電子書籍サイト Renta! から、あらすじ引用させていただきます↓
(期間限定で、よく、1巻無料キャンペーンをやっているので、読みたいかたは、ぜひ♪
今回は8/3まで無料です!
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/72265/ )
=====
病理医とは、直接患者と会うことなく病気の原因を調べ診断を下す医者だ。
同僚の医師は岸京一郎についてこう語る。「強烈な変人だが、極めて優秀だ」と。
そんな天才医師にも忘れられない過去があった。
岸に強烈な感情を抱く後輩・手嶌。そして岸の親友だった病理医・比日野。
彼らとの出来事が、岸京一郎を今に至らせる!
=====
あー……、もう、アカンねん。
子供と動物が死ぬ作品(死ななくても、事故や病気で苦しむ描写)は、最近避けてる(T^T)
年齢とともに涙腺ゆるくなるといいますが、年々だめになっていくわ、この手の作品……。
なので、9巻の、「子供なのに、末期がん患者。本人は、治す気でいる」ってもう、つらい……。
そして、ここへ来て初めて(?)語られる、岸先生の過去。
今でこそ、絶対に診断を誤らない、まさに完全無欠の、凄腕病理医・岸先生。
どんなライバルキャラがやってきても、圧倒的強さで寄せつけないような、
「これ、人気投票をやれば、主人公(岸先生)がちゃんと1位になる。
主人公が主人公として、圧倒的な存在感がある」と思ってたし、
そこがこの作品の良いところなんだけど、
やっぱりあった、そんな岸先生にも、まだまだ力及ばなかった時代が……。
最新刊は、若き岸先生が、技術や才能は当時からあったのに(相当な努力に裏打ちされて)、
まだ、先輩病理医を説き伏せるには若すぎたため、
大事な親友を失ってしまった話が描かれています。
なんでこのタイミングで、このエピソードをやるのかな?
そして、すぐ後に、全く関係ないような「子供のがん患者」の話が始まるのかな?
と思ったけど、
すぐにつながる。
過去の大きな失敗(というか岸先生だけのせいじゃないんだけど……)、岸先生の最大のトラウマであり、その後の研究の原動力となったこの事件と、
これからの、今目の前にある、「子供の患者に、がん告知をするかどうか」という問題は、
決して無関係ではない。
あのころ、岸先生は、親友の婚約者に本当のことを言わなかった、言えなかった。
言うことが良いことだったかは誰にもわからないし、今も答えは出ていない。
だからこそ岸先生は今も苦しんでいる。
今回、この子供には、言うべきか?
言うことで、岸先生は過去を乗り越えることができるのか?
……全部、つながってたんだなぁ。
伏線だったんだなぁ。
鳥肌が立ちました。
そして、最近の少年漫画だったら、「不殺」のルールができていて、なかなか主要キャラは死なないけど(キャラを死なせないことにポリシーを持っていた「ONE PIECE」で、エースが死んだのは、それだけ大きな意味を持つものだけど……)、
「フラジャイル」は青年誌なんだよ~~~。
「親友」も、わずか5日でまさかの死を迎えてしまったんだよ……。
奇跡なんか起こらない。
起こらなくても、「生きたい、治りたい」と願う患者には、全力を尽くすのが、医療だ。
この少年も、きっと助からないんだけど、
それでも、少年の最後の時間を、岸先生がどのように過ごすのかは、次の刊を固唾を飲んで、見守りたいです。
それにしても、岸先生の、クールなように見えて全然かっこつけじゃない(肩の力抜けてる)、
スタイルは良く描かれてるけど、顔は特にイケメンではない、でも個性的で唯一無二の顔だちで、
意外と表情ゆたか、というキャラクターデザインは、すごいなぁと思うのです。
見れば見るほどかっこよく見えてくるから、
ふつうのイケメン描くよりずっと難しいだろうなぁって。
「デスノート」で例えるなら、Lかな?
登場人物の心理が複雑にからみあって、心理描写がとても深いので、
難しくて1回や2回読んだだけでは理解できなくて苦しむんだけど;、
こういうのが、読みごたえのある、大人向けの漫画だo(^-^)o
と思うので好きです♪