保険屋FPひろのお金の教室 -31ページ目

皆がひっかかる投資の罠

こんにちは。横浜のFPひろです。

アメリカ国債の格付け問題からこっち、株は下がるは円は上がるはで相場は混乱気味ですね。

FXや株をやってる人は気が気じゃないでしょう。


そんな中過去最高値を更新しているものがありますよね。


そう。金です。


金相場はこのところかなり好調な伸びを示してます。

これからは金だ!

なんて目論む方もいらっしゃるかもしれませんね。


まぁこれが金じゃなくても同じなんでしょうが、順調に価格が上がっていくものや、今人気がありますなんて商品(株や投信など)を案内されると、乗り遅れまいと買いに動く方々って多いでしょ?

先日72年ぶりに復活した米の先物なんかも同じでしょうね。


でもね・・・今が高値、人気があるなんて商品に手を出すと、大抵の場合失敗しますよ。

皆が買っているからと、つい釣られてしまうのは人の心理ですけどね。

今はこれが儲かる!なんて下心で始めちゃったりとか。



投資に限らず、商売全般に言えることですが、基本は安く買って高く売る。これが儲ける為の鉄則というのはご存知だと思います。



でも投資家心理って面白いもので、高値で掴んで安値で手放す。

値を上げてるときに乗っかろうとして、値が下がりだすと慌てて売るんです。

これじゃ儲かりませんよね。


上手く投資で儲ける人は、価格が下がると買って、上がると売る。それを徹底しています。

でも多くの人は、それを理屈ではわかっていながら、感情がそうさせないんですね。


僕のお客さんでもたまに相談がありますよ。銀行なんかで上手いコト言われて、つい手を出したが最後、気付いたら資産を減らしてたなんて話。

グロソブなんか、かなりありましたからね。


話を金に限定するなら、そろそろ手仕舞う時期を探る頃で、これから始めようなんてのはタイミングを逃してしまう可能性も結構あるってことを頭の片隅に入れておいてくださいね。

(もちろん、まだまだ伸びる可能性もありますが)

なので、これから始めようって方は最悪の場合も考えて、万が一の場合でもダメージが影響しない範囲で始めるか、もしくは今回は見送って、今は安い、もしくは下がっているけど、今後伸びる可能性が高いモノを探してみる事をおススメしますね。


お金って殖やすよりも減らさない様にする方が難しいですから。


投資をするなら予め自分でルールを作り、感情を排してそのルールに則って行うコトですよ。

一発ドカンとって大きな夢をみるのは楽しいですが、往々にして小さく広く行う方が結果として成功しますから。


何事も欲をかいちゃダメってことですね。

そして投資は自己責任。


もちろん情報をキチッとキャッチ出来るように、アンテナは常に敏感にしておくことです。

デフォルト騒ぎ

こんにちは。横浜のFPひろです。

アメリカ国債の格付けが下がった事がニュースになってますね。

おかげで為替介入の甲斐も無く円高は止まらないし、株は下がるしで悪影響は世界を駆け巡っておりますが・・・


アメリカの財政が大変なことになってるなんて、今に始まった事ではありません。

こうなるだろうことはとっくに予測されていた事です。

アメリカがデフォルトするんじゃないか?みたいな話もチラホラと聞こえてきてましたね。


で、国債絡みの話になると、必ず出てくるのが『日本の方が巨額の財政赤字を抱えてるんだから、日本もデフォルトする』みたいな話。


全く何もわかっちゃいないですね。バカ丸出しです。


ところで、日本とアメリカ国債に共通することはわかります?

あ、デフォルトするとかじゃありませんからね。念のため。


それは・・・両者とも自国通貨建ての国債であるというところです。


国の財政難の話になると、もう一つ必ず登場するのがヨーロッパ。

ギリシャはじめ、イタリア、ポルトガルとかなり情勢が厳しいことは報道でも伝えられている通りです。


でもね、ヨーロッパと日本・アメリカが違うのは、先ほどの話、つまり国債がどの通貨で発行されているかというところなんですよね。

ヨーロッパはユーロなんて共通通貨を作ってしまったことが悲劇の始まりです。


え?何が違うのかって?


日本やアメリカはその気になれば、自国通貨を大量発行するという手段もとれますが、ユーロ圏の国々にはそれが出来ないってことです。なぜならユーロはECBが発行するので。


更に言えば、アメリカやユーロ諸国は国債を他国に買ってもらってます(対外債務)が、日本はほぼ自国内で消化されているんですよね(内債)。

つまり、政府は金が無いなんて言ってますが、そんなの大量に円を発行すれば済んでしまうお話ってことなんです(政府も日銀もまずやらないでしょうが)。


日本は対外純資産は世界一。経常収支も黒字。これでどうするとデフォルトになるのか意味不明ですよ。


折りしも世論調査で政府の支持率やらなんやらの結果が出てましたね。現政権の支持率もだいぶ下がったようですが(まだ支持する人がいるってことの方が信じられませんが)、東日本の復興に関しては増税もOKって方々が46%もいらっしゃる。

おそらく日本の財政がヤバイから、復興の為なら仕方無いなんて考えてらっしゃるんでしょうね。

でも、それってかなりのお人よしですよ。まぁ人のためって考えるところは日本人らしくて好きですが。

そこまで財務省や報道に騙されることはありません。

それでもそんなに税金たくさん払いたいのなら誰も止めませんが。


ちなみに全世界で破綻しない国ランキングでは日本ってなんと12位につけてます。しかも先進国ではトップ。

つまり世界は日本の財政が優良で安全だと判断してるってことですね。

まぁそうじゃないと今の円高の説明もつかないんですけど。

だって、破綻する国の通貨なんて誰が欲しがりますか?

円は安全資産だということで買われているんですよね。それとドルやユーロが安くなることで、彼らは外貨を稼ぎ易くなりますから、そういった戦略的にも通貨安にしておきたいという思惑もあります。


財務省もそのあたりは十分に承知していますよ。わかった上で、財政が厳しいと演出し、増税し易い環境を作ろうとしてるだけです。

そんな手に簡単に引っかかってやるほど僕はお人よしでは無い。

なので、いかに合法的に税金を減らすかを一生懸命考えるわけですが・・・って、ちょっと話が逸れました(^^;


まぁいずれにしろ、日本がデフォルトするなんて話を信じてる方々は、もう少し勉強するコトをおススメします。

皆さん、騙されちゃダメですよ

こんにちは。横浜のFPひろです。

報道を見ていると、毎日これでもか!ってくらいネタが溢れてまして、一体どこから手をつけようかとお悩み中。

ですが、たまにはFPらしい話題を取り上げた方が良いですかね?


先日国民年金の追納が10年に延長される法案が成立ってニュースがありましたね。

僕的には

だから何?

って感じですが、気になる方もいらっしゃるようですし、また同業のFPさんも変な勘違いしてる方もいらっしゃるので。


確か1年前にも同じ様なネタで記事を書いたと思います。


年金保険料納付率60%


この数字を見てどう思います?

やっぱり年金保険料を納めるのは馬鹿らしいと思います?


良く『未納が増えて年金制度は破綻する』なんて言ってる専門家の方もいるようですが・・・


何もわかって無いなら黙っとけ、バカ!


って感じです。

わからない人の不安を煽って何が面白いんですかね。

ここまでいくと罪ですよ。

言っておきますが、未納が増えたって年金制度にはほとんど影響なんてしませんよ。

そもそも発表されている納付率60%って、第1号被保険者の事ですよ。

あ・・・まず年金の被保険者の話からした方が良いですか?


年金制度は

第1号被保険者・・・自営業

第2号被保険者・・・会社員や公務員など厚生年金・共済年金の加入者

第3号被保険者・・・第2号被保険者の配偶者


こんな風に分かれていて、制度全体でおよそ7000万人が加入しています。

で、そのうち第1号被保険者ってのは総数でおよそ2000万人くらいなんですよ。その中で保険料免除や猶予を受けている人がおよそ500万人くらい。

2000万人の60%、つまり1200万人の方は保険料を納めていて、500万人が免除・猶予ってことは、差し引き300万人が未納ってことになりますね。

制度全体でみると、7000万人のうち300万人が未納。つまり全体では5%程度が未納ってコトになりますが、それが制度を破綻させるんですか?

ありえませんね。

それに、未納者がいくら増えたって、その方々は将来年金を受給しませんから、ぶっちゃけどんなに未納が増えたって支払われる年金に影響は無いってのがホントのところです。


それともう一つ。


年金って、それぞれが払ってる保険料を積み立てて、後で受取るってモノじゃありません。

今払っている保険料は、今受給している方々の年金になってます。

僕らが受取る時には、そのときの現役世代が払う保険料が我々の年金になるってことですよね。

それじゃ少子化だし、現役一人当たりの負担が増えるんじゃ?って思うでしょ。

でも、年金の半分は国庫から支出することが決まってます。

この仕送り制度式の年金だと、僕ら世代も、今生まれたばかりの赤ちゃんでも、支払う保険料総額の1.7倍(厚生年金であれば2.3倍)以上が受取れるように制度設計されてます。なので・・・


若い人は払い損になるなんてのも、全くのデマ!


また、年金保険料分を貯蓄した方が良いなんてコトを仰る方もいらっしゃいますが、積み立てた金額はそれを取り崩しきったら終わりですが、公的年金は生存している限りいつまでも受取れます。全く比較になりませんね。

さらに、不幸にして若いうちに亡くなられたり、体に障害を負ってしまった場合も、遺族年金や障害年金が受取れます。貯蓄ではそうはいかないでしょう?

公的年金はそういう意味で、最強の生命保険とも言えるんですよ。


とは言っても、『将来国の財政が悪化したら・・・』って人もいますし、『年金よりも生活保護の方がもらえるお金は多い』なんて人もいますよね。まぁこれは制度の不備であり、歪みなんですが、本当に社会保障の制度維持ができなくなってきたら、どっちかというと生活保護の縮小が先に行われるんじゃないですか?

年金は破綻しても生活保護は大丈夫なんて理屈ありませんからね。

それと、確かに社会保障費は年々増加していってますが、それらは医療費と介護費なんですよね。

年金とは分けて考えるべきものです。それをごっちゃにしてるからわかりにくくなるんですよ。

ちなみに国の財政が破綻するなんてのもデマですからね。


ものごとをキチンと理解していない、バカなマスコミや専門家に騙されちゃいけませんよ。