続・功夫電影専科 -107ページ目

続・功夫電影専科

香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


大殘拳
英題:Crippled Kung Fu Boxer/Ninja Supremo
製作:1981年

●悪党の蔡弘と馬金谷に岳華(ンゴ・ワー)が追われている。彼を助けようと古錚が助太刀に現れたが、勝負は双方とも手傷を負って痛み分けに終わった。それから時は流れて18年後…ここに金持ちの御曹司で放蕩息子の金童(クリフ・ロク)という青年がいた。
彼は功夫修行が大好きで、強い達人が現れるたびに次から次へ師を乗り換えていたが、当然そんな調子ではトラブルを起こすことも日常茶飯事。遊郭で揉め事を起こした連中と争いになって逃げ出した金童は、逃亡先で古錚とその孫娘に出会った。古錚が達人である事を知った金童は弟子入りを志願するのだが、彼は「功夫なぞ身に付けてもろくな事にはならん」と言う。そこに金童の父の友人だった岳華が現れて古錚を説得し、なんとか金童は弟子入りを許されるのだった。
初めて1人の師匠にマンツーマンで教わる事になった金童、素質もあったおかげで順調に腕を上げていくのだが、揉めた連中と闘った際に馬金谷(冒頭の一戦でせむしになっている)と遭遇する。金童に接近した馬金谷は古錚がいることを知り、古錚も金童の話を聞いて馬金谷が、そして蔡弘が復讐せんと迫っている事を確信する。
一方、遊郭で揉めた連中は馬金谷を仲間に引き入れると、金童の父母を人質に襲いかかって来た。この馬金谷がまた手強く、加えて敵の人海戦術で金童は逃げ出すしかなかった。それまで最後の奥義を伝授する事を渋っていた古錚は、懇願する金童の訴えに折れて障害者の動きを模した"大殘拳"を授ける決意を固める。だが、今度は馬金谷が逆にこちらへ襲撃を仕掛けてきた。鉄のように堅いコブに金童たちは翻弄されるが、苦戦の末にどうにか倒す事に成功する。
しかし息つく間も無く登場したのは、18年前の戦いで重度の身障者となった蔡弘だった。不規則な動きでまったく先の読めない攻撃を見せる蔡弘に、習いたての拳法で立ち向かう金童だが…?

ジャッキーになりきれなかった男・金童の主演作だが、なんとも奇っ怪な作品だ。
その内容は扱っている拳法からして不謹慎そのものであり、病弱な古錚・せむしの馬金谷・身障者の蔡弘と、一目見たら忘れられないような強烈なキャラクターが印象的である。しかし、それとは対照的に"大殘拳"なる拳法はとても中途半端な出来で、単に動きづらそうな姿勢で闘っているだけにしか見えない。最終決戦では功夫映画によくある「自分が修行したシチュエーションでの闘い」にもつれ込むのだが、逆に金童が劣勢に立たされてしまっているなど、実におかしな状況にに陥っている。
物語は蔡弘を倒したところで終わっているが、よく考えてみると揉め事を起こした連中は健在だし、父母や仲間もまだ敵に捕まったまま。古錚の遺恨は精算できたけど、金童の件については何ら解決に至ってはいないのもどうかと思う。岳華が途中で消えてしまった事も含めて、ここらへんはちゃんと結末を描いて欲しかったところなのだが…。
ちなみに、本作の古錚は『復讐!少林蝴蝶拳』の時と同様に、厳しくも温かみを感じさせる師匠を好演している。功夫映画には古今東西様々な師匠が存在するが、袁小田(ユエン・シャオティエン)を別格とするなら、私としては龍世家(ジャック・ロン)師匠が優しそうで一番好みだったりします。逆に一番ダメな師匠は…やっぱり『少林寺厨房長』のMr.ドメスティック師匠・王龍(マイク・ウォン)でしょうか(苦笑


「スー・チーin ミスター・パーフェクト」
原題:奇逢敵手
英題:Looking for Mr. Perfect/Finding Mr. Perfect
製作:2003年

●本作は舒淇(スー・チー)の日本に上陸した主演作のひとつで、監督に林嶺東(リンゴ・ラム)が当たり、製作側には社[王其]峰(ジョニー・トー)が控えている。それでいて上記のパッケージを見たら、誰がどう見たってハードなアクション物しか予想できないところだが、これでコメディアクションなのだから恐れ入る(笑)。しかもこれがかなりユルい作品で、敢えて言うなら簡素な『七福星』といったところだろうか。
舒淇は強気な性格の婦人警官。舒淇は舒淇なので勿論モテモテなのだが、夢の中に出てくるある男性が気になるご様子。そんなある日、舒淇は仕事で異国へ向かう友人のモデル・陳逸寧(イザベラ・チャン)とくっついてマレーシアの地へと渡った。スポンサーであるエロオヤジの林雪(ラム・シュー)がかなり鬱陶しいが(笑)その一方で秘密諜報員の安志杰(アンディ・オン)がミサイル制御装置を巡って任達華(サイモン・ヤム)らと対立してた。
実はこの安志杰こそ舒淇が夢の中で見たあの男性だったのだが、コソドロカップルが横槍を出してきた事で状況は更に混乱してしまう事になってしまい…。

とまぁ、話に関してはありきたりな部分が多い。コメディアクションということで随所にギャグが挟まれているが、80年代の香港映画にあったようなエネルギッシュな笑いは減退している。
もしこの作品が80年代に作られていたら、さしずめ舒淇は惠英紅で安志杰はユンピョウあたりが演じていたに違いない(林雪は樓南光か?)。80年代…といえば、本作には台湾映画などに出演していた呉大維(デビッド・ウー)が久しぶりに顔を見せている。呉大維は陳逸寧が惚れる撮影スタッフを演じているのだが、残念な事に現在の彼は少し太り気味。顔の幅も大きくなっていて、かつての甘いマスクが見る影もなくなっているのはちょっと幻滅だ(オチも含めて)。
全体的に見ても平坦な作品である事は否めないが、その中で1人孤軍奮闘しているのはやはりこの男…安志杰だ。前半では任達華と黄卓玲を相手取って功夫アクションを見せ、クライマックスではド派手なバイクチェイスに挑戦し(この時点で主役だった舒淇は負傷退場しており、完全に安志杰の一人舞台・笑)、最後は安志杰VS任達華&黄卓玲という対決にもつれ込む。
ここのファイトシーンはおちゃらけたBGMとコメディ描写のせいで軽く見えがちで、任達華も『タイガー刑事』同様に替身を使いまくってはいるものの、内容に関しては意外に凄い事をやっている。武術指導は以前レビューした『忍者』も手がけた李忠志(ニッキー・リー)。彼は現在、呉京(ウー・ジン)の初監督作である『狼牙』で呉京のバックアップを勤めた他、『インビジブル・ターゲット』や『奪師』などで絶賛活躍中だが、注目すべきは彼がジャッキー系の武師であるという点だ。
袁和平(ユエン・ウーピン)に見初められて『ブラック・マスク2』で初主演を飾った安志杰だが、作品自体は珍妙な怪作として終わった。続いて本作に出演した後に『スター・ランナー』で評価を得たが、案外とジャッキーは李忠志から安志杰の話を聞き、『香港国際警察/New Police Story』への出演を打診したのではないだろうか(あくまで想像ですが)?取るに足らない作品ではあるが、もしかしたら本作は安志杰にとってターニングポイントとなる作品だったのかもしれない…。

なお、本作が女ドラゴン映画ではなく普通の功夫片にカテゴリしているのは、舒淇がアクション的な見せ場が1つも無かったから。それに加えて、吹替え版の舒淇の声がヒドかったのも女ドラゴン映画から外した一因であります(爆


「スーパーファイト」
「激突!格闘技選手権 スーパーファイト」
原題:SUPERFIGHTS
製作:1995年

▼本作は呉思遠(ン・シーエン)製作の白人マーシャルアーツ映画の1本で、かつて日本においてもテレビ放映されたことのある作品だ。監督は数々の動作片を手がけた梁小熊(トニー・リャン)が登板しており、個人的には本作の予告編を見て魅了されて幾歳月…こうして実際に視聴する事が叶って本当に嬉しい限りだったりします(涙)。
これで残すシーゾナルのマーシャルアーツ映画はあと『ブラッド・ブラザーズ』と『BloodMoon』を残すのみ。ここまで来れば絶対に全てを制覇したいところであります(まぁその前に『キング・オブ・キックボクサー』系列とかアイザック・フロレンティーン作品とか、制覇しなければならないタイトルがいくつもあるのですが・苦笑)。

■スーパーファイト…それは多種多様な格闘家たちが雌雄を決する、総合格闘技の祭典である(今で言うK1みたいなもの)。ブランドン・ゲインズはそんなスーパーファイトの大ファンで、時間があれば自主トレに打ち込んでいるという、相当の物好きだ(余談だが、このとき背景に思遠影業のマーシャルアーツ映画のポスターがしこたま貼ってあるのが確認できる)。
そんなある日、強盗に襲われていた兪飛鴻(フェイ・ユー)を助けた事で、一躍ゲインズは街のヒーローとなった。その様子をテレビで見て興味を惹かれた男がいた。スーパーファイトの興行主であるキース・ヴィダリが、ゲインズをスーパーファイトのリングへと誘ったのだ。憧れのスーパーファイトに出られるとあって、ゲインズはヴィダリの申し出に二つ返事でOKサインを出し、まずは現役の選手であるケリー・ギャラントから指導を受ける事になった。
厳しいトレーニングを経て腕を磨いたゲインズは、とうとう念願のスーパーファイトへ出場を果たし、怒涛の快進撃を続けていった。街のヒーローからスーパーファイトのヒーローへと成長したゲインズ。しかし兪飛鴻とは疎遠になってしまい、自らの戦い方にも行き詰ってしまう。そんな彼に兪飛鴻の祖父であるパトリック・ロンは太極拳や気功を教え、同時に戦いの極意も伝授していく。こうして心身ともに新たなる段階に達したゲインズだったが、スーパーファイトの出場選手たちが不穏な動きをしているのに気付いてしまう。
実はスーパーファイトを指揮するヴィダリは悪事(具体的に何をやっているのかはいまいち不明)を働いており、選手たちを使って邪魔者を次々と抹殺していたのだ。しかも選手たちに支給されていた栄養剤には興奮剤が仕込まれており、徐々にスーパーファイトそのものが血生臭い見世物へと変貌していく。遂にはヴィダリから八百長試合を強要され、邪魔者を潰す手助けを命じられた事で、ゲインズのスーパーファイトに対する不信感は決定的なものとなった。
一方、ヴィダリはより強い刺激を求めてスーパーファイトを更に凄惨なものに仕立て上げていき、その中でゲインズの理解者であったクリフ・レンダーマンが重傷を負ってしまう…もはやそこに、エンターティメントだったかつてのイベントの面影は無かった。
自らのイベントをゲインズの横槍でご破算にされたヴィダリは、ゲインズの母親と兪飛鴻を人質に彼をおびき出して抹殺しようと企んだ。待ち受けるはヴィダリと選手のブライアン・ルッチ&チャック・ジェフェリーズの強敵3人…果たしてゲインズは正義を取り戻せるのか!?

▲過度な期待は禁物と思っていましたが、これは久々に大当たり!『シンデレラ・ボーイ』『レイジング・サンダー』等の傑作と比較しても負けない、まさしくマーシャルアーツ映画の快作でした!
なにしろ、主役のゲインズが最初からある程度強い事もあって、本作は全編に渡って格闘アクションまみれ。本質的にこの作品は香港映画だが、譚道良(ドリアン・タン)みたいな蹴りを見せるゲインズを筆頭にみんな生き生きとした動きを見せている。更に出演者全員が腕利きのファイター揃いという事もあってか、高度な格闘シーンが次々に繰り広げられる様はまさに圧巻の一言に尽きるだろう。『キング・オブ・キックボクサー/ファイナル』のようにもたつく間も無く、改めて梁小熊による武術指導の腕前には感嘆せざるを得ない。
特に凄かったのがラスボスに扮したキース・ヴィダリだ。香港映画では『スパルタンX』でベニー・ユキーデに美味しいところを全部持っていかれた屈辱を味わっているが、本作ではその鬱憤を晴らすかのごとく、凄まじいキッキングファイトでゲインズを追い込んでいる。
『酔拳2』における慮恵光(ロー・ワイコン)のアクションを披露した時はちょっと失笑してしまったが(爆)、『スパルタンX』でもここまでいい動きは見せていなかった。まだ『ブラッド・ブラザーズ』と『アメリカン・キックボクサー』を見てないので断言は出来ないが、ヴィダリの戦歴の中でも1・2を争うベストワークだったことだけは確かである。
変に暗くなることも無く、ただひたむきに強くなることだけを求め、巨悪を蹴っ飛ばすこの爽快さ!マーシャルアーツ映画ファンのみならず、是非とも功夫映画ファンにも見てもらいたい傑作。必見です。


「トゥー・アサシン 美しき暗殺者」
原題:TWO TIGERS
製作:2007年

●『ソードキング』に引き続き、またも「やられた!」と思った作品だ。『ソードキング』は曲りなりにもアクションが含まれていたからまだ見られたが、この作品は本当に酷い!本作のパッケージはスタイリッシュなアクション物を予感させるデザインで、私は裏面に記載された蹴りを放っているフォトと、舞台が上海であるという点に惹かれて手に取ったのだが…詳しくは後述にて。
アンドレア・オズヴァートは凄腕のスナイパー。今日も首尾良く任務をこなした彼女は、新たに上海での仕事を依頼された。ターゲットは上海マフィアのボスで、アンドレアは身分を偽装して台湾入りを果たす。仮の住まいとなったマンションの一室で暗殺の準備を始めるアンドレアだが、隣室の娼婦・セレナ・コーと知り合った。彼女はある会社社長の浮気相手であり、近々その社長と共に暮らす予定だという。事故で知り合った中国人の男とも親密になっていく中、見事にアンドレアはターゲットを始末。続いて新たな依頼を受け取るのだが、そのターゲットとはセレナと会社社長だった…。
主人公がスナイパーで舞台が上海、訳ありの女と命令に背く主人公…ここまでお膳立てが揃っているというのに、あろうことか本作はアンドレアとセレナの色恋沙汰に物語の大半を裂いている。しかも、アクションをやってくれるのなら色恋沙汰も許容できるが、どんなB級映画でも必ずあるはずの銃撃戦やカースタントさえも本作は皆無(!)という有様だ(期待していた格闘シーンは、中盤で功夫道場にアンドレアとセレナが訪れた時と、クライマックスでセレナがアンドレアを助けるシーンでちょろっと披露される程度でした)。
ストーリーもこれまた酷く、とにかく演出がタルくてタルくて仕方が無い。のっぺりした物語は眠気を誘うが、それでも「アクション映画だから」とほのかな期待を抱いた視聴者(というか自分)は眠い目を擦る。繰り広げられるのは安いベッドシーンや町中を歩いたりするなど、おおよそアクション映画とは思えないような場面の数々。主人公が反目してセレナが社長を殺すところでやっと話が動いたかと思いきや、最後に待ち受けていたのは超が付くほどの脱力系エンド…ここまでくると、もはや「金返せ!」と言う気力さえも無くなってしまいました(萎
ちなみにセレナ・コーという人を調べてみたところ、いくつか香港映画にも出演している模様。邱秋月という名前らしく、本作では恐らくルーシー・リューみたいなアジアンビューティーとして起用されたものと思われる。だがセレナは正直言って美人とは言い難いルックスの上、ベッドシーン等で見せるスタイルもかなり微妙。これならフィルマーク作品に出てくる無名のパツキンねーちゃんとかの方がよっぽどマシなので、本作を見ようと思う人はフィルマーク作品を見た方が20倍ぐらい楽しめるかと思います。


潮州怒漢
英題:The Hero of Chiu Chow/Hero of the waterfront
製作:1973年

▼李作楠監督作、アイザック・フロレンティーン監督作、鮑學禮監督作、松田優主演の格闘映画と、今月は大作や傑作を中心にレビュー構成を組んでいるが、今回はスーパーキッカー譚道良(タン・タオリャン)初主演作の登場である。その類稀なる足技で名高い譚道良は、本作に出演後は李小龍の後釜を求めていたゴールデンハーベストで数本の作品に主演。その後は李作楠など名匠の元で活躍を続けていった。
彼自身はご存知の通りプライベートでの素行の悪さが有名だが、技量に関しては文句無し(ただし足技限定で・笑)のお方である。そんな彼が最初で最後の劉家良(ラウ・カーリョン)とコラボを果たしたのが本作で、劇中の功夫アクションはすこぶる良質だ。李小龍と張徹作品に譚道良の足技を加えたそのスタイルは、後年の足技を格好良く見せようとしすぎる譚道良スタイルとは一線を画しており、今見ると中々新鮮でもある。

■物語はタイトルそのまんまに、港の労働者と悪らつな雇い主との攻防を描いた物語である。大勢の労働者たちに対し、雇い主側が給料の支払いに応じなかったことが原因で、港町は一触即発の状態となっていた。この騒動に功夫の達人である譚道良が乗り出し、問題の解決に奔走していく事になる…のだが、雇い主側は断固として支払うことを拒否し続け、遂には目障りな譚道良を潰してしまおうと強硬手段に乗り出した。
これにより身内が殺された譚道良は雇い主である苗天に反旗を翻し、本拠地である製鉄所に押し入って苗天を倒す(この場面、もしかして『酔拳2』の元ネタか?)のだが、真の敵は苗天を裏で操っていた知事・孟昭勲だった。孟昭勲は先手を打って譚道良の母や妻子を誘拐し、殴りこみに現れた譚道良を卑怯な手段で戦闘不能にしてしまう。妻子や母と共に監禁された譚道良は怪我を押して脱出を図るが、途中で母が死んで脱出が発覚してしまう。
四方八方敵だらけという不利な状況の中、譚道良は孟昭勲とその一味を相手取って最後の死闘を繰り広げるが…。

▲労働者と雇い主との対立…これと同様の図式は『空手ヘラクレス』でも展開されていたが、本作に動員されるエキストラや功夫アクションのクオリティは、『空手ヘラクレス』とは比較にならないほど大きい。
劉家良の参加も含め、いかに譚道良を売り出そうとプッシュしていたかが窺い知れるが、一方でストーリーはやたらめったら暗いのだ。オチは『レディ・ハード/香港大捜査線』の逆パターンだし、悲劇の連続だけで押し切る物語はジャッキーの『ファイティングモンキー昇龍拳』を髣髴とさせるほど。どうしてこんなにネガティブな内容になってしまったのだろうか?
当時のヒット作である李小龍の『危機一発』『怒りの鉄拳』や張徹の諸作品は、全て悲劇とその反動で爆発させる功夫アクションが必須だった。本作もそれにあやかって悲劇に走ったようだが、李小龍や張徹は悲劇であっても中身は面白かったのに対し、本作では単に悲劇"だけ"で終わっているのだ。
悲劇という引き金は容易に引けるが、傑作となるには的を射抜かなくてはならない。本作は残念ながらその的を外してしまった…ということなのだろう。ところで本作の根本となる雇い主と労働者たちの骨肉の争いだが、どことなく近年の派遣切り騒動を彷彿とさせる気がするのは気のせいだろうか…(爆