こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
有終の美を飾った『ひよっこ』に次いでの『わろてんか』だが、今のところ安全運転でまずまずの滑り出し。と思ったら視聴率は20%台割れだそうだ。
ここで、視聴者が驚愕した事件勃発。千葉雄大扮する新一兄さんあっと言ふ間も無く逝去。
残念ながら自分はこの回を観られなかったのだが、話によるとナレーションでその死が告げられたと聞いた。いきなり遺影になっていたとか。
比較して申し訳ないが『ひよっこ』では、ありがちなヒロインの親しい人物の死亡などは一切登場しなかった。従来と異なる異色の脚本の英断である。
その中であっけなかったのは、みね子の彼氏・島谷青年があかね荘を去った時。
ナレーションとともに彼の部屋ががらんとした空室であることを示す映像で片づけられたことだった。
個人的にはこの手法は見事と感じた。
ベタな別離の場面を省くなんて思い切った作戦である。なかなか挑戦的で面白かった。
それを思うと、この死別の取扱いも思い切った設定だ。今回はNHK大阪の製作で、『あさが来た』、『ぺっぴんさん』に続き女性の立志伝で、これまた従来の傾向を踏襲している。にもかかわらずお涙頂戴を狙うかのようなエピソードの省略は偉いものだ。
ただ、それが視聴者に受け入れられるか否かは自分には判じ得ないが。
で、その新一兄さんだが、ソフトな物腰と柔らかな口調は京言葉にマッチして実に上品である。
快活なおてんちゃんをも落ち着かせる効能十分だ。温和な表情と優しいまなざしに相対した者は心安らぐ。
同時に家業の将来を見据えて早く父親の力になりたいという強い意思を併せ持ち、ビジネス上の危機には毅然と立ち向かう頼りがいのあるところも見せる。
そんな優しく心強い秀才然としたてんの理解者を自然体で演じた千葉雄大。
可愛らしい顔立ちの少年ぽい彼は、イケメンと言ふより“美少年”と言へようか。出番は少なかったが、さぞやその死を惜しむ声が上がっていることだろう。
まあ、最初から病弱ということで自分の中では既に死亡フラグが立っていたんだが。
視聴率20%切ったとは言へ業界ダントツであるのは変わらない。であれば千葉も役者としてちゃんと芝居を見せねば男が廃るってものだ。どうだったか。
病弱で上品な兄貴役が似合ってた。と思う。かなり抑制された芝居を心掛けていたんだろう。
父親に、俺が顧客の相手をするからあんたは金策に行ってくれ。と迫る時も激した様子だが、声色はあくまでも柔らかな新一の延長線上にあり整合性がとれていた。
また、独り療養中の一室でほほ笑むだけのカットでも、そこだけ陽だまりのような温かみを醸し出していた。
喘息ゆえ咳込む場面もいくつかあったけど、本物の咳って体力消耗するけどその真似も結構きついよね。で、その一場面で、咳込むと同時くらいに倒れたんだが、これはちょっと勇み足。
げほげほやってて止まらなくて苦しんでばったりなら分かるけど。アレは早すぎるだろ反応が。
つまらない揚げ足取りみたいだが、折角の好演だったので翁なのに老婆心で指摘した次第。
世間的に需要は高い俳優だろうから今後いろんな役柄にチャレンジしていくはず。年齢を重ねるごとに今あるイメージを払拭するようになると好いな、と思う。
またいつの日か戻っておいでよね。朝ドラに。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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参考:
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