カム研磨WEEKの一環で、随分前から依頼されていましたダイハツ エッセ用KF-VEのカム研磨行ったので、クライアント様から紹介しても良いっすよ!との事なので紹介します。

 

こんな感じのカムです。

吸気側に可変動弁の付いた直打カムっすね。

 

これカム山!

ダイハツのカムはカムジャーナルに対して、カムのベース円が大きく取ってあって結構大きくカムプロフィール変えられますのでダイハツのカム個人的に好きですね~~!

と言う事で恒例のSTDカム計測!

《吸気側カム》

開角:240度(60度)

リフト:7.4㎜(ランプ込み)

 

《排気側カム》

開角:232度(58度)・・・ランプ角がかなり大きいのでちょっと微妙です。

リフト:7.6㎜(ランプ込み)

 

こんな感じのカムですね!排気カムのランプ角度が50度近くあってランプのリフトも0.5~0.6㎜程度取ってあるので排気の開角計測はちょっと数値微妙です・・・がこんな感じだと思います。まあ軽自動車のSTDとしては結構頑張ってます!

このNAエンジン用のカムをTURBOに流用したりすると結構面白いチューニングになりますよ!・・・まじおすすめチューニングかも!

 

と言う事で、クライアント様とどんな感じのカムにしたいですか??と相談します!

リフター径がφ26とあまり大きく無い事から開角+10度程度でリフトはリフター径を考慮して9.0㎜以内・・・安全見て8.5程度で行きましょう!と言う事で概略のプロフィール決定!!

 

んでマスターを探してみると!

赤チョンの付いたマスターが結構良さそう!!

 

マスター詳細!

開角:272度(68度)

リフト:8.6㎜

 

まあ、ご要望のカムにかなり近いマスターですがリフターの最外周で当たるノーズRの始まりの位置が結構厳しそうな・・・気もしないでもない・・・もう少しノーズRの始まりの位置が低いカムの方が安全なんですが・・・小さいリフターはこんな所で気を使います。とは言えKF-VEはリフターがインナーシム式なんで多少リフターギリまで攻めてもアウターシムの様なシム飛びが無いのでかなり安心です。まあ最悪は横叩きで音出る感じで収まります。そんな事から・・・ちょい攻めではありますがまあ大丈夫でしょ!と言う事でこのマスターで研磨する事になりました。

 

つう事で研磨中!!

なんかカム素材、鋳鋼っぽくて!結構硬いです!

 

と言う事で吸気カム研磨完成!!

右側排気カムSTD品  左側研磨後吸気カム!

いいですね~~!チューニングカムになりましたね!!さほど開角は拡げて無くて(⁺8度)でも立ち上がりの加速度が高~いカム山になってるのがわかりますね~!いい感じです!

 

と言う事で!ドキドキのリフターとの当たりチェック!

こんな感じで光明丹塗って~~の当たりチェック!上記写真位置がリフターとの当たりが一番厳しい所(最外周部)の写真です!大体ノーズRの手前が一番キツイ所っす!

 

んで当たり寸法チェック!!!

これリフター外周 直径方向!

 

これ!対角!

上記から・・・対角方向が外れちゃてるのでまあ量産車じゃNG!!でしょ!でもチューニング エンジン用ならリフターから外れてないのでリフター横叩きもしてないのでOKです!!そうは言っても結構ギリですね~!!!リフターに対してカム山がちょいとオフセットされてるとまじギリギリっすね!チューニングはギリのせめぎ合いですから^^!まず大丈夫でしょ!いい感じになりましたね!!!

 

と言う事で、排気も研磨完了!!!

 

この後、熱処理SQどうします??・・・取り敢えずこのままで!と言う事でこのまま納品です。

 

因みにカムのベース円がφ31→φ27程度に減ってます。2㎜厚のバルブシムキャップ装着してご使用下さい。・・・バルブキャップ制作出来ない場合は弊社でも製作可能ですのでご一報ください。

 

では!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホンダ1300のカム研磨です!!クライアント様からOK出ましたのでアップします。クライアント様は筑波2000をホンダ1300でレース走らせています。なんとか速いカム作りたいと思います。

 

弊社、何気にHONDA 1300エンジン加工結構やらせて頂いておりまして、シリンダーの加工やら・・・下記のシリンダー加工参照!PISTONの加工等々色々やらせて頂いていおります。その流れなのか・・・今回はカム加工をやらせて頂く事になりました。

 

 

ではカム研磨行きましょう!

こんなカムです!

1本は当時のRSCカム!もう一本は研磨加工するSTD品です!!

今回の依頼は「STDカムをRSCカムのプロフィールに研磨して欲しい!」との依頼でした!

ので、まずはRSCカムとSTDカムのスペック計測します!

《カム スペック》

●RSCカム

INT:340度(85度) 8.1mm

EXH:320度(80度) 7.8mm

カム位相:98度

オーバーラップ凄いです!!

 

 

●STDカム

INT:260度(65度) 6.8mm

EXH:268度(67度) 7.0mm 

カム位相:102度

 

RSCカム・・・スゲーな~!こんなカム筑波じゃ使えない・・・と思いクライアント様にどんな感じですか?・・・と・・・聞いてみると3速、5000回転以下は結構辛いとの事・・・そらそうだよ・・・4気筒で85度の開角!さらに吸気排気の位相も半端ない・・・こんなカムじゃ中速でトルクの谷が出来て加速しない筈です・・・昔の冨士用じゃないですかね~~と言う事を話していると・・・んじゃ佐藤君のおススメで!!と言う事になり・・・マスター製作~研磨になりました!!

 

と言う事でこんなマスター製作しました!!

●マスターカム スペック!

300度(75度) 8.5mm

ランプ:35度0.2㎜

このマスターを吸気・排気位相はSTDと同じで研磨する事とします。

開角ほどほど、リフトがっつり高く!で設計してみました!吸気排気位相をSTDと同じで削りますのでオーバーラップもさほど高くならないと思いますので3000RPMから~8500まで使えるをコンセプトに製作しました。

 

これ加工中!

なんか違和感があります・・・

カム山の配置(点火順序)が1・2・4・3になってる・・・なんかおかしい・・・と言う事でHONDA 1300の大御所にTEL・・・HONDA 1300って点火順序1・2・4・3ですか?と質問・・・いや1・3・4・2だよ!との回答です・・・しばし考える・・・!!!成程!!判った!!!この時代のHONDAってエンジン回転が反時計まわりなんだ!!!と言う事で問題解決!!おーあぶね!!

この原始的なカム研磨機は、マスターと研磨するカムが同期する構造で、おかしければおかしい!!と気がつきます。マスターレスの最新のカム研磨機だったらスタートボタン押したら最後カムをダメにしていた所でした!加工時間とか精度とか最新には敵わないかもですが、目で見て確認出来る弊社のカム研磨機最高です!!

 

と言う事で、こんなカム山に仕上がりました!

いい感じです!!RSCカム程オーバーラップも無く!リフトが高くなっているのが判ります!!

 

と言う事で研磨完成!!!

この後、熱処理です!!

 

RSCカムよりロッカーアームのレバー比にもよりますが、バルブリフトで1.0㎜程度高くなることが予測されます。スプリングの密着とか出てしまって回らなかったらまた連絡ください。動弁系の計画もやりますので!!!

 

では!

 

 

 

ケータハム スーパーセブンCSR用のデュラテック2.3Lのクランク焼き付き補修してきます!

 

下記で以前紹介したHEAD(下記参照…下記HEADはR500用300馬力仕様)と基本同じ・・・ではないですが・・・チューニング度合の低(CSR 2.3L 260馬力仕様)腰下を搭載いている車でサーキット走行後に音が出た!と言う事で、ばらしたら案の定メタル焼き付いてましたので補修していきます。

 

 

HEADでも紹介しましたが、マツダのMZR L3エンジンと基本同じエンジンで、バランサーシャフト等が外されてコスワースがチューニングを施している様です。

 

こんな感じのアルミBLOCKです。

これキャップ側!

バランサーレス!

 

これ、ピストンとコンロット!共にコスワース!

 

ピストン裏面にコスワース!なんかコスワースの響き・・・憧れます。

コスワースのチューニング度合によってピストンが3種類位ある様です。

 

 

次クランク!

鋳物クランクっすね!

おなじみのフォード鋳物刻印!

 

4番ピン焼き付き!!詳細写真!!

 

と言う事で補修してきましょう!!

ちと原始的ですが・・・クラック無いかの本当概略検査の打感検査!

こんな感じでクランク吊るしてハンマーで叩いて音質チェックします。

原始的ですが、クラックが激しく入ってる奴は打感の音質まじで違います!!

取り敢えず、このクランクは打感検査OK!!です。が・・・この後しっかりと非破壊検査(磁気探知)クラック検査は受けて貰います!

 

次に!!

曲がり検査します!

結果:振れ14/100㎜ 曲がり7/100㎜

曲がりNGです!

ですが鋳物クランクなんで曲がり修正不可です。

なので、基本は曲がったままクランク研磨して真直出すしかありません!!

 

次に、焼き付き箇所の計測!!

ん~~~とΦ49.43・・・

以外の焼き付いてないピン径:φ49.97~98・・・

既に0.6㎜程度痩せてます・・・

困った・・・これ直すの最低0.75アンダーメタルが必要です。

 

因みに、メーカーからは0.25アンダーサイズのメタルしか用意されていません!!!

要は、焼き付いたらクランク交換しなさい!!!との事なんでしょう!!

 

と言う事で、ここまでの流れを説明し!クランク変えた方がいいっすね~!!!と申し伝えて一度クライアント様に全て戻しました・・・!因みにこのクライアント様は貴重なデュラッテク 2.3Lエンジンのスペアを数機保有されてて、スペアエンジン バラシてその中古で直すわ!との事で一件落着かと・・・思っていたのですが・・・

数日後!佐藤君!!!だめだ~~中古ばらしたクランク組んでみたらクランク回らない!!!との事でまた再燃!!知らんがな・・・とも言えず・・・付き合い長~~~いのクライアント様でほっておけなく・・・また振り出しに!

 

これ中古ばらしのクランク!非常に程度良い!!

当然曲がりも無し!当然ジャーナル・ピンも寸法内に収まってます。

んで、メタルはめて計測・・・します。

これメインメタル計測中・・・

キャップBOLTの締結トルク:4.5㎏+180度の角度締め・・・結構です!筋トレ級ですね^^

んで・・・計測すると・・・なんでか判らんが確かにクランク寸法に対して-1.5/100程度マイナス寸法になっちゃてます・・・

そりゃ回らんわな・・・因みにメタルはSTD取り寄せてもらった物です・・・

 

んでコンロットも計測!

コンロットは大丈夫でした。クリアランス4~5/100㎜ベストです。因みにメタルはSTD取り寄せ品!

 

と言う事でクライアント様にはメインメタルがおかしいよ!!メタル再度取り直すなり、クランク研磨するなり考えて!と言うと・・・佐藤君に任せるよ!の一言~~~んん~~どうしたいのよ~!と問うと、どうせ程度良いクランクを研磨するんであれば、焼き付きクランクを研磨で直しても大して費用変わらないなら、焼き付きクランクを直したい!との事・・・判りましたよ~~!!んじゃ直しましょう!!との事でここまで2カ月が経過してます。

 

んで、メタルメーカーと相談します。

(F・M):フォードデュラテックにマツダL3(MZR)のメタルってつかえる?

(メタルメーカー):判らん・・・ハウジング径と、メタル幅、スラスト、材質どうなってるの?

(F・M):こうでこでこうで・・・!

(メタルメーカー):なんか寸法的に同じだね!

(F・M):どこまでアンダーサイズ行けるの???

(メタルメーカー):1.0アンダーまで行けるね!!

(F・M):んじゃメイン0.5アンダー 子1.0㎜アンダーでお願い!!出来たら送って~!

(メタルメーカー):了解!

こんな感じで!

 

来ました!

親メタル:0.5㎜アンダーサイズ メタル!

左側0.5㎜アンダーメタル 右側STD支給品

 

子メタル:1.0㎜アンダーサイズ メタル!

上側1.0㎜アンダーメタル 右側STD支給品

 

これSTD 品!メタル厚:1.500㎜

 

これ1.0㎜アンダーサイズ メタル。メタル厚1.995㎜・・・しっかり0.5㎜厚い!

 

ちょいと0.5㎜メタル厚みの違いを比べてみた。

左:STD 右:1.0㎜アンダー(0.5㎜厚い)結構ちがいますね!!

 

これSTD親メタル品!メタル厚:2.505㎜

 

これ0.5㎜アンダー親メタル品!メタル厚:2.745㎜・・・しっかり0.24㎜厚い!

いいですね~~!!

因みにメタル材質は共にアルミ系です。・・・鋳物クランクにはアルミ系の方が相性良いし耐荷重も高いのでGOOD!唯一欠点はメタル硬いので遺物埋没性があまり良くないかな~~!な感じですかね。

 

ちょいとマニアな方なら気になったかもですが、メインメタルの厚みがSTDでも2.5㎜も有ります。結構厚いですよね!!これ確実にアルミブロックでのメタルヘタリ性を考慮して厚くしてます。日産もVQあたりからメインメタル厚を2.5㎜に変えて来てます。日産しかわかんないですが、鉄BLOCK時代のL型とかRBとかVGとかのメインメタル厚は、T1.82~3です。その後アルミBLOCKになってきたSRとかはT2.0になって~~からの、アルミのV型エンジンではVH(V8)やVQの途中から2.5㎜厚に変わってきています。これがメタル厚の変遷です。

こんな事情も分かっていますので、私的にはメタル厚が厚く出来るメタルアンダーサイズ補修が嫌いではないんです。メタルのヘタリ随分なくなりますよ!それに、メタルクリアランスも自由に設定出来るし!

 

と言う事でメタル研磨寸法算出して~~研磨補修です。ただ焼き付き品なんで先にも書きましたが研磨前は非破壊検査(磁気探知)クラック検査うけ受けて貰い!問題無しならクランク研磨です。

 

研磨前にちょいと気になる所が有ったので修正しておきます。

これオイル穴・・・面取りもない削りっぱなし!・・・やな感じ・・・

 

これ、修正した面取りR形状で修正しておきます!

いい感じです!

 

と言う事で磁気探知~研磨出しです。研磨は外注様加工ですのでしばし待ちです。

 

上がって来ました!!

 

これ焼き付きの4番!

綺麗に治ってますね!!!

 

クリアランスは:メイン4~5/100㎜ コンロット4~5/100㎜で取ってあります。

と言う事で完成!納品です。

 

 

余談ですが、皆様メタルクリアランスってどの程度にしていますか??私的には軸径にもよりますがそこそこ広めが好きです。この辺の軸径50㎜程度であれば5~6/100㎜程度が好きです。10/100㎜まで広いとちょっと音が気になる様な・・・気がしますが、壊れる事はまず無いとおもいますが、まあ確かにうるさそうです。因みにメタルクリアランス広いと油圧逃げると言う方も居ますが10/100㎜程度であれば絶対に逃げません!!

クリアランスを広めにとってやって、常にメタルに冷たいオイルをじゃばじゃば送っってやった方が焼き付きにはぜったいに良いです。メタル温度を低く抑えられますので!!ということでことで音が気にならないのであればちょいと広めをお勧めしています。

 

では!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

インディアン モーターサイクル サイドバルブエンジンのシリンダー オーバーホールを承りました。

多分1930年代???かな・・・古専の弊社でも最古参ですね~~。

ちょいとご高齢のエンドユーザー様で死ぬまでには乗りて~~!と言う事で急ぎで対応させて頂きました!

インディアンは数回やってますんで多少の知識はあります。

では行きましょう!

 

こんな感じのサイドバルブエンジンのシリンダーです!!!

ジブリに出てきそうなロボットの顔みたいで・・・サイドバルブ表情がかわいいっす!

ボアに対して、バルブが異様に大きい!サイドバルブならではですね!!

因みにボア84位だったか・・・に対してバルブは吸気・排気共Φ53.5㎜!!

バルブまじデカイっす!!!

 

シリンダー鉄の塊でかなり重い!!

 

O/Hの内容は

●ボーリング・ホーニング

●動弁系のO/H

です。

サイドバルブなんで、全てシリンダーで完結します!シンプルでいいですね!

 

ボーリング・ホーニングの写真撮り忘れました!!すみません!!

PISTON径が2/100㎜違いますので、マーキングのシリンダーとピストン合わせて組んでください。

クリアランスは10/100㎜で完了してます!!

 

と言う事で!次!

ガイド抜いてガイド製作しました。

ガイド素材は大型トラックで使っているバルブガイド材です。ただ鍔径がφ30以上もあって鍔一体で造れませんでしたので、鍔部は別体で作っています。基本形状は完コピで!

サイドバルブエンジンはチョイとバルブの潤滑に難がありますんで、バルブとガイドの穴寸法は、気持ちガタ?位の穴径にしてあります。

 

次にバルブです!

ステムの摩耗も無くバルブ リフェースで再利用可能でした。ペーパーで磨いてリフェースします。

 

リフェースアップ!!の写真!!

なんか気がつきましたか???

実は!インディアンってフェース角度が35度の浅角なんです!弊社はインディアン数回O/Hしてるんで知ってましたが、何も知らないと間違いなく45度でリフェースされちゃいます。O/H出すときはフェース角度チェックして下さい!と伝える事をお勧めします。

 

んで!シートカット行きましょう!!

こんな感じでシートカットします!!!

インディアンはサイドバルブエンジンなんで、シリンダーそのままだとシートカットの台に固定できません!なんで上記の写真の様にシリンダー固定治具でシリンダーを固定してシートカットする必要が出てきます。・・・因みにロールスロイス等の6気筒のシリンダーはシートカット機械をシリンダー上面に直接固定してシートカット出来るんですが、インディアンリンの様な単気筒エンジンはシリンダー上面に機械おいてもグラグラで固定できなくてシートカット出来ないんです!

 

このシリンダーの下側のプレートが固定治具です。

このプレートがあればシートカット以外にもシリンダーの上面修正面ケン等も可能になります。

 

余談ですが、RRバンク上面になんかわからん打痕がありました。

こんな感じのハンマーで叩いたような打痕があります。

ヘットガスケット合わせ面なんでちょいと気になったもんで・・・面ケン無しで送りますので、確認して頂き、面ケン必要であればまた指示ください。上記治具あるんで砥石で綺麗に研磨できますので!!

 

と言う事でシートカットも終了!

いい感じの中当たりの当たり幅1.5㎜のカットできました。

先ほども書きましたが、フェース角度35度なんで、シートカットのカッター角度も35度にする必要があります。・・・普段絶対に使わない角度なんでシートカットできる内燃機屋さん意外と少ないかもですね!!

 

と言う事で完成です!!

本日発送しますね~~!!

 

では!!!

 

 

 

 

 

 

TVRの続編です!

クランク見てみましょう!!

こんな感じのクランクです。シングルプレーンのV8クランクですね!!

ジャーナル径:呼び径φ63.5

ピン径:呼び径φ50.8

インチサイズですかね!!!

ストローク86㎜と考えるとジャーナルとピンとのオーバーラップも15㎜以上とれていて十分高剛性なクランクっすね~~!

 

んで!特筆すべき特徴的な構造のクランク ピン中空構造!!

奥がのぞけますよね!!穴貫通してます。

まんまレーシングクランクっすね。コスワースDFVとかレーシングエンジンでは良く見ますが準量産エンジンとしてみるとまず見ないっすね~~~!!!・・・ん!ちとまてよ!!NISSAN CG10DEが中空になってた記憶がありますがこっちは鋳造クランクですからね~スチール鍛造クランクでピン中空はレーシングっすね~~!!因みに当然中実クランクに対しては強度剛性面で不利になりますが、断面の中心に穴開けてますんで、言うほど影響は少ないです。断面係数計算すると判ると思います。・・・と言うかジャーナル/ピンのオーバーラップがしっかり取れているクランクでしかできない構造っすね。

この中空構造するためにはオイルラインってどうなってるんでしょうか?当然H型じゃ出来ません!!!成立させるためにはクロスドリルオイルラインじゃないとできないんです。1っ品物のクランク削りで造るとなると、クロスドリルのオイルライン作成が結構嫌がられるんっすよ!ドリルの真直度の問題等でクロスドリルオイルラインが曲がちゃう可能性が大きいくて・・・弊社も何種類も削りでクランク作っていますが全てH型のオイルラインです。唯一横浜のフェラーリ屋さんのクランクは数作ったのでクロスドリルにしてこの中空構造にした記憶があります。

まあ、どちらにしてもかちょえ~~す!!!

 

んで~~~!!!ラッピング!!!

光っとりますね~~!!

因みに、カウンターウェイトのバランスの穴が開いている真ん中にある切り欠きはピン中空にするためのドリルの逃げです^^!

 

んでサクッとくみました。

 

キャップはスチール製!

しかもキャップ止めは4本止め!

いいですね~~~!!!この辺もレーシングですね!!!

V型エンジンのキャップの負荷は直4の倍と思って良いのでここまでごつくしてるんだと思います。因みに日産のVGは日産初のV型ってな事でこの辺のクランク保持周辺の作り方が甘かったので最後の最後までメインメタルの負荷(温度)に悩まされました!

 

その辺にあったU20 クランク乗せて見ました。

あんまり長さ変わらん!!!

TVR恐るべし!!

 

では!腰したここまで!!!

 

 

 

 

 

英車のTVRサーブラウって車ご存じですか??かなりマイナー車のエンジン オーバーホールを行っておりますのでちょいとご紹介していきます。このエンジンのクライアント様は自動車業界の大先輩からの依頼と言う事もあり結構緊張です(笑)まあやる事は一緒ですが^^!結構凄いエンジンですのでちょいとずつですがご紹介していきます。

 

では行ってみましょう!

既にバラシてあって組み付ける段階です。

シリンダーはこんな感じ!

4.5Lありながらかなりコンパクトです。

普通に持てます。

キャップ側は後でアップします。

 

次にPISTON/CON-RODのご紹介!

こんな奴です。 

PISTONはCP特注品です。・・・クリアランス15~20/100㎜程度のがばがばです・・・ですが特注品と言う事もあり、スカートにフッ素モリブデンの複合コーティングを30μの厚膜特注コーティング掛けて再使用します。これで約10/100㎜クリアランス・・・まだまだ大きい!ですがまあしゃーない!!

 

CON-RODはアルミコンロット特注品です。

重さ測ってませんが多分軽いです。

 

これキャップの合わせ部の凹凸合わせ部!

それとメタルのまわり止め用のピン!(真鍮色した奴がそうです)

ちょいとアルミコンロットでどーなんだろう的な・・・ご説明!

このアルミコンロットに合わせるメタルは、ローバーV8のメタルを流用します。そのメタルに弊社で回り止め用の穴開け加工追加して使用します。

因みに、このアルミコンロットだけではなくアルミコンロットを製作すると、ほぼほぼこのまわり止めのピンが付いてきます。・・・要はまわり止め対策しなさい!とコンロットメーカーから無言のリクエストな訳です!そもそもまわり止めを付けなきゃいけない段階で私的には信用なりません!O/H前のメタルも張りが無くなってまして「コロン・・・」と落っこちました・・・メタルの張りは以前も説明しましたが、メタルのクラッシュハイト(余長)で張りをもたせています。因みにクラッシュハイトってメインメタルで例を挙げますが、鉄BLOCKとアルミBLOCKでクラッシュハイトの寸法を変えています。なぜ違うのか・・・鉄とアルミで熱膨張が違うので変えてます。鉄BLOCKよりアルミBLOCKは熱膨張が大きいので温間時のメタルハウジング径が大きくなるのでクラッシュハイトも大きめに取る訳です!あたりまえちゃ当たり前なんです!でも・・・今回このアルミコンロットに使用するコンロットメタルはローバーV8用鉄コンロット用のコンロットメタルを流用する訳です。クラッツシュハイトは鉄コンロット用の寸法になっている筈です・・・それをアルミコンロットに使うとなると熱膨張差で温間時は当然メタル張りは緩んできます・・・なんでメタルのまわり止めが必要になってくるんだと思っています。・・・こんな理屈が判っていればコンロットをオーダーする時に温間時の熱膨張差を計算して冷間時のハウジング径をちょいと小さく作ってもらえばいい訳です。残念ながらこのコンロットハウジング径はローバーV8の鉄コンロットと同じ寸法で作ってありました・・・残念です。・・・

更に・・・もう少し突っ込んだ話しちゃうと・・・アルミBLOCK用メタルの方がクラッツシュハイトを大きく取ると書きました。これは何を意味しているかと言うと、クラッツシュハイトが大きい=圧縮応力が大きい!と言う事です。それで温間時はハウジング径が大きくなりますのでクラッツシュハイトが小さくなります。=応力が解放されます。・・・ということはアルミBLOCKのメタルは温間時と冷間時の応力の振幅が鉄BLOCKより大きくなるんです!・・・そんな事でヘタリも早くなってきます。

メタルの設計って材質は元よりクラッツシュハイトが肝なんです・・・メタルって難しくないですか!自動車メーカーは長~~い年月をかけてテストしてクラッシュハイトを決めています。私自身アルミコンロットでのクラッシュハイト寸法なんて知見がないので余りアルミコンロット使いたくないんですよ~~と言いながら今回はクライアント様の持ち込みなんで使いますが・・・少し不安です。

 

次回はクランク行きます。

ここまで!

 

 

 

 

 

次ぎにR型のご紹介!

こんなんだったり!

 

こんなんだったりします。

 

このR型もかなりハイチューニングです。

基本はH20クランク+φ92ピストンで2207㏄の・・・2.3L仕様・・・とよんでよいのか^^

詳しく写真撮るのわすれちゃいましたが、コンロットはお客さんが用意していたU20用のキャリロH断面コンロット組んでます。ピストンは流用品+トップ落とし+リセス追加でクリアランスは50μってな内容!

因みにエキマニはφ45㎜の特注品!インマニは以前紹介したOP??かな?なインマニ!キャブはφ50にするとの事なのでΦ45→φ50の変換樹脂インシュレーター付き!

 

んでもってクランクはH20用83㎜ストローククランクを弊社のオイルシール構造に変更。

こんな感じ!

それと、U20でもやりましたクランク キャップM14化!+ラインボーリング!

そして、バランス取り・・・イソナイトは掛けてないかな・・・

んで、0,25アンダーのクランク研磨!メタルクリアランス コンロット40~50μ メイン50~60μ!

 

オイルポンプはU20用で6.0㎏油圧シム入れ品!オイルパンはU20用

と腰下は、ほぼフル!

 

HEADはこんな感じ!

写真撮って無いですが、バルブは当然ビックバルブ吸気φ46 排気φ38 フュージョンエムU20バルブ改品。んで当然燃焼室アルゴン埋め+整形・・・燃焼室容積39.5㏄圧縮比12.0:1んで、ロッカーアーム0.75㎜偏芯加工+ロッカーカラー製作!んでもってリテーナーはL型改でスプリングは亀有L型9000回転品です。

カムは、74°カムリフト8.3㎜品 吸気・排気位相は弊社お勧め。・・・純正品+2.3㎜リフトアップは結構ですよ!!!んで写真撮ってないんですがR型のカムってオイルラインがカムにないんですが・・・気に入らんのでオイルライン作りました!ガンドリルでカムの中心に通り穴あけて~更にカム山にもオイル穴追加!カムメタル入れ替えも当然やってます。

このカムで偏芯ロッカーを使ってやることで、バルブリフトは13.2㎜まで向上!!ここまでリフト高くなってきちゃったので、亀有スプリングが必要になちゃいました!

んで、ロッカーの傾きを補正する為に、下記写真にある様な、ロッカータワーの下側に3.0㎜の

シム噛ませてます。

ここまでやちゃうと、ロッカーアームのタペットクリアランス調整ネジがいっぱいいっぱいになちゃってます!R型はこれ以上リフト増やすとなると、ロッカーシム厚くして、合わせてプッツシュロッド長くしないと辻褄合わなくなってきますね!!!

と言う事でプッツシュロッドまでいじらない仕様ではこの辺りがフルですかね~~!!!

これ以上やるとなると、動弁系全てやり直しなんで、この辺がR型のHEADとしてはフルチューンかなと思います。

 

さっさと書いちゃいましたが、このR型なかなかですよ^^!

多分U20 STDは目じゃない!ですし、更に言うならばL18改2.0Lにも負けんでしょ!

このR16楽しみです!!

 

では!U20と合わせて北の大地に納品です。

 

 

 

 

続きます。

U20 2.5L化の一環として、弊社のU20定番のクランクキャップサイズをM14 P=1.5サイズへアップしてます。

ネジサイズ大きいっすよね!!!

併せて締結トルクも14.8㎏F/ⅿへがっつり上げてます!

此処までトルク上げるとハウジング変形しちゃいますので、ラインボーリングも合わせて行ってます。

ついでにパルフォス処理もやってます。

と言う様に腰下てんこ盛りです。

 

次にHEADです。

こんな感じの燃焼室!

元々は輪工舎ビックバルブで、輪工舎燃焼室だったのですが、どうも気にいらなくてクライアント様に直談判して弊社の第1期ビックバルブにして燃焼室も私好みに削らせてもらいました。まあ2.3L仕様でかなり高圧縮だったので燃焼室拡げないいけなっかたので一石二鳥で寝燃焼室作りなおしました。

燃焼室容積46㏄・・・2.5Lで圧縮比12.0:1の設定に変更!

 

これ燃焼室詳細!

しかもバルブオーバーラップ時の写真。

まあ悪く無い!

 

この第一期のビックバルブは私が日産辞めて人工関節屋さんにいた時に金回り良くって2台分ノミ作った特殊ビックバルブです。下記参照してください。

 

 

多分これがU20のΦ92ボアだと最大サイズのバルブだとおもいます。

んでこの特注バルブ結構凄くて、材質をインコネルにした為に、熱的にかなり余裕出来たのでバルブステムが7㎜で作ってあって、しかもコッターの当たり部はφ6.0でコッターも6.0㎜ステム用を使っています。こんなバルブなんで・・・リテーナーも64チタン(ASTM G/5)製+IP処理品で専用品の小型品です。さらにスプリングも釣り鐘型で頭超小さく出来てます・・・そんな事でロッカーガイドもL型なんかより1.0㎜小径の専用作って・・・要はですね・・・超軽いっす。

この当時動弁系にかなりお熱で・・・かなり金つかいました・・・

それと、ロッカーアームはL型ロッカー加工してあって、亀有さんのクロモリロッカーの最後の1セットを使わせていただきました。

 

これ、亀有のリテーナーとの比較!

亀有のリテーナーもスプリング外径より小さく出来ていて軽量なんですが、今回採用の動弁系と比べるとかなりでかく見えちゃいますね^^!

と!まあ良い事ずくめの動弁系!なんてで書いちゃいましたが・・・ロッカーガイドがスペシャル品なんで、L型の様にいろんな厚みのガイドがある訳ではありません!カムとロッカーチップの当たり調整がロッカーガイド厚み違いで出来なくなってしまいました・・・ロッカータワーシムで調整する様にしてありますが・・・これ非常にめんどくさかった・・・当たり見ては!ダメな場合はロッカータワー全外し~カム外し~ロッカーアーム緩めて・・・んで再度全部取付て~当たりみて~~~を数回・・・ロッカーガイドだけでもL型流用にしとけば良かった!と後悔しました・・・。とは言えきっちり良い当たり出てますので^^

 

と言う事でHEADも完成!!!

カムは当然弊社の75°11㎜リフト品+SQ処理・・・吸気排気位相は弊社お勧め!

多分現状このカムがベターだと思います。

 

と言う事でU20 2.5L完成です。

 

来週頭北の大地まで納品です!!

では!!

 

 

ご無沙汰しています。

SR311 U20エンジン! と SP311 R16エンジン のオーバーホール兼チューニングが完了したのでちょいとご説明!

【U20エンジンの内容】

●2.5L化!・・・下記の記事に書いてあるPISTON/CON-RODと弊社クランク使って2.5L化しました。

実は、このエンジン以前輪工舎で造った奴で89Φピストンと93㎜クランクを組んで2.3L仕様で実走していたエンジンです。・・・因みに輪工舎時代で組んだのは私では無いです。その後走行距離が10万キロ走ったのでオーバーホー兼、更に過激にする!との事で弊社へチューニング依頼があってはじめたエンジンです。と言う事で、以前に紹介しましたPISTON/CON-RODが作ってあったので今回エンジン組に至ってます。

 

PISTON・・・パンクルに頼んでCPで造ったピストン!それなりに拘って作ったピストンです。下記過去の記事参照してみて下さい。

因みにこのリセス形状で、バルブ全閉じから8~9㎜位リセス底まで隙間あります。・・・ピストン中心までリセス襟足が来るリセス深さです!・・・結構良いヒントになりますよ!リセス掘りたい方は参考としてください。

 

 

キャリロ特注コンロット!・・・いいキャップ形状してますね~~!詳細は下記の加工の記事参照してみて下さい。

 
 
部品作ってからエンジン組まで随分時間かかってしまいましてすみませんでした!!!
 
クランク・・・当然93㎜ストローククランク使っています。がこのクランクは第1期の93㎜ストローククランクを使っています。第1期クランクの特徴は、オイルシール構造をU20のSTDと同じグランドパッキンによるシール形状で作ってあります。
こんな感じ。のシールです。・・・ただフライホイールはL型が使える様にしています。
それとクランク先端もU20 STDと同じ形状で作ってあります。
これが1期目の93㎜ストローククランクの特徴です。
 
久しぶりにグランドパッキンシールのU20組みましたが・・・まーーークランク回すと重い重い!腰下のフリクションは高回転まで引きずりますのでこのグランドパッキン仕様のクランクは出力の面では第2期の一般的なクランクシール構造品にはおよばないっすね~!・・・でもまグランドパッキンはその内なじんできて軽くなってきますから!!
 
因みにこの第1期クランクは、南は九州、四国、本州、北海道と多分10台位は造ったとおもいます。
 
因みにこのエンジンには、クランクギヤとの間に挟んである0.25㎜の2枚合わせのシムが入っていませんでした。んでもってこのシム生廃・・・と言う事で
レーザーカットで作りました。材質も同じSUS系バネ材使って切りました。
もし無くしちゃた方いたら連絡ください。
2400円/税別でお分け出来ます。
 
それとクランクギヤの前側に付けるオイルがシールに架かる事を防止するワッシャーもありませんでした。・・・こいつも生廃です・・・と言う事で、プレスフォーム成型用のザス型作ってリプレース品作りました。
 
 
必要な方連絡下さい。7800円/税別でお分けいたします。
 
んでもって、リクエストでヘッドボルトを、スタッドBOLT化しました。
スタットBOLT化のメリットが良く判らなくて、私は使わないのですが、リクエストと言う事で使いました。・・・スタッドBOLT先に刺すとHEADが後から載らないとか・・・非常にメンドクサイ!
 
スタットBOLTの何が良いのだろう??何方か教えて下さい。本当にメリットが判らないんです。なんか有効ネジ部が長いので応力が分散するとか・・・んな訳ね~だろ!ネジ山なんて上側4~5山で90%の荷重うけるんです!奥までネジ入れようが変わらない筈なんです!
とか、面圧が上がるとか・・・んな訳ないだろ!!
とかとか、色々言われているのですがどうも全て釈然としない・・・
まじでメリットがわからん・・・
 
そもそも、ヘッドボルトってテンションボルトの典型です。ヘッドボルトってエンジンが冷えている時に締め付けますよね!んで運転中はアルミ製で熱膨張大きいなシリンダーヘッドが熱くなって熱膨張の小さい鉄製のヘッドボルトを伸ばします。特にU20なんてロッカータワー一体で締めますんでアルミヘッド高さが高い分ヘッドボルトはかなり伸ばされてます。多分0.5㎜は伸びてる筈です!U20のヘッドボルトって冷間で9.0㎏ℊ・Fで締結しますよね!んでもって温間時は、この冷間の締結トルクで伸びた分に、角度締めで言う所90度程度を締め込んだ分HEAD BOLTは伸ばされる訳です。当然伸ばされた分過大な軸力がヘッドボルトに架かってくる訳です。・・・これ強烈ですよ!んでもってですね!更に言うとですね!ドライブから帰って来てガレージに車しまって・・・夜になると今度は、アルミヘッドは冷えて急激にちじこまります・・・この様に伸びと、ちじみの応力の振幅をヘッドボルトは一生懸命バネになって耐ている訳です。すげ~けなげな奴じゃないですか!!このバネとしての特徴を持たせなきゃならいヘッドボルトは、ネジ山部に応力が集中しない様な胴がくびれた形状にして、締結時の伸びをくびれた部分をバネとして伸ばして応力をコントロールしています。こんなにヘッドボルトの設計って難しいんです!
なのに、上のスタットBOLTの形状みてください!胴の部分が一番太くてネジ山の方が細い・・・本末転倒やん!!!どこ伸ばすねん!!!と突っ込みたくなる形状してますよね!これじゃ締結時の最大応力部はネジ山の始まった谷部になちゃいます。なのでスタッドボルトが「バツン」と飛ぶときはネジ山が始まった部分からナットごと飛んじゃうんです。・・・んでもっていきなりボルト軸力0!当然ヘッドガスケットの面圧も0!水油燃焼圧全部だだ漏れ・・・!ってな最後が見えちゃいます・・・それに対して、ちゃんと出来たヘッドBOLTは胴の部分がちょいとずつ伸びて軸力が減ってきて、ガスケットが抜け塩梅になって~・・・あれ?ガスケット抜けてる??てな感じで気が付いて増し締めするなりガスケット交換するなりして、被害最小で済むようになってるんです。
と言う事で、私は理に適ってないスタットボルトは、好き好んで使いません!
まあポルシェなんかのスタットBOLTはしっかり、応力コントロールしてあるスタッドボルト形状しているのでまあ良いんじゃない!と思ってったりしますが・・・。
でも、まあ~~今回もそこまでシビアにならなくても大丈夫でしょ^^!と言う事で採用!
 
んで、このクライアント様は当時のオプションポンプを持ち込まれました。珍しい部品だったので分解して紹介して良い!と言う事だったので詳細に見てみましょう。
下のオイルポンプは左からSP311 R16用 中央SR311 U20純正品 右側U20オプション!
てな感じになっています。当然全てに互換性有ります。
因みにオプション オイルポンプは6㎏まで油圧上がるとの事。
 
バラしました!
 
左側からR16 真ん中U20 STD 右側オプションです。
U20純正とオプションの違いを調べると・・・
1:純正はアルミボディ  オプション品のボディは鋳物。
2:ちょい判りずらいですが・・・なんと純正のオイルポンプの方がギヤの刃厚が厚いです。因みにオプションオイルポンプのギヤはR16の薄型ギヤと全く同形状です。
3:リリーフバルブの径がR16は圧倒的に小径!U20純正とOPは形状の違いはあれど同じ径。
4:リリーフバルブのスプリングが、オプションは圧倒的に硬い・・・ばね定数が高い!
こんな感じです。
オプションのギヤ厚が薄いのがなんとも信じられん・・・R16のギヤがそのままはいちゃいましたよ!どう見ても吐出量的にはU20純正が最強です。オプションオイルポンプはR16のオイルポンプをリリーフのスプリング硬くして油圧上げて、尚且つ油圧安定させる為にリリーフバルブを大径化しただけっぽく見えちゃいます。そう考えるとU20純正オイルポンプのリリーフスプリングにシム噛ませてリリーフ圧上げるのが最強オイルポンプになると思います。
聞いた話で・・・誠かは判りませんが・・・SR311の初期はR16と同じオイルポンプが付いていたという人もいて・・・本当かはわかりませんが・・・もし本当だとしたら、低回転時のオイルの量を稼ぎたくてギヤ厚を途中から変えたのかもしれません!俗に言うランチェン!(ランニングチェンジの略)かもですね・・・特にU20エンジンは日産初のSOHCで意外とHEADにオイルが必要なのが設計当初は判らなかったのでR16ポンプ使ちゃえ!的に使っていたのかもです・・・ロッカーアームのかじりの不具合なんかが結構でちゃってオイルポンプを途中で強化したなんて・・・意外とありがちかも・・・
 
油圧って上げすぎちゃうと良い事無いので、U20のオイルポンプをいじったりしたことは無かったのですが、6㎏程度は大丈夫だと言う事で、U20のオイルポンプにシムいれて油圧6㎏化したいと言う事で検討しました。リリーフバルブ径がU20純正もオプションも同じ径なんで、バネのセット荷重だけ合わせれば基本的に同じになる筈!と言う事で
こんな治具作って荷重測定して~~~~
外筒の長さがスプリングのセット長になります。
んでもって
こんなシム作って荷重計測して~~~!!!
丁度良い厚みのシム算出して、組み上がたU20とR16でテストしますので、結果でたらまたご報告します。
 
ということで、本日ここまで!
 
 
 

 

随分とご無沙汰しています。

ゴルディーニの続編行きます。

 

さてしばらく寝かしたシリンダーASSYが液体パッキンの完全にゴム化しましたので、ゴルディーニエンジンのちょいとめんどくさいシリンダーからライナー段付き調整加工を行います。ライナー鍔部をシリンダー上面より5/100~10/100㎜程度高く調整する必要があります。通常のSTDエンジンはライナーとBLOCKの合わせ部(ライナードン付き部)に入れる紙パッキンの厚みを変える事で調整しますが・・・こいつはライナーのBLOCKのドン付き部が薄すぎて紙パッキン入れられませんので、あらかじめこうなる事を見越してライナーのハイトを0.5㎜程度高めに製作してありました。なので現状はシリンダーから0.4㎜程度出っ張ている状態で圧入されています。この出っ張りを5/100~10/100㎜の出代になる様に平面研磨してしっかりと鍔段差を整える加工を行います。

まずこんな感じでライナーとピストンの隙間に切削油と切子が入らないようにグリスによりシールします。

こんな感じで平面研磨!!

んでもって高さをマイクロで測りながら高さ調整します。

5/100㎜出代でほぼほぼしあがりました!

いい感じです。

 

次にHEADです。

判りずらいですがガイドをポートに沿って削ってあります。まあレースエンジンの定番っすかね!!

おかげさまで当然ガイドはガタガタです・・・と言う事でガイド製作~入れ替え~シートカット~すり合わせのコースです!!

 

ガイド製作しました!

削られてるのが抜いたガイドです。

隣の奴が製作したガイドです。

こんだけ長さ違えば寿命も結構延びると思います!

 

んで打ち込む際はガイドし穴があれてるので弊社定番のOリングシールで打ち込みます。

 

しっかりした穴測って締め代取ってますよ~~!

 

とかなんとかやって…ここから写真撮るの忘れました・・・

取り敢えず組み立てまで完成!!!

 

クライアント様とエンジン色入れる??・・・う~~ん浮いちゃうからやめようね!と言う事でこんな素の状態で組みました!

 

さっさと書いちゃいましたが、何気に結構時間掛かりましたね~~!!

 

と言う事で納品です。

 

ゴルディーニエンジンの1600㏄化したい!!方いましたらご相談ください!全てDATA化していますのでほぼ同じエンジン作れると思います。^^

 

ゴルディーニここまで!!!

 

では、では!