NECと富士通の株価の値差が、350円近くまで拡大した。富士通の業績評価というより、NECの子会社粉飾決算の影響といっていいと考えられる。10月10日で信用の高値期日を通過する。今年4月10日の高値920円から、700円を切るまで約1月半反発する局面も無く下げ続けているので、今回高値期日を抜けたからといって、急反発も期待薄である。ただし、米国SECへの決算の修正報告が完了し、9月中間決算も予想の範囲内であれば、修正報告の完了の時点から、NECと富士通の株価の値差を縮小する方向で株価が反発することは、確実と考えている。持ち株は、しばらく持ち続けることにした。
最近、NECの株価が低迷している。最近の株価動向を見ると、私の持論であるNECと富士通は、同じような動きをするとの考え方からは、いささかかけ離れた動きととなっている。その要因としては、
1.今年3月に発覚した子会社の粉飾決算のけじめがつけられていない。NECは9月28日に、米証券取引委員会に2006年3月期決算の年次報告書の提出が遅れると発表した。今年3月に発覚した粉飾が、半年経過しても状況を明らかに出来ないのである。こんないいかげんな会社、投資対象に出来ないといった気持ちが投資家に出てきている。
2.信用取引の半年後の高値期日を迎えている。半年前は、4月3日の終わリ値で842円、その直近の高値が4月10日終値で916円といった具合である。その後株価は、粉飾決算の解決が遅々として進まないため、相場の軟弱地合とあいまって、7月19日終値で549円をつけている。そこから底入れしたものの戻りは鈍い。最近は、高値期日を迎えた信用の投げも散見される。
では今後の株価はどうかという事であるが、粉飾の問題が解決できれば一段すると、筆者は考えている。いい加減、こんなに時間を使っているのだから解決できるでしょうといった所です。粉飾も100億円前後、この会社としては、経営に影響の出る金額ではありません。抑えられていた分のリバウンドの力も大きい。という訳で、株価反発に、さほどの時間は要さないと考えています。
これって楽観過ぎますか。
本日、SMCBの値決めの日でしたが、大した波乱も無く終わりました。終値、398円。3週間ほど前、今日の終値を370円近辺と予測しましたが、思ったほど下げませんでした。今日の終値で計算すると、転換価格は、358.2円となります。野村は、この一ヶ月間で双日を転換価額 369.1 円で260 億円分を株式転換した訳で、この状況をを見ると、転換価格を決める株価については、野村としては、400円近辺で納得しているように思われます。残りの未転換分は、2100億円となっています。
本日、引け値で前回売った分を買戻ししました。平均買い単価は405円となりました。
来週は、400円から430円程度の範囲でしょうか????値決めも過ぎて、1~2週間は、落ち着くと見ています。
サッポロHDは8日、買収防衛策発動の是非を判断する特別委員会を設置したと発表した。内容は下記の通りである。
当社は、本日開催された当社取締役会において、平成18年2月17日開催の当社取締役会で決定し、公表いたしました「当社株券等の大規模買付行為への対応方針」(平成18年4月28日開催の当社取締役会において本対応方針の継続を決定し、公表いたしました。)に定める特別委員会を設置することを決定し、別紙のとおり委員を選任いたしましたのでお知らせします。
特別委員会のメンバー
武 藤 春 光( 弁護士、帝京大学法学部名誉教授)
大 浦 溥(富士通取締役、アドバンテスト取締役相談役)
中 谷 巌(多摩大学学長、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長)
衛 藤 博 啓(当社 取締役、みずほ信託銀行株式会社 顧問)
辺 見 紀 男(弁護士、当社 監査役)
本委員会は、本対応方針を適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するためのチェック機関として設置するものであり、特別委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、ならびに社外有識者の中から選任することとしておりましたが、今般、この趣旨に沿って本委員会を設置し、委員を選任したものであります。
委員の選任は、公正で中立的とあるが、取締役会の選任である以上、現在の取締役会の代弁者であることに間違いない。会社の関係者が、2人も入っている。
サッポロHDの買収防衛策は、20%以上の株式保有を目指す投資家に対し、保有目的を明らかにするよう求める内容。保有目的を明らかにすることに応じない場合や買収が企業価値や株主利益を損なうと判断した場合は、新株予約権の発行などの買収防衛策を実行する。現在の筆頭株主は米系投資ファンドのスティール・パートナーズで、6月時点で18.59%を保有している。
米系投資ファンドのスティール・パートナーズは、2003年に金属加工油剤メーカーのユシロ化学工業 <5013>
と、毛織物染色大手のソトー <3571>
に、株式の公開買い付け(TOB)による敵対的な買収を仕掛けている。このときは、会社側から対抗策としての大幅増配を引き出した実績がある。モスフードサービス <8153>
、ワコール <3591>
にも大株主として登場していて、株価が急騰したことが有る。モスフードには、増配させている。昨年は、グリコの株式を買い増し、合計で発行済み株式総数の12・45%を取得している。
スティール・パートナーズは、このような実績を積んで徐々に力(資金力)を付けて来ている。既に、サッポロ株を18.59%を取得していることから会社経営者側としても危機感を強めたのだろうと考える。
最近のサッポロは、麒麟、アサヒの後塵を拝しており、20年前の麒麟、サッポロ、アサヒの順位だったことを考えれば、ここ十数年の間のサッポロ経営陣の責任が問われても仕方が無いことである。経営陣は、保身のためのつまらぬ買収防衛策など考えずに、会社の業績回復に勤めるべきである。買収されても、有能な経営者は残る。業績が回復し、株価が上がれば、スティール・パートナーズも、売り抜ける事を選択するであろう。彼らは、投資ファンドであって、儲けられればいいだけである。ただし、長期に株価が低迷すれば、どこかの事業会社に株式の譲渡を考え出すであろう。
少なくとも、個人株主は、株価が上がるので買収は歓迎していることを忘れてはならない。個人株主=サッポロ愛飲者を敵に回すことの無いように。私も、サッポロビール好きですから。(^ε^)♪
野村は、双日を転換価額 369.1 円で交付株式数 43,348,685 株. 160 億円分を株式転換した。これで累計では、約2億2千万株 を保有することになった。 行使額面累計額 は、800 億円、未転換分は、2200億円となった。野村の保有株はまだ十分利が乗っており、売れば利が確定する。野村は、まだ取得株数を増やしたいと考えている。したがって、株価の下落を9月15日まで歓迎する。野村の市場で売却するかもしれない保有株が気になる。今週、来週は、400円をきってくると考えられる。
9月15日には、370円近辺の終値か?。。。。
王子製紙は、北越製紙との経営統合を断念する方針を固めたようだ。TOBの成立条件である50%超の株式取得が難しい状況によるためだ。TOBは応募が取得目標比率に達しないと成立しない。王子は目標を33・3%超にまで引き下げることで成立を優先させることも検討していた。そうなれば北越を完全支配はできないものの、経営に一定の影響力を持つことで将来の経営権取得につなげることが期待できるからだ。
北越株の約3%を保有していた王子は、経営統合することで北越の最新設備を活用し、王子の古い設備を廃棄して生産効率を上げることを計画していた。7月初め、北越にTOB計画を示して水面下で交渉を続けたが、経営陣の賛同が得られないまま、北越が21日に三菱商事に泣きつく形で三菱商事を引受先とする第三者割当増資を発表した。このままでは買収が困難になると見た王子は同23日にTOB方針を発表した。
今後、北越との経営統合を王子がめざすとしたら、目標を下げてでも、また一時的に三菱との表面上の関係が悪くなったとしても、TOBは、実施すべきである。北越との経営統合には、三菱商事(24・4%)との協力関係が不可欠である。現在のところ、三菱商事は、王子からの買収防衛のため、北越から第三者割当増資を受けたばかりであり、手のひらを返したような、王子との話し合いなど持てるわけがない。今回、TOBを断念することは、王子は永久に北越との経営統合を断念したことになる。三菱だって、いつまも話し合いに応じないともおもえない。
三菱商事は、漁夫の利で25%近くの北越株を手に入れ、取引関係の強化が出来たわけであるが、一方連結で10倍規模の王子との取引関係は損ねる結果となっている。三菱商事としても日本製紙グループと北越のみの取引だけで、満足するとは思えない。業界1位の王子との取引を損ねたいとは思っていないであろう。時が来れば、三菱も話し合いに応じる。王子は、北越の買収を断念した場合、買収に用意した金を投資に振り向けるか、新たな買収企業を見つけることになる。いずれにしても、北越の規模では、製紙業界には生き残っていけず、王子が買収しなくても他の買収先に買収されるであろう。今回、王子が買収を断念すれば、日本製紙グループが買収することになりそうである。
日本製紙グループが、王子製紙による北越製紙へのTOB成立を阻止するため、北越製紙の株式を8.49%を取得し、10%近く間で買い増しする意向を示している。これにより三菱商事(24.09%)と日本製紙あわせて1/3超の議決権を保有することになり、加えて北越銀行と第四銀行も王子製紙の北越に対するTOBに賛同しない方針を示した。現時点では、王子の北越に対するTOBは、当初の50%超の目標を変えるか、TOB自身を断念せざるを得ない状況に追い込まれている。この事態を招いたのは、王子の日本流に言うところの根回しがまったく出来ていない所に起因する。王子の経営陣の考えの甘さが招いたことである。少なくとも、良好な関係を作ってからで無ければ、現在の日本の風土では、TOBは成立しないということである。王子の経営統合案は、北越製紙の従業員、株主、をはじめとするすべてのステークホルダーにとって最も良い提案であると確信してると発表した。そして、「公開買付けの成功に向けて努力を継続する」とのコメントを発表しているが、状況は変更を余儀なくされそうである。
一方、コナカとアオキのフタタの取り合いは、コナカに軍配が上がった。既にコナカは、フタタと共同仕入れを行っており、良好な関係を築いている。そこにアオキが割り込んできたわけであるが、信頼関係が既に出来ていたコナカが勝つことは明白であった。アオキの経営陣の考えの甘さが目立つ。
この2つのTOBから学ぶことは、根回しの大切さ、人の心の大切さであろう。日本の市場では、ビジネスライクに割り切る欧米のような状況にはなっておらず、義理と人情が、支配しているようである。経営者は、そのようなことも配慮して、企業買収を考えていかねばならない。

