『あの』岡田美術館で、がっつり琳派!
日本美術、特に『琳派』が好きな方であれば今さら申し上げるまでもなく、今年が琳派発祥400年という事で、各地の美術館で琳派をテーマにした展覧会が開かれている事をご存知かと思います。
そんな中、箱根:小涌谷の岡田美術館さんでも、琳派をテーマに据えた展覧会が始まりました。
岡田美術館さんと言えば、僕も過去にこのブログで色々と書いています。
この秋、箱根に新たな美術館が・・・(前編)
この秋、箱根に新たな美術館が・・・(後編)
岡田美術館、開館!(前編)
岡田美術館、開館!(後編)
いま読み返すと、結構きつい事も書いていたりしますが(^^;)それは岡田美術館に対する期待の裏返し。基本的に当時記事に書いた思いは今でも持ち続けています。
さて、それはともかくとしまして、岡田美術館さんが今般ブロガー向けに琳派展の内覧会を開いて下さる事になり、僕も参加させていただきました。
2年前にこの美術館が開館した時、あまりの大きさに腰を抜かしそうになった事を、今でも覚えています。
何せ展示面積4,995平米というのは、ポーラ美術館を上回る規模の、箱根一のスケールではないでしょうか。
なんだかんだで今回の訪問が10回目になる岡田美術館さんですが、毎回展示を見終わると足がパンパンになるくらいです(^^;)
さて、受付を済ますと、まずは5階のホールに案内されました。
こちらで、今回の内覧会実現にご尽力いただいた、人気アートブログ『青い日記帳』主宰のTakさんと、岡田美術館の寺元副館長のご挨拶をいただき、鑑賞会スタート。
寺元副館長のギャラリートークあり、岡田美術館チョコレートの新作発表会を経て、自由観覧タイムとなりました。
寺元副館長のギャラリートークは、小林館長のトークとは一味違えど面白い内容で、『寺元ワールド』にグイグイ引き込まれるものでしたし、岡田美術館チョコレートの新作がこれまた驚きのレシピ!なのに美味しい!という、チョコレート好きにはたまらないもの。
「うーん、バレンタインにはこういうチョコレートがいただきたいなぁ・・・(^^)」
でも、これを義理チョコで寄越せと言うのは、ムチャぶりなのかなぁ(^^;)
そんな事はともかくとしまして、せっかく撮影の許可もいただけた内覧会です。代表的な作品を、いくつかご紹介しましょう。
今回の展覧会は、基本的に4階がメイン会場となります。
(1~3階、5階は平常展示。もっとも、この平常展示が毎度物凄い内容なんですが(^^;))
ところで今回の展展覧会は、『第一部:京都編-宗達・光悦・光琳など-』が9月5日(土)~12月15日(火)、その後3日間の展示替え休館を挟んで『第二部:江戸・大坂編-抱一・其一・芳中など-』が12がつ9日(土)~来年3月31日(木)となっています。
今回は第一部となる訳ですが、その内容は一言で言うならば「大充実!」
前置きが少し長くなりました。それでは、代表的な作品をご紹介しましょう。
俵屋宗達下絵・本阿弥光悦書
『萩下絵和歌色紙「ゆめ通ふ」』
桃山~江戸時代初期 17世紀初頭
岡田美術館蔵
第1室『光悦と俵屋』に展示されている5点のうちの一つです。
尾形光琳
『蕨図団扇』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
第4室『光琳』4点のうちの一つです。
尾形乾山
『色絵卯花杜鵑図香合』
江戸時代 18世紀
岡田美術館蔵
第5室『乾山のやきもの』の部屋にある一品。
当館には乾山のやきものが多く所蔵されており、今回は18件は出品されています。
さあ、そしてこれは今年トーハクでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
今年新たに重要文化財に指定された一品です。この作品は第5室の隣にある逸品室に唯一つだけドーン!と展示されていました。
重要文化財
尾形乾山
『色絵竜田川文透彫反鉢』
江戸時代 18世紀
岡田美術館蔵
展覧会パンフレットにも掲載されている作品ですね。
そして、4階の最後の展示室は、もう一つの逸品室です。
尾形光琳
『雪松群禽図屏風』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
そもそも、この美術館は何故岡田美術館という館名なのか?
それは、この美術館が名誉館長である岡田和生氏のコレクションを展示するものだからです。
一介の美術ファンの一人に過ぎなかった岡田名誉館長にとって、最初のコレクション。それが、この『雪松群禽図屏風』なのだそうです。
この作品との出会いを機に、岡田名誉館長は美術品蒐集の道を突き進みます。そして、その道を進む上でサポートしたのが寺元副館長。
副館長がギャラリートークで述べた発言の中で「この美術館に収蔵されている作品のうち、約90%は私が集めたものです。」というものが
あります。
岡田名誉館長にとっても、寺元副館長にとっても、精魂込めて蒐集した作品を、こうして自らの美術館でドーンと展示し、多くの来館者に
鑑賞してもらうというのは感慨無量なのではないでしょうか?むろん、鑑賞にあずかる僕にとっても、心ふるえるひと時であります。
ところで、4階のメイン会場とは別に、主に日本陶磁を展示している2階展示室に、1点だけババーン!!と展示されている作品がありますので、それをご紹介しておきましょう。
尾形光琳
『菊図屏風』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
2階展示室は柱が1本もない大空間なのですが、その一番奥に大型の作品が展示できるスペースがあります。
僕の知っている限りでは、このスペースにこれまで展示された作品は横山大観『霊峰一文字』と喜多川歌麿『深川の雪』の2点だけのはず。
岡田美術館のフラッグシップ作品が展示されるであろう、このスペースに展示される3品目の作品が、この『菊図屏風』です。
近付いて見るなり、少し離れて見るなり、うーんと離れて見るなり、お好きなように心ゆくまでご覧いただくとよろしいかと(^^)
他にもご紹介したい作品がいっぱい。と言うより、全部ご紹介したいくらいなのですが、そんなにネタバレさせてもねぇ(^^;)
是非箱根にお越しいただき、存分にお楽しみいただければと思います。
-琳派400年記念-
『箱根で琳派大公開~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~』
会期:
第一部:2015年9月5日(土)~2015年12月15日(火)
第二部:2015年12月19日(土)~2016年3月31日(木)
開館時間:午前9:00~午後5:00
※入館は午後4:30まで
休館日:12/16(水)・17(木)・18(金)・31(木)、1/1(金)
会場:岡田美術館
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
主催:岡田美術館
http://www.okada-museum.com/
足湯もあります(美術館入館者は無料)。庭園もあります(実は隠れた紅葉の名所でもあります。某強羅方面の美術館の混雑に辟易している方、是非こちらの庭園で紅葉を(^-^)/)。
今年の秋は箱根:岡田美術館でRIMPA!
これで決まりです(^-^)
最後になりましたが、今回内覧会を企画して下さった岡田美術館のスタッフ各位に心から御礼申し上げます。
そして、展覧会の紹介が遅くなってしまって、すいませんでしたm(_ _)m
そんな中、箱根:小涌谷の岡田美術館さんでも、琳派をテーマに据えた展覧会が始まりました。
岡田美術館さんと言えば、僕も過去にこのブログで色々と書いています。
この秋、箱根に新たな美術館が・・・(前編)
この秋、箱根に新たな美術館が・・・(後編)
岡田美術館、開館!(前編)
岡田美術館、開館!(後編)
いま読み返すと、結構きつい事も書いていたりしますが(^^;)それは岡田美術館に対する期待の裏返し。基本的に当時記事に書いた思いは今でも持ち続けています。
さて、それはともかくとしまして、岡田美術館さんが今般ブロガー向けに琳派展の内覧会を開いて下さる事になり、僕も参加させていただきました。
2年前にこの美術館が開館した時、あまりの大きさに腰を抜かしそうになった事を、今でも覚えています。
何せ展示面積4,995平米というのは、ポーラ美術館を上回る規模の、箱根一のスケールではないでしょうか。
なんだかんだで今回の訪問が10回目になる岡田美術館さんですが、毎回展示を見終わると足がパンパンになるくらいです(^^;)
さて、受付を済ますと、まずは5階のホールに案内されました。
こちらで、今回の内覧会実現にご尽力いただいた、人気アートブログ『青い日記帳』主宰のTakさんと、岡田美術館の寺元副館長のご挨拶をいただき、鑑賞会スタート。
寺元副館長のギャラリートークあり、岡田美術館チョコレートの新作発表会を経て、自由観覧タイムとなりました。
寺元副館長のギャラリートークは、小林館長のトークとは一味違えど面白い内容で、『寺元ワールド』にグイグイ引き込まれるものでしたし、岡田美術館チョコレートの新作がこれまた驚きのレシピ!なのに美味しい!という、チョコレート好きにはたまらないもの。
「うーん、バレンタインにはこういうチョコレートがいただきたいなぁ・・・(^^)」
でも、これを義理チョコで寄越せと言うのは、ムチャぶりなのかなぁ(^^;)
そんな事はともかくとしまして、せっかく撮影の許可もいただけた内覧会です。代表的な作品を、いくつかご紹介しましょう。
今回の展覧会は、基本的に4階がメイン会場となります。
(1~3階、5階は平常展示。もっとも、この平常展示が毎度物凄い内容なんですが(^^;))
ところで今回の展展覧会は、『第一部:京都編-宗達・光悦・光琳など-』が9月5日(土)~12月15日(火)、その後3日間の展示替え休館を挟んで『第二部:江戸・大坂編-抱一・其一・芳中など-』が12がつ9日(土)~来年3月31日(木)となっています。
今回は第一部となる訳ですが、その内容は一言で言うならば「大充実!」
前置きが少し長くなりました。それでは、代表的な作品をご紹介しましょう。
俵屋宗達下絵・本阿弥光悦書
『萩下絵和歌色紙「ゆめ通ふ」』
桃山~江戸時代初期 17世紀初頭
岡田美術館蔵
第1室『光悦と俵屋』に展示されている5点のうちの一つです。
尾形光琳
『蕨図団扇』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
第4室『光琳』4点のうちの一つです。
尾形乾山
『色絵卯花杜鵑図香合』
江戸時代 18世紀
岡田美術館蔵
第5室『乾山のやきもの』の部屋にある一品。
当館には乾山のやきものが多く所蔵されており、今回は18件は出品されています。
さあ、そしてこれは今年トーハクでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
今年新たに重要文化財に指定された一品です。この作品は第5室の隣にある逸品室に唯一つだけドーン!と展示されていました。
重要文化財
尾形乾山
『色絵竜田川文透彫反鉢』
江戸時代 18世紀
岡田美術館蔵
展覧会パンフレットにも掲載されている作品ですね。
そして、4階の最後の展示室は、もう一つの逸品室です。
尾形光琳
『雪松群禽図屏風』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
そもそも、この美術館は何故岡田美術館という館名なのか?
それは、この美術館が名誉館長である岡田和生氏のコレクションを展示するものだからです。
一介の美術ファンの一人に過ぎなかった岡田名誉館長にとって、最初のコレクション。それが、この『雪松群禽図屏風』なのだそうです。
この作品との出会いを機に、岡田名誉館長は美術品蒐集の道を突き進みます。そして、その道を進む上でサポートしたのが寺元副館長。
副館長がギャラリートークで述べた発言の中で「この美術館に収蔵されている作品のうち、約90%は私が集めたものです。」というものが
あります。
岡田名誉館長にとっても、寺元副館長にとっても、精魂込めて蒐集した作品を、こうして自らの美術館でドーンと展示し、多くの来館者に
鑑賞してもらうというのは感慨無量なのではないでしょうか?むろん、鑑賞にあずかる僕にとっても、心ふるえるひと時であります。
ところで、4階のメイン会場とは別に、主に日本陶磁を展示している2階展示室に、1点だけババーン!!と展示されている作品がありますので、それをご紹介しておきましょう。
尾形光琳
『菊図屏風』
江戸時代前期 18世紀初頭
岡田美術館蔵
2階展示室は柱が1本もない大空間なのですが、その一番奥に大型の作品が展示できるスペースがあります。
僕の知っている限りでは、このスペースにこれまで展示された作品は横山大観『霊峰一文字』と喜多川歌麿『深川の雪』の2点だけのはず。
岡田美術館のフラッグシップ作品が展示されるであろう、このスペースに展示される3品目の作品が、この『菊図屏風』です。
近付いて見るなり、少し離れて見るなり、うーんと離れて見るなり、お好きなように心ゆくまでご覧いただくとよろしいかと(^^)
他にもご紹介したい作品がいっぱい。と言うより、全部ご紹介したいくらいなのですが、そんなにネタバレさせてもねぇ(^^;)
是非箱根にお越しいただき、存分にお楽しみいただければと思います。
-琳派400年記念-
『箱根で琳派大公開~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~』
会期:
第一部:2015年9月5日(土)~2015年12月15日(火)
第二部:2015年12月19日(土)~2016年3月31日(木)
開館時間:午前9:00~午後5:00
※入館は午後4:30まで
休館日:12/16(水)・17(木)・18(金)・31(木)、1/1(金)
会場:岡田美術館
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
主催:岡田美術館
http://www.okada-museum.com/
足湯もあります(美術館入館者は無料)。庭園もあります(実は隠れた紅葉の名所でもあります。某強羅方面の美術館の混雑に辟易している方、是非こちらの庭園で紅葉を(^-^)/)。
今年の秋は箱根:岡田美術館でRIMPA!
これで決まりです(^-^)
最後になりましたが、今回内覧会を企画して下さった岡田美術館のスタッフ各位に心から御礼申し上げます。
そして、展覧会の紹介が遅くなってしまって、すいませんでしたm(_ _)m