小泉&九響:ベートーヴェン; 交響曲第2番, R.シュトラウス;「英雄の生涯」(東京公演) | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2024. .3. 20  (水・祝)  15 : 00~  サントリーホールにて

 

<九州交響楽団 東京公演>

 

ベートーヴェン:交響曲 第2番 ニ長調 Op.36

 

R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40 TrV 190

 

 

指揮:小泉和裕

九州交響楽団

(コンサートマスター:扇谷泰朋)

 

  

 

もはや1か月近くが経ちましたが・・・3月20日のお話ですw

 

4年越しの九響の東京公演がついに実現ビックリマークビックリマークビックリマーク クラッカー クラッカー クラッカー

 

おめでとービックリマークビックリマーク笑い泣き笑い泣き  ドンドン、パフパフ~クラッカー クラッカー

 

4年前にまさかのコロナ禍で中止になってしまった東京公演。ただ、4年前は私はこの東京公演には行くつもりはありませんでした。4年経ってサントリーホールで九響の演奏をどうしても聴きたいと思うようになったので、そういう意味では私にとってはよかったです。

演目は15日の福岡公演と同じ(ただ4年前は「英雄の生涯」とのカップリングはベートーヴェンの第4番でしたが今回は第2番)。

奇しくも小泉さんが音楽監督としては最後の年で、この東京公演が小泉”監督”としてほんとの最後、記念となる思い出深い公演となりました。

 

曲については福岡公演の前記事に書いたので下差し省略します。

 

 

この日の私の席は2階右サイドのRB席。(お財布が許せばだけど)サントリーホールでは最も好きなブロック。アクロスでいつも聴いている席よりもはるかにオケが間近に見えて団員さんたちの表情などもよく見えて非常によかったし、ホールや席の違いもあろうかと思うが(あくまで個人の勝手な主観だが)福岡公演と比べてもヒジョーに素晴らしかったビックリマーク(福岡公演が劣っているといいたいわけでは決してありません)。今回は演奏の細かいところは書かずに全体的なことを書きます。

 

前半も後半も福岡公演の時よりも細かいところが修正されてより緻密なアンサンブルになっていたような気がした。

特に前半のベートヴェンは曲自体の持つ躍動感、鮮やかな色彩感みたいなものが絶妙に浮き上がっていて、「あぁ、この曲ってこんなにいい作品だったんだな!音譜」と終始ワクワクしっぱなしだった(アクロスではやっぱり私自身の疲れもあったかと思う。聴く側の体調もやっぱり大事なんだな)。

 

そして後半の「英雄の生涯」も本当に素晴らしかったビックリマークビックリマーク笑い泣き笑い泣き

サントリーホールという晴れの舞台での演奏で団員さん方も気合いが空回りとかしないといいなとか勝手に心配していたけど、まったくの杞憂だった。

あくまで主観ですが、アクロスの時よりむしろいい意味で肩の力が抜けて、皆さんとても伸び伸びとより自由に楽しんで演奏しておられたように思う(前半も然り)。それに加えてサントリーホールの音響が相まって本当に素晴らしい響き!!キラキラキラキラ

 

アクロスで聴いて、5日後にサントリーホールで同じ指揮者&オケを聴くという貴重な体験だったが、(アクロスももちろん素晴らしい響きは間違いないが)サントリーホールって素晴らしい音響だったんだなぁとあらためて再認識した。

もちろん席の違いも大きいと思うが、とにかく各々の楽器の音がたとえ大音量のときでもとてもクリアに聴こえてきた。 終演後にテューバとテノール・チューバのコンビを組んでいらした鈴木さんと安藤さんとお話する機会があったが、鈴木さんも同じことを仰っていて、「(吹いていても)各楽器の音が鮮明に聴こえてくるんですよ~目」とのこと。

 

それとこれはいつもRB席に座ったときに驚くことなんだけど、右サイドに座るとヴィオラやコントラバスが自分に背を向けて弾いていることになるが、この響きもまったく遜色ない。

特にコントラバス! アクロスと同様にゾクゾクするほどの地を這うような響きで感動した。

 

私が長年聴いてきた地元のオケがサントリーホールで演奏、ということでまるで我が事のような嬉しい気持ち、と同時に不安、心配な気持ちも大きかったが、皆さんがのびのびといつもの力量を発揮しているのを拝見して胸がいっぱいになった。

 

東京など大都市在住の方々は国内、国外オケもたくさん聴く機会があり耳も肥えていると思うが、私たちにとっては海外オケ、国内の他オケもたまにしか聴く機会はなく、日ごろは九響の一択しかない。 普段聴くたびにツイッターなどでは九響を褒めたたえるつぶやきが沢山あるものの、それは私のような田舎者の単なる自画自賛的な感想の可能性はないだろうか、など思わないでもなかった。

 

なので、今回の東京公演で東京の方などよその人たちが九響を聴いて果たしてどういう感想を持つだろう、というのも不安でもあり興味もあった。

で、ふたをあけたら、九響を初めて聴いた方々からも大きな賞賛のお言葉がツイッターには溢れかえっていて、「あぁ、やっぱりいつも感じている自分らの感想は皆さんも同じだったんだ (涙)」ととても感慨深かった。

 

 

私が九響をコンスタントに聴くようになったのは小泉さんが音楽監督に就任したころ。

ちょうどクラシックに興味を持ち始めたころ(それまでは過去のピアノのスパルタレッスンがトラウマとなり、むしろ大っ嫌いだったw)で、当初は1回券で時々聴きにいっていたがほどなくして会員となった。

小泉さんが監督になられた意義は非常に大きかったと思う。

小泉監督になってから九響は「名曲・午後シリーズ」などが始まったと思うが、当時クラシック初心者の自分にとってはこの名曲シリーズは聴きやすくてとてもありがたい企画だった。

名曲がひととおり聴けるようになると、他の聴いたことのない曲も聴きたくなり、定期会員になった。

 

定期演奏会などで国外の様々な指揮者が振ることも九響の進化に役立ったのではないかと思う。

これあくまで勝手な主観ですが、たとえばバッティストーニが振った「カヴァレリア・ルスティカーナ」、あれで九響は一皮も二皮も向けた気がして大きな転換点になったと思うし、ポリャンスキーが初回に登場して以来、それまで今一つの響きだった低弦、特にコントラバスが雄壮に響くようになった気がする。他、カーチュン・ウォン、スダーンなどなどの優秀な指揮者によって九響は少しずつ進化してきたと思う。

それでも毎回が素晴らしい、というわけでもなく、よかった!と思える時もあれば今一つかな・・と感じたり・・そうしながらも徐々に歩を進めて今に至る。

団員さんだいぶ若返ったのも大きく影響しているかもしれないが、小泉さんには心から感謝申し上げたい。

 

最近はよかったー!と思える頻度の方が圧倒的に多くなっていて、九響って指揮者によっても魅せる面が違うカメレオンみたいなとこもあるし、ここぞとういう爆発力は九響ならではだし、まだまだのびしろが無限にありそうだし今後もとても期待していますニコ

 

我々にとっては九響の一択しかない、とさっき書きましたが、一択しかないからこそその進化を目の当たりにできる、いい時も悪い時も一緒に歩んでいける、といいう意味では在京の人たちとは違う点、とても誇らしく思います。

 

小泉さんはこれで終わりではないので、また頻繁に振りに来ていただきたい。

小泉の音楽を今後も九響へ伝授してほしいです。

 

最後に・・今回の東京公演は20年ぶりとのことですが、今後は予算を組んで定期的にやったほしい。今回せっかく東京などのファンも獲得できたと思うので、さらなるファン層の獲得、九響をもっと世に知らしめるためにぜひとも力を入れていただきたいです。

 

 

開演前の様子

 

 

終演後に扇谷さんから小泉さんへ花束贈呈💐

ソロ・カーテンコールもありました

 

 

終演後の様子

私も名残惜しい気持ちでホールをあとにしました

またこの舞台で同じ風景を見れるのはいつになるでしょうか・・・

 

 

 

 

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