つるうめもどきと教科書シリーズ『スイミー』 | 絵本島 

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 この季節に好きなのは、ツルウメモドキです。




 ❤️赤とオレンジがいいですね〜🧡


 こんな感じでレイアウトするとおしゃれな感じです。


 今日の絵本はまたまた名作


 

 スイミー

レオ=レオニ 作

谷川俊太郎 訳

好学社


 教科書シリーズ第二弾、もとい、第三弾かな。『スイミー』です。

 そう、魚たちが力を合わせるあの話。


 これですね。


 海の絵や海の生き物の絵がとても美しいですね。

 クラゲの絵がお気に入りです。


 こんな豊かな色彩と濃淡の中で、スイミーだけはベタで黒い。それがスイミーを際立たせるんですよね。


 文が完結で潔い感じなのも素晴らしいと思います。原文も谷川さんの訳も良いのだと思います。元々簡潔な文を丁寧体でなく、常体で訳したのがこのリズムと潔さを生み出し、なおかつスイミーの行動力と賢さを表しているようです。


 そしてその行動力と賢さは、スイミーの悲しい体験とその後に味わった孤独と、一生懸命に考えた努力から来ているんですよね。


 スイミーは かんがえた。いろいろかんがえた。うんと かんがえた。

『スイミー』より


 ここがいいところだよね。

 子どもにはもちろん、大人にも勇気をくれる物語。


 カバーの折り返しにある谷川俊太郎さんの

「レオ=レオニとの出会い」

も必読です。


⭐️絵本作家は、絵描きであると同時に詩人なのだ

⭐️主人公の前にはいつも広大で多彩な地球上の世界がひらけていて、そのような現実への信頼感がレオニのイマジネーションを豊かにしている


という捉え方は、やはりさすが谷川さんで、深いなあ、と思うのです。