(夏の旅行記の続き)ということで、前回記事にてアンスフェルデンとウィーンでブルックナーの2つの展示を存分に楽しんだところですが、そこはクラシック音楽で興味の幅が広~いフランツ。(あるいは節操が全くないだけなのか?笑)

 

せっかくウィーンに来たので、この日の夜はウィーン近郊のバーデンで、オペレッタのJ.シュトラウスⅡ/ウィーン気質を観に行きました。

 

 

 

BÜHNE BADEN

Johann Strauss Sohn

Wiener Blut

(Sommerarena)

 

Musikalische Leitung: Victor Petrov

Inszenierung: Michael Lakner

Bühne: Erich Uiberlacker

Kostüme: Friederike Friedrich

Choreografie: Anna Vita

 

Fürst Ypsheim - Gindelbach, Premierminister von Reuß-Schleiz-Greiz: Franz Frickel

Balduin Graf Zedlau: Clemens Kerschbaumer

Gabriele, seine Frau: Sieglinde Feldhofer

Franziska Cagliari, Tänzerin am Kärntnertortheater Wien: Nicole Lubinger

Kagler, ihr Vater, Karussellbesitzer: Andy Lee Lang

Pepi Pleininger, Probiermamsell: Verena Barth-Jurca

Josef, Kammerdiener des Grafen: Beppo Binder

Ein Fiakerkutscher: Mario Fancovic

Graf Bitowski: Russi Nikoff

Kellner: Daniel Greabu

Akkordeon: Christian Höller

 

Orchester, Chor und Ballett der Bühne Baden

 

 

 

(写真)ウィーンからSバーンで20分でバーデンに到着

 

 

(写真)3日前にバート・イシュルでオペレッタ乞食学生を楽しんだカール・ミレッカーの最後の家。木の枝が伸びていて、記念のプレートが隠れてしまっています。

 

 

(写真)バーデンの市庁舎とペスト塔。このまちのランドマークですね。

 

(写真)バーデン市立劇場のゾマーアレーナ。小ぶりな劇場ですが、これまで数々のオペレッタを楽しんで来た大好きな場所です。

 

 

 

ウィーン気質は大好きなオペレッタ。ただし、ヨハン・シュトラウスⅡ世の音楽の素晴らしさの一方で、ストーリーは「まったく、もう!」ですが笑。前回は2年前にバート・イシュルで楽しんでいます。どんだけ「まったく、もう!」なストーリーなのかは以下の記事をご参照いただければ。

 

(参考)2022.8.16 J.シュトラウスⅡ/ウィーン気質(バート・イシュル・レハール音楽祭)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12770737054.html

 

 

 

 

 

この日の夜は雨模様でしたが、開演前に雨が止んで、ゾマーアレーナの屋根が開いて観客から大きな拍手!やはりここゾマーアレーナは屋根が開いて開放的な雰囲気でオペレッタを楽しめた方がいいですね!

 

 

 

第1幕。1815年のウィーン会議が舞台。フランツィの様子を見に来たカーグラーが見事なピアノを披露します!この親子は芸達者。庶民が持てる才能を駆使して、時代を生き抜いていく様子が伺えます。

 

浮気者のツェドラウ伯爵が「ズューセン」「オーコム」を連発するの歌は期待感満載!歌詞は全くどうしようもないですが笑。とにかく音楽が素晴らしい!

 

フランツィが「キャッ!」を連発する弾けるポルカの歌もいいですね~。ガブリエーレ伯爵夫人が登場時のワルツの歌も大いに聴かせました。バート・イシュル・レハール音楽祭で何度も観たことのあるSieglinde Feldhoferさんのガブリエーレは、気品があってとても良かったです。

 

 

 

第2幕。このオペレッタでの一番の見どころ、ツェドラウ伯爵とガブリエーレによるウィーン気質のデュエットが素晴らしい!繰り返しですが、堅物の旦那がウィーンに来てからプレイボーイに豹変して、それを奥さんが当てこする内容の歌詞は全くやれやれですが笑。

 

(参考)ヨハン・シュトラウスⅡ/ウィーン気質より第2幕のツェドラウ伯爵とガブリエーレ伯爵夫人の二重唱

https://www.youtube.com/watch?v=pbpEjClkiWc (4分)

※Schloss Schönbrunn Orchester Viennaの公式動画より

 

 

ワルツ「シトロンの花咲くところ」が演奏される切ない歌はこのオペレッタで一番好きな場面かも知れません。女性たちが沢山登場してツェドラウ伯爵の心情をよく表わしていました。ペピの夜会への憧れの歌もいいですね~!

 

その後はミス・カリアリは誰だ?を巡ってのさまざまな駆け引きが展開されます。最後はみんなでワルツを踊って大団円。めちゃめちゃ雰囲気のある舞台!

 

 

 

第3幕は夜会の準備の楽しいバレエ。ペピが頑張ってバレエに加わって、フランツィがそれをたしなめる、女同士の争いが微笑ましい。

 

そして、舞台にアコーディオン弾きが登場して、ピアノを弾くカグラーといい感じで合わせます。アコーディオンがノスタルジックな雰囲気満点でウィーンの郷愁を誘い、観客のみなさんもうっとりして聴かれていました。

 

ヒーツィングのあずまやは、あずまやなのに中の様子が影でバレバレな3つの部屋が楽しい!そこでお決まりのドタバタが展開されますが、最後はこうもりラストの「シャンパンが原因だったのね!」のパロディの、ガブリエーレの「ウィーン気質が原因だったのね!」で上手く収まって幕が降りました。

 

 

 

 

 

ということで、バーデン市立劇場のJ.シュトラウスⅡ/ウィーン気質、めちゃめちゃ楽しい舞台でした!

 

そして、私は結局バート・イシュル・レハール音楽祭から4日連続でオペレッタを観たことになります。

 

 

フランツ、どんだけオペレッタが好きなのか!!!笑

 

 

この週の日中は、生誕地アンスフェルデン、そしてオルガニストや作曲家として研鑽を積んだザンクト・フローリアンを中心に、ブルックナーを巡る旅がメインでした。

 

昼はブルックナー、夜はオペレッタ。一見、脈絡なさそうですが、ブルックナーはJ.シュトラウスのワルツも踊るのも大好きだったので、実は関連があるんです。

 

 

 

ブルックナーもオペレッタもどちらも最高に素晴らしい音楽。とことん楽しみましょう!

 

 

 

 

 

そして、ブルックナー巡礼をしっかり進めてきた今回の旅ですが、この翌日、いよいよそのクライマックスのコンサートを迎えます!今回の旅どころか、もしかすると、今年2024年のブルックナーイヤーのハイライトのコンサート、と言っても過言ではないのかも?

 

果たしてそのコンサートとは一体何でしょう?次の記事で!(続く)