ぼくがいいと思ってることと
飼主さんがいいと思ってる
ことが一致しないと
自分よがりな診療に
なってしまう。
ぼくが動物の体のことを
考えてなるべく動物の体の
負担の少ない薬や治療が
いいと思っていても
飼主さんはそれよりも
早くよくなる方がいいと
思ってる人もいる。
それはどちらがいいのか
飼主さんにちゃんと説明して
ぼくと意思の疎通をして
治療をしていかないと
ずれが生じて飼主さんに
満足していただけなくなり
不満になっていく。
体に負担の少ない薬や治療は
費用も高いし治療に時間が
かかることもある。
例えば、犬アトピー性皮膚炎の
治療の時にアポキルや
サイトポイントを使うことが
多いけど費用が高い。
新しい薬は副作用が少なくて
体に優しいけど高い。
ステロイドを使うと費用は
安いけど体に負担がある。
ぼくは最初からステロイドを
使うことはなくて
感染症の治療をして
アポキルやサイトポイントを
使って痒みの治療をしてる。
なぜこの高い薬を使うのか
ステロイドとアポキルや
サイトポイントの違いは何か
説明しないと飼主さんには
わからない。
アポキルやサイトポイントが出た
ばっかりの頃は最初に説明
してたんだけど
最近は使うのが当たり前みたいに
ぼくの中でなっていて
皮膚の痒みが出てる時は
痒みを抑える薬として
普通にアポキルを使っていた。
アポキルって飲まないと
すぐ痒みが出ちゃうから
飼主さんとしては高い薬
飲ませたのに
痒みがぶり返して治って
ないじゃんって思われる。
最初に犬アトピー性皮膚炎の
可能性があるから治らないので
継続的は痒み治療が必要に
なる話はしてるけど
「高い薬をいつまで飲ませなくちゃ
いけないんだ」って思われる。
治療費が高いと言うことで
他のステロイドを使う病院に
行って治療すると
安いしすぐ効くし1日おき
ぐらいでいいし
「高い治療は何だったんだ」
ってなる。
飼主さんから「他の病院で安い薬で
よくなってこっちで高い薬出されて
治りもしなくてどういうことなんだ」
って怒られることもある。
なんの薬を使ってるのか見せて
もらうとステロイドだったりする。
「これステロイドなので副作用の
問題があるから動物のことを
考えて最初は使ってないです」
と説明すると
「向こうでは痒み止めって言われた」
「こっちの方が安くて効果がある」
と怒られることがある。
そこはぼくの説明不足で
自分よがりな診療をすることで
飼主さんとの意思疎通ができて
いない結果になる。
慣れと言うのは怖いもので
改めて説明せずに自分よがりな
診療をしてることに反省する。
飼主さんはわからないから
高い薬と安い薬があって
安い薬がよく効くてよくなるなら
そりゃーそっちの方がいいね。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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