こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
小学生の頃から落語が好きで2年生のとき学芸会で持ちネタを披露。
長ずるにつけNHKラジヲなどでも聴きはじめTVでもよく観ていた。「笑点」も楽しんでいたし。落語の文庫本も購入するなどしていた。
でも当時はどんな真打も名人も知ることなく、全て“落語家”“噺家”でひとくくり。
古典も新作も上方も無関係に聴いていた。が、上手い下手くらいは多少は感覚的に判ずることができたような気がする。
いや、あれはただの個人的な好みだったのかも知れないが。
その後は今世紀に移ってからやはりNHKラジヲの演芸番組でしばらくの間鑑賞した程度。特に積極的に関わることなく現在に至っているわけだが、たまに聴く機会に接するとついつい耳をそばだててしまう。
で、先週のことだが驚くべき事件に遭遇。『わろてんか』で何と俳優・笹野高史が「時そば」ならぬ「時うどん」を弁じていたのである。
彼の役柄は当時(明治時代後期頃)の上方落語界における伝統派の領袖・喜楽亭文鳥師匠という設定。すなはち超大物。
はっきり言って落語業界はがちがちのコンサバティブな世界。弟子は師匠に絶対に逆らえません。
名人クラスは一般市民からも崇められ、もはやネ申。
そんな大物を、機知に富んだヒロイン・てん(葵わかな)の機転が功奏し、場末の寄席に招聘できることに。
で、見ての通り笹野のルックス。これがまた噺家然としていて実にしっくりくる。高座に上がっただけで絵になること請け合い。
しかし、製作側はそれだけに留めず彼に一席ぶたせてしまった。しかも笹野が見事に応えてしまった。
古典落語『時そば』の類縁関係にある「時うどん」である。
それもネタの冒頭や一部だけでなく、詳細は省かれているものの一応は粗筋を通してオチまで披露。
TVを前にする我々にきちんと面白さが伝わるように注意が払われていた。
笹野の扇子の使い方やうどんを喰らう模写はシロートとは思えない。一人二役で袖を引っ張られるアクションも上手い。
朝の連ドラなのでここだけの撮影に時間をかけるわけにもいくまい。何度テイクを重ねたのだろう。
流暢に噛まずに弁じている。表情、声色、身振りが噛み合っている。その姿を見るていると意外と短時間で撮り終えたんじゃないかと思えてくる。
役者が噺家を演じるんだからそこは絶対にそれらしく見せなきゃいけないし、それらしく演じられる役者でなきゃキャスティングされないだろう。彼にオファーがいったといふことは一定程度のあるひは確固とした信用があったからだろう。
しかし、だからと言って流石に名人芸の域には達していないことも感じた。どこがどう、と上手く指摘できないがやはりプロとの差、スキルの差は歴然としているように思えた。
芸能の世界において、この道何十年、といふキャリアは伊達じゃない。才能があっても無くても継続は力ですね。
(ボケならぬ『オケ老人!』だった:参照)
→https://ameblo.jp/g-matsumoto/entry-12320771686.html
脇役として数多の映像作品に出演、様々な役を演じており『ぼくらの七日間戦争』(’88)で強権的な校長の腰巾着的教頭役なども懐かしく思い出された。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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■NHK朝の連続テレビ小説研究書
→https://ameblo.jp/g-matsumoto/entry-12315733545.html