GMOインターネットグループが創部10年にして初制覇
2区からスピードで押し切って圧勝
旭化成、トヨタ自動車、HONDA、富士通、さらにコニカミノルタを含めて、この5チームがながく実業団駅伝の中心をなしてきた。優勝チームはこのあかのいずれかから輩出している。
だが……
奇しくも女子と同じく男子の場合もその勢力地図が変わりつつある。本大会はそのことを象徴するかのようであった。
本大会、優勝争いを演じたのはGMOであり、りロジスティードであり、サンベルクスで、5強は終始優勝争いには絡んでこれなかった。
その、底流には強豪チームもふくめて全般的に各チームとも戦力の新旧交代期にさしかかっているという現実もあるのだろう。
圧勝したGMOは若い伸び盛りのランナーがそろっていて、かれらがいかんなく持てる実力を発揮した。
特筆すべきは青山学院大出身のランナーが7人のうち4人を占めていることである。同学の原監督がこのチームの指導者でもあるので、さもありなんというべきだが、実業団駅伝にも原ソードが着実に浸透してきて、ここで実を結び始めたというべきだろう。従来の実業団システムではなく、新方式のチームづくりが芽を吹いたといういみでも、新しい潮流の出現を象徴するものだといえそうである。
第1区(12.3km)
ポイントとなる第1区、昨年は旭化成の長嶋幸宝が制して旭化成に弾みをつけたが、今回はNDソフトの東海林宏一が飛び出した。1kmは2分48秒、トヨタの吉居大和や長嶋幸宝は集団の後方にいる。
4kmすぎになると東海林と後ろの39人の集団との差はつまりはじめ、4,7kmで東海林は吸収されてしまう。
5kmの通過は14:20……。
6kmになると集団はタテ長になり8kmになるとサンベルクスの新山舜心、プレス工業の滋野聖也らが集団を引っ張り始める。
トヨタ自動車の吉居大和、GMOの吉田祐也、SUBARUの三浦龍司など主力どころが前に出ていたのは9.3kmあたり、9.8kmでは吉居大和が集団をひっぱる。10kmの通貨は28:26……。吉田、三浦、それに住友電工の遠藤日向、ロジスティードの富田峻平が競り合っている。
11kmをすぎて吉田裕祐也がペースアップ、11.6kmになると富田峻平が仕掛け、HONDAの森凪也がつづいたが、富田がトップで中継所に飛び込んだ。
1区を終わって、トップはロジスティード、2位は1秒遅れで中国電力、3位は2秒遅れでHonda、4位は3秒遅れでヤクルト、5位は3秒遅れでコニカミノルタ、6位は4秒遅れでSUBARU、7位は5秒遅れでトヨタ自動車、8位は5秒遅れで富士通、以下、GMO、旭化成、JR東日本とつづいた。区間賞はロジスティードの富田峻平で34:23である。
た。
第2区(21.9km)
最初の勝負所となる区間である。
第1区はほとんど差のない状態でなだれ込んできたので、先頭集団は15チームぐらいがひとかたまりになって仕切り直しというかたちになったが、そのなかで2kmをすぎてロジスティードの平林清澄が前に出てきて積極的に引っぱり、GMOの今江勇人がピタとマークするようかたちで追走する。
3kmをすぎると平林、今江にくわえてHondaの小山直城らがトップ集団を形成、トヨタ自動車の鈴木芽吹、旭化成の相澤晃、SuBARUの小林歩、大塚製薬の梅崎蓮らが第2集団をなして進。
5kmになると先頭集団は7人にしぼられた。平林、今江、小山、プレス工業の橋本龍一大阪ガスの西研人、黒崎播磨の福谷颯太、中国電力の菊池駿弥である。
後ろからはサンベルクスの吉田響がごぼう抜きで順位をあげてくる。
6kmになると先頭集団から菊池と福谷がこぼれて5人となり、6.4kmになって、今江が仕掛けると、平林、橋本は反応したが、小山らは置き去りにされてゆく。、、
背後では吉田響の勢いがとまらない。8km手前では5位集団をかわして19人抜きであがってきた。吉田と鈴木芽吹が小山を吸収して4位集団をなして追いはじめる。
10kmをすぎると吉田が4位集団をひっぱり、トヨタ自動車の鈴木芽吹、トヨタ紡織の西沢侑真をひきつれて先頭集団に迫ってくる。
吉田はさらに13kになって一気にトップ集団をとらえてトップに立った。吉田にくらいついたおは平林と今江、橋本はここで落ちこぼれていった。
このトップ集団を割ったのは今江、20.8kmでスパートをかけた。平林は遅れ、吉田は粘っていたが振り切られ、その差が開いていった。
2区をおわってGMOがトップ、2位は6秒遅れでサンベルクス、3位は13秒遅れで路地スティード、4位は49秒遅れでトヨタ紡織、5位は51秒遅れでトヨタ自動車、6位は1分04秒遅れでHonda、7位は1分04秒遅れで大阪ガス、8位は1分06秒遅れで旭化成となぅた。
区間賞はサンベルクスの吉田響で、1時間1分01秒の区間新、GMO・今江勇人、ロジスティード・平林清澄も従来の区間記録を更新した。
第3区(15.3km)
トップに立ったGMOのこの区間は鈴木塁人で、軽快にピッチをきざんでひた走り、後続を引き離しにかかる。
追ってくるのはロジスティードの藤本珠輝とサンベルクスの越陽汰が2位集団をなしているが、4kmでは12秒差にひらいてしまう。鈴木はその後もペースが落ちない。9km手前ではその差は30秒にひろがった。
鈴木の10km通過は27:44ときめて快調である。2位集団は10kmすぎで藤本が越をふりきり、先頭の鈴木を追い始める。
鈴木はそのままリードを保ち、GMOはこの区間でレースの主導権をにぎった。
3区を終わってトップはGMO、2位は35秒遅れでロジスティード、3位は47秒遅れで参ベルクス、4位は1分13秒遅れでJR東日本、5位は1分30秒遅れで大塚製薬、6位は1分22秒遅れでトヨタ紡織、7位は1分25秒遅れでトヨタ自動車、8位は1分28秒遅れで住友電工だった。区間賞は27位スタートして7人をかわして20位でタスキリレした富士通・篠原倖太朗、42分53秒は区間新である。
第4区(7.6km)
GMOはM・テモイ、35秒もの貯金をもらって悠々トップを快走、うしろの外国人同士の順位争いを尻目にそのまま逃げ切った。
トップのGMOはゆるがず、2位は59秒差でサンベルクス、3位は1分07秒差でJR東日本、4位は1分17秒差でロジスティード、5位は1分30秒差でトヨタ自動車、6位は1分31秒差で豊崎播磨、7位は1分34秒差でトヨタ傍証、8位は2分29秒差で三菱重工とつづき、区間賞はJR東日本のラファエル・ダパッシュで20:32は区間新である。!
第5区(15.9km)
GMOのこの区間は新入の太田蒼生、タスキをもらうとぶっとんでいった。3km=8:16、超ハイペースである。
5kmも14分04秒と速い。後ろは誰も追ってこない。後ろではトヨタ自動車の湯浅仁も好調で、5kmすぎではJR東日本を抜いて4位にあがってきて、8kmでは3位・ロジスティードの四釜峻佑に追いすがる。3位集団となった湯浅と四釜は3位集団で2位のサンベルクスを追ってゆく。
9.5kmになると四釜がサンベルクスの市山翼をかわして、太田を追い始める。
トップの太田はその後も快調で11kmの松原橋を区間記録を上回るペースで通過、市山、四釜、湯浅の2位集団との差を1分25秒にひろげてしまった。
2位集団のなかからは四釜が12kmすぎで仕掛けて、太田を追い始めたが、その差はつまらない。
太田は快走、46分00秒は区間新の区間賞で、GMO初制覇の道筋を盤石のものとした。同じ青学の先輩である3区の鈴木塁人がきりひらいたビクトリーロードをしっかり固めたのである。
かくして5区を終わって、トップはGMO、2位は1分18秒遅れでロジスティード、3位は1分26秒差でサンベルクス、4位は1分31秒差でトヨタ自動車、5位は2分17秒差でJR東日本、6位は2分23秒差で黒崎播磨、7位は3分15秒差でトヨタ紡織、8位は3分29秒差で安川電機だった。
第6区(11.4km)
GMOは嶋津雄大、軽快にトップを行く。後ろからはもう誰も追ってはこない。単独走行である。5km=14:46h区間新ペースである。
後ろでは2位のロジスティードにトヨタ自動車とサンベルクスがその差をつめはじめて2位争いが熾烈になる。
4.8kmになってロジスティードにサンベルクスが追いついて2位争い、後ろにはトヨタ自走者が虎視眈々とねらうという展開になる。そこから抜け出したのはロジスティードで6kmすぎではロジスティードが単独2位に浮上した。落ちてきたサンベルクスを9.4kmでトヨタ自動車がかわして3位に浮上した。
そんな後続の激しい攻防を尻目に嶋津雄大は後続を引き離して、ゆうゆうと逃げ切った。32分27秒は堂々の区間新である。
かくしてトップはGMOがしっかりまもり、2位は2分08秒差でロジスティード、3位は2分37秒差でトヨタ自動車、4位は3分38秒差でサンベルクス、5位は3分38秒差でJR東日本、6位は3分48秒差で黒崎播磨、7位は4分40秒差で安川電機、8位は4分43秒差で中国電力とつづき、さらに8秒差で9位トヨタ紡織。10位以下もHonda、三菱重工、旭化成、富士通が続いていた。
第7区(15.6km)
GMO・鶴川正也は落ち着いた走りで初制覇のゴール目指してひた走る。2分をこえる貯金をもらえば、あとはタスキを運んでゆくだけのメッセンジャーである。
はるか後ろは8位入賞争いが熾烈になってきた。昨年優勝の旭化成、かつての王者・富士通がここにいるのである。
4kmでは9位のトヨタ紡織に、Hondaと三菱重工が接近、3チームで入賞ラインを追ってゆく。5kmをすぎて9位集団に旭化成と富士通が近づいてくる。激しい9位集団から抜け出したのは旭化成の井川龍人で6kmをすぎて、8位の安川電機を追い始めた。7kmすぎで井川は安川電機をとらえて8位に浮上するのだが、8km手前では9位集団が追い上げてきてまたまたダンゴ状態になる。
9.2km地点ではGMOの鶴川がトップ通過、2位のスティードとは2分09秒差。3位トヨタ自動車、4位サンベルクス、5位JR東日本とつづいていた。
8位争いは10kmをすぎて井川の旭化成とHondaの伊藤達彦の争いに絞られたが、14.9kmで伊藤がスパートして井川をなんとか振り切った。それにしても昨年、最後まではげしく優勝を争った両雄が、8位の入賞争いに鎬をけづるとはなんとも皮肉な巡り合わせというほかない。
GMOの鶴川正也はゆううゆうと独走2位に2分27秒差をつけて初制覇のゴールにとびこんだ。4時間40分00秒は大会新記録である。区間賞はSUBARUの並木寧音で45分23秒、これも区間新である。
GMOインターネットグループが創部10年目にして初の日本一、東日本王者のロジスティードが過去最高の2位出ゴール。優勝候補筆頭のトヨタ自動車は3位、4位JR東日本はチーム最高タイ順位。5位のサンベルクスは初入賞。6位中国電力、7位黒崎播磨、8位Hondaまでが入賞。前回Vの旭化成は9位だった。
優勝したGMOインターネットグループは悲願の初制覇である。もともと潜在能力はきわだっえいたが、レースではじめてその真価を発揮した。
区間賞が二つでいずれも区間新、区間2位は3つ、あとの二人も区間一ケタ順位で、圧勝というべきである。
箱根メンバーが5人、うち青山学院大出身者が4人を占める。若くて勢いのあるランナーが新しい世界をこじ開けたというべきであろう。
2位には関東大会を制したロジスティードがやってきて、フロックではないことを照明して見せた。
1区の富田、2区の平林の快走で一気に流れに乗った。5位に終わったがサンベルクスを含めて、この3チームが優勝争いをしていたのをみると、先にものべたように、実業団駅伝の世界にも、新しい時代の到来したといえる。
3位にはトヨタ自動車が最終区でようやく3位にあがってきた。
優勝候補の筆頭の呼び声が高かったが、2区、3区の田澤簾、鈴木芽吹の駒澤大出身コンビの伸びがいまひとつで勢いがつかなかった。
4位のJR東日本は大健闘である。3区で4位に浮上、5区では3位まで押し上げてきた。
5区のサンベルクスも吉田響の爆走で中盤までは優勝争いに絡んでいた。着実に力をつけつつある。
6位の中国電力、伝統のチームがひさびさに上位にやってきた。復活の兆しありというべきか。7位の黒崎播磨も安定したところをみせつけた。
昨年優勝を争った旭化成とHondaは入賞争いを演じるというともに低空飛行に終始したのは意外だった。ともに今回は戦力が整わなかったんだろう。
新興チームが伝統チームを凌駕した。本大会は奇しくも主役交代のレースとなったようである。
◇ 日時 2026年 1月 1日(木=祝) 9時15分 スタート
◇ 気象 天気:晴 気温6.9℃ 湿度44% 北西2.0m(午前9:15現在)
◇ コース:群馬県庁スタート~高崎市役所~伊勢崎市役所~太田市尾島総合支所~太田市役所~桐生市役所~JA赤堀町~群馬県庁をゴールとする7区間100km
◇旭化成(長嶋幸宝、茂木圭次郎、葛西潤、キプルト・エマニエル、大六野英敏、齋藤 椋、井川龍人)
◇TBS公式サイト:
◇総合成績:




