ニューノーマルの理 (ことわり) Powered by Ameba -602ページ目

拡大する「劣化決算」

前回、為替ネタを書いたんだけど、あんまり意味無いかなって思って削除しました。


「ドルが安いからといって安易にドルを買う人はマヌケ」みたいな事書いて、ちょっとヒンシュクを買った事もあって削除したんだけど、金利差による円安傾向が長らく続いた今までとは投資環境が異なる事は理解しておいた方が良いでしょうね。 まぁ継続的な「円高トレンド」は続くって事になります。



米半導体メーカーの大幅な下方修正


米インテル(NYSE:INTC) の10―12月期の純利益が前年同期比で「90%減」って事だったんだけど、今月12日に大幅な下方修正を出していた内容を、数日後さらに下回り、ちょっと驚いた。


先日も、通信用半導体メーカーの米エヌビディア(Nasdaq:NVDA) が11-1月期の売上高見通しを大幅に下方修正したんだけど、前期に比べ40-50%減少って事で、インテル同様その下方修正の幅の大きさに驚かされる。

同業のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(NYSE:AMD) も25%減を予想しているようなんだけど、大手半導体メーカーの大幅下方修正は、今後の半導体産業の「暗い行方」を意味している。


アルコアの時も同じような事言ったんだけど(アルコアの赤字決算) 下方修正の幅がこれだけ大きくなると、市場に与える影響もかなり大きくなると思われる。



メガバンクの大幅減益


「特別損失計上ネタ」ばかり(春先のドル急落説) で申し訳無いんだけど、国内は三菱UFJ F・G。


まぁ簡単に言うと持ってた株が3割下落したって事での損失計上なんだけど、その額が2880億円って事で、4-12月期の減損処理額はトータルで4300億円を超える水準となった。

これは3Qの結果に反映されるって事なんだけど、今現在の連結09年3月期予測は、予測純益&EPSが2200億と19.4となっていて、今回の減損処理額で単純計算してみても通期はそのまま赤字決算となる。(→三菱UFJFG財務)


       経常収益 業務純益 経常利益  利益   EPS

連08. 3   6,393,951  1,437,910 1,029,013  636,624 61.0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
連09. 3予 5,900,000  1,400,000  600,000   220,000 19.4
連10. 3予 6,200,000  1,680,000  880,000   440,000 38.8


3メガバンクで比較した場合、株価に対するリスクは「三菱UFJがもっとも弱い」と言われていて、他のメガバンクに比べて株式評価損を計上しやすい状態となっている。


しかし、株の含み損って事で「一過性の」赤字決算ならまだいいんだけど、09・10年3月期の連結予測を観てみると、共に08年度までと比較して、経常損益段階で大きく落ち込んでいる。

財テク活動が何かと忙しい日本では、経常損益段階で大きく落ち込んでいる点は、「長期的に見た場合において」見逃せない点となり、リスクアセットが拡大した場合には、一時的な赤字決算とならない可能性もある。


ちなみに、3メガバンクとも取引先企業の相次ぐ倒産で不良債権処理費用も膨らんでおり、みずほFGや三井住友FGも大幅減益が避けられない見通しとなっている。 


今の時期に銀行株を保有する事はリスク全開って事で、銀行株にゼンゼン関心の無い自分はIRを観ていない。 よって細かい内容は分からないんだけど、メガバンクの業績が今後、予測通りの展開で、且つ株安が続く事を想定すると、銀行の企業への融資姿勢は長期的に観た場合でも相当厳しくなる


「BIS規制」を念頭に入れるメガバンクとしては、リスクアセット拡大の度に増資懸念が続いており(リスクアセット拡大で3メガバンクが増資) そう考えると特別損失と増資による「EPSの希薄化」が、株安と貸し渋りという「2つの不幸」を進行させる事になる。


果てしないカオス

損失計上と増資によるEPS希薄化が株安も助長

(三菱UFJFG/T・8306)


まぁ銀行を取り巻く全てのステークホルダーにとって苦難は続く事になるんだけど、銀行株を買おうとする人はせめて今後の「ダイリューションの可能性」くらいは念頭に入れておくべきでしょうね。


じゃまた


バックナンバー

アルコアの赤字決算

米国に倒産ブームが起きる(NY ロイター)って事なんだけど、これほど嫌なブームも無い。


米化学の「ライオンデル・ケミカル」が今月6日、破産法適用を申請って事で実質破綻し、一時好調だった素材メーカーも他業界と同様、お暗い状態が表面化してきた。

昨年の企業の破産申請件数は一昨年と比べて74%の増加って事なんだけど(米バンクラプシー・データ)、見通しとしては今年はさらに破産申請が増加するって事で、残念ながら「倒産ブーム」も本格到来ってとこになります。


「暗い前兆」 アルコアの赤字決算


そんな中、DJ30(ダウ工業株30種採用銘柄)のトップを切って12日に発表されたアルミ米最大手の アルコア(NYSE:AA) の10-12月期決算は、当初の予想通り大幅な赤字決算となった。


内容的には、純損失が11億9000万ドルの赤字 (前年同期は6億3200万ドルの黒字)。  その内訳としては「特別損失」が9億2000万ドルって事で、リストラ費や無形資産の償却費が大きくものをいっている。

特別損失計上での大幅赤字って事で、見方によってはこっちの方が重要な「売上高」に限って観ても56億8000万ドルと、前年同期比約20%の減少となっている。(前年同期70億3000万ドル)


その要因としては、「アルミ価格の10-12月期の35% (7月以来では56%)下落と、自動車・商業輸送・建設セクターを中心とする需要の急速な後退に引っ張られた」(ロイター) という事で、アメリカ製造業全般の苦境を表している。
果てしないカオス

10ドルを割ってきたアルコアの株価 (AA/Tue, Jan 13, 09)


昨年末にはノルウェーの複合企業オークラとの間で、アルミ精錬会社「エルケム・アルミニウム」の株式を全て取得する事で合意し、アルミ精錬で「世界一」に返り咲く事を発表したばかりのアルコアだったんだけど、今後の苦境を露呈した赤字決算となってしまった。


アルコアの大幅な赤字決算は、そのまま米鉱業・鉄鋼その他自動車・航空機業界の今後を表す「嫌な前兆」であり、米製造業「倒産ブーム」のトリガーとなる可能性も否定できない。


>バックナンバー

遠い「兆しの兆し」

「三国志 文庫版 /横山光輝著」 を連休中に読むだろうと

思って全30冊購入したんだけど、数冊読んだ程度に終わった。


小学生の頃、コミック版全60巻を持っていたんだけど悪友に

レンタルしてしまい結局返ってこなかった。よって再度の購入。


小学生の頃読むのと、今読むのでは印象も違うだろうと思って

いるんだけど、数冊読んだ感じではあまり変わりないかな。

まぁ全巻読むのは楽しみです。



加速する損失計上と外資ファンドの撤退


前回の記事 (春先のドル急落説) でも書いたんだけど、通期に向か

って評価損を計上する企業が増加しているって事で東証一部上場

企業では続々と為替差損並びに、投資有価証券評価損失が膨らん

でいる。


東証1部上場企業が平成20年10~12月期(第3四半期のみ)に計上

する評価損は総額7000億円を超える見通しのようで(ロイター)、それ

がそのまま次の期の業績予想に影響を及ぼし、21年3月期決算予測

も下方修正する企業が増える可能性も高まっている。


目立ったところでは、今月9日には神戸製鋼が157億円の損失計上

を発表し、新日鉄が579億円、TBSが97億円の損失計上を発表。

大手量販店 「ドンキ」も、デリバティブと投資信託で30億円弱に上る

評価損が発生する見込みになったらしい。


営業損益段階で苦境にあえぐ企業に追い討ちを掛けるような「特別

損失計上」はそっくりそのまま株価に繁栄される事になる。


どこかのアナリストが今年の日経平均予測として、「チャート」を基に

16000円辺りを予測していたんだけど、自分には夢物語のように聞こえ、

その予測は不真面目な態度にすら映る。


2003年の「日経平均7600円」は米エンロン・ワールドコムの粉飾決算に

よる「市場センチメントの悪化」を繁栄したものであり、ファンダメンタルズ

を繁栄した今現在の株価とは明らかに質が異なる。要するにV字ならぬ

L字 (L字相場) は続く事になると思われる。




果てしないカオス
       予想される今後のL時型



2009年の世界経済は、主要国がマイナス成長となり大幅に減速する

事が見通されており、10年には回復するとの見方がBISの主要国中銀

総裁会議(G10)で示されたようなんだけど、それすらも楽観的な観測

に思える位の悲惨な状況となっている。


今現在、大多数の企業にとって良い材料といえば、原油価格の大幅な

下落が損失を下支えしているくらいのものであって、ファンダメンタルズ

の低下と株安の連鎖が止まらない限り市場には明るい兆しは見えてこ

ない。


日本市場に限っては、そのような株安進行で運用成績が悪化した外資

ファンドの撤退も続いており、以前注目していたJパワーと委任状争奪戦

(TCIとJパワー) を繰り広げていたTCIも昨年11月には、保有するJパワー

株全てを同社に買い取らせて撤退している。


米スティール・パートナーズも、投資先企業の保有比率を下げ続けて

おり、昨年1年間の売却総額は1100億円を超えたようで、時価ベース

の運用資産もピークの4割程度に縮小している。 他目立ったところでは、

米ブランデス・インベストメント・パートナーズも増配などを株主提案した

小野薬品工業、日比谷総合設備に対する比率を引き下げている。


今後、外資ファンドによる日本株売却が加速する可能性は高く、それが

企業の損失計上と重なり、株安がさらに進行するという流れが、想定され

る中でも1番信憑性が高いように感じる。


バックナンバー