「乳腺症(?)患者さんの思いで」 整体で乳房のしこりと乳房痛が取れた瞬間!
●整体師人生、初めての患者さん!
昨日(26.7.16)の整体治験例集で記しました「乳房のしこり(乳腺症?)と整体 」の患者さんですが、実はこの種の患者さんを施術したのは生まれて初めてだったのですね。つまり乳房の症状を主訴とした患者さんについてです。
整体業界に足をつっこんで早や35年、、、人生の60%以上の年月を整体治療や研究・指導に費やしてきました。
その中で実に多くの患者さんとの出会いがありました。ですから身体の大概の部分の症状について何らかの形で関わってきたのですが、「乳房」についてはホンマ初めてだったんです。
・・・と言うか、そもそも乳房の整体治療については頭の中に存在していなかったのかもしれません、、、「そんな乳房の障害を主訴とする患者さんなんか整体に来るわけ無いで!」と。
私に知る限り「指圧師」の先生は「乳揉み」という手技をされるのではなかったでしょうか? 確か赤ちゃんに乳をやるお母さんの母乳がよく出るようにとか、乳房が痛くならないようにとか、、、だったと思います。私の知り合いの指圧師の先生(男性)に聞くと、その先生も生涯に一度しか乳揉みをしたことが無いそうですが・・・
●初めての乳房の整体治療、、、意外に冷静でした
いゃ~~~~~~~ぁ、世の中何が起こるか分かりまへん。
「ひょこん」と突然来られるのだから。
ただ、その時は「ビックリ」とか「どうしよう」とかいった感情ではなく、意外と冷静でした。
やっぱアレですね、自分で言うのもなんですが、三十数年も整体をやっていると自分では気づかないうちに「整体師魂」みたいなものが身体の中に染みついているみたいですね。
ですからいつもの様に「ヨッシャ、治したるド!」的に診察が始まり、患者さんの仰る症状について自然と耳が傾き、気が付いた時には患者さんをベッドの上に寝かせて施術を始めていましたから。
ただ念のために申し添えますが、決して「ボケーッ」として施術したのではありませんよ。それなりに問診・診察して安全性と治療可能性を確信したから施術したのですから。
この三十数年間、人体の色々な部位を整体治療してきましたが、先述の通り生まれて初めて施術する部位「乳房」･･･場所が場所ですから施術中それなりに緊張するか、、、と思っていたのですが、しかし意外に緊張は無かったですね。
いつもの通り淡々と施術していました。
患者さんも淡々と施術を受けていました。
1分、、、3分、、、5分、、、、と。
●乳房のしこりが取れた一瞬、、、患者さんと同時に体感!
そんな時です、施術していた乳房の硬いしこりの部分が一瞬
「フッ」
と柔らかくなり、指が優しく乳房に吸い込まれていく感覚がしたのは・・・
そしてほぼ同時です、患者さんの
「アッ、軽くなったわ!」
という悲鳴に似た小さな歓声を耳にしたのが。
いゃ、この時の「ビックリ感」というか「ドッキリ感」は今でも覚えています。
先ほども「冷静に施術していた」と言いましたが、施術が上手くいったこの瞬間は「うわ、ホンマ治ったんや」てな感じで、まるで新人の整体師みたいな初々しい達成感を感じましたから。☚ただ、顔はポーカーフェイスですよ、いつもの通りに。タヌキですかね、私は。。否、ブタか、、、、、ダイエットしよ。、。
患者さんも似たような気分だったのではなかったでしょうか。
なぜならその時、「アッ、軽くなったわ!」と叫ばれた直後、患者さんの両目が、そして口も大きく見開かれ、ポカーンと天井を凝視していたからです。
多分この患者さんも「ホンマ整体で治るんやろか???」てな感じで疑問に感じていたと思います。だから数分の整体で乳房痛が軽くなった事に対して「嬉しい」より先に「ほんまかいな?」的な感覚が生じていたのでは、と思います。
患者さんの「心は疑問、、、しかし身体は解放感・・・」
この心と身体の妙な感覚のギャップ。
これって、整体治療の醍醐味なんですけどね。
患者さんって、ホンマに治った時は「喜び」の顔つきでは無く「驚き」の顔つきになるモノなんですよ。☚整体師から観ていると結構嬉しい現象なんですね。
この時、患者さんと私との間で不思議な感覚を共感していた気がします。
元々整体というのは患者さんの身体と整体師の手が触れるトリートメントですから、この様なケースは時々あるのですね。しかし今回のケースはいつもとチョッと違う不思議な感覚の共有で、ホンマに面白かった。。。
だから整体師ってやめられないんですね。この手の症例(乳房痛)を仮にチラシやHPで宣伝しても、腰痛・肩こりの様にバンバンと患者さんが来院するとは思われません。やはり場所が場所ですから。
しかし一整体師としては自分の整体レパートリーが広がる貴重な体験でした。
整体院には、いつどの様な症状でどんな方が来院されるか予測がつきません。時折、予想もしない突拍子も無い患者さんが来院される事も有ります。
これを教訓にして、これからももっと勉強しよっ、と。。。
この記事はH26.7.17に「整体コラム」に掲載された記事を一部改変して再録したものです。
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