最近の株価を見ると、375円近辺が上限となっている。売り玉を見ると374円から20~30万株単位で1円刻みの売りが立っている。野村の売り玉のようである。最近の野村は、株式転換を50億円程度の小刻みにしている。この転換分は、市場に売り出していると見られる。玉を売り切るとまた転換するといった具合である。現在未転換のSMCBは、1回と2回合わせて、1750億円である。

転換価格341.3円から10%の利を乗せると375.43円となる。野村は、10%程度の利益を確保出来れば、市場で売りさばく方針のようだ。しばらくは、375円近辺が上値の限界のようである。玉のはめ込み先が見つかるまで、このような動きとなりそうである。ただし、現在は、業績もよく株価自身は、SMCBの潜在株を考えても割り安と考えられるので、下値の不安もなさそうである。取得に興味を示す投資家が現れるかが鍵である。

会社の実力を連結決算で見るのは常識かもしれませんが、海外の子会社と連結している会社には注意を要します。それは、日本との税制の違いにより経常利益に対する税引き後利益の額が変わってくるからです。税制というより税率といった方が良いかもしれません。たとえば、日本国内で経常利益1億円を出す会社の税引き後の利益は概ね6000万円程度でしょうか。しかし、香港で1億円の経常利益を出す会社は、香港の法人所得税率が低いため税引き後、8300万程度の最終利益が香港で出ます。子会社で出している利益は、連結上は親会社と合算しますが、親会社に利益配当すると、その配当には、日本の法人所得税がかかります。日本の株主が受けとる利益は、子会社の経常利益1億円に対しては、あくまで6000万円となってしまいます。利益分配を日本の株主の立場から考えると、連結の利益は見せ掛けの利益であることになります。海外の会社と連結して、利益を多く出しているようでも、日本に利益を移転するにはそれなりのコスト(税)がかかるということです。

セントレックスに最近公開され、公募価格の半値近くになっているKFE Japanという会社があります。この会社が良い例で、香港100%子会社でほとんどの利益を稼ぎ出しています。この利益を現在の税制で香港法人から日本法人配当すると、法人所得税が課税された後の金額が日本で受けとれる純利益となります。

経営者としては、税金で持っていかれるなら現地で再投資することを選択します。したがって、日本の株主は、連結の利益の幻影を期待しながらも、実質意的には利益の分配はない状態が長く続くと予想されます。利益配当が始まるとしたら、香港の税率と日本の税率が近い数値になること、この会社が有り余るほどの利益を出すことのほかありません。現在、この会社の一株当たりの利益は、1100円程度、配当するには少なすぎます。

公募価格から半値になっているものの、新規投資は見送りが無難と判断しています。

双日の株価が、節目となると見ていた341円をあっさり超えた。2006年12月1日に発行される 第10回無担保社債 200億円に対し、JCR, S&P共にBBB-の格付けを付けた。下限ではあるが一様投資適格と判断された結果、双日は発行体としても、投資適格と判断され、機関投資家や海外投資家から見放されていた状態から開放された。この状況を受けて、株価は若干切り返したようだ。業績の回復が見直しの主要因であるが、3000億円のSMCBの財務に与える影響もわずかではあるが評価された。株価の希薄化による株価の下落に比べたら些細なものだが、多少の下支え要因になったようである。株価は、下離れしていたが、340から400円程度の野村の好む価格帯を、しばらくは維持しそうである。

双日の株価が野村のSMCBの下限転換価格341.3円を下回ってきました。これで、野村のMSCBもただの転換社債と同等になりました。転換した株は、全部捌いているとは考えられず、現在でも1000億円程度の株が野村の手にあることになります。これは相当大きな売り要因となっています。この株がどのように処理されるか、多分法人へのはめ込みとなると考えられますが、有る程度この株の引き取り先の見込みが立てば、株価回復もあります。現状を考えれば、当分の間、上値341円を意識した動きとなりそうです。野村の思惑が外れたので結構これから面白い展開になるかもしれません。1年4ヶ月以上(転換期間終了)の保有を覚悟すれば、341円以下は、買っても安全圏といえます。

中国人の友人と北朝鮮問題で話しました。

今回の件で、もっとも不利益を被ったのは、中国であると主張していました。政府の指導力の無さを嘆いていました。

北朝鮮が核実験をして核保有国となったこの状態を制止出来なかったのは、中国である。中国は、北朝鮮を自分の国がコントロールできる国であると思っていたようである。体外的にも、北朝鮮に対する指導的立場を標榜していた中国にとっては、面子丸つぶれ、特に面子を重んじる国柄に合っては、容認しがたい状況のようである。もう一つ中国が誤算であったことは、日本国内で核保有論なるものが、論議されるようになったことである。従来の日本であれば、非核3原則の堅持から、自民党内の核保有論議なるものなど許されるはずが無かったのではなかろうか。麻生外務大臣が、論議を容認する態度に出たことは、中国では驚きをもって受け取られたようである。もっとも、国連の核拡散防止の状況から、日本が核保有する可能性はきわめて低いと考えるのが、常識的な線であるが、中国としては、脅威として受け取られたようである。

その友人は、北朝鮮のような経済力も無い国がいくら核武装したところで中国の脅威とはならない、しかし、日本のような経済を持つ国が、核武装すれば、当然のことながら中国の脅威となり、この点が、今回最も、中国が気にしている点である話していました。。

最後に、筆者は、友人に対し、次のように付け加えた。金正日は、非常識な人間であるから、そのうち核弾頭の方向が、北京に向いていないとも限らない。

双日の第三回、四回無担保転換社債型新株予約権付社債(MSCB)の転換価格が、10月20日の終値で調整され、341.3 円となりました。終値は、379円であったわけですが、380円以上であると転換価格が上がり、野村の受け取る株数が減る状況でした。なんという調整されたような微妙な株価であったのでしょうか。コントロールされているといっても過言ではなさそうです。双日は、しばらくは、このあたりの株価が続きそうです。この転換価格を受けて、野村は、300億円分、11月17日までに株式転換します。


先週19日には、次のような発表があった。

NECは9月中間決算の発表日を今月26日から11月中旬に遅らせる。2006年3月期決算の監査が長引いており、米SECに年次報告書を提出できている。同社の米監査法人、E&YがIT関連の保守サービス事業に関連し、コスト計算を厳密に評価するためNECに追加の資料提供を求め、監査に時間がかかっている。

悪材料に事欠かない。夜明けなえば一番暗いといったことわざを思い出し、自分にも言い聞かせています。最近の株価の動きとしては、全体の地合のよさもあってか下値を切り上げる動きとなっています。でも、本格反騰は、11月になってからと考えるのが、今はよさそうである。

 今回の核実験に対し、NY市場は高値更新を続けている。正に遠くの戦争は買いとのセオリー通りである。アメリカにとって今回の核実験は、極東の緊張を高め、それによる軍事の需要増加が期待できるといったところであろう。日本でも、ミサイル防衛システムの早期導入を検討する事になった。ただし、核拡散は、アメリカの核抑止力の相対的な弱体化をもたらし、それ自体はアメリカにとって容認しがたいことである。

 アメリカは、国益最優先の国である。イラク、イランが、中東の産油国であり、石油権益を狙い、また石油を安価で手に入れたいアメリカにとっては、中東への軍事介入は、至極当然なことである。北朝鮮には、そのような富も無く、また政権を倒してアメリカ側につけたところで、お荷物を背負い込むようなもので何のメリットも無い。朝鮮戦争当時、アメリカが軍事介入したのは、共産主義の拡大(ドミノ理論)の脅威を食い止めるためで、現在はそれも無い。国際警察を標榜するアメリカにとっては、それなりの姿勢を見せる必要があり、それが国連での早期制裁決議となった。アメリカが行うのはそこまでである。現に、アメリカは、この極東地域で、戦力の移動をまったく行っていない。中東であったら、間違いなく空母が動いている。

 北朝鮮の後ろ盾となっている中国は、北朝鮮に対し何の影響力も示すことが出来なかった今回の件で、その面子を潰された。しかし、北朝鮮に対し影響力を残したい中国は、人道的支援という名目で北朝鮮への援助を継続するであろう。韓国も同じ民族という観点で、援助を継続するであろう。アメリカとしても、軍事介入を仄めかしながらも、中国に問題の解決をゆだねたいと考えている。韓国、日本の同盟国であるとアメリカは言いつつも、武力介入は避けたいのがアメリカの本音である。

最近の北朝鮮は、国際テロ組織の一員からは、抜け出しつつある。金正日が、小泉に対し拉致を認めたのも、過去の清算を図りたいといった思惑からであろう。最近は、北朝鮮による爆弾テロといったものは無く、テロ的行為といえば、偽ドル印刷と覚せい剤の製造と密売程度である。テロを行わない国家であれば、アメリカの脅威ではなく、その国家をつぶす必要も無い。アメリカが、この問題で、軍事行動をとるメリット、必要性は見当たらない。

国連安全保障理事会は14日午後、北朝鮮への裁決議を全会一致で採択した。国連憲章7章に基づき行動、7章41条の下での措置により、経済制裁を行う。この問題の株式市場への影響は、当面一段落したと見ていい。北朝鮮の核実験の目的は、あくまで、アメリカからの攻撃の抑止力になればいいわけである。ただし、北朝鮮としても国際社会から無視され忘れられた存在になるのも望んでいない。そのため、子供が気を引く行動を取るのと同じように、何らかの小規模の挑発行為は繰り返すものと思われる。行動は挑発行為であればよく、国連憲章7章42条の武力行使に至る大規模行為は、直近では行わないと考えられる。ただし、海外投資家の日本への投資判断に引き続きマイナス効果をもたらすことには間違いない。

北朝鮮の核実験後、日本の株式市場は、9日が休場であった事とNY市場の9日以降の株価上昇もあって、落ち着いた動きを見せている。格言では、遠くの戦争は買い、近くの戦争は売りととなっているが、戦争までは至っていないので下げも一時的で限定的であった。ただし、日本の株式市場で北朝鮮の脅威が払拭されたわけではなく、投資家には、少なからず日本への投資マインドに悪影響を与えている。

金正日は、自分の命がかかっている現体制の維持に必死になっている。北朝鮮としては、アメリカからの攻撃の抑止力として核を持たざるを得ないと判断したものであろう。今まで、アメリカは、核保有国を攻撃した実績が無いからである。もし、イラクが核実験を実施していれば、アメリカの侵略は無かったのでないかと考えていると思われる。イランも核実験を急ぐものと考えられる。この北朝鮮問題は、現在、株価の急落こそもたらしていないが、心理的な影響は、少なくない。為替の円の下落は、それを如実に示している。

今後北朝鮮としては、核がアメリカからの攻撃の抑止力となればよく、日本へ核ミサイルを打ち込んでも何ら彼らの利益にならないことぐらい理解している。もっとも、想像以上に金正日が馬鹿であれば、予想を超えることがあるかも知れない。この問題は、時間と共に株価への影響を薄めていく。もう既に、市場としては忘れかけているかもしれない。しかし、国際社会が、北朝鮮を追い詰めると窮鼠、猫を咬むになる可能性がある。国際社会が、逃げ道を無くすような行動に出たとき、思わぬ結果をもたらす可能性を残している。

業種では、国際取引を気にする商社関連、海運へのマイナス影響が大きい。反面、カントリーリスクの分散化が進んでいる自動車メーカー、電機メーカーの一部が、相対的に強い動きとなりそうである。