心も身体も、不安になると守りに入る。年の終わりに気づいたこと
皆様こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。明日は大晦日ですね。いつもジムで顔を合わせる方たちと「来年もよろしくお願いします」とご挨拶をして、そしてほんの数日後には今年もよろしくお願いします」とまた言葉を交わす。
そのやりとりの中で、一年という時間の流れの速さに、毎年のことながら驚いています。
私はこの数ヶ月、本格的に身体づくりに向き合ってきました
私はこの数ヶ月、本格的に身体づくりに向き合ってきました。スマートリングやApple Watchを身につけ、日々の活動量や心拍数を確認し、血液検査の結果、体重、体脂肪率、筋肉量の比率などを見ながら、自分の身体をできるだけ客観的に観察してきました。
そうしてデータを積み重ねていく中で、ようやく腑に落ちたことがあります。
それは、若い頃のように闇雲に運動し続けることが、今の自分にとって必ずしも最善ではないということでした。
頑張っているのに、うまくいかない理由
たくさん動いているのに体重が増える日。食事に気をつけているのに、むくみが強く出る日。基礎代謝の数値を見て、「低いのでは?」と不安になる日。
40代後半から50代、60代にかけて、こうした経験をしている女性は、決して少なくないと思います。
以前の私は、
「もっと動かなきゃ」
「代謝を上げなきゃ」
と、どこか焦っていました。
けれど、データと体調を丁寧に照らし合わせていくと、ある共通点が見えてきました。
身体は「不安になると、守りに入る」
身体はとても正直です。
運動量が多く、食事を控え、さらに「もっと頑張らなければ」とプレッシャーをかけると、身体はそれを「危険かもしれない状態」として受け取ります。
すると、
・水分を溜め込む
・脂肪を手放さない
・消費を抑える
といった反応が起こります。
これはサボりでも失敗でもなく、生きるための防御反応です。
実は「心」も同じでした
この数ヶ月で気づいたのは、これは身体だけの話ではない、ということです。
心もまた、不安になると守りに入ります。
・ちゃんとしなきゃ
・結果を出さなきゃ
・このままで大丈夫なのだろうか
そんな思いが強くなると、心は緊張し、縮こまり、余裕を失っていきます。そしてその緊張は、巡り巡って身体にも伝わります。
心が不安なままでは、
身体も安心して緩むことができない。
逆に言えば、心と身体は、安心できたときに初めて流れ始めるのだと感じています。
40〜60代の身体づくりに、本当に大切なこと
この年代の身体は、「攻め」よりも「調和」を求めています。たくさん燃やすことより、少し休ませること。減らすことより、温めて満たすこと。
・無理に運動を増やさない
・食事を極端に減らさない
・きちんと眠る
・身体を冷やさない
こうした一見地味なことこそが、代謝を整え、心を落ち着かせる土台になります。
体重や体脂肪率の数字は、日々変わります。
けれど本当に大切なのは、
・朝、自然に目が覚めるか
・手足が冷えていないか
・お腹がきちんと動いているか
・気持ちに余裕があるか
そうした感覚のほうなのだと思います。
新しい年を迎える前に
年末年始は、
どうしても「太らないように」「崩さないように」と
自分を管理しがちです。
けれど今年は、
心も身体も、安心させて新年を迎える
そんな年末にしてみませんか。
頑張ってきた自分に、
「もう大丈夫だよ」と伝えてあげる。
心が緩めば、
身体も自然と緩み、
必要なものは、ちゃんと巡り始めます。
来年は「もっと頑張る一年」ではなく、
「もっと信頼する一年」に。
今年も一年、ありがとうございました。
どうぞ穏やかな年末年始をお過ごしください。
そして、新しい年もよろしくお願いいたします。
マッチ売りの少女が最後に見た「光」の正体
ジェニーハイ「華奢なリップ」に惹かれる理由|苔のように夜へ沈む女性の感情
皆様こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。世間はクリスマスソングが流れ、年末への追い込みが始まっているような感覚は、私だけでしょうか。
街は華やかで、SNSには楽しげな写真が並び、「今年もあと少し」という言葉が、なぜか少しだけ胸を急かします。
やり残したこと、片付けきれなかった感情、ちゃんと終われていない自分。
そんな、少しだけ焦りを感じる現実から逃亡するように、私は ジェニーハイの華奢なリップ を、何度も繰り返し聴いています。
不思議なことに、この曲は背中を押してくれるわけでも、前向きな言葉をくれるわけでもありません。
それなのに、心が少しだけ落ち着く。
まるで「今はそれでいい」と、静かに許可をもらっているような感覚です。
この曲を作った 川谷絵音 さんは、
なぜここまで女性の心理や感情を、痛いほど正確にすくい上げられるのでしょうか。
それは、女性を「強い存在」や「可愛い存在」として一括りにせず、
揺らぎ続ける存在として描いているからだと感じます。
女性の感情は、悲しい・嬉しい・寂しい、そんな単純な言葉では整理できません。強がっている自分と、本当は泣きたい自分が同時に存在していたり、誰かに抱きしめてほしい気持ちと、一人でいたい気持ちが重なっていたり。「華奢なリップ」に描かれているのは、その矛盾を、解決しないまま抱えている女性の姿です。
リップを塗る、という行為ひとつ取ってもそうです。
それは、誰かに見せるための武装ではなく、立ち直るための儀式でもありません。
ただ、「まだ私はここにいる」「今日を終わらせる準備をしている」そんな、自分自身への静かな合図。
赤を塗れば、少し強くなった気がする。ピンクを選べば、まだ柔らかくいられる気がする。マットにすれば、大人として整った気がする。
——どれも確信ではなく、「気がする」止まり。
でも、その曖昧さこそが、
女性が夜をやり過ごすために、長い時間をかけて身につけてきた知恵なのだと思うのです。
年末という区切りの中で、
私たちは無意識に「今年の自分」を評価しがちです。
できたこと、できなかったこと。前に進めたかどうか。けれど、「華奢なリップ」を聴いていると、そんな採点表から、一度降りてもいい気がしてきます。
この曲に流れている感情は、激しい闇ではありません。
それは、光の当たらない場所で、
静かに湿度を保ちながら生きている——
苔のような感情です。
苔は、主張しません。
競いません。
けれど、影と水分の中で、確かに命をつないでいます。
夜に沈むことは、
失敗でも、後退でもありません。
それは、自分を壊さずに年を越すための選択なのかもしれません。
クリスマスソングが流れるこの季節に、
あえてこの曲を聴き続けてしまうのは、
きっと私だけではないはずです。
華やかな音の裏側で、
静かに沈みながらも、
ちゃんと生きている私たちの夜。
「華奢なリップ」は、
そんな夜を否定せず、
無理に照らさず、
ただ「そこにいていい」と置いてくれる曲なのだと思います。
浮かび上がれない夜があってもいい。
沈んだままの年末があってもいい。
私たちは、
そうやって何度も人生をつないできたのだから。


