続・ふりいのつれづれ日記 -5ページ目

『假屋崎省吾の世界』を見てきました

結婚式や宴会、あるいは何かの記念日など、いわゆる『ハレの日』に是非利用してみたい目黒雅叙園
その目黒雅叙園での恒例、回を重ねる事16回目となる『華道家 假屋崎省吾の世界』が10月1日から始まりました。
僕は開幕前日に開かれた内覧会にお招きいただき、行ってまいりました。

9月30日、午後1時過ぎ。JR目黒駅に降り立ちました。


西口から行人坂を下る事5分足らず、目黒雅叙園に着きました。




早速、正面玄関から中に入りますと・・・
「おーっ!なんだこれはーっ!!」


いきなり假屋崎省吾先生の作品が出迎えてくれました。
この作品を見てもおわかりいただけると思いますが、假屋崎先生の作品は単に『いけばな』という言葉で片づけられないほど独自の世界を築き上げています。

さて、受付を済ませて、会場の百段階段へ。


この空間自体が、假屋崎省吾の世界を表現するのにうってつけの舞台と思うのは、僕だけでしょうか?
なお、「百段階段については何ぞや?」という点については、目黒雅叙園のHPをご覧いただければと(^^)

それでは、下から階段を昇り、それぞれの部屋を見てみましょう。

★十畝の間
 
 
 
 

★漁樵の間
 
 
 
 

★草丘の間
 
 
 
 

そして、圧巻は次の部屋。

★静水の間
 

まずは、こちらをご覧いただきましょう。すごいでしょう?
 
は?「どこがすごいの?」かって?
奥に見えるガラスケースの中に入っている花ですよ。
 
わかりますか?純金ですよ、純金!!
假屋崎先生が生けた牡丹を、内閣総理大臣賞受賞の金工工芸家である石川光一氏が製作した純金の牡丹です。なんと、時価1億6200万円!!
なお、こちらの作品は10月18日までの限定展示となりますので、ご注意を。
さらに静水の間には、もう1点すごい作品が・・・
 
は?「どこがすごいの?」かって?
これは花器にご注目ください。
 
フランスの最高級クリスタル会社『Daum』社。假屋崎先生は日本人としては2人目の同社デザインアーティストなんです。(ちなみに1人目は森英恵氏)
この花器はもちろん假屋崎先生のデザイン。しかも金箔が施された花器はブルーとアンバーそれぞれ8点ずつ、合計で16点しか世界で販売されていません。
ちなみに、お値段はなんと約500万円!!
僕個人としては、この静水の間が一番度肝を抜かれましたねぇ。

さらに、静水の間の奥にある部屋でも、度肝を抜かれる展示が・・・

★星光の間
 
 
 
これは假屋崎先生が描かれた絵。これが時間が経つと・・・
 
なんと、昼から夜へと絵の背景が変わっています!
繰り返しますが、これは絵ですよ、絵!
これはアール・グレージュさんとのコラボレーション作品。
名付けて『永遠の薔薇(とわのばら)』。これはぜひ生でご覧いただきたいです。

★清方の間
 
 
 


  

そして、階段を昇る事99段目(『百段階段』なのに、実は99段なんですね(^^;))。
最上階の部屋はこちら。

★頂上の間
 
「あれ?これはなんだろう???」
最上階にあるお部屋ですし、「どれほど凄い作品が展示されるのだろう?」と期待しながら階段を昇っていったのですが、そこにあったのは小さな作品ばかり。しかし、これには意味がありました。
 
 
 
 

假屋崎先生は文科省や地方自治体とともに、全国の農業高校や大学農学部など、比較的地味で陽の当たらない分野で学ぶ学生を励まし、応援する花育(はないく)に取り組まれています。
また、花による街おこしや、地域活性化の支援活動を展開するだけでなく、若い生産者を支援するとともに、産地のブランド化や業界の活性化、果てはTPP対応にも貢献されています。
最上階『頂上の間』では、こうした活動に関連した展示がされているのです。
 
百段階段の歴史に負けない、假屋崎先生の花への愛情や情熱がビシビシ伝わってくる展示。これは必見ですよ!

ちなみに、トワイライト展示(下記参照)の時間は撮影OKです(フラッシュ撮影は不可)。
假屋崎先生の世界をご自宅でも楽しみたければ、カメラ持参でトワイライト展示にGO!

『華道家 假屋崎省吾の世界』
公式HPはこちら
開催期間:2015年10月1日(木)~10月25日(日)
開催時間:通常見学〈会期中全日〉  10:00~17:00(最終入館16:30)
トワイライト見学〈金・土・日・祝 限定〉  17:00~19:00(最終入館18:30)
会   場:東京都指定有形文化財「百段階段」
入場料:通常見学 当日券¥1,000
トワイライト見学 ¥1,500
学生¥500※要学生証呈示
小学生以下無料
※トワイライト見学は招待券、優待券、前売券でのご入場はご遠慮ください。
主   催:目黒雅叙園
後   援:笠間市
協   賛:京朋(株)、OATアグリオ(株)、(株)アール・グラージュ・インターナショナル、銀座SGC
花材協力:(株)河野メリクロン、京成バラ園芸(株)、(株)東京堂、JAそお鹿児島花き部会、世界らん展事務局、(有)日本庭園由志園、Rose Farm KEIJI、鹿児島県、JA全農長野、JA佐久浅間、信州佐久穂町、山形県川西町、 川西ダリヤ園
花器協力:上越クリスタル硝子(株)
企画協力:假屋崎省吾 花・ブーケ教室