注目の「バッドバンク構想」
アメリカでは、一旦は消滅した「バッドバンク(受け皿銀行)構想」の
進展が注目を集めている。
昨年、不良資産の価格設定がネックとなり、ポールソン下で銀行へ
の資本注入に政策が変更された「TARP」 なんだけど、昨年秋、米
シティへの「直接注入」が上手くいかなかった事もあり(残った不良
資産の評価損が拡大し、救済を繰り返す)、結局のところガイトナー
下で議論が振り出しに戻ってきた格好になる。
しかし、昨年同様またも不良資産の買取価格設定がネックとなり、
「受け皿銀行構想」は行き詰っている。
買取価格を高くすれば納税者負担が重くなり、低ければ金融機関
の評価損が拡大し、政府の意図とは正反対となってしまうって事
なんだけど、価格設定には「TARP残り資金」が活用される事も当然
「行き詰まり」の要因となっている。
「なけなしの」TRRP3500億ドルで、自動車メーカー救済・住宅差押
さえ対策・地方政府、中小企業支援と、「多くの問題」を解決しようと
する米政府としては、資金の割当だけで大変な作業となっていて
(どうせ足りなくなる)、その上に「資産価値下落」が進行する中、
買取価格を設定する事自体に無理があるって事で、構想自体がまた
も先送りされる報道さえ流れた。(要するに昨年と変わらない)
そんな先送り懸念のあるバッドバンク構想なんだけど、二度目の
棚上げとなった場合、企業の劣化決算 とセットとなって、マーケット
での失望売りを拡大させる事になる。
しかし、劣化する不良資産を切り離さなくては問題解決には程遠く、
「棚上げ後の痛み」を認識する米政府としては、リスクを侵してでも
買取価格の設定を行うかも知れない。
アメリカでのバッドバンク設立は、欧州での「連鎖設立」に繋がって
いるって事で、グローバルリセッションのさ中、設立の行方が注目される。
札幌北洋HDの救済申請
そんな資産劣化に悩む世界の金融危機なんだけど、日本においても
メガバンクは「8%」のところで息継ぎし (増資)、地銀では 「第二地銀
最大手」札幌北洋HDが公的資金注入の「申請検討」って事で、金融
機関はヘロヘロ状態となっている。
札幌北洋HDに関しては、金融庁からの働きかけがあったっていう
報道もあったんだけど、「最大手」が手を挙げたって事で今後、救済
申請を検討する銀行が何行か続きそうな気配で、ようやく「新・金融機
能強化法」のスキームが利用される事になってきた。
銀行救済の行き着く場所が、公的資金投入だと分かっているのであれ
ば(申請だけど)、投資で大損する銀行経営に対して、最初から公的な
規制(法的規制)を敷くべきだと思うんだけど、まぁバランスシートの資産
サイドの監視は今後、徹底的にやって欲しいですね。
「用語」
前回の記事を自分で見なおしていると、「ほぼ明白」なる言葉を使用していた。
ほぼ明白・ほぼ確実、等は「ほぼ」を付けた時点で明白でも確実でもないんだけど、最近は使い方が合っているのかどうか分からない時が多い。 他人の間違えには鋭く突っ込む自分なんだけど、振り返ってみると自分も誤字・脱字等の間違えが多い事に気付く。(ブログはよく修正する)
10年以上前になるんだけど、行政書士試験の「法学概論」や論述 (昔はあった)の勉強をしている時は、点数に係わるといった事もあり、言葉遣いに細心の注意を払っていた。 直ちに>遅滞なく>速やかに は緊急性の優先順位を表しているんだけど、法律をかじった事のある人なら見覚えはあると思う。
「又は・若しくは」 は選択を表す接続詞で、読んで字のごとく段階の違いがあるんだけど、英文の「or」を訳す時はこの感覚がないと正確には訳せない。 「及び・並びに」は英語でいう「and」となるんだけど、これもまた明確な違いがあるし、「適用する・準用する」「看做す・推定する」「署名・記名」等、一般の人から見ると「揚げ足取り」ともなりそうな、これら言葉の間違えは、若かりし頃の自分にとって「とても」恥ずかしい間違えだった。
ちなみに、英文契約書上の 「or」「and」の訳を間違えると大変な事になりそうなんだけど、受験等では採点側がこの辺を理解しているのかどうか定かではない。
そんな中、以前からずっと気になっているのが、「未だに」と「今だに」。 最近は様々なところで 「未だに」を見ることが多い。 「未だ」自体に否定の意味が込められているので、「未だに~ない」というように、後に打ち消しが入るのが正しい使い方で、「未だに~している」という文章は、基本的には間違えだと思う。 そういう意味では、後ろに肯定が入るのであれば 「今だに~している」という使い方が正しいって事になり、自分もそういう風に考えていた。
しかし、一見正しそうに思えるこの考え方も、ネットで調べてみると、一概にもそうとは言えない事が分かってきた。 簡単にいってしまえば、文脈全体の流れから「未だに」「今だに」の使い方は違ってくるという事になる。
「ブログ」が流行る中、他人の文章(ブログ)を観ていて 「何コレ」と思う事が多い最近なんだけど、自分もそう見られているのか(たまに指摘される)と思う今日この頃でした。
注目の「22日発・米財務長官」
20日に政権交代となったアメリカの株価は一段安となった。
期待の助走が長かったオバマ新政権は、華やかな就任式
を迎えたんだけど、見方を変えると 「宴終了の日」を迎えた
事にもなる。
ブッシュは群衆から揶揄されながら寂しくヘリでワシントンを
去った、という事なんだけど、歓迎されたオバマ新大統領に
しても、就任当日のその株価下落幅は、大統領就任式当日
としては 「112年の歴史で最悪」なものだったらしい。
大統領就任にケチをつけられたような株価下落なんだけど、
オバマにとって 「タイトな日々」がスタートした事を象徴する
ような出来事となった。
注目されるガイトナー
FRBが「ゼロ金利」に踏み切り、量的緩和に奔走している中、
今後FRBにできる事は限られてくるって事で、オバマは就任
早々の切り札として 「TARP残金活用」を議会に要請してたん
だけど、15日には上院から承認される事になった。
上院承認は難しいとみられていたTARP活用なんだけど、
(残されたライフライン「TARP」) それが承認された事でオバマ
にとっては早速、リセッション回避へ向けて幸先の良いスタート
となった。
21日には、注目のガイトナー (Timothy Franz Geithner)
次期財務長官の承認公聴会が開かれたようなんだけど、
(注目される米次期財務長官) そのTARPについてガイトナー
は「投入条件の厳格化と透明性向上」を約束したらしく、TRRP
改革を力強く宣言したらしい。
納税漏れや家政婦の雇用許可の問題で、議会から厳しく追及
される見通しとなっているそのガイトナーなんだけど、財務長官
就任には問題なさそうで、就任早々TARP改革に力を入れる事
になる。
ポールソンに変わり、市場から歓迎ムードで迎えられた経済
リーダー・ガイトナーは、(ガイトナーが財務長官へ) 今年
「最も注目の人」といえるかも知れない。
今後、金融支援策の資金が7000億ドルでは足りなくなるのは
ほぼ明白で、金融支援拡大を議会に要請せざるを得ない状況
がやってくると思われるんだけど、ガイトナーがTARP改革を
議会に向けて説得力のあるものとする事ができれば、お暗い
アメリカ経済にも、「少しの兆し」が見えてくるかもしれない。
財政赤字が1兆ドル規模となるハイリスク状況が 「数年は続く」
といわれているんだけど、ガイトナー経済チームはそんな中、
ハイリターンに挑戦する事になる。
昨年はある意味、ポールソン・イヤーでもあったんだけど、今年
は「ガイトナーの年」となる。 要するに彼の政策がクローズアップ
される事が多くなると思われるんだけど、まぁ本当に注目ですね。
じゃまた。
