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読書雑記

読書日記。

ほとんど自分のためのものです。



いかに効率よく身になる読書ができるか。
なかなか答えが見つからず、あまたの読書法を知っても継続できず日々反省。

偏差値35から二浪して東大に入学し、現在は東大の学内書評誌の編集長を務める著者が、受け身を嫌う東大生がみんな(?)やっている能動的な読書術、読解力と自分で考える力が身につく「5つの読み方」を伝授してくれる。

「5つの読み方」とは、読む前の準備から始まり(仮説作り)、「読者」でなく「記者」になって本に質問・追求しながら(取材読み)、節ごとに章ごとに最後は全体の要約をつくっていく(要約読み)。さらには、同時並行で複数の本を読むことにより、客観的で多面的な使える知識をインプットし(検証読み)、本と会話する、つまりはインプットだけでなくアウトプットすることで、読解力が向上し、知識が定着する(議論読み)読み方である。

東大生がやってるというフレーズには弱い。しかも偏差値35だった著書が実践できたのだから自分にもできると思わせられる。



☆☆☆★★

50歳を境に足形がどのように変わり、それに伴い歩き方がどう変わるのか。
健康で若々しい歩き方を保つために「ファストウォーキング」を勧めています。
さらには、年齢や足形、目的にあったウォーキングシューズとは。「若く見られる歩き方」まで。

長年、日本人の足を測定し続け、日本人に合う靴を作り続けてきたアシックスの研究所がこれまでに集積した100万人分のデータをもとに「究極の歩き方」を解説しています。

第4章「ウォーキングシューズの秘密」はちょっとアシックス製品の説明が細かいのと、第5章「足の変形を靴で止める」はあまり興味がなかったので読み飛ばしましたが、第1章「50歳を過ぎると、足形はこう変わる」、第2章「50歳を過ぎると、歩き方はこう変わる」、第3章「ファストウォーキングのすすめ」は大変参考になりました。

☆☆☆★★

留守宅を狙う空き巣ではなく、深夜に寝静まった民家から金品を盗み出す「ノビ師」を主人公にした連作短編集。

亡くなった双子の弟が同居する心の闇を持ち苦闘しながらも、ノビ師としての技術や明晰な頭脳を使って身の回りの事件や謎に対峙していく。

連作集ゆえに個々の謎解きと全編を貫く物語がどうなっていくかの面白さがある。

山崎まさよし主演で映画化もされ公開されているらしい。


☆☆☆☆★

鎌倉で代書屋と文具店を営む鳩子を主人公とした『ツバキ文具店』の続編。幸せな気持ちになれる小説。

日常の幸せを丁寧に掬い取って、自然、人間、文化、食べものへの愛情に溢れている。

主人公の鳩子は出来過ぎだ人だけれど、小説だからこれぐらいがいい。


☆☆☆☆★

VUCAの時代を生き抜くための24の思考・行動様式を提示している。

明快でわかりやすく説明されている。

過去の哲学者・政治家・芸術家・作家などの言葉、研究論文、著作からの引用や紹介が随所にあり、教養に満ちていて読むだけでも面白い。

24の思考・行動様式をいかに自分の思考・行動に落とし込めるか考え実践してみよう。


☆☆☆☆★

「最後の証人」を読んでから、すっかり「佐方貞人」と柚月裕子のファンになってしまった。

本書には3つの短編・中編の小説が収録されており、主人公の検事である佐方の父親の秘密も明かされる。

佐方は、郵便物紛失や痴漢行為といった小さな事件(と言ったら怒られるかもしれないが)でも、「罪をまっとうに裁かせることが己の仕事」と言い、決して手を抜かない。

どんな事件にも、その背景には人の人生がかかっていたり、社会の悪が潜んでいたりして、そのあたりを作者は、おもしろく感動的に描く。

☆☆☆☆★

世界をドラマチックに理解したくなる10の本能を抑え、事実(データ)に基づき、世界を正しく見る方法・姿勢ーファクトフルネスーについて教えてくれる。

世界の基本的な事実に関する13のクイズに対して、その筋の専門家でさえ、いかに誤った回答をするか。

その原因は世界をドラマチックに捉えてしまう10の本能にあるという。

ドラマチックすぎる本能によりどのような誤解をしてしまうか、それらの本能を抑えるにはどうしたらよいか、豊富な経験や実例を踏まえ、平易な文章で説明してくれる。

〈ドラマチック過ぎる10の本能を抑制するには〉
① 分断本能
「世界は分断されている」という思い込み
→対局の人だけでなく大半の人がどこにいるか探そう。
②ネガティブ本能
「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
→悪いニュースの方が広がりやすいと覚えておこう。
③直線本能
「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
→なんでもかんでも、直線のグラフを当てはめないようにしよう。
④恐怖本能
   危険でないことを恐ろしいと考えてしまう思い込み
→リスク(危険度×頻度)を正しく計算しよう。
⑤過大視本能
「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
→目の前の数字は、他の数字と比較しよう。
⑥パターン化本能
「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
→同じ集団にある違い、違う集団にある共通項を探そう。
⑦宿命本能
「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
→ゆっくりでも変化していることに目を向けよう。
⑧単純化本能
「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
→ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう。
⑨犯人捜し本能
「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
→犯人ではなく原因を、ヒーローではなく仕組みに目を向けよう。
⑩焦り本能
「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
→即決すべきことはめったになく、小さな一歩を重ねよう。

余命1年未満と宣告されたハンス・ロスリングが残りの命と魂を捧げた渾身の書。あとがきにその過程にも少し触れられていて、その熱意や生き方に心打たれる。


☆☆☆☆★

「リスクの問題」を縦軸(y軸)に、「価値の問題」を横軸(x軸)としたマトリクスを用いて、自民党の政治家(安倍首相と9人の首相候補者)を評価している。

人々が生きていく上でのリスクを社会と個人のどちらで対応することを基本とすべきかという「リスクの問題」と、個人の価値観に政治・権力が介入すべきか、あるいは多様性を認めるべきかという「価値の問題」の二軸で、政治家の著作、新聞や雑誌の対談、インタビュー等での発言を材料に政治家の特徴を読み解く。

マトリクスで政治家の立ち位置が視覚的に捉えることができるだけでなく、また、首相になるためには、こういった分野の発言が少ないといったことまでも指摘されておりわかりやすい。


☆☆☆☆★

柚月裕子の「佐方貞人」シリーズの短編集。

全て佐方は脇役として登場するのだが、それぞれの物語で重要な役割を果たす。

この短編集を通じて検事時代の若かりし頃の佐方の姿やいくつかの秘密も明らかにされる。