foo-d 風土

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自然や芸術 食など美を 遊び心で真剣に

秋の七草

 お・す・き・な・ふ・く・は

 

 お好きな服は

  爽やかに

   風にたなびく

    秋の七草

 

 春の七草は早春 (正月7日) に万病を防ぐといわれ、朝廷で儀式化し今日まで七草粥で食べられてきましたが、

「秋の七草」は食べるよりも主に秋の風情を楽しみ、かつ、薬草としても効果のあるものが集められています。

「秋の七草」は、奈良時代の歌人、山上憶良(やまのうえのおくら)が歌って万葉集に載せられた二首の歌からといわれています。

 

 《第一首》

 秋の野に

  咲きたる花を

    およびをり(指折り) 

   かき数ふれば

    七種(ななくさ)の花

 

 《第二首》

 萩の花

  尾花葛花

    撫子の花

   女郎花 また藤袴

     朝貌の花

 

 はぎのはな

  おばな くずばな

    なでしこのはな

   おみなえし また ふじばかま

    あさがおのはな

 

 「朝貌」は「朝顔」のことですが、当時、日本に朝顔はなかったので「桔梗(ききょう)」のことだといわれています。

秋の七草の覚え方

「お好きな服は秋の七草」

 お・す・き・な・ふ・く・は

 

 お・・・おみなえし

 す・・・すすき、

 き・・・ききょう

 な・・・なでしこ

 ふ・・・ふじばかま

 く・・・くず

 は・・・はぎ

 

●女郎花(おみなえし)

 手に取れば

  袖さへにほふ

    をみなへし

   この白露に

    散らまく惜しも

      詠み人知らず

 

手に取ると袖まで美しく染まりそうな女郎花がこの白露に散ってしまうのが惜しいことです。

「花の姿が女性を圧倒するほど美しい」と言われている花です。根に消炎作用があります。

●薄(すすき)

 尾花おばなのこと

 

 秋の野の 

  尾花が末(うれ)の

    生ひ靡(なび)き

   心は妹(いも)に

    寄りにけるかも

      柿本人麻呂

 

 秋の野の尾花の先が(風に)なびくように、私の心はあの娘になびいてしまったのです

「すくすくと立つ木」という意味があります。根や茎に、利尿作用があります。

 

●朝貌(あさがお)

この時代は現代の朝顔はまだ日本にはなく、桔梗(ききょう)のことをそう呼びました。

 

 臥(こ)いまろび

  恋ひは死ぬとも

    いちしろく

   色には出(い)でじ

    朝顔の花

      詠み人知らず

 

 あなたのことを思い悩んで夜も寝られず毎晩寝返りばかり打っている私。でも、万が一、恋患いのまま死んでしまうようなことがあっても、朝顔の花が咲くように、はっきりと顔に出すようなことはいたしますまい

 桔梗の魅力は、早乙女ではなくて子供を一人くらいは産まれたであろう大人の女性が夕涼みをしている艶っぽい風情に似合いそうな青紫花ですね

 根を煎じて飲むと咳やのどの痛みに効果があります。

 

●撫子(なでしこ)

 

 うら恋(ごひ)し

  我(わ)が背(せ)の君は

    なでしこが

   花にもがもな

    朝な朝な見む

 大伴池主(おおとものいけぬし)

 

 心から慕わしいあなたは、なでしこの花であってほしい。そうすればわが庭に毎朝見られようものを

「撫でたいほど可愛い子」に例えられる花です。煎じて飲むと、むくみや高血圧に効果があります。

 

●藤袴(ふじばかま)

 

 藤袴の和歌は山上憶良の冒頭のもの一首のみでした。

花の形が袴を連想させることからこの名前がついたそうです。乾燥させたものを煎じて飲むと、糖尿病に効果があります。

 

●葛(くず)

 

 我(わ)が宿(やど)の

  葛葉日(ひ)に異(け)に

    色づきぬ

   来(き)まさぬ君は

    何心(なにごころ)ぞも

      詠み人知らず

 

 わが家の葛の葉は日一日と黄葉して来ました。おいでにならないあなたは、どういうおつもりでしょう。待ち焦がれています。

 上品な和菓子であるくず粉の原料になり、根は現代でも風邪薬で有名な葛根湯に用いられています。肩こりや神経痛にも効果があります。

 

●萩(はぎ)

 

 見まく欲(ほ)り

  恋ひつつ待ちし

    秋萩は

   花のみ咲きて

    ならずかもあらむ

      詠み人知らず

 

 見たくて恋しくて、咲くのを待っていた秋萩は、花だけで、実にはならないのでしょうか。私のあの娘への恋は実るのでしょうか。

葉を落として冬を越し、春には再び芽を出します。根が、咳止めや胃の痛み、下痢止めなどに効果があります。

 

 万葉集には4500首ほどの歌が詠まれていますがその内3分の1の1500首が植物で、梅や桜、藤、橘、尾花、など様々ありますが、どれが一番沢山多いと思われますか?

 梅か桜と思われるでしょうが、桜は平安以降に人気が出ますが、万葉の時代は桜はそれほど人気がなくて圧倒的に梅でした。 その梅は119首詠まれていますが、それよりも多い142首で一番なのが萩でした。

 万葉人がいかに萩を愛していたかですね。

 

 私も大好きな花ですが、秋風に楚々と揺れる可憐さが愛でられたのでしょう

 

 萩はアメリカや中国などにも分布しますが、日本以外では栽培されることはないそうです。

 派手でもなく自然に溶け込み秋風に楚々と揺れる可憐さを愛する心は日本人特有なのでしょう

 

 

 大空に

  秋茜きて

   夕に呼ぶ

 

  秋の香りす

   風そよぐなり

 

 

 

 

 

 

 日中は真夏ですが 夕方 赤とんぼが飛び交う頃からようやく涼しくなりますね

 爽やかな秋風が待ち遠しいこの頃です

 

今日は中秋の名月ですね

 

 

 十五夜に

  譲りて沈む

   夕陽かな

 …………………………

 

 陰暦の15日中秋の名月ですが、しかし今年は満月ではありません。

本来、十五夜とは旧暦で毎月15日の夜(月齢15日目の月)を指します。新月から満月になるまで約15日かかることが、この名前の由来です。

 旧暦では7月、8月、9月を秋としていました。秋の真ん中である8月15日を「中秋」とし、この時期の月が1年のうちでもっとも美しくきれいなことから、旧暦8月15日の月を「中秋の名月」と呼ぶようになりました。

 月は必ずしも15日ピッタリで新月から満月になるとは限らないから。時期によって13.9日〜15.6日と大幅に変わります。そのため「新月の日から15日目」が満月ではないことがあるんです。

 2024年中秋の名月で実際に満月になるのは明日だそうです。

 気分的には2日間15夜があり2度楽しめますね。

トヨタ博物館でクラシックカー140台を楽しく見学した日のディナー

 

 多治見市郊外 山の滝の近く

せせらぎの橋を越えて

 

窓の外 木々に囲まれたせせらぎを眺めながら

ゆったりと静かな雰囲気でいただけるイタリアンのお店。

 お気に入りで、時々お邪魔しています。

 まだ日没前に到着

いつもの一番奥の席へ

 

 

アンダープレートの黒と六角形が活きていますね。

 

まずスパークリングワイン

 暑い時はシュワシュワがいいね

  乾いた喉にスーとはいる

 

 Antipasti

サーモンマリネ 秋の収穫菜

サーモン 巨峰 ビーツ 紅芯大根 チコリ

サーモンが厚みのある切り方で存在感あり。全体の見た感じはサーモン4割他が6割位で良いバランスで守られていて良い感じ。

味も美味しいですが、サーモン自体に塩味も脂もあり濃い味なので、サーモンの味がやや主張し過ぎに感じる。

 この味ならサーモンをもう少し薄く3分の2か半分くらいの厚さに切って全体を3割位の量にすると野菜とのバランスはよく絶対美味しいと思う。

 (この料理について決して悪く思っているわけではないんです。美味しいんですが、 どんなレストランに行ってもどんな美味しい料理を食べても、感動するほど美味しい料理でも食べてしまったら、次はもっと美味しく食べたいと思ってしまう強欲な自分がいて、どうすれば次は良いか考えてしまう。そしてそれは自分で作る料理の参考にもなる。子供の時からの癖なのでごめんなさい。そしてこれは絵画や彫刻など芸術品を見ても烏滸がましいのですが同じように考えてしまう自分がいます。なぜなのかわからないがいつも変な自分がいます。)

 

 La minestre

 素材をたのしむゴボウのボタージュと書いてあったので、9月とはいえまだ暑いので、冷製かと思っていた。

 日本人ならではのポタージュと言いたいが、ゴボウは最近は海外のまだまだ極一部の高級レストランだけだがこの独特のミネラル感が使われているらしい。

来たものは蓋付き、温かいポタージュだった。

蓋を開けるとごぼうの香りがフワーっと広がる

 ごぼうのアクが出過ぎず味は塩味がほんの僅か濃い位でサラーっと美味しい。良い味だ。

ここでまた思う。

濃厚ポタージュでも冷やせば味がほんの少しすっきりし、温めれば味が膨らむが、

 この温かいポタージュは、濃厚でも冷製で出された時のようなサラーっとした味でおいしい。これはこれで良いと思うが、

温かいものならもう少し味に膨らみを出してもいいなっと思った。

これに何か一味足せばグーッと良くなると思うが、その何かが思いつかない。

 ベーコンだと一切れ入れても雑味が入って出過ぎるだろうし、玉ねぎかな、玉ねぎは当然入っているがもう少し増やしてもいいが、沢山入れると甘味が増えてしまう。鶏肉を少し入れてもいいが、それより、コストを下げて、わからないレベルで鶏ガラスープを少し入れても良いかな。

 

 Primi piatti

本日のパスタ

秋茄子とモッツァレラチーズとトマト

あまり癖のない普通の味のモッツァレラ

全体の食材とのバランスは良い

 

 Seconde piatti

旬魚のポワレ

カレイ

 とても柔らかいから深海の鰈だね

 

赤ワイン

Poderi del Paradiso

CHIANTI COLLI SENESI

イタリア トスカーナのキャンティ・コッリ・セネージ

ポデリ・デル・パラディーゾ ビスコンドーラ2019

ワインを2割ほど多く注いでくれました。

やや辛口でタンニンはやや弱め、酸味は程々 飲みやすいキャンティコッリのワイン

 ワインは瓶1本が750mℓで、グラス1杯あたり125mℓ 注ぐとグラス6杯分となるようになっていますが、 若いギャルソンがちょっと気を利かせて沢山入れてくれました。 まだ入ったばかりなのでこの事を知らなかった様です。僕は嬉しいけど、これだけ入れると残りの量がうまく分配できない。残りの端数で試飲してくれるといいな。又はそのつもりだった?😅

 

 Piatti de caree

実蘭牛「福姫」 ロース肉のグリル

さつまいも 蕪 山葵 岩塩

ゴルゴンゾーラソース

サツマイモの甘さにゴルゴンゾーラソースの独特の辛味が いい感じ。

 

 

 Precole Dolce

杏仁のブラマンジェ 葡萄のジュレ添え

 よくあるのは葡萄の酸味と独特の嫌味と強い甘さがあるのだが、葡萄が大人しめで主張をしすぎなくてブランマンジェととてもバランスが良く、美味しい。

 

 Dolce

栗のティラミス

飲み物は いつもの様にエスプレッソ

 Wでお願いした。

 

今日のコース料理は6600円+飲み物

 (エスプレッソもWにしたからこれもアップですが)

ロケーションも静かな雰囲気もこんんなに良くて美味しくいただいて、申し訳ないぐらいとても安いです。

 

食事の後は、今晩も店長と料理談義

 若い女性店長

  派手ではなく落ち着いてゆったりとできる環境で、もっと良く、もっと美味しく永遠に伸びていきたいと懸命に頑張っておられる。

 こういう姿勢が見える店長がいる 将来も楽しみなレストランです。

 

一歩一歩どれだけ美味しくなるか

 次回がまた楽しみ

 今晩もご馳走様でした。

 

 …………………………

La tana nel Bosco(ラ ターナ ネル ボスコ)

 岐阜県多治見市小名田町小滝5-6

 0572 26 7352

我が背子を

 莫越(なこし)の山の

   呼子鳥

  君呼び返せ

   夜の更けぬとに

    万葉集 作者不詳

山を越えて飛ぶ呼子鳥よ 我が愛しい人を呼び返しておくれ 夜が更けぬまに

今日は

季節の二十四節気「白露」七十二候の第四十四候「鶺鴒 (せきれい)鳴く」です。

 平安時代は鶺鴒を「呼子鳥」とも呼びました。

 日本書紀には、日本神話の国産みの伝承の一つとして、イザナギとイザナミが性交の仕方が分からなかったところにセキレイが現れ、セキレイが尾を上下に振る動作を見て性交の仕方を知ったという記述があります。

 この歌は あまりにも愛しい恋人に早く帰ってきてほしいと、この故事を含んで歌われたのでしょうか。

 秋の艶夜話ですね。

 …………………………

 秋というのに今日はまだまだ残暑の残る午前10時過ぎ 暑さを避け、ゆったりと静かに日本茶をいただきたいと

私の大好きな

 なつかしき和の世界

 

「虎渓山 はおと」へ

 

 

 

 

 今日も一番奥へ

 

 玉露をお願いし

 朝のおもてなしをつけていただく

朝のおもてなしはほんの軽い朝食。

 

 

 お猪口に入った

  那須のお味噌汁

いい感じにお出しのでた少し甘めのお味噌汁

秋ですね

 軽く盛られた

 きのこの五目ごはん

  これも丁寧に作られていてとてもおいしい

塩昆布

 良い旨みに炊いてある きのこご飯によく合う。お茶請けにも良い

どれも ほんの少しづつ これが更に美味しさをつのらせる

 

さてお茶をいただきましょう

 

玉露の一煎目

 

 玉露の

  深き渋甘

   その奥に

  心も溶かす

   妖艶な味わい

 

ああ美味しい

 まったりとした茶の甘旨み

  ふくよかでまろやかな渋み

    ぜいたくな美味しさだ

 

 湯冷ましからお湯を急須へ

  鉄瓶から湯冷ましへ

   しばらくおいて

 二煎目

 

甘旨味に少しまろやかな渋みが乗ってきて

 一切れの甘塩おかきによく合う

 

急須からお茶をお茶碗へ注ぎ

湯冷ましからお湯を急須へ

 鉄瓶から湯冷ましへ

 

 三煎目

 

甘旨味が減り

更にまろやかな渋みが乗ってきて  

 小さな干菓子に良く合う

 

また

 急須からお茶碗へお茶を注ぎ

湯冷ましからお湯を急須へ

 鉄瓶から湯冷ましへ

 

四煎目

 渋みが増してきたが優しい渋みと煎茶らしい甘さ

 

 

 鉄瓶にまだお湯があるので五煎目を飲もうかと思ったが、

その前に

  はおとのかき氷は日光の天然氷

 普通の氷と違い、氷の味が尖っていず 角がなく柔らかいのです

 

 9月いっぱいでかき氷を終えられるというので、

抹茶クリーム金時を注文しました。


 白玉の

  白き嫋やか

   その味は

  逢瀬の君の

   柔肌のごと

 

他のお店より小ぶりでちょうど良く

とてもやわらかでやさしい味の白玉

 

甘さやや控えめ

 お抹茶に白玉が美味しく

 甘小豆も角の取れた甘さ氷とお抹茶で美味しい

 

三分の一食べたところで

 クリームをかける

  また 美味しい

おいしいかき氷を食べ終えた後に

五煎目

 随分薄味だが

優しいタンニン

 爽やかな渋みで

 口の中の甘さをきれいに流してくれました

 

 しずか

  ゆったり

   ごちそうさま

 

 また

  しあわせな時間を

    いただきました

世界旅行中でアメリカのスミソニアンへ行かれた友人から

『ワシントンD.C.のスミソニアン国立アジア美術館で棟方志功の屏風を観て、私に読み解く様にとメールが写真と共に届きました。

 

棟方志功の三曲一隻屏風

志功らしい独特の筆跡。

この文字の書き方は志功本物ですね。

 

さあこの崩字をまず読まねばなりません 

数箇所迷いましたが、できました。

 

 大鵬泰人萬里

  庭前柏樹子

   花深処無行跡

 

たいほうばんりをやすらかにして

 ていぜんのはくじゅし

  はなふかきところぎょうせきなし

 

  昭和三十五年

   五月二十朔日佳宵

      棟方志功書

 

次は、ここから意味を読み解いていきます

 翼が三千里もある大鵬が世界を覆う様に人々が安らかにあり
庭前の柏樹子の様に役に立つ木も存在するもの全てに意義があるが目の前の一本の木にしかすぎない
大自然の中では、 自分の業績や足跡などすぐに消えてしまうものだ
 という無常感ですね。

 
さあ終わったと思ったら
 最後の日付の後付けに疑問

 普通なら

「昭和三十五年五月二十日」と書くものですが、

「昭和三十五年五月二十朔日佳宵」

 しょうわさんじゅうごねんごがつにじゅうさくじつかしょう
 
 「朔日佳宵」とは?

昨夜の月は美しかった
    と終えています。

 無常感の中にだからこそ「今」の現実を大切に生きよう
  それが更に最初の大鵬へ戻り全てをやすらかにしていくものとなる。

これも含み最終的に
「我欲を捨て無を求めよ それが無限への道」と訳させて頂きました。

 …………………………

 志功が作品に載せている言葉は微かに知っていましたが、それ以外は初。 とても難しい宿題でした😅。
 宿題を頂いたお陰で、良い勉強をさせて頂きました。ありがとうございました。

「朔日佳宵」
  昨夜の月は美しかった
      意味が深いですね

 昭和三十五年五月二十日

 この書は志功57歳の時の作品です。
年初より眼疾がすすみ、片目がほとんど失明した頃です。自分の体の無情感もあり、それでも創作意欲は大いにあり、この後もみなさんご存知の様に数々の作品を発表して昭和50年(1975)年鬼籍に入ります。

 …………………………

〈資料〉

⚫︎大鵬萬里
「荘子」の中の「逍遥遊」の中の「鵬程万里」
 大鵬は鯤 (こん) という魚が化したもので、翼は三千里に達し、一飛びに9万里ものぼるという大きな鳥。遠い道程や前途が遠大であることを鵬の飛ぶ距離に例えた言葉。

⚫︎荘子(そうじ)
中国戦国時代(紀元前300年頃)の思想家で、老荘思想の源泉の一人。
姓は荘、名は周、字は子休。
諸子百家の道家(どうか)の根本思想を寓話を用いて説く。
 老子荘子と言われ、ともに無為自然を信条とするが、老子は政治色が濃い姿勢が多々あるが、荘子は徹頭徹尾にわたり俗世間を離れ無為に遊ぶ姿勢で展開される。

⚫︎泰人
 安らか 安らかな人の意味

⚫︎庭前の柏樹子(ていぜんのはくじゅし)
中国南宋時代に編纂された禅書「無門関」に出てくる言葉で、僧は趙州禅師に「禅の真髄とは何ですか」と聞きました。

 和尚は、庭にある一本の樹を指差して「庭前の柏樹子」と答えます。

 「柏樹子」の、「子」は置き字で意味を持ちませんので、「柏樹」という木のことで、「柏樹」の別名を「柏槙(びゃくしん)」といいます。

 趙州禅師が住職していた「観音院」の周辺には、たくさんの柏槙が繁茂していたそうです。

柏槙は香木でもあり、お香や色々と細工をして仏具や衝立などに加工して使用される役に立つ木ではあるが、ただ単純に庭先に植えてある1本の樹にしか過ぎない。同じように仏法の理想を探し求め禅とか仏とか悟りとか迷っていないで、目の前にある現実の本筋を直視しなさいという意味です。

⚫︎花深処無行跡(はなふかきところぎょうせきなし)
これはおそらく大乗経典の「維摩経(ゆいまきょう)」に載っている言葉だと思われます。

 「自分がどんなに偉くても、金持ちであっても、この大自然の中では、 私たちは皆とても小さく、私たちの足跡などすぐに消えてしまうもの。」という意味です。

棟方志功が好んで用いた言葉の一つで、板画など多くの作品に用いています。


 志功の作品の中には何かちょっと難解な含みや哲学的な意味を持っている単語や文が多々載せられていますが、それらの多くは志功が生涯の師と仰いだ美学者・哲学者であり民芸運動の創始者 柳宗悦(やなぎむねよし・やなぎそうえつ)より教わり、また東洋哲学は河井寛次郎から教わった様です。
 棟方志功は、生涯の師と仰いだ柳宗悦の元へ、作品が仕上がる度に持参して意見を求め、彫り直しを命じられても粛々と応えたりしていますし、哲学や思想のこと多くを学んでいます。
宗悦は志功の作品を活かすべく助力しているような書簡が沢山残されています。)

日付は「昭和三十五年五月二十朔日佳宵」
⚫︎朔日 昨日
ついたちともさくじつ(昨日)とも読みます。「ついたち」は月の初めの「一日」のこと。 新月の日を指す言葉でもありますが、次に来る佳宵に繋がらない。

⚫︎佳宵(かしょう). 月の美しい夜のこと。

昨夜の月は美しかった

 …………………………
〈追記〉
 ずいぶん長く書いてしまいましたが、
これを書き終えて 志功が何か書いているものはあるかと探しましたら、下記の様な文面が見つかりました。

昭和17 年(1942)、39歳の時に棟方は自分の「版画」を「板画」と表記すると宣言しますが、その時にこう語っています。
 「今までの版画家は、一枚の版画にばかり凝っていた。展覧会へ出品するための版画ばかりつくって、版画の生命を忘れていたと思うんです。版画はその複数たる本質を生かさなくちゃなりません。人から人の手へ移って、最後には(棟方の)名前がなくなる。擦り切れてしまって棟方がなくなるところに、はじめて棟方版画が生きたということになるんだと僕は信じているんですよ」
「棟方は個性的だとよくいわれますが、反対に僕は個性をなくしてしまおうと常に努力しているんですよ」
「とにかく多くの絵描きは一作業毎に満足し、制作の歴史は満足の歴史なんだけれども、僕のは一つ一つが足跡に過ぎないんですよ。生きてゆくうえでの否応なしの足跡だと思うんです。丁度僕らが雪の上を歩くと足跡がつくように、僕の仕事もあれなんですよ。完成しない。ただ完成への無限の憧憬なんです。完成とは作品のなかの僕がなくなることなんです」

そして18年後昭和35 年(1970)にこの書を描いています。

 

 秋というのにいつまでも暑いので野山より涼しいところへ行こうと、トヨタ博物館へ行ってきました。

 到着すると 駐車場には全国から見学者が外車やけっこう珍しい車でも来ていました。

 様々な自動車
子供の頃古い映画で見た車や、乗った事のある車、憧れた車。

  とても楽しいです。

 じっくりみていると1日かかりそうです。
 
 楽しいですよ 皆さんもお出かけください

愛知県長久手市横道41-100
TEL:0561-63-5151

…………………………………………

 クラシックカーで思い出しました。
 私は鳥取県倉吉市出身ですが、母方の祖父は倉吉の交通事故第一号だったそうです😅
医者で車を運転していて、大正時代1910年から1920年ごろ往診の途中か、温泉にでも遊びに行っていて自損事故だった様ですが、少々の怪我なら自分で治療をしたと思います。それより修理屋はあったのだろうか😆

また、倉吉第一号で思い出したことがあります。

電髪(電気パーマネント)が日本に1925~30年に輸入されますが、父の実家は芸術家が多く、新しいもの好きな家ですが、伯母は倉吉で最初にパーマをかけたそうです。おそらく1930~40年の間でしょうが、倉吉にパーマ屋があったのか鳥取か他の都市に行ってかけたのかわかりませんが、街で話題になって、母も結婚する前に知っていた様です。

子供の頃に聞いた遠い遠い思い出。

 豊田市民芸館 2024年9月7日

ここへくるといつもお茶室で小休止

 

 

 

 

お菓子は練り切りの菊 菊でも玉菊ですね。

 

 

お茶碗は炎の様な辰砂でした。

 

まだ暑い夏を思わせる辰砂に秋の菊

 

 そう、明後日9月9日は「重陽(ちょうよう)の節句」。

日本の五節句の1つ。

 菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた菊酒を楽しんだりして長寿や無病息災を祈願する日です。

 

 …………………………

 

節句(せっく)は、中国古代の陰陽五行説を由来として日本に定着した暦で伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日である。

この日には、日本の宮廷において節会(せちえ)と呼ばれる宴会が開かれ 、年間にわたり様々な節句が存在しており、そのうちの5つを江戸幕府が公的な行事・祝日として五節句として定めました。

人日(じんじつ)1月7日(七草の節句)

上巳(じょうし、じょうみ) 3月3日上巳の節句(桃の節句)

端午(たんご)5月5日 端午の節句(菖蒲の節句)

七夕(たなばた、しちせき)7月7日七夕の節句(星祭り)

重陽(ちょうよう)9月9日重陽の節句(菊の節句)

 

 

辰砂とは

日本では古来「丹(に)」と呼ばれた鉱物で神社等で使われましたが、陶芸で用いられる辰砂釉は、この辰砂と同じく美しい赤色を発色する釉薬を用い、還元焼成したもの。

静かなる

 午後のひと時

  蝉の声

 

 恋に疲れて

   一人鳴く

 

 待ち侘びて

  長月朔日(ながつきついたち)

   茶を点てる

 

  栗きんとんの

   甘き味わい

 

 

今日9月1日は東美濃地方の栗きんとん一斉販売日。

 稲穂が垂れ、栗がみのり、栗きんとんを食べると ようやく秋を心に感じます。

 写真は、何年間も何十店舗も食べ比べてきて、この地方で一番お抹茶に合うと思う「恵那寿や」の栗きんとんです。

 

 

お茶碗は河井寛次郎

小皿は濱田庄司

敷き皿は周之介たたら四方皿

美味しくいただきました。

先週、映画『至福のレストラン 三つ星トロワグロ』で料理やワインを見たあとはワインを飲みたいと思い、

ビストログルートンへ。

 古い時代のイタリアのビストロへ誘うような階段を降りてドアを開ける

 

 薄明かりに落ち着いたクラシックな雰囲気

  テーブル席を通り過ぎ

   一番奥

  バーカウンターの更に一番奥

 いつもの場所

   ここが私の定席

    一番落ち着ける場所

 

 

まず

 

★シャンパーニュ

  PONSON

   プルミエ・クリュ エクストラ・ブリュット N.V.

ミネラル感のあるふくよかな果実味が柔らかく軽やかな辛口

 

⚫︎ CHESSEフレッシュブラータ 無花果 生ハム カプレーゼ

モッツァレラチーズが優しくいい感じの美味しさがありトマトの酸味とモッツァレラチーズの食感が楽しい

  なかなかいい

 

★ビオロジックの白

エチケットがお茶目なアルザスワイン

 Henry Fuchs ALSACE2022

 ピノ・グリ種35%、リースリング種25%、ミュスカ種25%、シルヴァネール種15%

レモンの皮を含んだ感じのミネラル感のある辛口で微かなアルザスらしいやさしい甘さの自然派

 

⚫︎クリュディテ(野菜マリネ盛り合わせ)を少しだけ

  これもいい感じの美味しさ

 

★オレンジワイン フランス ラングドック

ÉTÉ INDIEN エテ・インディアン 2023

  品種:ゲヴュルツトラミネール   ドイツ語で香辛料の意味 白ワイン用ブドウ品種

 エテ インディアンは小春日和のこと。

これも結構美味しい。小春日和っぽい味?

美しいオレンジ色。洋ナシハチミツ、やや酸味のある香りでフルーティだがドライ

 

★CA' VEGAR CUSTOZA DOC

カ・ヴェガル クストーザ イタリア・ヴェネト

⚫︎宮城県ムール貝マリニエール

 ムール貝の白ワイン蒸し

 さらっと旨い どれだけでも食べられそう

 

ここから赤ワインへ

★ブルゴーニュ QJ Bourgogne Rouge

QUENTIN JEANNOT

 ブルゴーニュ サントネ村

樹齢約40年。ピノ・ノワール

イチゴやチェリーに近い甘酸っぱさ

結構美味しい

 

⚫︎チーズ盛り合わせ

 種類のバランスもよくどれもいい味わい

 

   ワインが進む

★Domaine Valérian 2022

 AOC Côtes du Rhône

ドメーヌ・ヴァレリアーヌ2022 

 コート・デュ・ローヌ

調べたらフランスのベストセラー・ワイン・ガイド『デュセール・ジェルベ』で、最高格付評価。

パリ農事コンクールや数々の金・銀賞等

 ブドウ品種グルナッシュ、シラー

いいワインだ

★Jorche Primitivo di Manduria Riserva2019

ホルケ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア リゼルヴァ

イタリア プーリャ

黒スグリ、チェリー タンニンも酸味もやや控えめなドライでバランス良い

ゆったりと美味しい料理で7種類のワインをいただきました。

 ここはグラスワイン中心で様々なワインが楽しめ、

  いつもゆったりとして いいお店 いい時間でした。

 …………………………

ビストロ グルートン(bistro GLOUTON)

名古屋市中区錦2丁目10−26水野ビル B1F

 アクセス

   地下鉄伏見駅[1]徒歩2分

   052-229-8401