北朝鮮の核実験後、日本の株式市場は、9日が休場であった事とNY市場の9日以降の株価上昇もあって、落ち着いた動きを見せている。格言では、遠くの戦争は買い、近くの戦争は売りととなっているが、戦争までは至っていないので下げも一時的で限定的であった。ただし、日本の株式市場で北朝鮮の脅威が払拭されたわけではなく、投資家には、少なからず日本への投資マインドに悪影響を与えている。

金正日は、自分の命がかかっている現体制の維持に必死になっている。北朝鮮としては、アメリカからの攻撃の抑止力として核を持たざるを得ないと判断したものであろう。今まで、アメリカは、核保有国を攻撃した実績が無いからである。もし、イラクが核実験を実施していれば、アメリカの侵略は無かったのでないかと考えていると思われる。イランも核実験を急ぐものと考えられる。この北朝鮮問題は、現在、株価の急落こそもたらしていないが、心理的な影響は、少なくない。為替の円の下落は、それを如実に示している。

今後北朝鮮としては、核がアメリカからの攻撃の抑止力となればよく、日本へ核ミサイルを打ち込んでも何ら彼らの利益にならないことぐらい理解している。もっとも、想像以上に金正日が馬鹿であれば、予想を超えることがあるかも知れない。この問題は、時間と共に株価への影響を薄めていく。もう既に、市場としては忘れかけているかもしれない。しかし、国際社会が、北朝鮮を追い詰めると窮鼠、猫を咬むになる可能性がある。国際社会が、逃げ道を無くすような行動に出たとき、思わぬ結果をもたらす可能性を残している。

業種では、国際取引を気にする商社関連、海運へのマイナス影響が大きい。反面、カントリーリスクの分散化が進んでいる自動車メーカー、電機メーカーの一部が、相対的に強い動きとなりそうである。