山下一史&九響:チャイコフスキー:三大バレエの世界 | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2024. 4. 1 (月) 19 : 00 ~  福岡シンフォニーホールにて

 

<チャイコフスキー 三大バレエの世界>

 

バレエ組曲「くるみ割り人形」 Op.71a

 第1曲:小序曲

 第2曲:行進曲、金平糖の精の踊り、ロシアの踊り、アラビアの踊り、中国の踊り、葦笛の踊り

 第3曲:花のワルツ

 

バレエ組曲「白鳥の湖」Op.20a

 1.情景(第2幕 第10曲)

 2.ワルツ(第1幕 第2曲)

 3.白鳥たちの踊り(第2幕 第13曲)

 4.情景(第2幕 第13曲)

 5.チャルダッシュ:ハンガリーの踊り(第3幕 第20曲)

 6.スペインの踊り

 7.ナポリの踊り

 8.マズルカ

 

バレエ組曲「眠りの森の美女」Op.66a

 1.リラの精(プロローグより序奏)

 2.アダージョ / パ・ダクション(第1幕よりローズ・アダージョ)

 3.パ・ド・カラクテール(第3幕より長靴をはいた猫と白猫の踊り)

 4.パノラマ(第2幕より)

 5.ワルツ(第1幕より)
 

指揮:山下一史

九州交響楽団

(コンサートマスター:扇谷泰朋)

語り:黒木瞳

 

  

 

もともとこの公演は昨年8月に開催予定でしたが台風のためこの日に延期されたものです。九響は毎年8月に「三大交響曲」と題して、「運命」、「新世界より」、「未完成」の3曲をずっとやってきましたが、今回は趣向を変えてチャイコの三大バレエ音楽となりました。

こういう趣向、いいと思います飛び出すハート

前半は「くるみ割り人形」と「白鳥の湖」から、後半は黒木瞳さんの語りを入れながらの「眠りの森の美女」でした。

 

バレリーナ   バレリーナ   バレリーナ   バレリーナ   バレリーナ   バレリーナ   バレリーナ

 

今回はかいつまんだ感想を。

まず「くるみ割り人形」。

これは過去にフェドセーエフ&TSOで抜粋版を兵庫で、フェドセーエフ&N響で全曲をアクロスで、九響ではポリャンスキーの指揮で第2幕を聴いたことがある。下差し

 

 

 

私にとってはこの上記の2公演、特にフェド様&N響の演奏がとても素晴らしくインパクトが強かったので、この日も演奏を聴きながらもこのときのこと思い出してしまった。

この作品ならではの細やかさ、可愛らしさ、軽快さ、色彩感の豊かさなどなどが厳しめにいえばこの日はもうひとつかな~と感じた(あくまで主観)。

演奏はちゃんと楽譜通りに上手いんだけどこちらを魅了するようなワクワク感が少し足りなかった。 単純に比較すれば個人的にはポリャンスキーが振ったときの方がよかったかも・・・

 

 

次の「白鳥の湖」も感想は同じかなぁ。

盛り上がる場面などでは十分まとまっていて上手いんだけど、キレというか情景が思い浮かぶような高揚感はそこまで得られなかった。

たとえばスペインの踊り。これフェドセーエフが振るTSOでアンコールで聴いたことがあるがサモイロフさんのタンバリン、そしてカスタネットのクラペンコフさんがもう活き活きしまくってて絶品なんですよね~ラブ これ一度でも生で聴いた人は強烈なインパクトでずっと忘れないと思う。動画にあったので載せておきます。

あぁ~サモイロフさんたちにまた会いたいよぉ~泣く

 

まずはこれは昔の映像から。疾走感がすごい。

 

チャイコフスキー:「白鳥の湖」よりスペインの踊り (2分35秒)

 

こっちは近年の映像? フェド様も奏者も年取ってテンポはやや遅くなってますがやっぱりキレが心地よい。

 

チャイコフスキー:「白鳥の湖」よりスペインの踊り (2分59秒)

 

あと「白鳥の湖」の中で私が一番好きなのが第2幕第13曲のコーダ:アレグロ・ヴィーヴォなんですがそれがなかったのが個人的には残念。なので載せておきますw

 

 

チャイコフスキー:「白鳥の湖」より第2幕第13曲 コーダ(2分17秒)

/ キーウバレエ団 ゲルマン・マカレンコ&ウクライナ国立劇場管

 

 

バレリーナ 黒鳥   バレリーナ 黒鳥   バレリーナ 黒鳥   バレリーナ 黒鳥   バレリーナ 黒鳥   バレリーナ 黒鳥

 

後半は「眠りの森の美女」。

これだけ語りが入って、女優の黒木瞳さんが登場。なんと真っ白なすそがいっぱいに広がったドレスキラキラ ステージに出てこられたときはお姫様王冠1がでてきたみたいラブ オーラが半端なかった。 黒木さんは声も可愛らしいですよね~ぽ  私は「眠りの森の美女」は子どもころ読んだ本やディズニー映画などで知っていたが、バレエ自体は観たことはない。

でも黒木さんの美声で語りが入ることによって情景がよく理解できた。3番目に演奏されたパ・ド・カラクテールのオーボエの不穏な旋律は猫の声だったんだ!などにやり

「くるみ割り人形」や「白鳥の湖」の曲に比べるとこの作品の音楽はあまり聴く機会がない、と思ってたけど実際聴いてみたら知ってる曲ばかり。 それくらいこれらバレエ音楽は耳にしている機会が多いんだろうと思う。

 

 

この日これらの音楽を聴きながら、チャイコフスキーの偉大さ、天才ぶりにあらためて驚嘆するとともにロシアの音楽家たち、作曲家、指揮者、オーケストラが懐かしくてたまらなくなってしまった。やっぱりロシアのオケには独特のものがあって国内のオケではどうしたってかなわない部分も大きい。バレエなどの芸術も含めロシアならではの文化は本当に素晴らしいのに、(音楽そのものは聴くことがあるとしても)今やもうそれらに直に触れる機会がない。プーチンがすべてだめにした。ロシアの数々のオケを聴いた思い出、また聴きたいという渇望の念、プーチンへの怒り、そんな複雑な想いが渦巻いておセンチになってしまったw私は涙ぐみながら聴いていた。

 

 

終演後のカーテンコールの様子 白いドレス姿が黒木瞳さんキラキラ

(写真はブロ友さまのチャーリーさんのブログ下差しからお借りしました)

 

 

客席に手を振る黒木瞳さん。 お綺麗ですキラキラ

(画像は九響の公式ツイッターよりお借りしました)