2026年2月20日(金)快晴
快晴の予報に誘われて
天候も大分穏やかさが戻って来ましたたようで、周辺の里の山は随分と賑わっているようです。私も大力山などに歩く人影を見る度に気は揉めるのですが、家の周辺の雪の始末などでなかなか足を山に向けられないでいました。
昨年は今頃の時期に雪が結構降りまして24日には270cmを積雪がありましたが、今年はもうあまり心配はしないで良さそうです。快晴が数日続く予報が金曜日から月曜日にかけて出ていました。
そんな中、19日は寒の戻りの雪が降っていまして、夕方までに20cmほど積もりました。でも翌日には朝から予報通りの爽やかな空に朝日が照り輝いています。
私の山友も大力山に足を運んで、LINEに写真を送って来ました。私も大力山には行きたかったのですが、いろいろと雑用があって、片付いた頃はお昼近くになってしまいまして、大力山は諦めて向かいの一本杉に上ることにしました。
里の山、干溝の一本杉
干溝の一本杉はレク都市公園「響きの森公園」の隣の山です。一本杉と言いましても最近では周辺の杉の木が伸びまして、また樹齢もかなりの高齢となりまして、どれかな、と探す方も多いと思います。

一番真ん中の木が一本杉です
響きの森公園駐車場出発
自宅を出た頃には11時を過ぎてしまいました。 登山口に向かいますが国道291号線から雪の壁を上らなくてはなりません。響きの森公園の駐車場入り口のすぐ前に、雪の壁に階段をスコップで作ってあるのを知っていましたので、そこから壁を越えました。

響きの森公園駐車場入口看板、正面は大力山
少し歩いて公園の泉沢の東屋に行きます。夏場は東屋から進み、泉沢の池に出てそこから遊歩道を上りますが、この時期は東屋から杉林の中を直登してブナ林に向かいます。

響きの森公園里山エリアの東屋
この時期の林の中の歩きはぬかったり、上からの滴たる水滴が五月蠅かったりと、大変なのですがこの日は足元の雪はぬからず、上からの雫も無くて、楽な登りとなりました。
杉の林を抜けるとブナ林になります。このブナ林も高齢のブナの多くは寿命を迎えています。私どもが子供の頃にはよくこの林に来ました。当時は女子もブナの大木に上ったものです。また黒板を持って行き、ブナ林の中で授業をなさった先生もありました。
私どもひみぞの者には思い出の詰まったブナ林なのです。

集落の方には想い出深いブナ林
ブナ林を過ぎると視界が開けます。正面には一本杉も見えまして、一気に登りました(と言いたい所ですが、少し休みました)。
一本杉は樹齢も相当で、かなり老朽化が進んでいまして、何度か治療が施されました。今の姿は杉の木というよりも集落の中に「ブロッコリーの木」と呼んだ子供さんが有ったというように少し変わった形になってしまいました。

一本杉、「ブロッコリーの木 」と呼んだ子供も
東屋から45分も掛かりまして、一本杉到着です。一本杉は標高はいくらもない里の山ですが、此処からの風景はとても良いのです。南側には大力山。そしてその背後には八海山がよく見えます。

大力山と背後の八海山
大力山には晴天に誘われて実に多くの方々が来られたようです。私どもは大力山に来られる方々の記念になるように、そしてその売り上げは遊歩道整備に使うとの趣旨で、大力山バッヂを標高にちなんで504個作りまして、いろいろな方々にお願いして来ました。上り口の友人の家の軒先にも置いてもらっています。おかげさまで残りも僅かとなりました。
デザインされている花はミヤマウズラ。ランの仲間で遊歩道や付近の山で見られます。ここの一本杉の登山道脇にもけっこうあります。小さい花ですがよく見るとクリオネみたい、とも言われる愛らしい花です、

大力山バッヂ
小出郷の風景
一本杉から北西方向には小出郷の盆地です。魚野川と佐梨川の合流点付近に只見線小出駅があります。只見線は魚沼市の小出駅から福島県の会津若松駅を結び風光明媚な路線で「撮り鉄」さんたちに人気の路線です。また小出町には会津藩の陣屋が置かれていたこともあって、所縁ある地です。

魚沼市小出郷の風景
一本杉から鳴倉山に向かって歩きます。昨日積もった新雪で、足跡の無い新雪歩きは最高の贅沢です。

正面は鳴倉山

背後には今歩いて来た私の足跡
振り返ると私の足跡、少し気取って「私の前に道は無い、私の後に道は出来る」などと何処かで聞いたような気障なセリフをこっそりと呟いてみる。
山ウサギの足跡がありました、トウホクノウサギと言うらしいです。私どもが子供の頃にはいたるところに足跡や姿が見られましたが、最近ではとんと見られなくなりまして、狐の足跡の方が多い位です。

ウサギの足跡
「気持ちが良いなあ」
前方に桧岳から毛猛山塊も見えて来ました。

桧岳、毛猛山塊
一本杉から少し進んで小高い所、かつて遠見山と呼ばれていた所。ここから少し下り、松林と呼ばれていた所に出ますが、今は松の木は幾本も残ってはいません。私どもが子供の頃「凍み渡り(雪が固く凍みてぬからなくなること)」と呼ばれる早春の朝には、授業が始まる前に此処まで来た子供も沢山ありました。なんともおおらかな時代でした。
そのまま進んで鳴倉山登山ルートとの分岐まで進みます。鉄塔の付近にはマンサクの花が早く咲く所がありますが、今年はさすがに早いようで、「気の早いマンサク」はお預けでした。
鉄塔から少し上り返して鳴倉山分岐に出ます。今日は鳴倉山には向かいませんが、この先の一箇所ある危険な個所の雪の状況を尋ねられていましたので、確認しました。中央のクラックの横の狭い尾根がルートです。

鳴倉ルート冬の危険個所
分岐を右に降りると百八灯の行事が催される百八灯山方面です。下の鉄塔付近に点灯されますが、雪の状況で場所が変更されることもあります。

分岐から百八灯山方面 (※地元では詰めてひゃかっとやまと呼びます)
下り始めにウコギ科のタカノツメの木があります。地元では「ウサギカジリ」と呼んでいます。ウサギが冬の食糧が少ない時期に雪から出ているこの木の冬芽を食べるのでそう呼んでいます。この冬芽はその姿が鷹の爪を連想させるのでそう呼ばれているそうです。

タカノツメの冬芽
集落に向かって下る途中の両側の沢にはニホンカモシカが棲んでいるのですが、今日は足跡だけで姿が見えません。

ニホンカモシカの足跡
下る途中に足元から「ゆきまくり」がコロコロと転がり出ます。条件が良いと大きなバームクーヘンのようになりますが今日はすぐ崩れてしまいました。
晴天の中でしばらくぶりにのんびりと里の雪山歩きを満喫しました。厳しい冬の後にはこうした穏やかな一日はとてもありがたいですね。良い一日を過ごすことが出来ました。