニと痒みについてもステロイド系の点眼薬以外は効果が出なかったそうです。そこで両者とも治療する為に今回の来院となりました。
② Yさんの診察
・アトピー性皮膚炎がひどかった頃にかなりステロイド治療をされていたそうで、23才の時にその後遺障害として両眼の白内障と軽度の右眼の網膜剥離になったそうですが、それは手術をして視野欠損なども無く完治したそうです。
・血圧はハッキリと覚えていないそうですが、だいたい110/85mmHgくらいだそうです。血液検査等で異常を指摘されたことは無いそうです。
・眼科医での検査では左眼に視野欠損が一部あるそうですが、現段階で両眼視で視野欠損を認識することは無いそうです。また、ものが歪んで見えることも無いそうです。
・眼科医からは両眼とも17mmHg以下を目標に眼圧を下げたい、言われているそうです。
・5-6年前から、趣味でボクシングをしているそうです。スパーリングなどで打たれるほうの練習はなく、もっぱらミット打ちだけのトレーニングだそうです。
・歯科医より「(歯ぎしりによる)すり減っている歯が何本かあります」との事で、就寝時用のマウスピースの処方を受けているそうです(☚あまり着用していないそうです)。
・瞳孔は正中にあり、眼裂や瞳孔の左右差はありませんでした。眼球結膜は白色で眼球の運動に異常はありませんでした。眼球の触診上、右眼球は硬く触れ、左眼球もやや硬めに触れました。頭顔面の触診による知覚の神経学検査で左右差はありませんでした。しかし(眼窩上壁縁-内壁縁-下壁縁-外壁縁で囲まれた)眼窩隔膜部の眼窩脂肪体はかなり硬結して触れ、押圧しても深く入らず、軽度の押圧でも圧痛が伴いました。さらに両頬骨弓下縁奥に著明な緊張性の腫脹と圧痛がありました。
・表情筋の左右差は無く、難聴や耳鳴りはありませんでした。しかし、10年ほど前に原因不明の耳鳴りがしばらくあったそうですが、その時は自然治癒したそうです。また、1か月前に強烈なめまいが生じ、耳鼻科を受診したそうですが原因は不明で、その時は1日で自然に治癒したそうです。
・鼻閉・鼻汁はなく、唾液分泌とも正常だそうです。しかし左右の口角縁が時折生じるそうです。
・アレルギー検査でも特段のアレルゲンは無いそうです。
・構音障害、嚥下障害、嗄声も無く、手指の巧緻運動障害もありませんでした。しかし、左右の手湿疹が赤く目立っていました(特に右手の甲-尺側)。頸静脈や手背静脈の怒張はありませんでした。
・気道は正中にあり、甲状腺の腫脹・萎縮はありませんでした。頸部リンパ節腫脹も触診できませんでした。ただ、頸部筋肉群の緊張と腫脹・圧痛が全面にありました。特に左胸鎖乳突筋(特に鎖骨頭)と左右の下顎角内奥の緊張が著明でした。
・胸部聴診上、心音や呼吸音に特段の所見はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでした。グル音はやや強く聴取出来ました。
➂ 治療目標と整体治療
⑴ 渦静脈~右心房のうっ血を改善し、眼窩脂肪体の硬度を軟らかくして眼圧を低下させ、網膜を保護する
・上眼静脈解放テクニック
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・眼窩脂肪体解放テクニック
④ 経過と結果・・・
・2診目来院時、
・初診時の診察で”右眼球は硬く触れ、左眼球もやや硬めに触れました”が、4診目来院時には両眼とも硬度がやや緩和して少し軟らかく触れることが出来ました。右眼の痛みもずっと解消しているそうです。
・6診目来院時(初診より約2週間後)、
・6診目で、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230612/14/gakuintyo/fa/e2/j/o0511024315297850515.jpg?caw=800)
⑤ 今回の症例の概説、、、
・一般的には、緑内障の治療の原則は「眼圧亢進状態」であっても「正常眼圧状態」であっても、とにかく”何らかの手段(手術も含む)によってその眼圧を下げる”しかその治療方法=進行の抑制=は無い、と言われています。ただ残る問題は「どの部位で眼圧を下げるのが有効なのか」、、、
にあります。
・眼科的には「点眼薬」がその常套手段ですが、その場合、その点眼薬の効果が期待される部位(範囲)は「眼球内とその近接部」に限られます。内科的には緑内障の基礎疾患として想定される”高血圧症”に対する「降圧薬」などの薬を用いますから、その範囲は”全身”と言えば”全身”です。
・ただ、眼圧を下げる治療部位を考えた場合”上記部位を考えるだけでは不十分で他の部位にもアプローチする方がより効果が期待できて良いのでは…”と考えています。そしてその他の部位は”眼球~心房に至る「静脈の全ルート」にもその可能性があるのでは”と考えています。もう少し具体的に記しますと大まかに三つのルートがあり、それは以下の様になります。その出発点は眼球からの血液の流出出口になる『渦静脈』から始まります。
ルート⑴
眼球➡渦静脈➡上眼静脈(一部下眼静脈)➡海綿静脈洞➡(3本の導出静脈を経て➡)翼突筋静脈叢➡下顎後静脈➡内頸静脈➡腕頭静脈➡上大静脈➡右心房
ルート⑵
眼球➡渦静脈➡一部眼角静脈(顔面静脈)➡下顎後静脈➡内頸静脈➡腕頭静脈➡上大静脈➡右心房
ルート⑶
眼球➡渦静脈➡上眼静脈(一部下眼静脈)➡海綿静脈洞➡上錐体静脈洞&下錐体静脈洞➡S状静脈洞&頸静脈球➡内頸静脈➡腕頭静脈➡上大静脈➡右心房
【渦静脈とは眼球の内圧を維持している眼房水の流出路で、眼房水が流出せずに増えると眼圧が上がり、逆に流出すると眼圧が下がる】
【3本の導出静脈=頸動脈管静脈叢、卵円孔静脈叢、破裂孔導出静脈】
眼から心臓へ戻る静脈は非常に多く複雑多岐
・従って、上記走行ルートあるいはその近辺で静脈血流を阻害する因子(例:腫瘍or腫瘤or炎症or血栓or骨/軟骨の変性or筋肉腫脹or他)があればその部位でうっ血して、その根である眼球の眼圧が上昇する可能性があり、逆に言えばその阻害因子を除去or解放すればうっ血が解消し、よって眼圧が下がる可能性=緑内障の進行を食い止められる可能性=が高まります。
・ところでYさんは3週間前に眼科医で精密検査を受けているので、上記” 血流を阻害する因子”において腫瘍や腫瘤性、炎症性…などの病態の可能性は極めて低く、当院での診察でもその所見が見当たらないことから、その” 血流を阻害する因子”の現段階で考えられる可能性として、最後にある”筋肉腫脹”があります。
・この様な考えからその当該部位を推測すると色々たくさんありますが、Yさんの所見から推測するとまず内頸静脈(胸鎖乳突筋起始部付近、舌骨上筋群や椎前筋群起始部付近)、そして翼突筋静脈叢(☚内・外側翼突筋)や上眼静脈(☚眼窩脂肪体)がその静脈絞扼の最右翼部位だと思われます。
・以上の考えから、上記③「治療目標と整体治療」で掲げた整体テクニック
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・眼窩軟部組織解放テクニック
を、当該部位に施術したわけです。
・結果的に6診目の段階で眼圧が右眼で治療前の25mmHgから15mmHgまで、左眼で20mmHgから12mmHgまで低下するという、当初の治療目標の17mmHgを大幅に下回る好成績で改善されていました。ですから、上記仮説は概ね妥当であったものと思われます。ただこれだけの好成績を、それも6診目(約2週間)と短期間で達成できたのは、Yさんが短期集中治療に協力して頂いたから、だと思います。
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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。
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