サッポロHDは8日、買収防衛策発動の是非を判断する特別委員会を設置したと発表した。内容は下記の通りである。
当社は、本日開催された当社取締役会において、平成18年2月17日開催の当社取締役会で決定し、公表いたしました「当社株券等の大規模買付行為への対応方針」(平成18年4月28日開催の当社取締役会において本対応方針の継続を決定し、公表いたしました。)に定める特別委員会を設置することを決定し、別紙のとおり委員を選任いたしましたのでお知らせします。
特別委員会のメンバー
武 藤 春 光( 弁護士、帝京大学法学部名誉教授)
大 浦 溥(富士通取締役、アドバンテスト取締役相談役)
中 谷 巌(多摩大学学長、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長)
衛 藤 博 啓(当社 取締役、みずほ信託銀行株式会社 顧問)
辺 見 紀 男(弁護士、当社 監査役)
本委員会は、本対応方針を適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するためのチェック機関として設置するものであり、特別委員会の委員は3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、ならびに社外有識者の中から選任することとしておりましたが、今般、この趣旨に沿って本委員会を設置し、委員を選任したものであります。
委員の選任は、公正で中立的とあるが、取締役会の選任である以上、現在の取締役会の代弁者であることに間違いない。会社の関係者が、2人も入っている。
サッポロHDの買収防衛策は、20%以上の株式保有を目指す投資家に対し、保有目的を明らかにするよう求める内容。保有目的を明らかにすることに応じない場合や買収が企業価値や株主利益を損なうと判断した場合は、新株予約権の発行などの買収防衛策を実行する。現在の筆頭株主は米系投資ファンドのスティール・パートナーズで、6月時点で18.59%を保有している。
米系投資ファンドのスティール・パートナーズは、2003年に金属加工油剤メーカーのユシロ化学工業 <5013>
と、毛織物染色大手のソトー <3571>
に、株式の公開買い付け(TOB)による敵対的な買収を仕掛けている。このときは、会社側から対抗策としての大幅増配を引き出した実績がある。モスフードサービス <8153>
、ワコール <3591>
にも大株主として登場していて、株価が急騰したことが有る。モスフードには、増配させている。昨年は、グリコの株式を買い増し、合計で発行済み株式総数の12・45%を取得している。
スティール・パートナーズは、このような実績を積んで徐々に力(資金力)を付けて来ている。既に、サッポロ株を18.59%を取得していることから会社経営者側としても危機感を強めたのだろうと考える。
最近のサッポロは、麒麟、アサヒの後塵を拝しており、20年前の麒麟、サッポロ、アサヒの順位だったことを考えれば、ここ十数年の間のサッポロ経営陣の責任が問われても仕方が無いことである。経営陣は、保身のためのつまらぬ買収防衛策など考えずに、会社の業績回復に勤めるべきである。買収されても、有能な経営者は残る。業績が回復し、株価が上がれば、スティール・パートナーズも、売り抜ける事を選択するであろう。彼らは、投資ファンドであって、儲けられればいいだけである。ただし、長期に株価が低迷すれば、どこかの事業会社に株式の譲渡を考え出すであろう。
少なくとも、個人株主は、株価が上がるので買収は歓迎していることを忘れてはならない。個人株主=サッポロ愛飲者を敵に回すことの無いように。私も、サッポロビール好きですから。(^ε^)♪