・・・・・・・っということで、国家としてまとまるには、アイデンティティーが必要だということを日本人は頭ではわかるけど、そんなことを考えなくても、日本列島に住んでいるだけで日本人ですよね。
ところが他国では何国人というアイデンティティーを共通して持つのは至難の業なのです。
特に国土が広大で、民族が入り混じっている国ほどそれは需要です。
アメリカがおかしくなっているのは、アイデンティティーの喪失が原因ではないかと考えたわけです。
以前は「欧米をルーツとする白人」という括りで問題なかった。
ところが時代が進むにつれて異人種の移民が占める割合が大きくなってきた。
アメリカは移民国家であると頭でわかっていても現実が受け入れられない。
例えばオランダは国民としてのアイデンティティーは「憲法」しかない。
イスラエルはユダヤ教という宗教がアイデンティティーですが、ユダヤ人として団結が求められることを知っているからこそ、排他的とも言える行動をとるのではないでしょうか。
国家のアイデンティティーとしてどんな種類があるか考えてみるのも無駄ではないと思います。
民族、宗教、言語、歴史、憲法、文化、(共通の)敵・・・などでしょう。
これらは歴史を遡ればいくらでも例を見ることができます。
ヒトラーはこれらをうまく組み合わせてドイツ人というアイデンティティーを刺激しました。
トランプは「分断」という言葉が用いられますが、「敵」を想定して煽る手法です。
あれほどの巨大国家を構築したモンゴル帝国も、最後は「モンゴル人」というアイデンティティーが薄まることによって、消滅しました。
アイデンティティの喪失 → 国民の不安 → 「偉大な物語」への飢え → 独裁者の登場。
これは何度も繰り返されてきた歴史のパターンです。
ここでこの流れを断ち切るためには、各自が「国のアイデンティティーとは何か」を真剣に考えることが必要じゃないでしょうか。
すなわち、「多様性を抱えたまま、共通の物語を編み直し続けられるかどうか」を考えることです。
一つの鍵はオランダのように「憲法=人工の国家」をベースにする方法です。
もちろんこれは簡単なことではありません。
愛国心の究極は「国家のために命を捧げる」ですよね。
しかし、国家という定義が曖昧なままで、そんなバカなことをする人がいるでしょうか?
現代人はすでにそれに気付いています。
だからこそ、国家というアイデンティティーの再定義が必要なのです。
アメリカは、手本を示す良いチャンスです。
あるいは、失敗例を見せる良いチャンスなのかもしれませんがね。
(ーー゛)
