2026年6月25日(木)
西吾妻山4G(4爺)の山と湯の旅
久しぶりの山旅は東北の山形県と福島県境の深田百名山の西吾妻山(2085m)。メンバーは4人(4爺)、爺と言っても一番若いS氏は体力トレーニングに励む、かなりの体力の持ち主で、私みたいな本物の爺などは足元にも及びません。今回も愛車を出してもらいドライバーもお願いしています。
白布湯元から西吾妻山(2035m)へ
今回の西吾妻山の登山ルートは幾つもありますが、私がすっかり体力低下で、厳しいコースは全くだめ、(但しお酒とお湯は全く問題ないのですが)と言うことで初心者コースの米沢市の天元台からロープウェイとリフトでいきなり標高1810mの北望台登山口まで行き、そこから西吾妻山山頂(2035m)を目指すルートと言う事にしてもらいました。
私は50年ほど前に友人たちと、この天元台からの登山に訪れたものの、雨風の悪天候でリフトが動かず登山を断念したことがありましたので、そのリベンジを果たせる機会と思いまして、是非山頂を踏みたいと思っていました。
折から季節は入梅を迎えて、天候が気になるところではありましたが、最悪の事態で山は断念しても酒と湯は逃げない、と割り切るつもりでいました。
魚沼出発は朝4時に関越自動車道「魚沼IC」
関越自動車道魚沼ICに朝の4時前に上がるとのことで久々にアラームを設定して眠りに就きましたが、私はいつ寝ているのか分からないほど睡眠が下手で、どこに行く時にでもアラームが鳴る前に目が覚めます。
今回は3時10分に起床し、食事などを済ませて3時40分に自宅前にて迎えを待ちました。4時10分前にインターチェンジの駐車場で同行するS氏の車に荷を移し、定刻に出発出来ました。
途中小千谷を過ぎた辺りで東の空が真っ赤に朝焼けしていまして、実に綺麗な風景に見送られての出発となりました。新潟から磐越道に路線を変えて福島県の猪苗代方面へ進む途中で工事中のため一般道へ下ろされまして、時間は余計に掛かりましたが、「県道2号米沢・猪苗代線」から檜原湖畔から白布峠方面へ別称「西吾妻スカイバレー」をS氏は快調に車を操り、目的地の天元台ロープウェイ乗り場には始発の8時20分に大きな余裕を持って到着しました。ロープウェイ・リフトの代金は5000円と結構な額です。
心配される台風の影響も今の所は大丈夫そうですが、改札で上部強風の為リフトを停止しているので始発を10分遅らせるとのアナウンスが有って、やはり天気は変わりやすい山なのだと再認識したものです。
天元台ロープウェイ湯本駅
登山開始は9時半
10分後にロープウェイは動き始め、途中強風で徐行運転もあって1時間ほどで終点の北望台に到着です。リフトの下方には多くの花の名前が書かれた立札があって退屈しません。途中のスキー場のゲレンデには猿の姿があって、帰りのリフトが運転出来ない場合は此処を歩いて下らないといけないのだと思うと少し心配になりました。
ゲレンデ内には猿の群れが
リフトは2人掛けで強風の時にはやや安定感がありました。風が冷たく素手では手が冷えてしまうので手袋を装着しました。終点で帰りのリフトが動かない時には徒歩で下って貰い、その場合でも返金はしない旨の説明を係員さんから受けました。
登山開始(リフト終点北望台)
終点の北望台を9時半に出発です。標準コースタイムは登り下りとも概ね1時間半程ですが、私の最近の脚力では無理は出来ません。
登山口のルート看板
下りのリフト最終は15:40の表示があります。
登山開始(北望台登山口)
霧の為しっとりと湿った外気はとてもに冷たく、上着を一枚増やして歩きます。緑に挟まれた石を敷き詰めたような登山道をしばらく上ると
両端緑に挟まれた樹林帯の登山道
林の中にはやや次期遅れではありますがサンカヨウがしっとりと、ややガラス状になりながら咲いていました。
サンカヨウ(山荷葉)
そして15分ほどで岩がごろごろして開けた所に出ます。カモシカ展望台と言う所でしょうか。残念ながら一面ガスに覆われて視界はありません。
カモシカ展望台でしょうか
そこから下りに入りまして花が沢山咲いている湿原帯の木道を下ります。コバイケイソウが咲き始めたと途中登山道の整備をしながら歩く方の情報を頂きまして、其処彼処に咲くコバイケイソウを写真に写します。私の地元の魚沼にもコバイケイソウは沢山見られますが、こちらの花の方が柔らかく穏やかな感じがしたのは、まだ先始めの若い花だったからでしょうか。
コバイケイソウ(小梅蕙草)
その近くにサラサドウダンが満開でした。なんでも先ほどの方によると此処は一番見事だとか。なるほど確かに見事な花を咲かせています。
サラサドウダン
ルート上にはチングルマやコイワカガミ、ワタスゲやガクウラジロヨウラク、ショウジョウバカマ、などが足元一面に咲いていて、ガスが晴れればさぞや見事であろうと少し残念でした。花の百名山と呼ばれる片鱗を見せられた思いです。
この山のコイワカガミは私どもの地方の物と比べると花色がとても鮮やかに感じられました。
コイワカガミ
ワタスゲ
チングルマとコイワカガミ
ショウジョウバカマ
ベニバナイチゴ
キヌガサソウ(衣笠草)
それから分岐後の大凹の水場から少し登った所に咲いていたこの花も、先ほどの方に教えていただきました。登山道から少し離れていて、注意しなければ見過ごしてしまいそうな斜面の先に一叢見事に咲いていました。奈良時代、高貴な人に差しかけた衣笠に見立てたのが由来とのこと。大きな萼片が花のようです。
キヌガサソウ(衣笠草)
此処から大きな石の道の急坂を登りきり、少し緩くなった石畳と木道の湿原帯に出まして、池塘も幾つか見られました。天気が良ければ絶景が広がっているのだろうに、と思ったところです。
足元にはここでもチングルマが沢山咲いていました。
梵天岩手前の湿地帯に咲くチングルマ
梵天岩で昼食
湿地帯を抜けて少し行くと大きな岩がゴロゴロとしている場所に着きました。梵天岩と言う所です。先行していた2爺は待ち草臥れた様子でした。なんとも「あい済まないことで」恐縮です。
梵天岩到着11:00
この先は頂上では展望も無い為ここで昼食にしてしまい、周回は止めて山頂ピストンで下ろうということになりました。
30分ほど休憩の間にS氏はコーヒーを沸かしてくれました。コーヒーの芳香に通り掛かった女性が
「あっ、いい香り」
と、おっしゃって通り過ぎて行きました。
西吾妻山2035mに到着
梵天岩の付近にはゴゼンタチバナやシラビソが目に止まります。
シラビソの赤い実
出発しておよそ10分で天狗岩方面と山頂方面の分岐に出ます。此処より一旦下り、そこから平坦の道を歩き15分ほどで西吾妻山山頂に到着です。山頂では眺望もなく、ただ山頂到着記念の1枚を撮影して下山に掛かります。
西吾妻山(2035m)到着12:00
4爺で記念撮影の後、今来た道を引き返します。
梵天岩を通過12:35
帰路は相変わらずのガスの中で眺望は望めないままですが、それでも足元の花に癒されながら歩きます。キヌガサソウの場所には鉄の棒で柵がしてありました。登山者の安全の為と植生保護の為と思われます。
ここでもう一度キヌガサソウの写真をゆっくり撮影して帰ります。大凹の水場にいた単独行の女性にも情報を提供しました。
人形石分岐から少し手前の大凹の湿原帯は遅くまで雪の残る所だそうで、その雪解け水のお陰で豊富な植物が育っています。左側の斜面には残雪が少し見られました。
分岐を過ぎて県境の緩い登りに差し掛った所で、とうとう雨に捕まりました。雨と風がかなり強くなって来ましたのでカメラをリュックにしまい、雨具を装着して歩きます。この分だと帰りのリフトは運行中止かな、などと思っていましたが、峠を過ぎて樹林帯の下りに入ると雨風はさほどには感じなくなりました
樹林帯を抜けると北望台のリフト乗り場です。幸い運転をしていましたので無事に乗ることが出来ました。下りでは眼下に広がる米沢市の街並みが良く見えました。
ロープウェイは15:00の運転に間に合いました。山頂駅から湯本駅まで一気に運んでもらいまして山行は終りです。
宿泊は猪苗代の中ノ沢温泉
今宵の宿泊は日本第一級の温泉湧出量を誇る福島県の中ノ沢温泉です。昨年は同じ温泉の大阪屋さんに宿泊しましたが、今年は近くの「磐梯名湯リゾートボナリの森」です。源泉かけ流しの大露天風呂が自慢、とのことです。
朝走った県道2号米沢・猪苗代線を猪苗代方面に帰り、国道115号線を一旦南下して磐梯猪苗代IC少し手前のスーパー「リオン・ドール」で夕方の宴会用の食糧を買い求めます。自分たちの食べたい物、飲みたい物をてんでに買い物籠に詰め込みます。
ここで購入した「山椒のニシン漬け」が好評で翌日も此処に寄りまして残りの在庫も全部購入してお土産にしました。
リオン・ドールでの買い物の後、再び北上して中ノ沢温泉「磐梯名湯リゾートボナリの森」に到着です。
磐梯名湯リゾートボナリの森
到着して早速風呂に行きますと、程良い湯加減の温泉で「あー、じょんのび、じょんのび」です。じょんのびは寿命が延びるほどリラックスしている、と言った様子のこと。
自慢の露天風呂は渓流を見下ろす位置にあって、程よい湯加減は実にいい湯だな、と思います。
大露天風呂は湯加減んも風景も良かったです
温泉を楽しんだ後は乾杯です。私は少し早めの9時頃に布団に入りましたら、普段に似ずあっという間に眠りに落ちてしまいまいました。
50年前に断念した西吾妻山を50年後の今日にリベンジして、山頂に立たれたことをじっくりと反芻しています。丁度50年前、青春の真っただ中にあった私が、今こうして当時を遠い過去として振り返る年齢となって、その時間の中に生きたことの重さを、実感として感じています。
「よく頑張ったよな。大したことは出来なかったけれど。それでもよく頑張ったよな・・・ でももう少し頑張れるかな」
「えーっ・・・」
長々とお付き合い頂きまして有難う御座いました。
























































































































































