【設例】 40代男性、妻と子供2人のサラリーマン家庭です。
増税や年金の財源問題などの報道をみて、国や会社に依存せず、自助努力でしっかりとお金の管理をしなければならない時代になりつつあると感じています。
そこで、資産運用、保険、住宅ローンなど、わが家の家計を総合的に相談できる方を探しています。
この場合、どのように相談相手を選ぶのがよいでしょうか。
【回答】 ご質問にお答えします。
お金の専門家には、会計士、税理士、FPなどがいますが、会社員、公務員など一般の個人の方が相談する先としては、FPが適任と思われます。
FPには、金融機関と雇用契約を結んでいる企業系FPと、自らが事業主となり活動している独立系FPの2パターンがあります。
企業系FPは、金融機関が相談窓口を設けていることが多く、
独立系FPは、個人でホームページなどを作り相談を受け付けている
ことが多いです。
また、FPが職業として収入を得る構造も主に2つに分かれます。
その1.相談を無料とし、保険商品や金融商品の販売による手数料で採算を取っているパターン・・・企業系FPに多い
その2.相談料、顧問料の他、金融・保険商品の販売による手数料や不動産の仲介手数料、執筆、講演活動による収入など、複数の収入源を組み合わせているパターン・・・独立系FPに多い
では、1と2のどちらを選ぶかですが、あくまで業態の違いであり、一概にどちらが正解とはいえないと考えています。
私なりの最新の答えは、「人で選ぶ」ということです。
「人で選ぶ」際の3つの判断ステップを次に書きます。
STEP1.その人が書いた文章を読んでみる
ホームページ、ブログ、SNSなどに書かれた文章、メールで問い合わせた際の返信内容などをよく読む。
文章から人柄や知識、経験などがある程度までわかります。
STEP2.その人に実際に会って話してみる
実際に会うまでは親身になって対応してくれるか、自己中心的な人物でないかなど、不安に思うかもしれません。
まずは、初回面談を申し込んでみてください。
誠実なあなたとの会話がはずむようでしたらほぼ心配はないと思います。
逆に、どうみてもフィーリングが合わないとか、会話がぎくしゃくするようでしたら、次に向かいましょう。
STEP3.お金に困っている様子がないか確認する
文章を読んだり実際に会うことで、優秀で人柄も安心できると判断できたとしても、例えば、その人が何かのノルマに追われていたり、その人自身がお金の面で生活に困っていたりすると、アドバイスが偏るケースがあります。
もしも不審な点があれば、遠慮なく事情を聞いてみるのがよいと思います。
最後は、人と人との信頼関係ですが、上記プロセスは、社長が面接をして、社員や秘書やブレーンを雇うのと似ています。
優秀なFPを雇うことができれば、あなたやあなたの家族のサポーターが一人増えることになりますし、すべて一人でプランを考え、実行するよりも効率は良くなります。
駆け引きの相手ではなく、信頼のとれる相談相手として、あなたのFPを探してみてはいかがでしょうか。