ゲイ占い師 豫 空潤です。
先日視聴した
NHK BSスペシャル「虹の灯(あかり)が照らすのは、 “同性婚”法制化 台湾の今」が興味深かったです。
2023年には、同性婚が認められてない国の人でも、台湾で同性婚ができるようになり、台湾在住日本人が台湾人と同性婚するようになった。
★日本人ゲイ男性ユーチューバー「かずえちゃん」(41)
かずえちゃんは、去年から台湾と日本の2拠点生活を始め、同性婚が法制化された社会の姿を日本に届けたいと活動している。
取材した台北の役所では、異性婚と同性婚の届け出で、適用される法律や用紙が違うものの、職員は丁寧に対応し、その日のうちに受理され、証明書をもらえる。
★台北から電車で30分の地で暮らす、日本から移住した日本人女性シンシンさん(28)と台湾人女性コリーさん(35)
2019年のワーキングホリデーで台湾に来たシンシンさんは、バーでコリーさんから声をかけられた。実は、シンシンさんは女性同士の交際が未経験。日本に居る時は想像だにしてなかった。
が、台湾に来てから、LGBTQの存在が当たり前になり、「かっこいい」と思う女性を見かけたりして「(相手は)男性でなくてもいい」と思うようになっていた。
コリーさんの第1印象は「こんなにかっこいいなら、女子でもいいかも」だった。
シンシンさんは、コリーさんの両親と仲がよく、家族の一員のように見える。
コリーさんの母「娘(コリーさん)は中学生の頃から中性的で、同性愛者かなと感じていた。カミングアウトされるまでもなかった」
「私が受け入れた理由は、家族に受け入れられず、自殺や薬に走る同性愛者を知ったから……。私は自分の子に最悪の選択をしないでほしかった」
「友人からは、娘を普通に戻さないのかと聞かれたが、娘はこのままでいいと答えている」
シンシンさんの母「自分はLGBTQについて、比較的理解がある方だと思っていたが、娘が急に女性と付き合うことに、自分の中の整理が追い付かなかった」
「娘が偏見の目にさらされるのでは……と心配した」
「が、最終的には、1番大切なのは娘の幸せだと認識した」
「今ではこれでよかったと思っている」
昨年暮れ、シンシンさんからプロポーズし、2人は結婚した。
★祁 家威(キ カイ)さんという66歳のゲイ男性
40年前から、LGBTQの権利獲得のため、いち早く声を上げてきた。同性婚5周年の今も「まだ終わっていない」「現在進行形」だと語る。
1980年代後半、戒厳令下の台湾では市民の生活は制限され、LGBTQ当事者は「社会の秩序を乱す者」として取り締まりの対象だった。
祁さん「LGBTQは人間扱いされてなかった。『机の下』に隠れざるを得なかった。精神病だと見られて、人権などなかった」
祁さんは公にカミングアウトし、同じ人間として生きていることを世の中に示し続けた。同性パートナーとの結婚を認めるよう「立法院」に訴えた。
しかし、「同性愛者は社会の善良なる風俗に反する」として退けられ、162日間も投獄された。
それでも、祁さんは活動を続けた。「自分をさらけ出さなければ、いつまでも婚姻の権利を得ることはない。婚姻は基本的人権だから」。
祁さんの「闘い」は少しずつ広がり、女性同士カップルである「許(キョ)さん(弁護士)」と「簡さん」が、法律の改正を目指す団体を立ち上げた。
許さん「LGBTQが『よくないもの』『劣ったもの』と見られているから、婚姻が認められない」
「同性婚を選ぶ権利が認められることで、LGBTQが軽視される問題を解決できると考えた」
祁さんは、許さんの支援を受けて訴訟を続け、2か月後、司法は、婚姻を男女に限定した民法を「違憲」と判断、2年以内の同性婚法制化を命じた。
しかし、伝統的な家族を守るため、民法改正に反対する人たちが反対運動を繰り広げた。
世論が分かれる中、民法を改正するのではなく、2019年、新たに特別法をつくることで同性婚を認めることになった。
当時の蔡英文総統は、国際社会における台湾の立場から、同性婚支持を表明した。
専門家は「台湾は自由・民主・法治・人権を掲げており、中国からそれらを守る最前線に立たされている」
「人権は台湾の中核的価値観である以上、具現化が必要だった」と語る。
★同性婚法制化から5年、台湾の人や社会がどうなったか、台北でのインタビュー
当事者ではない若い(10代~20代)人たちは、
「同性婚法制化は嬉しい。誇りに思う」
「もともとは受け入れられなかったが、5年たって受け入れられるようになった」
「同性カップルはよく見るようになった。同性婚が許される場所に生まれてラッキー。誇りに思う」
少し上の子育て世代は、
「手をつないで歩く同性カップルの姿に、みんな慣れてきた」
しかし、60代以上は、
「社会のまとまりがなくなる」
「乱れてくる」
「同性カップルと言っていた人でも、片方が急に同性愛者じゃないと言い出すかもしれない。世の中が乱れる」
「同性愛は、私たちにとっては良くない。やめてほしい。反対だ」
「一般人は受け入れられない。が、決まったものに対し、今更反対する理由はない。台湾として認めたものだし、一般市民は従うしかない」
当事者は、
「嬉しく思う。政府が同性愛を認め、結婚宣言できるようになり、隠さず、開放的になった」
★台湾での調査及び実態
同性婚法制化に対しての賛成者は、2019年の5割強から徐々に増え、2024年では7割
近くになっている。
しかし、同じ調査を年齢別に見ると、20代では95%が賛成、30代では87%賛成、40代でも78%賛成なのに、50代では賛成者は62%、60代以上では46%しかいない。
ただ、「かずえちゃん」の街頭アンケートでは、賛成者・反対者に関わらず、圧倒的多数の人たちが「同性婚法制化」を知っていて、同性婚を考えるきっかけの1つになっている。
台湾の学校では、新しい家族の形が授業で扱われていて、両親揃った家庭だけでなく、片親の家庭やLGBTQの家庭なども、教材として取り上げられている。
しかし、多くの学校では、保護者から「反対の声」が寄せられている。
教師の1人「クレームをつける保護者は、授業内容がわからないのだ。私達が教えるのは『他人を平等に尊重すること』だけ。同性愛者になるように教えるわけではない。そもそも、同性愛について教えても、同性愛者になるわけがない」
LGBTQ当事者に対するアンケートでは「29%が職場で差別された」と言う。
台湾では2000年以降、LGBTQの差別禁止条項が徐々に追加されてきた。
しかし、職場によっては、差別はなくなっていない。
関係者は「ほとんどの企業は、LGBTQに触れないようにしている。台湾の職場文化は伝統を重んじ、権威と階級に従っているから」
「LGBTQを扱うことにより、権威や階級への反対の声が上がるのを恐れている」
★台湾南端の地方都市、屏東(へいとう)市で、
日本人男性「有吉英三郎(45)」さん・台湾人男性「盧盈任(ろ えいじん)(37)」さんは、台日同性夫婦第1号。
日本では同性婚が認められてないため、婚姻届が受理されてなかった。結婚を認めるよう、台湾の裁判所に訴え、2022年に勝訴。
今の2人は、盧さんの実家である薬局の2階に住んでいる。
有吉さんは、小学生の頃に同性愛者だと自覚。22歳で家族にカミングアウトして、受け入れられる。34歳で旅行で訪れた台湾を「自分の場所だ」と認識し、36歳で台湾移住し、地元のバレーボールサークルで盧さんに一目惚れし、交際が始まった。
盧さんは家族にカミングアウトできず、ずっと苦しんできた。両親は、息子について気になる点はありつつも、女性との結婚を勧めたが、成功しなかったと言う。
台湾では「結婚し、子どもを育てることが、親や祖先の恩に報いる」という伝統的価値観が、今もある。
盧さんは、有吉さんと結婚し、両親に祝福されている。しかし、今でも、
盧さん「両親は、本心では女性と結婚して欲しかったのではないか」
「実は同性婚したことについて、両親ときちんと話したことはない。話せないでいる」
「家族が大事な存在だからこそ、カミングアウトは難しく、今でも距離を感じることがある」
盧さんの母「息子のカミングアウトはショックだった。どうしよう……とお互いに気持ちを探り合っていた」
「でも、落ち着いたら、受け入れられるようになり、祝福することにした」
盧さんの父「変えられないなら、受け入れるしかない」
★同性愛者の親たち
台湾の同性愛者団体の1人は、
「同性愛者の親こそ、孤独で、傷ついている。今まで信じてきた信念や考えが、子どものカミングアウトで崩れてしまう」
「時間をかけて、子どもを失ってはいけないと理解するが、自分の心の傷のケアは後回しになってしまう」
台湾で、子どもにカミングアウトされた親たちは
「息子の同性愛は受け入れたが、オープンにはできない。誰にも言えない」
「私たちに同性愛嫌悪があったのは事実。家族に同性愛者が現れるのが怖くて、否定していた」
「息子がいじめられるのが心配だった」
「夫が早くに亡くなり、母子家庭で息子を育てた。そのせいで同性愛者になったのではないかと懸念していた」
「夫は『台湾がこの子達を法律で守ってくれ、正常な人だと証明してくれた』と言う。子どもの結婚や子育てもイメージできるようになった」
★移住して1年のかずえちゃん
かずえちゃん「同性婚が認められたからといって、急に変わるわけではない。ちょっとずつ1人1人の意識が変わっていく」
「5年10年20年で、ちょっとずつ社会は変化していく。この社会には、いろんな人がいるんだってことを前提として生活することが大切だ」
「ゲイであることを自分が受け入れられなかった時期もある。が、若い世代にはそこでは悩んでほしくない。悪いことではないから」
★僕たちの感想
同棲する日本人ゲイ男性Tommy「台湾も、簡単に同性婚が認められたわけじゃないんだね」
僕「同じアジアの隣国。状況が日本と似ているね」
Tommy「日本は、ちょうど、裁判所で違憲判決が出たところ……。台湾より数年遅れている」
僕「同性愛者の親とか、60代以上の人とかの考え……きっと日本も同じだろうね」
Tommy「そうだね」
僕「同性愛者の親こそ、孤独で傷ついている……という指摘は新鮮だった。確かに、半世紀もの間、培ってきた意識や感覚が『差別だ』と言われたら、素直に認めることができないだろう」
Tommy「それでも、我が子を愛するゆえ、人生の折り返し点を過ぎてから、価値観のアップデートを図るんだね」
僕「素晴らしい言葉がたくさん出てきている『LGBTQは人権問題で、同性婚は基本的人権』『同性婚法制化で、政府が(同性愛者を)正常な人だと証明した』『変えられないものは、受け入れるしかない』」
Tommy「日本も、このような道を辿っていくのかな……」
僕「そうあって欲しいね」
さて、今日のパンセリノス・オラクルカードです。
↑「金色のフクロウ」
木の枝で、じっと動かないフクロウ……それでいて、突然、暗闇に音もなく飛び立ち、百発百中で獲物を仕留める様は、昔から「知恵」や「賢者」の象徴です。
実際のフクロウも、人間より遥かに優れた視力・聴力を持ち、まさに情報収集の鳥です。
あなたも、新たな情報や知恵が授けられようとしています。
ただし、それは外部からとは限りません。あなたの直感や心の声を通して、もたらされるものかもしれません。
フクロウのように360度見渡し、かすかな音や聞こえない声にも耳をそばだてましょう。
きっと、あなたを変えてくれる何かを得ることでしょう。
↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。