宮城が悲願の初制覇
終始レースを支配して東北勢対決を制した
先週の全国女子駅伝は大阪が制覇、薫英女学院のメンバーが暮れの高校駅伝で敗れた悔しさを晴らしたと書いた。
お祭り駅伝である本大会は、お祭りであるがゆえに、一般(実業団・大学生)ランナーはまともに走らない。中学生はもともとアテにならないから計算できない。頼りになるのは高校生だけだ、というようなことも書いた。
男子の場合もご多分に漏れず、青学や駒大國學院大の主力メンバーが顔をならべたが、やはり特筆するほどのパフォーマンスを発揮することはなかった。
したがって、ここもやはり暮れの高校駅伝の写し絵という構図になり、優勝した学法石川ときわどく優勝を争った仙台育英をもつ宮城と福島の闘いとなり、前半からすでにしてマッチレースの様相であった。
宮城が競り勝ったのは、高校駅伝で学法石川に敗れた仙台育英の悔しさがバネになったからだろう。
第1区(7km)
穏やかな陽射し、風もほとんどないというめぐまれた気象のもとで47チームの1区のランナーたちはスタートした。
最初からハイペース、1kmは2:42で、兵庫の新妻遼己、福島の増子陽太、鳥取の本田桜二郎が前に出てきて、先の高校駅伝の第1区と同じ展開で幕あけた。ペースが速くて1.5kmですでにして隊列はタテ長になる。
2kmは5:28で通過、増子、新妻のほか千葉の松尾航希、宮城の鈴木大翔の4人がトップグループ、集団はばらけ、ここで隊列は二つに分かれた。
3.5kmの中間点は9:32……。区間新を大幅に上回るペースである。依然として増子、新妻のほか4人が先頭グループをなし、後続とは9秒差……。
4.8kmになって新妻が遅れ、増子と鈴木のマッチアップ、5kmの通過は13:38……。
増子と鈴木の争いは熾烈をきわめ、6kmすぎで増子がスパートして交わしにかかるが鈴木も粘って離れない。
残り1kmで増子がスパートして振り切ったかと思いきや、鈴木も驚異的な粘りで食い下がり、逆にラストでは鈴木が増子をかわして中継所にとびこんでいった。
トップは宮城、2位は2秒遅れで宮城、3位は18秒遅れで兵庫、4位は36秒遅れで千葉、5位は41秒遅れで宮崎、6位は43秒遅れで北海道、7位は43秒遅れで岡山、8位は44秒遅れで茨城、9位は45秒遅れで熊本、10位は46秒遅れで京都……。区間賞は宮城の鈴木大翔(仙台育英高)で19分06秒、これは従来の区間記録を25秒も上回る区間新である。
第2区(3km)
中学生区間である。
トップの宮城は佐藤駿多、福島の髙橋亜玖吾が差を詰めてきて並走状態でレースは進んでゆく。後ろは兵庫の佐藤颯流、だがその差は詰まらない。後ろは宮崎、北海道がg4位グループをなしていた。
先頭争いは最後に高橋が競り勝ってトップ福島でタスキをつないだ。
2位は6秒遅れで宮城、3位は25秒遅れで兵庫、4位は41秒遅れで北海道、5位は46秒遅れで岡山、6位は46秒遅れで千葉、7位は51秒遅れで大阪、8位は58秒遅れで埼玉、9位は58秒遅れで熊本、10位は59秒遅れで愛知とつづいた。
区間賞は静岡の関響佑で8分25秒だった。
第3区(8.5km)
トップの福島・谷中晴に8秒遅れていた宮城の大濱逞真が1kmで追いついてトップ集団になる。5位発進の岡山・黒田朝日は、同時に八sんした千葉の鈴木琉胤とともに5位集団で前を追ってゆく。
4kmでもトップは谷中と大濱が並走、3位には兵庫の長嶋幸宝、後ろは岡山の黒田、千葉の鈴木、埼玉の宇田川瞬矢、大阪の佐野颯人、愛知の田島駿介らが4位集団をなして追っていた。
先頭集団に動きがあったのは4.5km、ここで大濱が谷中を引き離して単独トップに立った。その差はじりじりとひろがり、6kmでは6秒差、後ろは兵庫の長嶋を岡山の黒田が追い上げていた。
6.8km点ではトップの宮城と2位の福島との差は8秒、3位集団の黒田、長嶋とは35秒差、5位集団の千葉、愛知、大阪とは46秒差になっていた。
トップの大濱はそのままの差を保って中継所へ。2位は宮城で8秒差、3位は岡山で23秒差、4位は兵庫で31秒差、5位は千葉で33秒差、6位は愛知で43秒差、7位は群馬で43秒差、8位は静岡で45秒差、9位は大阪で49秒差、10位は58秒差で埼玉であった。
区間賞は群馬の帰山侑大で23分35秒だった。
第4区(5km)
再びトップに立った宮城のこの区間は若林司、1km=2:43で突っ込んで後続を引き離しにかかった。福島との差はみるみるひろがった。若林はそのまま突っ走って、宮城の初制覇への足がかりをしっかりつくりあげた。
2位は福島で26秒差、3位は兵庫で29秒差、4位は岡山で50秒差、5位は群馬で1分04秒差、6位は愛知で1分08秒差、7位は大阪で1分14秒差、8位は千葉で1分16秒差、9位は埼玉で1分17秒差、10位は静岡で1分21秒差っつづいた。
区間賞は兵庫の新妻昂己(西脇工高)で14分05秒である。
第5区(8.5km)
トップの宮城は菅野元太、ハナから突っ込んで福島の栗村凌との差を3kmでは30秒、4.3kmでは35秒、3位の兵庫との差を56秒にひろげたのだが、栗村は死んではいなかった後半になってその差をじりじりと詰め始めたのである。
7kmでは20秒ほどになってきた。後ろは離れて、優勝争いはこの段階で宮城と福島にしぼられてきた。
栗村はなおも菅野を追ったが、菅野は余裕をもって逃げ切った。
トップは宮城、2位は20秒差で福島、3位は1分19秒差で兵庫、4位は1分30秒差で岡山、5位は1分49秒差で千葉、6位は1分51秒差で群馬、7位は2分02秒差で岐阜、8位は2分02秒差で愛知、9位は2分03秒差で埼玉、10位は2分05秒差で熊本……。
区間賞は福島の栗村凌で24分07秒である。
第6区(3km)
先頭をゆく宮城は佐藤迅、福島の熊谷誓人が追うのだが、差はつまらない。中間点ではむしろ開き気味、佐藤はそのままアンカーにタスキをつないだ。
トップは宮城、2位の福島との差は30秒にひろがった。
3位は兵庫で1分27秒遅れ、4位は岡山で1分37秒遅れ、5位は愛知で1分54秒遅れ、6位は埼玉で1分54秒遅れ、7位は群馬で2分02秒遅れ、8位は千葉で2分04秒差……
区間賞は区間賞は埼玉の逸見明駿で8分34秒だった。
第7区(13km)
トップを行く宮城のアンカーは山平怜生、追う福島は山口智規、その差30秒は微妙な差だった。
追うしかない山口は最初から突っ込んでゆく。4,5kmではその差が22秒、5.2kmでは14秒、6.2kmでは10秒まで詰まった。だが、そこから山平は粘った。その差が詰まらなくなってゆくのである。9kmではむしろ12秒とひらきかげんになってゆく。こうなれば逃げる山平のペースである。
12~13秒のまま詰まらない状態がつづき、最後は山口が息切れしてしまった。
かくして山平はまんまと逃げ切り初優勝のテープをきったのである。2時間16分55秒は大会タイ記録である。
区間賞は群馬の青木瑠郁で36分57秒だった。
優勝した宮城は悲願の初優勝、1区で先頭に立って一気に流れに乗ってしまったといえる。1区、4区、5区の高校生がそれぞれ区間1位、2位、2位……と、快走したのが最大の勝因であろう。
惜しくも2位に甘んじた福島もやはり高校生3人が快走した。高校生3人の力比較では互角だが、全体のバランスで宮城との差が出てしまった。3位の兵庫も高校生の新妻twinsの快走がももたらしたもの。
4位の岡山、5位の群馬、6位の埼玉……。このあたりはほぼ順当なところだろう。
第1区から優勝争いは宮城と福島にしぼられてしまったので、観るレースとしては盛り上がりがなく、物足りなくもあった。
◇日時 2025年01月18日(日)12時30分スタート
◇場所 広島市
◇コース 広島・平和記念公園発着/JR前空駅東折り返し、7区間48Km
◇天候:晴れ 気温:12.2℃ 湿度:48.0% 風:北西 0.6m(スタート)
◇宮城(鈴木大翔、佐藤駿多、大濱逞真、若林司、菅野元太、佐藤迅、山平怜生)
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◇総合成績:




