今日は天気が悪くお家にいました。
もう、稚内まで行かなくても、自分でナンとカレーが作れそうです。でも、「ナマステネパール」🇳🇵も美味しいんだよね。
今日の絵本は教科書シリーズ。
モチモチの木
斉藤隆介 作
滝平二郎 絵
岩崎書店
余りにも有名すぎるこの作品。
教科書で習おうが習うまいが、みんなが知っていそうです。
斉藤隆介さんの言葉は、昔の田舎のおじいさんが語っていそうな言葉です。昔の田舎の言葉で、今とは違う世界を語っている。それなのに私たちの感覚に直接訴えてくる。そこが素晴らしいと思います。
斉藤隆介さんの言葉は生き生きとした口語なのです。
例えば、豆太のお父さんが「キモ助」だったと言うと、「肝っ玉の太い奴だったんだ」と直接伝わってくる感覚がいいんですね。
昼間は威張っていても、夜になるとからきしダメな臆病者の豆太。
年に一度、モチモチの木に灯がともる。それは勇気のある子がたった1人だけ見ることができる。と言うのを、豆太は「オラワ、トッテモダメダ」と諦めています。
でも、豆太は見ることができたんだよね。
モチモチの木に灯がともるのを。
それは、大好きなじさまを助けるために精一杯の勇気を出して医者さまを呼びにいったからなんだよね。
そんなわけでこの絵本の幸せポイントはここでしょう。
おじいさんの腹痛が治って抱っこしてもらってる豆太は、安心して幸せだよね。
元通りの臆病な豆太に戻ってるけどね。
で、もう一つの幸せポイントはここだと思います。
豆太だけが見ることのできたモチモチの木の灯です。素敵だな〜💖
臆病者の豆太がどうして勇気を出すことができたのか?
最後の解説で斉藤隆介さん自身が説明してくださっています。豆太が勇気を出せたのは、じさまへの愛情があったからなのだ、その優しさ故に豆太は思わぬ勇気を奮い起こすことができたのだと。
「人間のすばらしい行動の底には、やさしさこそが金の発動機になっている」
「『モチモチの木』に添えて」より
正義感でもなく、信念でもなく、優しさこそが人間に素晴らしい行動をとらせる、という斉藤隆介さんの言葉に敬意を表したいと思います。