こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
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『表参道高校合唱部!』出演者のその後を『逆光の頃』 高杉真宙、葵わかな→ 『ハローグッバイ』 萩原みのり。とたどって、今回は志尊淳の巻。
志尊淳関連過去記事
『覆面系ノイズ』 (‘17) 118分
梗概
有栖川ニノ(中条あやみ)は高校2年生。6年前に転居したモモ(小関裕太)との再会を今も待ちわびている。一方、高校生バンド「in NO hurry to shout(イノハリ)」で活動しているユズ(志尊淳)は、6年前に少しの間音楽仲間として親しくしていたニノとの再会を求める日々。
そんな中、彼女は転校先の高校でユズと再会。作曲を担当する彼は、ニノをアリスと呼びボーカルに抜擢する。さらに彼は練習スタジオでモモと出遭い、その正体を知らずしてセッションを通し近づきになる。遂にニノもモモと邂逅し、彼から自分の歌だけを歌って欲しいと言われる。「イノハリ」のユズとモモの狭間で悩むニノが選んだのは…。
2時間弱は長過ぎた。これなら95~100分程度でてきぱきと観せてほしい。
それはさておき、中条の歌唱は素晴らしかった。意外と低音ボイスだがハイトーン部分も頑張って声を出している。ここ最近の若手俳優たちの歌いっぷりはとても見事で感嘆するばかりだ。
しかし、肝心の芝居となるとイマイチか。『ライチ☆光クラブ』『セトウツミ』『チア☆ダン』と、徐々にこなれてきたように思っていたんだが。
ただ、脚本にも責任あるだろうし、演出でも何とかなる部分だってあるはずだ。
いくら何でも深桜(真野恵里菜)に衆人環視の廊下で土下座してボイストレーニングを懇願するのは違和感どころの話じゃあない。
衝動的に屋上へ駆け上がり、全力で熱唱するにしても大勢の生徒たちの拍手と歓声で今さらながら我に返って戸惑うのも変な話だ。
些細なことかも知れないが腑に落ちないのは、高校での転校なんて珍しいのだから、ニノの転入をバンドメンバー全員知らないといふのはおかしいだろう。だって中条レベルの女子とくれば男子生徒がざわつかないわけないじゃん。と心で叫んだ。
感動の再会を期待したニノに対し拒否るモモだが、その理由が金のために音楽活動をしている今の自分を見られたくない。といふ薄っぺらい理由で首肯しかねる。
バンドのラストライブ直前にモモ宅に立ち寄って、あんたの歌は歌えない。と告げて遅刻寸前といふのもいらつかせる。連絡一本入れとこうよ。マネージャーからの着信凄いことになってるよ。
それと、中条のクロースアップでのカメラ目線が多用されていて落ち着かない。居心地悪くさせる要因だ。これは安易に使えない手法だろ。『勝手にふるえてろ』でもこれが目立っていたが、我邦では主流になっているんだろうか。
ただし、ラストライブは臨場感に満ちた演出が求められるので、どアップもカメラ目線も気にならない。やはり、ここぞといった時にのみ使用すべきだろう。
ついでに言ふと大写しの中条はあまり美しく撮られているとは言い難い気がする。『セトウツミ』『チア☆ダン』はどアップなんか無いけれど美しいと感じるショットがいくつもあった。
とまあ個人的にはコレジャナイ感が横溢する残念な作品に思える。
しかし、劇中での「イノハリ」のライブは結構良かった。磯村勇斗の力任せに見えるドラムスが微笑ましい。もちろん中条のボーカルもハイパフォーマンスで◎
だが、本作で一番の見どころは別のところにある。
*磯村勇斗。関西系ドラマー*
小関が志尊に、お前の曲を聴かせろ。とスタジオへ導く。
そこで志尊は腰掛けたまま自作の楽曲をギター演奏し始める。すると小関もおもむろに自分のベースを弾き始める。
シンクロするギターとベース。笑みを浮かべ、変なヤツ。と、のたまう志尊。徐々に二人が乗ってきた。
遂に立ちあがる小関。続いて向かい合って立つ志尊がギターで挑発。ついてこいよ。疾走感がスタジオ内を支配する。ぐんぐんと小関に迫る志尊のギター。
竜虎の如く呼応し合う二人のセッションが熱度を上げる。体の向きを変える志尊。応じる小関。背中合わせで息の合った競演に我々もアツくなる。
*胸アツな競演!*
この間わずか1分ちょっと。
だが、マジでぞくぞくするセッションだった。二人が吹き替えなしで演奏するのだが、志尊の派手なパフォーマンスに吃驚。ピアノ演奏は何となく吹き替えっぽかったが、ギターは自力だ。手慣れた演奏に感心。
小関も志尊に引きずられることなく安定したベースを聴かせる。これまた自然体で感心しきり。
以上の90秒にも満たないセッションが劇中でベストのエピソードだった。といふのも何だかなあ(苦笑)
残念な作品だが、志尊淳のギタープレイを観られただけでもう十分。と、納得しようじゃないか。
in NO hurry to shout
*『走れ!T校バスケット部』 主演も志尊淳だぞっ!*
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