逆流性食道炎の研究⑴
「開いたままの胃-食道接合部は閉じるのか?」
【逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアの治験例は下記参照】
逆流性食道炎=胃食道逆流症-機能性胃腸症=の整体治療方法と治験例紹介【付:食道裂孔ヘルニア、バレット食道、萎縮性胃炎】
逆流性食道炎は近年非常に増加している疾患です。中には「胃-食道接合部」が開いたままになって閉じない重症例も少なくないようです。 (胃-食道接合部には下部食道括約筋があり、嚥下時以外は常に収縮して閉じています。)
長期的には食道癌の主因の一つ、と考えられているので、注意すべき疾患ですね。
ところで「胃-食道接合部」が開いたままの患者さんに対しても、基本的な西洋医学的治療法は「制酸剤」が常道です。
つまり制酸剤で胃酸を減らし、少しでも食道に逆流する胃酸の量を少なくする事で食道の炎症を緩和させよう、という治療目標ですね。
多くの患者さんはこの制酸剤で症状が緩和するようですが、だからといって「胃-食道接合部」が開いたままになっているのは、良い状態だとは言えないでしょう。
ちなみに、開いたままになっている「胃-食道接合部」を閉じさせるお薬は、現在のところ無いようです。
つまり制酸剤は典型的な対処療法なわけです。
そこで今回のテーマである「開いたままの胃-食道接合部は閉じるのか?」ですが、整体治療法でその可能性は充分ある、つまり「開いたままの胃-食道接合部は整体手技で閉じる!」、それが結論です。
ただ、一整体院レベルの治験では科学的証明は難しいのが現状です。なぜなら、全ての患者さんの治療後に内視鏡検査を受けて確認して頂くのは、実際問題難しいからです。
なかなかその科学的研究が進まないのが悩みの種なのですね、、、。
ですから私たち整体師は、実地に施術して治験例を増やしていく、つまり「状況証拠」的に成功症例を増やしていくしかないのです。
症例「逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアの症例研究 ①」はこちら
ただ、整体手技が効果が出る根拠の一つになりそうな解剖生理学的事実を下記に記したいと思います。
「開いたままの胃-食道接合部は整体手技で閉じる!」の根拠は、
「胃-食道接合部にある下部食道括約筋は、本来筋原性収縮である」
という、解剖生理学的事実です。
筋原性収縮・・・
つまり下部食道括約筋が常時収縮して閉じているのは、ある程度ガストリンやセクレチンというホルモンや迷走神経によっても修飾されていますが、その筋肉自身の自発的収縮で常時閉じた状態になっている、という意味です。
従って、迷走神経の失調やガストリンの分泌低下などで下部食道括約筋の持続的緊張が緩むケースもあるでしょうが、それよりも筋肉自身に問題がある方が持続的緊張が緩む可能性が高い、と考えられる、、、つまり下部食道括約筋への整体手技による直接的アプローチの方が持続的収縮の回復に寄与するのでは、と考えるのです。
先述の様に、現在整体師レベルではこれを科学的に証明する手段を持っていません。
ですからやはり今は、コツコツと逆流性食道炎に対する整体治療実績を積み重ねていくしかない、そう思います。
【逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアの整体治験例】
●逆流性食道炎(胃食道逆流症)と整体治療
●胸やけ、ゲップ、胃痛、倦怠感…逆流性食道炎(機能性ディスペプシア-FD)と整体治療
● 短期間で改善した逆流性食道炎による胸やけ、肩こり、背中痛の整体治療
●逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアと整体治療
● 食道裂孔ヘルニアを合併した逆流性食道炎と整体治療
●胃のムカムカと疲労感…萎縮性胃炎と逆流性食道炎の整体治療
● 慢性疲労(萎縮性胃炎と逆流性食道炎)の整体治療
● 逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアとバレット食道の整体治療
● その他の治験例
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