【残留農薬】スーパーなどで売られているフルーツは安全なのか? | 中野瑞樹『5300日フルーツ物語』the Japanese Fruitarian

中野瑞樹『5300日フルーツ物語』the Japanese Fruitarian

元東大教員 体を張るフルーツ研究家
Mizuki Nakano Official Blog
”Let's pass cleaner batons to the next generation by eating fruit!”

スーパーなどで売られているフルーツは安全なのか?」

これまでブログでも書いてきたとおり、

結論から言えば、”安全”と言えます。

スーパーに売られている青果物(フルーツや野菜)は、
①卸売市場を経由しているもの
②生産者(国産)や商社(輸入物)から直接納入されているもの
の二つあります。

特に、①中央卸売市場を経由した食品は、安全性が高いです。

日本の主要流通拠点である、全国で60箇所以上ある中央卸売市場では、食の安全を守るため、取り扱っている食品の衛生検査が抜き打ちで実施されているからです。
厚生省が定める基準値を越えて検出された場合、廃棄、出荷停止などの処分がなされ、自治体のWebサイトなどで公表されることになります。

また保健所や中央卸売市場の衛生検査室などで実施されている検査結果は厚生労働省に集められ、集計されます。
残留農薬については、約350万件/年の検査項目数があります。
厚生労働省の残留農薬検査結果(平成18年)の通り、基準値を超えて検出された農産物の検査項目数は、国産では21件(0.0003%)、輸入品では396件(0.014%)しかありません。
ちなみに最新の集計結果が2006年で止まっているのは、厚生労働省の怠慢です(2016年1月12日現在)。

下記は上の350万件のデータから、私が集計した結果(2006年)です。

国産フルーツの基準超過は2件、輸入フルーツの基準は28件
国産野菜の基準超過は19件、輸入野菜の基準超過は133件

私は、果実だけで生きており、普段1~2kg/日のフルーツを食べています。日本人は100g/日しか食べていないので、10~20倍のフルーツを食べていることになります。
また食べられるなら、皮も食べるので、残留農薬については、一般の方以上に死活問題です。
なので、2013年秋より、大阪市中央卸売市場本場に通い、独自調査もしています。

例えば、大阪市中央卸売市場本場では、取扱食品について、残留放射能検査(東北産のみ)、細菌検査、残留農薬検査などの食品衛生検査が行われています。
リンゴの残留農薬検査項目数は120を越えます。また各産地・各品種などで、年に2回程度抜き打ち検査されます。
もちろん全量検査ではありませんが、残留農薬が基準値を超えれば、出荷停止になる恐れがあるので、JAなどの生産者団体も、農薬が残留しないように気が使われています・

しかし、②や産直やインターネット直販などでは、市場や保健所で行っているような食品衛生検査は行われていません。
膨大な数の検査項目があるため、検査機関への費用が高額になるからです。

JAなどで残留農薬が検査されることもあります。
スーパーなどで出回っている食品は、保健所などが抜き打ち検査を実施することがあります。
中央卸売市場を経由して食品は、頻度の差はあれ、JA、市場、保健所などのトリプルチェックを受けていることになります。

ただし、スーパーなどで販売されている輸入柑橘の多くには、基準値を超えることはなくても、防かび剤が残留しています。

なので
①輸入柑橘類の皮は必ず剥いて食べる
②輸入柑橘類を持ったら防かび剤がつく恐れがあるので、手を洗う 

もご覧ください^^

インターネットなどでは、思い込みの情報、人から伝え聞いた情報など、精度の低い情報が氾濫しています。
曖昧な情報に振り回されないよう、消費者の私たちはできるだけ、努めて正確な情報を知ろうとすることが重要です。
スーパーや八百屋さんやフルーツ屋さんにも、どんどん質問なさってください♪

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