2012年、明けましておめでとうございます。
このブログは田舎者の私が職業人として思いつくことを、たわいもなく発信しているだけの主観的な要素が強い内容ですが、読んでいただける方も増え、非常に恐縮しております。
今年もなにとぞよろしくお願いいたします。(._.)
栄養に興味を持ち始めたちょうど10年前に、「食べること」自体を探究していたら「アンチエイジング」の言葉に出会いました。
現在では、アンチエイジングというと美容や若返りというキーワードが思い浮かびます。
ましてや身体をメンテナンスするためにはコストがかかる印象があるので、どうも富裕層の方しか取っつけない印象が強い気がします。
また、リハビリテーション業界では病院リハビリの日数制限が決められ、介護保険を利用したサービスが協調されていますが、
介護保険下でのリハビリは「維持期」と名乗られ、維持期リハビリのガイドラインではあくまでも「身体機能を維持させることが目的」となっています。
今のご時世、90歳代の方でも筋トレすれば筋肥大は起こる研究が出ているわけだから、障害からの回復も可能なはず、という希望を支えようと、
「リハビリ特化型デイサービス」たるものも増加中です。
教育分野では、学級崩壊となりかねない生徒の集中力のなさやいじめ、キレる子どもやモンスターペアレント(親)の存在という中で、教師陣は授業とは別の側面で苦慮しているようです。
そんな背景には、脳の神経伝達物質の材料が足りなくなってしまう食生活や、学校給食の栄養不良が要因と訴え続ける精神科医もおられます。
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(溝口徹:子どもの「困った」は食事でよくなる.青春出版社,2011)
社会人のうつ病も同様の理由と思われます。
食事は、その家庭における文化的要素を大きく占めるので、
例え医者であっても他人からの介入がなかなか難しく、繊細な部分です。
ただし、人の考え方や行動は「感動」すれば変わります。(⇒平成23年7月27日記事:メンタリング )
それが、障害や病気というアクシデントに陥る前に意識が変われるように、私も一医療人として関われたらなぁ、と思っています。
ただし、私は栄養に興味があると言っても管理栄養士でもないので、
あくまでも理学療法士として、障害を乗り越えようとする人や家族とともに、老いや障害に立ち向かえる立場を取り続けたいと思っています。
例え他職種からは維持期の身体回復なんて「ファンタジーの世界だ」と鼻で笑われようとも、
リハビリ療法士が身体回復の最後の砦のような存在になれるよう、終わりなき戦いに挑戦し続けるつもりでおります。
簡単に言えば、腕です。
身体動作を改善させられる、療法士たる腕。
技術一本で食っていけるような職人技には、現在はまだかなり程遠いですが…((:_;)) 終わりがありませんので今年も磨き続けます。
障害や後遺症が残ったとしても、ヒトとしての価値は奪われるものではなく、もしかしたら新たな価値観や生きがいを創発する機会ともなりうる可能性があります。
ヒトは生まれる前の胎児の頃から老化が始まっていると言われています。
老いに抗すること(アンチエイジング)は不可能ですが、コントロールは可能です。
療法士と利用者が、老化現象を踏まえた障害の捉え方を共に探究していける環境を、今年は戦略的に構築していきたいと思います。
Masa