ふるさと干溝

ふるさと干溝

路傍の風景、四季の風。豪雪の里から路傍の草花や雪の里山など、四季折々の風景を綴ります。ブログの説明を入力します。

2024年07月6日(土)雨曇

 

半夏生の頃 

 半夏生とは夏至から11日目頃をさし、毎年7月の2日頃を言います。この時期になると半夏の花が咲きます。半夏の花はカラスビシャクのことでこの花が咲く前に田植えを終わらせないといけないといわれていたようです。最近の農作業は機械化で農作業も効率よく、このころまでに田植えが終わらないということはありません。

 

 また同じ名のドクダミ科の花で花が咲くころに葉の裏が白くなることから半化粧の名前を持つ半夏の花も有名ですね。あちらこちらで咲いて目立っています。

半夏生の花

 

 

 さて、越も梅雨入りしたもののまとまった雨は続かず、夜中に降った雨が朝方には止んで、そして日中はどんよりと蒸し暑い。そんな日が多い最近の気候です。当地ではこの半夏生の頃には集落全体の山林の山道普請が行われます。7月の第一日曜日をその日にあてているので、明日がその日になります。梅雨の時期ですので作業の日は降らないでもらいたいものですが、こればかりは天竺の事ゆえにあてになりませんね。

 

 

今年もナワシロイチゴが豊作です

先日ヒメシジミ蝶を追いかけて行った山道で、この花に止まっている蝶を写しました。このイチゴの花は造花のような雰囲気がありまして、この花とこのシジミチョウのコラボを楽しみにしている私です。

ナワシロイチゴの花とヒメシジミのメス

 

 そのナワシロイチゴが今盛りを迎えています。私どもの子供の頃はこの実を方言で「ヤカンイチゴ」と呼んでいまして、クワノミと合わせて大好きな野イチゴでした。

夥しいイチゴです

 

 少し酸味の入った味はとてもおいしいと思います。子供の頃は川辺で遊んでいて、この実をよく食べました。

ナワシロイチゴの実

 

 そのイチゴが盛りとなって沢山見られましたので、少し採取してきました。

ナワシロイチゴの実

 

 少し摘んだだけですぐ容器にいっぱいになりましたので.、持ち帰りジャムにしました。レモン汁も少々使い酸味を増すととても美味しくなりました。

イチゴジャムにして頂いています。

 

 

最近の山道では

 先日山道を少し覗いて来ましたら、トリアシショウマ(鳥足升麻)が涼しそうに道脇で風に揺れていました。

鳥足升麻の涼しげな姿

 

 そんな鳥足升麻にはミドリヒョウモンが見えました。今年は蝶との出合いが極端に少なかったので、カメラを向けましたら、少しはとどまっていましたが、やがて飛んで行ってしまいました。

トリアシショウマにミドリヒョウモン

 

 道路脇にはヨツバヒヨドリも咲いているのが目立ちます。

ヨツバヒヨドリ

 

 またタカトウダイがたくさん咲いていました。この花の格好も変わっているので、時折写真に納めに来ます。

タカトウダイ(高燈台)

 

 

 熊イチゴの実もありました。美味しそうではありますが、こちらはナワシロイチゴと違ってほんの少ししかなっていないので、取るのは写真だけにしておきます。

熊イチゴ

 

 ついでに子供の頃よく手を紫にしながら食べた桑の実を1枚。蕗の葉をロート状にして絞って甘い果汁を飲みました。

桑の実

 

 

 今年の夏も実に暮らしにくい。そんな機構が日本列島を襲っています。日本周辺の海流の変化が金解散の漁獲量にも異常事態が起きているようです。

 

 ほんの少し動くと汗まみれ、いつから日本の夏はこんなに暑いのが当たり前になってしまったのでしょうか。

 

 

 

 

 

2024年06月29日(金)晴れ

 

ようやく「越」も梅雨入り 

 新潟地方の梅雨入りはいつも時期が隣県と横並びではなく、「越はいつになるのか」とヤキモキさせられていましたが、今年は昨年より10日ほど遅れたものの何とか決まりよく梅雨入りしました。

しかし、梅雨入りはしても雨の日は少ないようで、今心配されている線状降水帯の危険は今の所「越」の南で暴れているようです。

 

 

カワラナデシコ(河原撫子)

 6月は間もなく終わろうとしていますが暦でも先日夏至を迎え一年で一番日の長い頃、夏の真っ盛りなのですが、昨日秋の七草のひとつカワラナデシコが咲いているのを見つけました。私はこの花を野で見つけることが殆ど無くて、いつも出会いたいものだと思っていましたので、今回の出会いは嬉しく思いました。しかしここの花もどこからか逃げて来たものなのかもしれません。

 それでもしばらくぶりの出会いに感謝して写真に写しました。近くには白花も咲いていまして、併せて写真に収めてきました。

河原撫子(カワラナデシコ)

 

河原撫子(カワラナデシコ)

 それにして夏の真っ盛りにナデシコが「秋の七草」とは不思議な思いがします。もっとも秋の七草は早い時期から遅い時期に咲くものなどいろいろですから、万葉の昔から人々はそうした花々を愛でながらそれぞれの季節の移り変わりを楽しんで来たのですね。

 

 扨て、撫子(ナデシコ)と聞くと、枕元に松尾芭蕉の「奥の細道」の本があります。その中で芭蕉たちが旅の6日目の那須野で道中難儀している時、放し飼いの馬を見つけ、草を刈る男に懇願して馬を借りるくだりがあります。

「草刈るおのこになげきよれば、野夫といへどもさすがに情け知らぬには非ず・・・(中略)

されどもこの野は縦横にわかれてうゐうゐ敷(しき)旅人の道たがえんあやしう侍れば、この馬のとどまるところにて馬を返し給へと、かし侍りぬ。

小さき者ふたり、馬の跡慕いてはしる。独りは小姫にて名をかさねと云う。聞き慣れぬ名のやさしかりければ」

 

「かさねとは八重撫子の名成(なる)べし」随行した曾良が詠む。

 

 この八重撫子がカワラナデシコの花かどうかは分かりませんが、昔から日本女性の清楚、可憐らしさを表現する撫子ですから、曾良が詠んだ撫子もこの花のことでしょう。

 

 

秋の七草

 扨て、余談ながら、秋の七草は万葉集に収められている山上憶良の2首の歌が始まりだそうです。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

 

 ここで云う朝貌は桔梗の花のことだそうです。春の七草は「七草粥」のように食べますが、秋の七草は花の風情を愛でるもののようです。オミナエシなどは秋早くから花を見ますが遅い時期まで咲いています。また葛や、ススキなどは嫌われ者と言ってよいほど逞しい生命力です。藤袴は秋に渡りの蝶のアサギマダラ拠る花としても慕われています。またその昔、花は乾燥して香り袋に使用したとも聞きます。

 

 ここでの朝貌は桔梗のことだそうですから、桔梗に置き換えて5・7・5・7・7に並べてみました。

 「女郎花(オミナエシ) 萩(ハギ)に薄(ススキ)と 藤袴(フジバカマ) 葛(クズ)に桔梗(キキョウ)と 撫子(ナデシコ)の花」

 

 

最後に先日見つけた苗代イチゴに遊ぶヒメシジミを

 

 先日山裾の堤防にヒメシジミを見つけました。苗代イチゴの花に寄っていました。以前は沢山いたこの場所も最近ではあまり数を見なくなりましたが、今年も何とか見つけることが出来ましたので紹介します。

ナワシロイチゴの花とヒメシジミのメス

ヒメシジミのオス

 

 

 6月はほとんど雨を見ず、後半梅雨入りはしたもののやはり雨の日が続きません。今日も梅雨はどこへ。といった風な晴天になりました。

 

 ナワシロイチゴももうすぐ最盛期を迎えます。そんな盛りのイチゴを写したらまた紹介しましょう。

 今日はしばらくぶりに出会えたカワラナデシコに感謝して書いてみました。

 

 

 

 

 

20240614日(金)快晴

 

蛍の飛ぶ時期になりました

 6月はあっという間に前半が過ぎてしまい、いつもぼやいていることですが、時間の流れの速さを思い知らされる周期が年々短くなって来ています。

 

 扨て、今年も暑い夏になるような予報でして、冬の少雪に始まって、遅い梅雨入り、水不足の日々が作物にも悪影響を及ぼす日々です。そんな雨の降らない季節の中、友人から蛍の便りが届きました。さっそく他の友人たちにもLINEして情報を共有しました。

 

 その翌々日、夕飯を食べ終えて妻が、「蛍行って見ようか」ということで、行きました。目的の場所には既に友人の娘さんがカメラを構えて撮影しています。私も一応カメラを構えていましたら、友人と奥様、それから友人たちが続々と来まして、賑やかになりました。

 すると下流のほうに行った友人から、そちらの方もすごいよ、との情報で皆そちらに移動すると、なるほど凄い、すごい。夥しいと言えるほどの蛍たちが群舞しています。

 

蛍がたくさん飛び交います

 

 子供の頃には夏の夕暮れにはいつも夥しい蛍が飛び交っていたものでした。捕まえてきた蛍を部屋に吊った蚊帳の中に話して部屋を暗くして楽しんだこともありました。

 

 最近では危険な農薬の使用もなく、澄んだ小川には蛍のエサも増えて来まして、こうして蛍の飛ぶ夜、また夕暮れに鳴くヒグラシの声なども昔ほどではないにしろ、蘇っていることにほっとさせられます。

 

 なかなかの風景を友人たちと堪能して嬉しい夏の一夜となりました。

 

 

          音木山に懸る 月にささやく

            胸の熱さを 蛍の翔ぶ夜に

                    あゝ大池川の清き流れに

                       想いを乗せる 乙女の姿よ

 

 

 

 

20240602日(日)晴れ

 

 

あっという間に過ぎ去って行った5月

 5月はゴールデンウィークの頃には晴天が続き、その後も.若干雨模様の日はありましたが、やはり好天続きで山々の雪も一気に見られなくなりました。暦は今、既に夏になって暫らく日数が過ぎました。昨年の梅雨入りは11日でしたが今年の梅雨も気になる処ですね。

 

 扨て、駆け足で過ぎた魚沼の春から、爽やかな五月晴れの日が多かった初夏の5月、もう一月余り前のことになりましたが、魚沼市根小屋にある奥只見レク都市公園の「花と緑と雪の里」で毎年行われている芝桜祭が賑わいました。

魚沼三山(越後三山)をバックになかなかきれいでした

 

 これは5月2日の魚沼三山(越後三山)と荒沢岳の姿ですが、いつもの年ですと山々の雪がまだ厚く残るのでしたが、今年はずいぶん少なく稲作への悪影響が想像される状況でした。

右から八海山、中ノ岳、駒ケ岳、そして荒沢岳です

 

 その連休が終わり、すぐに雨の日がありましたが、その後はまたしばらく快晴の日が続きました。11日の快晴の日には権現堂山に登りましていい汗を流しました。

 

それから数日した17日、守門岳の方面に走ってみました。途中で大倉沢ダムから守門岳が見えますが、東洋一の大雪庇と言われる守門岳の雪庇ですがご覧のように雪はもうほとんど見られませんでした。

大倉沢ダムから守門岳

 

 

林道権現道北線のカンアオイ

 権現堂山登山口のある、林道権現堂北線を少し覗いてみました。この時期、晴天続きの山里にはタニウツギが満開でした。

満開のタニウツギ

 

 私はこのタニウツギの花が咲いているのを見るといつも白花も咲いていないか探すのが常になっています。そしてこの日も、近くに白花も咲いているのを見つけました。沢山咲いている場所にはこうした白花もよく見かけますが、毎年白くなるのではないような気がします。

白花のタニウツギ

 

 昨年はこの道の先にカンアオイを見つけました。その葉にギフチョウがやって来ていまして葉の裏に潜って行きました。その葉の裏には卵が産み付けられていました。

カンアオイの葉にやって来たギフチョウ

 

葉裏には産み付けられたギフチョウの卵がありました

 

 今年も確認しましたが今年の葉には卵はありませんでした。

 

 

 25日にはあてもなく車を走らせてみました。その日は自宅から南の方面を走ってみます。特に目的があった訳ではありませんので、時々目についた風景があれば車を止めて、カメラを向けます。

南魚沼市の坊谷山(ボタンヤマ)の麓ではノアザミが奇麗でした。

ノアザミが時期を迎えています

 

魚沼スカイラインを途中まで

 その後、上沼自動車道を妻有十日町方面に走りましたが、思い直して途中から引き返し魚沼スカイラインを魚野川に沿って越後湯沢方面に走りました。雲海ビュースポットの表示がたくさんあるスカイラインでしたが、この日の眺望はいま一つでした。越後湯沢の近くに聳える飯士山が舞子のスキー上の先によく見えていました。

舞子スキー場と飯士山

 

 

三国川ダムから十字峡

 この日はスカイラインの途中、六日町の栃窪峠から下りて国道17号線を横切り巻機山の麓から戦国武将の上杉謙信、直江兼続などでも有名になった曹洞宗の禅寺雲洞庵のある大月集落から金城山の下、大月トンネルをくぐり三国川(サグリガワ)ダムのある三国川に出ます。途中五十沢川のキャンプ場付近まで寄り道をした後再び三国川に戻りダム方面に向かいます、

 ダムに近づいていくと前方に巨大なロックフィルダムが見えて来ました。

前方に巨大なロックフィルダムが

 

 ダムの下流の分岐に案内看板があります。ダムバックウォーター十字峡には丹後山登山口もあります。三国川ダムは湛水部分をシャクナゲ湖と呼んでいるようです。県内下田村の巨大ロックフィルダムの大谷ダムはヒメサユリ湖と呼ばれていて、こちらも有名です。

三国川ダム案内看板

 

ここからダム湖の左岸と右岸方面に別れ周回出来るようです。管理事務所は左から行くのが近いようですが、私は右側の道を上って行きます。途中のトンネルをダムが見える所で寄り道しますと、看板に上越国境の山々が案内されていました。丹後山から大水上山の間には利根川水源の碑があります。

上越国境の山々中ノ岳、日向山、兎岳、大水上山、丹後山など

 

 ダムはすごく渇水していました。今年の梅雨で水位はどのくらい回復出来るのでしょうか。

満水時のラインから現在の水面ではかなりの落差です

 

 この後さらに上流に向かい、下津川を横切り十字峡トンネルをくぐり、丹後山登山口のある三国川に出ます。三国川はきれいな水が流れていますが、さすがに今年の少雪ではダムの水を充実させるには全く足りないようです。

丹後山登山口のある三国川の駐車場付近

 

十字峡から奥の山々

 

 ここで「おちあいばし」を渡って三国川右岸から戻ってきました。十字峡の丹後山登山者と思われる車は5~6台、下流の中ノ岳登山口には1台車が停まっていました。

 

 

6月1日湯沢トレッキング

 水無月(みなつき)、6月になりました。以前、水が多い季節なのになぜ水無月なのだろうかなんて疑問に思ったことがありましたが、調べるといくつかの説があるようです。旧暦の水無月は現在では7月の頃で一月余りの差があります。7月の頃は暑くなり、水が枯れてしまうようになるそれで水無し月、そんな所から来ている、といった説や、古典では「な」は「の」のことで水無月は水の月ということ。と言ったことなどだそうです。

 

 

トレッキング湯沢Ⅰ

 扨て、本題に戻ります。1日は天気も良く自宅でゴロゴロとしているのも憚られまして、どこか出かけようと思うのですが、山は少し億劫、街に買い物も特に欲しい物も無く、それならば涼しそうな場所でも歩こうかと思い、清津川の上流越後湯沢のトレッキングコースに出かけました。

 出発前にHさんを誘って、国道291号線を湯沢方面に向かいました。国道291号線を走り、湯沢町で国道17号線に出て、其処から関東方向に走り、道の駅「みつまた」手前で八木沢という集落で清津川に架かる大島橋手前で右折すると、すぐ駐車場に出ますここは工事現場なのか舗装はされていませんが、看板があってすぐ分かります。

 このコースは、湯沢町のホームページや新潟県のホームページで紹介されていますのでそちらを参考にして下さい。またこの下流に越後妻有大地の芸術祭の有名な人気の場所がありますので。そちらの清津トンネルを観光される方はとても多いようです。

トレッキング湯沢Ⅰ案内図

 

 トレッキングコースに出発するとすぐ草の多い道になりまして、少々期待外れな感じ。まあそれでも先に行けばと期待して歩きます。杉の林の中の道はそれでも涼しいので暑さには悩まされずに歩かれそうです。

歩き始めのころの杉木立の道

 

暫く歩くと清津川が下方に見えてきました。さすがに懐の深い河の水量は滔々と流れ見事です。途中渓流釣りの二人に会いまして釣果を訪ねると「まずまず」とのこと、水量が多いので、「こんなに川が太くて大丈夫でしたか」と尋ねると、さすがに難儀したようでした。

 

清津川の水は澄んでいました

 

清津川の流れ(その2)

 

清津川の流れ(その3)

 

 私はここは初めて歩いたコースなので、事前調査不足と相まって、魅力的なことには出会いませんでしたが、後日詳しい方に話を伺ったところ、なかなか珍しい植生もあって好きな所だとおっしゃっていました。

 

 この日はフタリシズカやホウチャクソウ、モミジガサ、ヤグルマソウ、ラショウモンカズラなどが見られました。アズマシロカネソウも花は終えていましたが沢の所で見つけました。

フタリシズカ

 

ホウチャクソウ

 

モミジガサ

 

ヤグルマソウ

 

 

 およそ1時間を歩きまして、予定の場所まで行けませんでしたが引き返すことにしました。

 

 後で聞きましたら、この先も良い所があったのだそうですが、丁度カメラのBAT.も予備を車に置き忘れたこともありまして、「潮時かな。」との判断です。

 

 今年は蝶との出合いも少なく、なかなか写真に納まってくれない蝶たちですが、沢の所にはサカハチチョウが見られました。それから入り口付近の草叢ではハルジオンにウスバシロチョウがいましたので何とかカメラに収めました。

ウスバシロチョウとハルジオン

 

 

 6月、夏とはいえ朝はとても涼しく、と言うかむしろ寒いくらいで暖房器具を片付けられません。

 昨年当地では6月11日に梅雨入りしました。今年はどうなるのか、真夏の渇水期のことが気に懸る方が多いと思います。昨年のような猛暑、酷暑にはならないことを願うばかりです。

 

 今回はざっとひと月分の記事になりました。ひどいずぼらですがご容赦下さい。

 

 

 

20240511日 (土)快晴

 

下権現堂山896.7m

 権現堂山はいつもの年ですとこの時期には頂上に残雪があるのですが、今回は頂上の雪は消えてしまって、いつも見られる花々ももうほとんど終わっていました。

 

 権現堂山は上と下の2座がありまして、下権現堂は896.7m、上権現堂山は997.7mと丁度標高差100mほどです。下の小出郷から眺めますと上と下の2座がとても象徴的に見えます。

眺望の良いのは下権現堂山で、遠くは下越地方の角田山や弥彦山が見え、群馬県境方面の山々や魚沼三山(越後三山)などもよく見えます。

 

 友人が5月の11日の土曜日に計画があるとのことで、誘いを受けましたので、鈍った体には多少の心配がありましたが、ご一緒することにしました。

 

 

戸隠神社から下権現堂山、から中越え経由で下山

 昨年の記録では5月の3日に上っていましたが、今年はそれより1週間遅くです。昨年には.今年より雪が少し多く降りましたので、頂上にはまだ残雪がありましたが今年はもう雪は無いだろうと思われます。おそらく中越えの沢野残雪も無いだろうと予測していました。

 

 5月11日土曜日、友人宅に6時半に伺いまして、一緒に登山口に向かいました、登山口で上権現に向かう友人たちともう一人加えて、5人で戸隠神社の階段を上ります。

 

戸隠神社登山口出発7:00

 この日にご一緒する皆さんと合流し登山口を出発したのは7時丁度、この日は高温が予報されていますが、この時間帯ではまだひんやりとして涼しい朝です。登山口近くにはニシキギとドウダンツツジ(満天星つつじ)が咲いていました。

 

権現堂山戸隠神社登山口

 戸隠神社の階段を上り。神社に安全をお願いして歩き始めます。コースは10合目の頂上までコースタイムは各号概ね10分で100分、1時間と40分くらいですが、最近私はもっとゆっくりとなって仕舞いました。友人たちには先に進んでもらう旨伝えて、私は路傍の花など写真に写しながらマイペースで登ります。

 

 権現堂山には「弥三郎婆」伝説がありまして、看板に紹介されています。

弥三郎婆と鬼穴の看板

 

 1合目は「業の秤」修験道で、地獄で生前の悪行の軽重を測る秤という意味だそうです。

業の秤(着)7:12

 

 業の秤から枝の張った松の木の下をくぐり2合目に向かいます。ここからは急な尾根歩きが5合目手前まで続き、暑い日には登る人たちを難儀な目に合わせるのですが、今日はまだまだひんやりとしています。

 

 今日はツクバネウツギの花が満開でよく目立ちます。

ツクバネウツギ

 

 またツシマナナカマドでしょうかこちらも満開で白い花がきれいです。

ナナカマド

 

 4合目辺りまで来ますと、背後に魚沼三山(越後三山)がよく見えます。

魚沼三山(越後三山)

 

 また田植えを前に下水田は各集落を見ずに浮かんだかのように見せています。こんな風景の向こうに夕日が沈む風景はさぞかし見事であろうと思われます。

魚沼の田園風景

 

 暑さにやられる前に無事に5合目を抜け、よく整備された6合目付近のブナ林を上っていきますと、7合目手前で道はやや水平になり、7合目を過ぎると「弥三郎清水」に到着です。昨年はコンコンと湧き出ていた清水も少雪だった今年は湧出も無く、枯れていました。

 

 ここから岩を巻いて8合目まで来ますと岩の上から里の風景が広がります。

魚沼三山(越後三山)と荒沢岳

 

下権現堂山到着9:00

 私は下権現堂山には2時間掛かって到着です。先着していた友人たちと合流、しばし歓談中に上権現堂山神から降りてきた方ともいろいろ話をします。そうこうしているうちに女性のグループも登って来られて賑やかでした。

 頂上にはギフチョウやミヤマカラスアゲハなどの蝶も飛んでいましたがいずれもシャッターチャンスを捕まえられず、記録なしです。

 

 

下権現堂山(出)9:30

 下権現堂山出発を9時半と決めて予定通りに下山を開始しました。昨年は雪の残っていた頂上を今年は無雪で下ります。

ツイ先だってまで雪が残っていたであろうと思われる所にはまだイワウチワやイワカガミも見られました。

時季外れのイワウチワ

 

イワカガミも残っています

 

  ムラサキヤシオもまだきれいに咲いているものもありました。

ムラサキヤシオ

 

 少し下りますと近年開かれた須川口からの「林道権現堂北線」からの分岐に出ます。最近はよく歩かれているのかきれいに踏まれていました。

 

 さらに進むと上権現堂山が見えて来ました。

上権現堂山997.7m

 

 ここから少し下った後やや登りになる辺りには東シャクナゲの保護されている場所がありますが、さすがに今年はもう終わったようでしおれた花がわずかに見られただけでした。

 

 この辺りから私に追いついてこられた女性と会話しながら歩きました。ギフチョウがたくさん飛んで来ますがいずれもカメラには収められませんでした。中越えの分岐まで来まして、この女性と別れまして、私はここから下ります。

 

 

中越え分岐10:07

 中越えの分岐から数分下ると上権現堂山からの分岐点に到着します。ブナの林はとても清清しくて気持ちの良い歩きが出来ます。

 

 分岐から10分ほどで沢に出ます。サンカヨウの花が咲いているかと思いましたが、まだ花にはなっていませんでした。

 

 中越えから30分ほど下るときれいに下刈りのされたブナ林の水場に到着しまして、ここで少し早い昼食にしました。

 

 早い昼食をとって、再び下りまして中越え分岐から1時間40分で林道と神社の分岐に出ました。

分岐から業の秤を望む

 

 ここには昨年も咲いていましたサワフタギ(沢蓋木)別名ルリミノウシコロシ(琉璃実の牛殺し)の白い花が盛りでした。沢筋ではよく見られる木で、秋には瑠璃色の実を沢山付けるので目立つ木です。

サワフタギ(沢蓋木)別名ルリミノウシコロシ(琉璃実の牛殺し)の白い花

 

 そして其処からわずかに下り、小黒川の横の林道に出まして、駐車場まで数分の歩きで到着です。

 

 朝7時に此処を出発しまして登りにおよそ2時間、下りに2時間。休憩を含めて5時間ほど。

最近敷居の高くなった山でしたが何とか歩くことが出来ました。今年ももう少し頑張ってみようかと。そんなことを思わせてくれる1日となりました。

 

 

 

 

 

 

 

20240423日 (火)曇

 

4月になって季節は超特急です

 4月になって暖かい日が続き、野山の季節は一気に進みました。このひと月の風景は一変して白い世界から緑の世界になりました。雪の少ない年だったとはいえ、僅かひと月でご覧の通りです。

 

 雪のあるのは3月21日の風景、もうほとんど雪がありませんが普通の年ならまだ2m近くも有ったものでした。

  

「響きの森公園」の泉沢付近の風景(3月21日)

 

「響きの森公園」の泉沢付近の風景(4月21日)

 

 

グミの花が咲いていました

 そんな中、知人の家の庭にグミの花が咲いています。もう終わったのかなと思っていましたがまだ散らずに咲いていました。グミの花も毎年気になる花の一つで、以前は野原に咲く場所がありよく出掛けていたのですが、この度は知人宅の花を写させてもらいました。

 

 造形的にはそう華やかな花ではありませんが気になるのはこの花の香りが実に素晴らしいこと。それからこの歌が歌われている「ウラルのぐみの木」という加藤登紀子さんの訳詞による歌が素晴らしいこともあります。最も原曲はグミではなく、ナナカマドだそうで、歌詞の中に白い花よと歌われているのはナナカマドの白い花だったようです。

 

 それからグミの実は子供のころによく食べました。完熟前は渋いのですが待ちきれずにほおばって口の中が渋くなって困ったことがよくありました。花が終わりやがて実が赤くなると実においしそうに見えました。

 

知人宅のグミの花

 

 

アケビの黒い花

 アケビは私にとって山菜としてのウェイトが大きいのですが、この黒い花もその形の特異さから見るのが楽しみな花です。近くの高速道路のフェンスに沢山咲いていました。

 

 三つの花のようなものは雌花、白い縦縞の丸いボールのような物が雄花です。

アケビの雄花と雌花(その1)

 

アケビの雄花と雌花(その2) 

 

 

 今山菜が一気に始まった感があります。雪が少なかった分だけ一斉に始まりました。そしてその時期は短いと思いますが、連日食卓には青いものが並んでいます。

 

 今、魚沼は春の恵みの真っ盛りの中にあります。今年も春がやってきたことに感謝の日々です。

 

 

 

20240413日 (土)晴

 

4月になって季節は急ぎ足

 4月になって穏やかな日々が戻って来ました。あちらこちらで雪囲い外しが進み、冬タイヤから普通タイヤへの交換もほとんど済んでいるようです。

 

 ブログ更新を暫くしていませんでしたので、その間に季節は駆け足で過ぎていきました。一週間もすれば風景もがらりと変わってしまいます。更新を休んでいたこの一週間余りのことを振り返ってみます。

 8日の月曜日、小出公園で白花のカタクリの花が咲き始めたとの情報を得て、行って来ました。地図まで書いてもらって行ったのですが、すぐには見つけられませんでした。それでも目を凝らしてみると僅か3本でしたが見つけることが出来ました。法面の途中で道より離れていました。他の花を傷めるわけに行きませんので、望遠を使用して写しました。

 その後の皆さんの情報を見ていますと、本数はだいぶ増えているようです。

小出公園の白いカタクリ

 

 この日は近くにオクチョウジザクラが見られました。私どもの地方では山桜と呼んで好かれています。雪の多い年にこの花が咲いているのを見るとまた今年も春がやって来たんだなあと思わされて、嬉しくなりますね。

オクチョウジザクラ(奥丁字桜)

 

 それから2日後の10日、魚沼市のあちらこちらで暖かい日差しの下、桜の蕾がほころび始めたようでした。満開の花をもうすぐに見られるなと思っていました。

ほころび始めた桜の蕾

 

 

 八海山の雪もずいぶんと減ったようで、下から望遠で眺めましたら、険しい山並みの手前に千本檜小屋も確認出来ました。写真では少し見づらいかも知れませんが、一番手前の岩峰の根もとに見えます。

八海山の険しい岩峰

 

 そしてこの日、妻が山菜のキノメ(ミツバアケビの新芽)とコゴミを採って来まして、頂き物の青菜と一緒に緑主体の夕餉になりました。いよいよこれから本格的に山菜の季節が始まろうとしています。実に嬉しい季節です。

10日の夕餉は山菜主体

 

キノメ(ミツバアケビの新芽)

 

ワラビと青菜

 

ウドの煮物

 

 

 それから当地では12日は十二講の日で十二山神様の祭りです。

 集落の奥、林道の途中に祀られている十二様の所で行事が執り行われました。

当地で祀られている十二様

 

 「テッチョックリ、カナックリ、カラスの面玉めがけてストトンガトーン」

カラスの目玉に見立てた的を弓矢で射ます

 

 近くの池にはザゼンソウや水芭蕉が咲いていました。ここの池は何年か前に機械を入れて整備した池で、その時に水芭蕉やザゼンソウを移植したものです。

ザゼンソウ(座禅草)

 

林道の入り口付近にはキクザキイチゲが一叢、目を引きました。

キクザキイチゲの一叢

紫の色合いが強い一群でした

 

 

 隣の集落にコシノコバイモが盛りだとの情報を得ていましたので、確認に行って来ました。ちょうど盛りで沢山咲いていました。近くに一輪白いカタクリも見つけて、いい春の出会いとなりました。

コシノコバイモ

 

 

 取り急ぎこの一週間のことを書きましたが、気になっていたサクラはあっという間に開花し、満開を迎えます。春の便りが目白押しの今日この頃です。

 

 

2024年0330日 (土)曇(黄砂降る)

 

なかなか穏やかな日差しが帰って来ません

 昨日は黄砂の所為で視界がものすごく悪い一日になりました。おまけに予報に反してどんよりとした雲行きで一日寒い日となりました。反面三国峠の向こう側ではずいぶん熱い一日となったようですね。

 

 少雪だったわりには3月になってもちょこちょこと降る雪に気温があまり上がらず、雪消えがゆっくりと足踏みしていましたが、ようやく里ではほとんど無くなりました。それでも山沿いの日陰ではまだまだしぶとく残っている所もあります。

 

 

ちょっと遠めに散歩道

 先日27日には湯之谷街道を芋川という集落までの往復12Km、18,000歩を紹介しましたが、今回はそれよりももう少し足を奥に伸ばしてみようかと思いまして、更に湯之谷街道を奥に向かって歩き、大湯温泉郷の「奥只見レク都市公園」まで歩きました。往復で22Km余り、30,000歩程の歩きになりました。

 

 

家を出たのは10時

 もう少し良い天気を期待していましたが、あまり良くならないので、仕方なしに出掛けることにしました。

「奥只見レク都市公園」干溝地区の「響きの森公園」をスタートです。大力山は黄砂ですっかり霞んでいました。

黄砂でかすむ大力山

 

 今日は関東地方ではかなり気温が上昇するようですが、当地では肌寒く、ネックウォーマーを持参すれば良かったかなと思える程でした。

 

 1.5Kmで道の駅「ゆのたに」の「深雪の里」に到着。ここから佐梨川に沿って奥の大湯温泉郷の「奥只見レク都市公園」を目指します。

 

 吉田橋付近から魚沼アルプスの鳴倉山を眺めますと斜面にほとんど雪が見えませんが、上の方にはまだ少し雪は残っていると思います。この時期の色彩の乏しい風景は愛想がありませんね。

鳴倉山と明神コースの尾根

 

 佐梨川の岸辺を歩くこと2.5Km、農業用取水施設の小出郷第一頭首工に着きました。駒ケ岳を水源として流れて来て、ここで取水された水は各方面に運ばれて圃場を潤します。下流の上原集落には円形分水と呼ばれる変わった施設がありまして、その構造の発想には感心させられます。

小出郷第一頭首工

 

 施設には説明の看板が設置されています。米が今よりずっと需要が多かった当時、稲作には救世主のような施設でした。勿論今でも非常に重要な施設であることには変わりありません。

中央奥ノ山が越後駒ケ岳です

 

 

 この施設の上流側は、険しい佐梨川の渓流の風景が続きます。この佐梨川の渓は厳しい豪雪の中を流れ、荒々しい渓谷を有し、渓魚のイワナも豊富でありました。

佐梨川の谷の風景

 

 

 そして25分、先日引き返した湯之谷ダムまで自宅を出てから1時間20分近くで着きました。三日前の状況よりさらに水量が増えていました。

湯之谷ダム

 

 

折り返し地点まで5Km、大湯温泉までもうひと頑張り

 ここから大湯温泉郷にはあと5Km、とまだ少し距離がありますが、この時期の路傍には目立つ風景もありませんので多くは紹介しません。それでもここのダム付近に少し湯之谷温泉郷のことや奥只見観光のことなどの案内がありますので、そのことだけ触れてみます。

 

 

 この奥の福島県境には昭和30年代全国各地に建造された巨大水力発電ダムの一つ「奥只見ダム」が有名です。また尾瀬への魚沼口としても大勢の方々が利用されています。また、深田百名山の駒ケ岳登山口の枝折峠では、見事な「滝雲」が人気を集めています。そしてかつて銀の採掘が行われていたことから、これらの歴史遺産にまつわる話や、尾瀬三郎伝説などの多くの観光資源に溢れています。

 

 この道路の芋川地区にある「雪崩止め」の擁壁に嵌めこまれている銀採掘などの歴史絵図は湯之谷村算出の土と、コシヒカリの藁で作られた釉薬で製作されているとのことです。

 

擁壁に嵌めこまれている焼き物の絵図

 

 そのうちの何枚かを下記に紹介しておきます。尚、これらの絵図の説明に次のような看板も設置されています。

尾瀬三郎伝説と「銀」採掘の歴史絵図

 

尾瀬三郎枝折峠声の伝説

 

 

炉場の図(精錬)

 

銀の道運搬の図

 

小出島船着き場の図

 

 また、湯之谷ダムの横の看板には「銀山街道」の説明書きもありました。

銀山街道の説明書き

 

 これらの魚沼市の観光名所などはホームページ「魚沼市観光オフィシャルサイト」に紹介されています。また尾瀬三郎悲恋伝説も同ホームページ内にあります。

 

(下記からどうぞ)

魚沼市観光オフィシャルサイト

 

 

折り返し地点の大湯温泉、まだまだ雪がいっぱいでした

 扨て、道草でした。ここから私はてくてくと歩き、終点と言いますか折り返し場所「奥只見レク都市公園」に2時間半程で到着しました。私どもの住んでいる旧小出地区とは僅か10Km余りしか離れていませんが、さすがにここでは雪がまだまだ沢山ありました。

大湯「奥只見レク都市公園」付近

 

 

 ここでユピオの玄関前のベンチに腰掛けて、お茶を頂いた後、引き返します。公園はまだ除雪も終わっていませんでしたが、公園管理の知り合いの方の顔が見えましたので挨拶をしました。

 この後下りではありましたが、やや疲れ気味の足を引きずって帰りました。以前であればなんともない行程に齢を感じながら歩く、というのはボヤキにしか過ぎませんね。(苦笑)

 

 

 

 

20240327日 (水)曇

 

なかなか穏やかな日差しが帰って来ません

 三国峠の向こう側ではそろそろ花の便りが聞こえ始めましたが、当地魚沼では桜どころか路傍の早い花でもやっと蕾がほころび始めたばかりです。

なかなか暖かな日が続かず、やっと晴れの日に恵まれたと思うとまた寒い日に戻ります。

 

ちょっと遠めに散歩道

 一昨日、薄曇りで今にも雨が落ちてくるかなという空模様でしたが、運動不足からの体力低下の兆しに焦り、ちょっと遠めの散歩に出かけました。国道352号線の通称湯之谷街道と呼ばれる道に沿って佐梨川右岸を上流に向かって歩いて見ました。

 

 私の家から1.5Kmで魚野川の支流の佐梨川に出ます。まだ圃場の消えやらぬ雪を見ながら右岸側の遊歩道をてくてくと歩きます。今か今かと降り出して来そうな空は暗く風は冷たかったですが、なかなか雨は落ちては来ませんで、そのまま路傍に春はないかと探しながら歩きました。

 ここはサイクリングロードになっているようで、こんな看板がありました。看板の大沢橋のすぐ上流のキツネの描かれている辺りが鳴倉山になります。

サイクリングコース案内版

 

 自宅から3Kmほど歩くと鳴倉山登山口の明神コースや突き分けコースのある集落になります。登山口までの道にはまだ残雪があります。何人か歩いたようで足跡が点々と雪の上についていました。

 今日は鳴倉山登山をする目的ではないので先に進みます。道端に早い花などを探しながら歩きましたが、この辺りまでの道中にはまだ花の姿もありません。そんな道端を歩いていたらフクジュソウの花が数株見られました。家の近くではありませんでしたが、株ごとにどなたかが植えたのでしょう。

フクジュソウの花が一息付かせます

 

 一時間半近く歩いて川沿いの道から湯之谷街道に合流する近くまで来ました。この辺りの佐梨川の風景はなかなかの場所もあって、時折風景を見にやって来ます。

佐梨川の流れの風景

 

 ここから上流側には迂回道はありませんので、国道に出て大湯方面に向かいます。この辺りまで来てようやくフキノトウに出会いました。フキノトウには雌株と雄株がありまして、綿帽子を作るのは雌株です。

 花は雌花が一斉に咲き形がややいびつなものが雌株です。雄株は黄色がかっていまして真ん丸な感じで、花は外側から開きます。

フキノトウの雌株

 

フキノトウの雄株

 

 フキノトウの写真を写してから少し川の崖の上を歩きましたら、まだ咲き始めようとしているカタクリの蕾やキクザキイチゲの幼いものが見えました。でもこの辺りの春はもう少し先のことになるようです。

カタクリの蕾

 

キクザキイチゲがわずか一輪

 

 それから雑草として嫌われ者ですが、この時期にはなんとなく可愛げのある、ヒメオドリコソウが咲いています。

ヒメオドリコソウ

 

 

 このすぐ上流の芋川地区に湯之谷ダムがありまして下流の葎沢地区に発電所があります。このダムの歴史は古く、案内板によると1924年に建設されまして、その後2011年の新潟・福島豪雨で施設の発電機能が破損しましたが、2021年災害復旧が完了し再び発電が行われるようになったとあります。

湯之谷発電所ダム今は増水している佐梨川の水が溢れていました。

 

        

 案内看板が立てられていました。

 

 

 ここの休憩ベンチに腰掛けて持参のコーヒーを頂きます。しばらく水遊びする鴨の姿を眺めていましたが、今日はここまでとして引き返すことにしました。

 

 

 帰路は少しルートを変えまして歩きます。いろんな道順を歩くのは新しい出会いもあるのです。販路拡大のセールスマン心得の「獣道を作るな」といった所です。

 

 その後地図上で計測しましたらおよそ12Km、18000歩ほどの行程でした。

 

 

 

翌日は久しぶりの晴天に大力詣です

 扨て、昨日は散歩道をぶらぶらと歩きましたが、久しぶりに晴天の予報が出まして、山友と大力詣でです。待ち合わせの場所に着き、8時から登り始めました。下の雪は無くなりましたが、上の方にはまだ50cmくらいでしょうか、残雪があります。

 

 あずまやに到着すると、今日は思いのほか三山がきれいに見えました。

 

 

 大力山のことはいつも書いていますので今日の三山だけ紹介して、その他の詳細は省きます。

八海山

 

八海山(その2)

 

中ノ岳

 

駒ヶ岳

 

 

 私どもは山ノートに記帳し、小休憩の後山を下りました。下る途中では相変わらず沢山の方々に行き会いまして、名残の雪の山を楽しむ方々とすれ違う度に立ち止まり挨拶を交わしながらの下りになりました。

 

 

 

 

20240322日 (金)雪/曇

 

 

この冬の山は賑やかだったこと

 この冬は最初の寒波で雪山になった時、折しもBS朝日の「そこに山があるから」というテレビ番組の放映がありまして、金子貴俊さんが訪れました。今年はテレビで紹介されていつもの年よりさらに賑やかになった大力山でした。

 

 しかし雪の方はいつもの年のようには降らず、また期待のマンサクも今年は豊作にならず、雪の里山の魅力が十分に発揮出来ないまま、一番魅力的な雪の春山の時期が終わりに近づいて来ました。

 

 今日は先日上った大力山のことを紹介しますが、最近大勢の方が訪れる大力山になりましたので、周回コースなどのことも少し触れてみようと思います。まずは先日の遊歩道周辺の風景などから

 

 

雪も終わりの時期になって来た大力山

 いつもならまだまだたくさんの残雪がある大力山ですが、今年はもう遊歩道から外れて歩くことは出来ません。それでも里の山の魅力はありますので、やはり沢山の方々が足を運んでいます。

 

 晴れの予報が出ますと、麓には沢山の車が止まっています。休みの日は混雑するので休日は避けるようにしていますが、天気が良ければ多少の混雑は仕方ありません。

19日の朝はうっすらと雪が降りました

 

 秋葉様を過ぎてその先の鉄塔から少しの間は、雪の多い年は狭い尾根にクラックが走るのですが、今日はもう雪が無くなってしまいました。

鉄塔の先、もう雪がありません

 

 ここから少し進んで、プラスティックの階段付近からはまた雪が残っています、階段があるというのは斜面が急ということですので、登るときには目標になります。そしてこの坂を上ると5合目の平坦な尾根になり、其処からもうひと登りで7合目の分岐になります。その付近はまだ雪がありますね。この分岐から階段のところまでを「下の舟窪」「上の舟窪」と呼んでいます。

7合目分岐付近ここから上、下の舟窪が始まります

 

 そして舟窪を抜けて其処から木製の階段になります。階段付近はもう雪がほとんど無くなって来ました。

木製階段の登り口付近の様子

 

 宝泉寺口から1時間、あずまやに到着です。あずまやには常連さんの顔が見えまして、私も談笑に加わってしばらくご一緒しました。

登山道の雪の付き方

 

あずまやから奥の風景

 

 春の山の魅力の一つには春を告げる木の芽や花がありますが、今のところ花はマンサクが

開いていますが、タムシバやオオカメノキ、タカノツメやアズキナシの葉が芽吹きを待っています。

マルバマンサク(その1)

 

マルバマンサク(その2)

 

 アズキナシの実は、今シーズン豊作でした。赤い実は雪の白にとてもよく似合うので、楽しませてもらいました。

アズキナシ

 

 オオカメノキは雪が溶けて無くなった頃真っ白な花を咲かせます。どの花にも言えますが、青空がよく似合うこの花を私は大好きです。

オオカメノキ(ムシカリ)

 

 タカノツメは香辛料の辛いタカノツメもありますが、このタカノツメはウコギ科タカノツメ属の木本です。写真の木の芽の形が鷹の爪に似ているのが名前の由来です。ウコギ科ですのでコシアブラに似ています。コシアブラは五葉、タカノツメは三葉、いずれも食用にはなるようですが、私はあまり食べません、

タカノツメ

 

 

 これらの木々が芽吹くのはもうすぐです。そして雪国の長い冬の終わりとともに山々が一斉に賑やかになってきます。

 

 

 それから次に大力山界隈のことを少し紹介して書きます。

 

魚沼アルプスおよび大力山から黒禿の頭界隈の概要

 最近魚沼アルプスという言葉が聞かれるようになりましたので、ここで大力山から黒禿の頭を周回するコース、そしてそれにアクセスする枝ルートを地図に朱書きしました。

 メインの周回ルートは太い赤の実線、そして赤の破線はそれにアクセスする.ルートがあることを示します。このほかにも最近では笠倉山に登るルートをいくつか開設された方がありまして、さらにいろいろバリュエーションが広がっています。

 (もちろん冬季は当地豪雪地帯なので、危険な個所が沢山ありますので注意が必要です。)

大力山、黒禿の頭付近の周回ルート

 

 

 大力山を下から見たコースです。冬季ルートと夏季ルートを表示してありますが、ブルーの実線雪の多い時の冬季ルートです。この冬のように雪の少ない年には夏季ルートがそのまま冬季ルートになっていました。

大力山の登山ルート

 

 

 宝泉寺から大力山のルートを向かいの鳴倉山から見た写真です。

宝泉寺から大力山

 

冬季はこのルート、および黒禿の頭方面ではなく城山トンネル方面の周回コースが一般的になり、こちらの黒禿の頭方面は危険が多く、状況が分からないと周回は無理です。

大力山から黒禿の頭方面の尾根

 

 

 大力山から奥の風景です。

あずまやから南の方面に向かって

 

 

 

大力山山ポスト・大力山バッジのこと

 

 大力山のあずまやには山ポストがあります。山ノートも2010年から10冊目を迎え、ここを訪れた方々が記念にいろいろ書かれました、魚沼通信さんがPDFにして過去のノートを読めるようにしてくれました。皆さん登られたら記念に書かれてはいかがでしょうか。

 

また大力山バッジを作りまして記念にさせていただいています。

              

ノートへのアク山セスは下記からどうぞ

魚沼スローライフ・魚沼通信(魚沼の民)

https://dairikisan.blogspot.com/