ちとCAMの加工で刃物待ち状態なんで、EF-SEの腰下やってます。
前にも触れましたが、排気量いじれないのでPISTONは再使用です。シリンダーはホーニングして、リング交換して組む予定です。
とは言え、腰下なんもしないのはちょっと・・・と言う事で、クライアント様にはコンロット軽くしようぜ!!との提案をしまして~OKやってみよう!との事でコンロット変えます。
これ、SEノーマルのPISTON with CON-ROD!!
まあこんなもんでしょ的に良さげですが・・・まあ今時からしたらかなりPISTOもCON-RODもゴツイ!!まあ多分EF-VET(ターボ)共通なんでしょうからこんなもんでしょ的な感じです。
ということで!今回のSEにはKF-VEのコンロット使ちゃおう!!!
下の写真の左側がKF-VE用!右側がEF-SE用!
実は九州の18RGオタク様からKF-VE コンロット分けて貰たのがあったのでそれ使う事にします。この場をお借りしてありがとうございます!!!
まあ~違いますね~~10年の月日はここまで変えちゃうんですね^^
てか・・・そもそもEFにKFコンロットって使えるの???
比較してみましょう!!
●PISTON PIN径・・・共に呼び径Φ18(ピストン ピン圧入式で100分台まで同一寸法)
●芯間距離・・・共に117.5㎜で使えちゃいます。
●幅・・・EF=20mm KF=18.1mm とKF細いですが小端規制すれば問題無し!!
●クランク ピン径・・・EF=37mm KF=35mm とKF細いですがクランク研磨で問題無し!
まあ、クランク研磨と小端部での位置決めしてやれば問題無く使えちゃいます。
では、費用対効果がどんだけあるか確認します。
まずEF-SE CON-ROD!
全体352.5ℊ!
往復(小端)重量:116.0ℊ
回転(大端)重量:236.5ℊ
※測りから浮かせる分のシムの重量は除いてます。
次にKF-VE CON-ROD!
全体261.5ℊ
往復(小端)重量:83.5ℊ
回転(大端)重量:178.0ℊ
※測りから浮かせる分のシムの重量は除いてます。
こんな感じで全体で90ℊ以上軽いです!KF CON-RODにするだけで25%の軽量化に成功ちゃう訳ですね!!このクラスでの約100ℊ軽量化はこれはデカイっすよ~!!!
とは言え手放しで安心とは言えません!KFのコンロットボルトがM6サイズなんです。・・・使うピストンはEFの物使うんでKFより当然重い!やな感じ!!
PISTON重量比較。
上KF 下EF で66グラムもKFよりEFの方が重いんです。
これ結構しんどいです。この後EFのPISTON PINを軽量化して-9グラム頑張りましたがそこが限界でした。
まあ、KFはストローク70.5㎜でEFがストローク60.4㎜なので、8000回転での加速度の差がストローク違いで約17%程度あります。ここの加速度の差でPISTON重量をバーター出来そうで・・・ちょい出来ない・・・まあ純正部品の安全率20%を少し期待すれば辻褄会います・・・クライアント様にどうします?と確認を取るとKF CON-RODで!と言う事でKFで進める事となりました。
因みに3気筒エンジンってクランクの味噌擂り運動(偶力)がまあ振動としては問題になりますよね。私振動は専門外なんであまり詳しくは無いのですが、偶力は味噌擂り運動(モーメント)なんでクランク中心(2気筒目から)1・3気筒までの距離とP=エネルギ(力の大きさ)で効いてきます。まあボアピッチは変えられないので1・3気筒までの距離は変えられないっすよね。なんで、Pの数値を少なくするとその分、偶力は当然減ってきます。因みにPは、P=MV²なんでコンロットの軽量化はM(マス)に当たりますんで、比例で効いてきます。まあどっちにしてもコンロットの軽量化は効果絶大です。こんな感じなんで4気筒なんかよりもコンロットの軽量化の恩恵は大きいっす。こんな事からKFコンロット採用です。
味噌擂り運動の話がでたついでですが、3気筒エンジンは必ず1番メタルの上側(BLOCK側)のメタルダメージが過大になります。理由は味噌擂り運動+ベルトもしくはチェーンで引っ張る為に1番メタルの上側のダメージが大きいんですね~!!次に4番メタルの上下かな~~~!!4気筒は意外とセンターメタルのダメージ大きかったりしますよね。これは特に3ベアリングの4気筒が顕著で2気筒と3気筒の荷重をセンターメタルが受け持つのが原因です。クランクのバランス率にもよりますがまあセンターメタルは頑張ってます。こんな感じで気筒数によってもメタルの負荷の掛かる場所も違ってきます。
と言う事で、めでたくこんな感じのPISTON with CON-RODになりました!
これ!クランク ピンをφ37→φ35に研磨した物!!
クランクは鋳物っすね~!!
これアップ!!
クランクピン研磨-2.0㎜しちゃったので疲労強度と硬さ、ちょい心配と言う事で、イソナイト処理~ラッピングもやってます。それとお約束のウェイトの空力処理!
こんな感じで腰下部品決まってきたんで、腰下組みです。
余談ですが・・・これKFこメタルです。なんか違和感感じませんか?
気が付きましたか?そうです・・・メタルの爪が無いんです。
メタルの爪がメタルの回り止めになってると思ってる方結構いますが、爪はメタルの位置決めにしかなっていません。メタルの回り止めはメタルのクラッシュハイトを締め付けた時の張りで持たせています。・・・下記参照
なので、爪などなくてもメタルの張りにはなんら影響はありませんが、位置決めが・・・まあコストダウンはこんな爪まで無くすのかと・・・組む時メタルがセンターに来る様に組んでね~~と言う事でしょうか^^ある意味組手を信じてくれてますね!!
んで、こんな感じでホーニングして、デススターPISTON組み付け~!
こんな感じで入りました!
これ下から見た所!
これコンロットとクランクのスラストガタ!1.0㎜!
写真撮り忘れましたが、ピストンとCON-ROD小端で位置決めしてます。
んで~~ちと小技紹介!!
クライアント様から、水冷オイルクーラー付けたいとのリクエストがあって、これはこれで現在検討中~からの各部品製作していますので後ほどご紹介しますが、ちと問題があって水冷オイルクーラーがオイルフィルターの間に挟めれて、更に油温センサー用のサンドイッチもかます事に成るとえらい高いバベルの塔の様なオイルタワーが出来あがちゃいそうなので、サンドイッチ分をなくすために、こんな感じでBLOCKのオイルフィルターのボスに直接油温センサーを取り付けるネジ切して取り付けることにしてサンドイッチ分へらしました!
水冷オイルクーラーはまたご紹介します。
こんな感じで下回りもなんとなく見えてきましたね・・・!
では、では!