皆さん、騙されちゃダメですよ
こんにちは。横浜のFPひろです。
報道を見ていると、毎日これでもか!ってくらいネタが溢れてまして、一体どこから手をつけようかとお悩み中。
ですが、たまにはFPらしい話題を取り上げた方が良いですかね?
先日国民年金の追納が10年に延長される法案が成立ってニュースがありましたね。
僕的には
だから何?
って感じですが、気になる方もいらっしゃるようですし、また同業のFPさんも変な勘違いしてる方もいらっしゃるので。
確か1年前にも同じ様なネタで記事を書いたと思います。
年金保険料納付率60%
この数字を見てどう思います?
やっぱり年金保険料を納めるのは馬鹿らしいと思います?
良く『未納が増えて年金制度は破綻する』なんて言ってる専門家の方もいるようですが・・・
何もわかって無いなら黙っとけ、バカ!
って感じです。
わからない人の不安を煽って何が面白いんですかね。
ここまでいくと罪ですよ。
言っておきますが、未納が増えたって年金制度にはほとんど影響なんてしませんよ。
そもそも発表されている納付率60%って、第1号被保険者の事ですよ。
あ・・・まず年金の被保険者の話からした方が良いですか?
年金制度は
第1号被保険者・・・自営業
第2号被保険者・・・会社員や公務員など厚生年金・共済年金の加入者
第3号被保険者・・・第2号被保険者の配偶者
こんな風に分かれていて、制度全体でおよそ7000万人が加入しています。
で、そのうち第1号被保険者ってのは総数でおよそ2000万人くらいなんですよ。その中で保険料免除や猶予を受けている人がおよそ500万人くらい。
2000万人の60%、つまり1200万人の方は保険料を納めていて、500万人が免除・猶予ってことは、差し引き300万人が未納ってことになりますね。
制度全体でみると、7000万人のうち300万人が未納。つまり全体では5%程度が未納ってコトになりますが、それが制度を破綻させるんですか?
ありえませんね。
それに、未納者がいくら増えたって、その方々は将来年金を受給しませんから、ぶっちゃけどんなに未納が増えたって支払われる年金に影響は無いってのがホントのところです。
それともう一つ。
年金って、それぞれが払ってる保険料を積み立てて、後で受取るってモノじゃありません。
今払っている保険料は、今受給している方々の年金になってます。
僕らが受取る時には、そのときの現役世代が払う保険料が我々の年金になるってことですよね。
それじゃ少子化だし、現役一人当たりの負担が増えるんじゃ?って思うでしょ。
でも、年金の半分は国庫から支出することが決まってます。
この仕送り制度式の年金だと、僕ら世代も、今生まれたばかりの赤ちゃんでも、支払う保険料総額の1.7倍(厚生年金であれば2.3倍)以上が受取れるように制度設計されてます。なので・・・
若い人は払い損になるなんてのも、全くのデマ!
また、年金保険料分を貯蓄した方が良いなんてコトを仰る方もいらっしゃいますが、積み立てた金額はそれを取り崩しきったら終わりですが、公的年金は生存している限りいつまでも受取れます。全く比較になりませんね。
さらに、不幸にして若いうちに亡くなられたり、体に障害を負ってしまった場合も、遺族年金や障害年金が受取れます。貯蓄ではそうはいかないでしょう?
公的年金はそういう意味で、最強の生命保険とも言えるんですよ。
とは言っても、『将来国の財政が悪化したら・・・』って人もいますし、『年金よりも生活保護の方がもらえるお金は多い』なんて人もいますよね。まぁこれは制度の不備であり、歪みなんですが、本当に社会保障の制度維持ができなくなってきたら、どっちかというと生活保護の縮小が先に行われるんじゃないですか?
年金は破綻しても生活保護は大丈夫なんて理屈ありませんからね。
それと、確かに社会保障費は年々増加していってますが、それらは医療費と介護費なんですよね。
年金とは分けて考えるべきものです。それをごっちゃにしてるからわかりにくくなるんですよ。
ちなみに国の財政が破綻するなんてのもデマですからね。
ものごとをキチンと理解していない、バカなマスコミや専門家に騙されちゃいけませんよ。