(夏の旅行記の続き)素晴らしかったロッシーニ/セビリアの理髪師、脇園彩さんのロジーナの余韻の残る中、ペーザロ4日目。この日はペーザロから列車で北に30分のリミニに行きました。リミニは2014年にサン・マリノに行った時に通り過ぎたまち。地球の歩き方にも載っていません。経験上、こういうまちこそ探索のしがいがあり、また、腕の見せどころです。

 

(参考)2014.1.2 サン・マリノ観光

https://ameblo.jp/franz2013/entry-11758211208.html

 

 

 

 

(写真)アウグストスの凱旋門

 

リミニの顔的な位置付けとなるローマ時代の遺構です。後で立ち寄ったリミニ市立美術館では、原型の模型があり、上部に馬4頭を従えるアウグストの像が鎮座していました。

 

 

(写真)マラテスタ寺院

 

非常に雰囲気のある教会。両脇の柱に青と白で彫像がなされていたのが印象的でした。

 

 

 

(写真)トレマーレ広場とカエサル像

 

ここがまちの中心になります。カエサル像があるのは、さすが古代ローマ帝国の名残り。祭壇画の印象的な教会もありました。

 

 

 

 

 

(写真)カヴール広場と古代魚市場

 

ここは非常に風格のある広場です。古代の魚市場も置かれていた、ということでした。3枚目はライオンちゃんの像でイタズラ。ライオンちゃん、デカッ!(笑)

 

 

 

(写真)リミニの映画館

 

イタリアの映画館は風情があっていいですね!一番手前のポスターはフェデリコ・フェリーニの映画「甘い生活」と「アマルコルド」。この時は、「さすがイタリア、フェリーニ人気あるな~」くらいにしか思っていませんでしたが…?

 

 

 

(写真)ティベリオ橋

 

リミニとボルゴ・サンジュリアーノをつなぐ橋。中世の文字が刻まれていたり、非常に雰囲気がありました。

 

 

 

 

(写真)ボルゴ・サンジュリアーノのまちなみ

 

橋を渡ったところにあるカラフルな建物で有名なボルゴ・サンジュリアーノ。色あざやかな家々に加え、絵も描いてあって楽しい。

 

 

(写真)フェデリコ・フェリーニの映画「カビリアの夜」の絵

 

そして何と、フェデリコ・フェリーニの映画「カビリアの夜」の絵までありました!フェリーニの映画の中でも特に好きな名作。ジュリエッタ・マシーナのカビリアが本当に可愛く、そして切ない映画です。映画の雰囲気がよく出ている素敵な絵。ここで出逢えて感無量!

 

どうしてこんなにフェリーニに出逢うのか?帰国してから調べたら、何とリミニはフェリーニの故郷だったんです!20代に多くの映画を観て感動したフェデリコ・フェリーニ。偶然、故郷を訪れることができ、また一つ思い出ができました。

 

 

 

(写真)リミニ市立美術館

 

ここはジョヴァンニ・ベッリーニの最高傑作とも言われるピエタとモザイクの展示が有名とのことで寄ってみました。噂通り、モザイクの数々の展示が非常に素晴らしく、大いに魅了されました!特に印象に残ったのは以下の通りです。

 

 

 

(写真)Giovanni BelliniCristo morto con quattro angeli

※購入した絵葉書より

 

黄土色の質感、キリストの清々しさすら感じる表情、天使たちの悲しみの表情、見事な絵です。

 

 

 

(写真)Giovanni Francesco BarbieriSan Girolamo

 

これは大変迫力のある絵でした。陰影のある絵ですが、背景の青が利いています。

 

 

 

 

(写真)モザイクの作品

 

美術館内には、ローマ時代のモザイクやケラミックの紋様が沢山展示されていました。上の写真以外にも、部分的に発掘された雰囲気のあるモザイクや修復中のモザイク、4m×4mくらいの大きさの見事なモザイクの床など、いろいろありました。

 

 

このほか、絵葉書はありませんでしたが、以下の作品に惹かれました。

 

Pittore RomagnoloL'Annunciata

受胎告知の絵です。色あざやかな教会、マリア様が中心、小さな天使が楽器を弾いて印象的。

 

Alfonso ArrigoniL'Annunciata

同じく受胎告知の絵。天使がユリの花を持ち、太陽とニ重になる白バトが光をもたらし、沢山の小天使が祝福する絵です。

 

Giuseppe PasseriL'Assunzione

これも受胎告知の絵。ダイナミックな光景、少女のようなマリア様、雲が絵の下まで来ています。同じ受胎告知の絵でも、いろいろなヴァリエーションがあって魅了されます。

 

Cesare ProntiSansone e Dalila

ダリラがサムソンの髪を切って丸坊主になりますが、襲おうとする兵士の入る扉を小天使たちが止める印象的な絵でした。

 

Bartolomeo CodaL'Ultima cena

巨大なフレスコ画。構図といい、色遣いといい、バランスといい、ローマのレオナルド・ダヴィンチの「最後の晩餐」に匹敵するような見事な絵でした。

 

Fernando Gualtieri

最上階に2000年代の作品が何点かありましたが、ガラスや置物を上手く使った絵画で見事。リミニ生まれの画家とのことでした。

 

 

 

 

(写真)外科医の家の広告のボード

 

リミニ市立美術館の前には、外科医の家の発掘現場があり、発掘中のモザイクの床の数々を観ることができます。ローマ帝国時代の遺構が数多く残るリミニ。サン・マリノに行く通過点のまち、だけでない、多くの魅力に溢れた素晴らしいまちでした。

 

 

 

そして、今回リミニを訪れたもう一つの楽しみは、創業70年、今はイタリア全土に展開しているジェラテリア「ロマーナ」の本店が、ここリミニということ。楽しみに食べに行きました。

 

 

 

(写真)ジェラテリア「ロマーナ」

 

 

 

(写真)ジェラートのケーキ2種。今日のランチ(笑)。ジェラート屋さんのケーキ、冷たくて、とても美味しいです。

 

 

(写真)締めはもちろんジェラート盛り合わせ。レモン、キノ、フラゴロ、マンゴのフルーツ4種。めちゃ美味い!

 

 

 

ということで、めちゃめちゃ充実のリミニ滞在となりました!サン・マリノに行った帰りに3~4時間くらいで周わるとちょうど良いと思います。お勧めのまちです!

 

 

 

(追伸)ところで、クラシックが好きな方は「リミニ」と聞いてピンと来ませんか?そうです、そうです!あのチャイコフスキー、ラフマニノフ、ザンドナーイの「フランチェスカ・ダ・リミニ」の「リミニ」です!