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市町村と連携して復興事業を進める

復興事業を進めるにあたっては、被災地住民を代表する首長や議長等との信頼関係を深めることは何よりも重要と考えています。そのため、各種行事でお会いする以外に要望等の様々な機会に意見交換を行っています。最近は、新型コロナの影響で往来が閉ざされてしまったので、テレビ会議等の活用によりご要望を伺い、復興の進捗に影響が及ばないよう努めています。

新型コロナの影響で被災地を訪問できなくなっていますが、そうなる前の3月中旬に大熊町の吉田淳町長、吉岡健太郎議長、石田仁副町長と意見交換を行いました。この時に熱心に要望されたのは、帰還困難区域内にある新町浄化センターの復旧に係る除染でした。元復興副大臣の若松かねしげ議員からも大熊町のインフラ復旧について町とよく連携するように言われていたので詳しくお聞きしました。

 

後日、要望内容を検討するために、関係者で打ち合わせてもらいました。その結果、下水道の復旧工事にともなう廃棄物のうち、8,000 Bq/㎏以上の指定廃棄物は環境省が処分し、上水道の点検等で日常的に立ち入る管路上の除染は環境省が行うことになりました。

 

今後も、被災市町村と連携を密にしながらこのように復興事業を進めて参ります。

被災地域のハンズオン支援事業

新型コロナウィルス感染症による社会的経済的影響は被災地も深刻です。中小企業の皆さんには雇用調整助成金や持続化給付金などを利用するなどして何とか頑張り抜いてもらいたいと思います。

 

復興庁の既存事業には、企業連携の取組があります。これは、被災地での産業を振興するため民間企業と被災自治体の連携を促し、被災地域企業の経営力強化や新規投資等を支援するもので、地域復興マッチング「結の場」、専門家派遣集中支援事業。被災地域企業新事業ハンズオン支援事業を実施しています。

被災地の中小企業にとってはどれも有益なものと考えますが、副大臣に就任してからの肌感覚としては、これらをご存じない企業が多数あると感じています。そこで、今回は、被災地域企業新事業ハンズオン支援事業を紹介したいと思います。これは、民間企業出身の優秀な職員(政策調査官)の知見を活用し、専門家の協力も得ながら販路拡大、新事業の立ち上げ、新商品開発等を支援するものです。

支援事業は応募の中から第三者委員会が審査により決定します。支援期間は概ね半年から9か月です。専門家の派遣費用や試作品の製作費用などは復興庁の負担です。詳しくは復興庁のHPをご覧下さい。今年度の募集はこれからです。

https://www.reconstruction.go.jp/topics/20190322091611.html

3月16日には政策調査官たちによる令和元年度ハンズオン支援事業の成果報告会が復興庁で開催され、私も出席しました。令和元年度には6件の事業が選定されており、それぞれに複数の政策調査官が担当して必ず成果が出るようにハンズオンされていました。この中には、私が紹介した企業とのマッチングによって新商品開発と販路拡大に挑戦している水産加工業も含まれていました。新型コロナの収束後に居酒屋などでこの新商品を食べることを楽しみにしています。

イノベ産品の地元活用促進

福島県の「新事業分野開拓者認定制度」が新要綱で募集を開始したのでお知らせします。これは、浜田昌良前復興副大臣から引き継いだ事項の一つです。

 

復興庁では、福島県の浜通り地域に新たな産業基盤を構築することを目指す福島イノベーション・コースト構想(イノベ構想)に基づき、廃炉、ロボット、エネルギー等の拠点整備を進めています。これに伴い福島県では、イノベ構想の進捗に向け県内中小事業者の新商品や新役務を優先的に調達できるよう2006年に「福島県新事業分野開拓者認定制度要綱」を定め、その調達に努めてきました。しかし、制度開始時の最初の2年間は、10事業者11商品と5事業者7商品の認定があったものの、その後の認定事業者と商品数は少なく1事業者1商品だけという年も複数年ありました。

復興庁と福島県では、イノベ産品の地元活用を図るために随意契約制度の見直しを検討してきました。その結果、福島イノベーション・コースト構想推進設備等補助金(イノベ補助金)を活用した新商品・役務を対象とし、加えてこれらを提供する者の事業規模を制限しないこととしました。

 

要綱の開拓者の認定に下記の(3)を追加し、4月から募集を開始しました。

(1)県内に事業所を有する中小事業者

(2)県内で法人を設立しようとする個人

(3)地域復興実用化開発等促進事業により開発した新商品の生産又は新役務を提供する県内に事業所を有する者(大企業も対象)

 

詳しくは福島県のHPをご覧下さい。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/32021b/sin-kaitaku02.html