小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」 -29ページ目

小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」

「ガード下学会」「横丁・小径学会」活動の報告および、予定などをお知らせします。

いよいよ来週土曜日、第11回「横丁・小径学会」・目白文化村遊歩――を行います
開 催 日:2014年4月12日(土)
集合場所:西武新宿線「中井駅」改札前
集合時間:午後2時
内容:大正~昭和初期に宅地開発された郊外型住宅を遊歩します。

毎回、「飛び込みでもいいですか~」と来てくださる方がいらっしゃいます。参加費無料です。一緒に遊歩しましょう。

闇学の中野純さんが文化放送に生出演します!
今日の邦丸ジャパン(文化放送)「おもしろ人間国宝」のコーナーに闇学の中野純さんが出演します。午前10時からだそうです。お聞きになれる方、聞いてみてください。
中野さんには、「邦丸さんに、小生もまた呼んで」と、ちゃっかり営業しちゃいました。
柏木さんの『日記で読む文豪の部屋』(白水社)、中野さんの『「闇学」入門』(集英社新書)――、みんな頑張ってるな~。

住まいと部屋を読み解く
友の、という書き出しだと、ファンの方に失礼になると思いますので、知人の柏木博さんがこのほど上梓した『日記で読む文豪の部屋』(白水社)を購入して読み始めました。これは、ボクらの読書会のテクストに取り上げるから、というより、タイトルを見たとき、や~、この企画、ボクも書きたかった、と思うと同時にこれは是非とも読もう、と思った書籍です。
中身は、家を持ちながらも「都市そのものをまるで住まいに」した荷風と、借家住まいで書画骨董を熱心に集め、モノを所有した漱石、何もない一部屋の片隅に机一つを置き、その机を置くことによってその空間の所有者となった(「机が置かれると、部屋は机の所有者の空間になる」)という啄木――というように作家の住まいと部屋を読み解いています。皆さん、是非、読んでみてください。

朝日新聞のコラムで〝横丁・小径学会〟としての小林のコメントが紹介されました!

朝日新聞(大阪本社)夕刊「葦―夕べに考える」(編集委員・小泉信一記者)の「ションベン横丁は不滅」[3月31日]で、〝横丁・小径学会〟としての小林一郎のコメントが紹介されました。
これまで、インタビュー時にはW.ベンヤミンをとりあげ、ベンヤミンのパリを東京に、パサージュをガード下や横丁・路地に読みかえて遊歩している、と述べてきましたが、なにぶんフランクフルト学派の哲学者の話が登場すると話が難しくなるため、紙面・誌面・映像画面に現れることはありませんでしたが、なんと今回はベンヤミンの都市の遊歩から話をはじめてくれています。

ちなみに、掲載のションベン横丁とは、この3月に焼失した大阪・十三のション弁横丁。記事は、横丁と路地讃歌です。

六大学カードって知ってます?
かつて、パソコン通信(1メガのフロッピーをパソコンに挿入して電話で「これから送るよー」、って連絡する糸電話のようなものでした)を申し込むため、クレジットカードをつくりました。
生まれて初めてのクレジットカードは神宮球場脇の屋台というかテント張りの出店でつくりました。購入したのは「六大学カード」といわれるもので、その場ですぐカードが買えるわけじゃなくて、いろいろ書かされ、それが終わると、クレジットカード屋さん、「で、何大学にします?」。「うん? 何大学? 大学を指名するの?!」「どこでもいいの? なら……」、と一瞬、あらぬ思いが頭の中をよぎりました。「じゃ、東京大学!」。喉元までで掛かりました。でも、まあ、「じゃ」なんてのはないですが、瞬時に(?)冷静さを取り戻し、こ、こんなところで見栄を張ってもしょうがない! と母校の名前が入ったカードを指さし、「この学校で……」。
それから何年経ったでしょうか。六大学カードの申請者が減少し、このほどこの企画が終了。新たにフツーのカードがわが家に届きました。変わってみると、ちょっぴり寂しい! 見栄なんか張らずに東京大学カードにしておけばよかったかな~。記念になったのにな~!

次回横丁学会(第11回「横丁・小径学会」・目白文化村遊歩)のお知らせ

目白遊歩のナビゲーターを目白に詳しい高橋 徹さんにお願いしたところ、なんと目白の微高地図をつくってきてくれました。これは必見! 貴重な資料です! 紙媒体なので遊歩当日お配りいたします!

楽しみな目白遊歩の予定は次の通りです。

開 催 日:2014412日(土)

集合場所:西武新宿線「中井駅」改札前

集合時間:午後2

内容:大正~昭和初期に宅地開発された郊外型住宅を遊歩します。

  林芙美子記念館、吉屋信子の散歩道、佐伯祐三アトリエ記念館etc.


*参加費無料。一緒に遊歩しましょう。

*第12回「横丁・小径学会」は『横丁と路地』(仮題:523日発売予定)出版記念遊歩として「神楽坂遊歩」(67日)を予定しています。

『横丁と路地――なぜ折れ曲がる道に惹かれるのか』に声を掛けてください

『横丁と路地――なぜ折れ曲がる道に惹かれるのか』を一昨年に書き上げました。これはお堅い某出版社の新書として書き上げたんですが、なんとも担当者が知人の取締役。小生の歳になると相手もそれなりの役職に就いてしまっています。ということで、発売日は決まっていても、担当者は忙しくなかなか作業が進みません。そんな状況の下、他の出版社の編集者が今すぐにでも出したい、といっているとの情報。まあ、それまでお世話になっていたのが知人のため、無理を言って他社から出版させてもらうことにしました。とはいえ、その他社というのは新書をもっていないため、単行本に変更。その変更とともに、新たな若い担当編集者の意向を受け(書籍づくりに正解はないので、それぞれの担当者によって方向性はまったく変わります)、「こんな本のつくりかたするって言うのはすごいな~」と思いながらも、それぞれ出版社ごとにつくりたいものも違うので書き換えました。ところが、いっこうに編集者から原稿が戻ってきません。問い合わせると「原稿は読み、鉛筆でご提案も書かせていただいたものを郵送しました」とか「宅急便でお送りしました」という返事。「まだ、こないよ」と再び問い合わせを入れると「宅急便屋が送ってくれていなかったから、配送所から引き取って来ました」――なんてことが半年は続いたでしょうか。まあ、実は虚言癖のある編集者でした。
なんというか、「思う」と「考える」の使い分けもわからない編集者でしたのでまったく教育がなされていない状態なのでしょうが、その編集者の意向に沿って書き換えた目次を見ると、こんな本どこの誰が読むんだ! という構成だったことに気づきました。
まだ、独り立ちで書籍をつくったことがなかった方なのか知れませんが、商品になるように明日から書き直すことにしました。変なのに引っかかってしまった、と過ぎ去ったことを恨むのではなく、もう、そこの出版社とは一切関わらず(はじめてのお付き合いだったんですが)、他社に声を掛けてみることにします。『「ガード下」の誕生』同様、マスコミ各社がのってくれるネタの筈ですので、「うちが出したい!」という出版社の方がいらしたら、お声を掛けてください。


誰も気づきませんでした!
先日の読書会、初めて登場された方が、まあTV等でよく知られる仲間に、「先生、先生!」と呼びかけていました。まあ、仲間内では一番著名だし、ファンも多いのは分かっていますが、先生、といえば、基本的に全員大学の先生。ということで、このプライベートな世界で、「先生!」という呼びかけはしません。たしかに、○○も先生だけど、あなたは海外の超有名な大学の客員研究員。日本ではA学院大学の教授では? と思い浮かべると、たしか○○さんも今非常勤でお世話になっている。○○さんは、たしか助教授。○○さんは非常勤を始めた……。えぇ~、みんなA学院大! そのことに気がつくと、ボクは違う、という某大学の大学院教授を務めている者も一昨年までは掛け持ちでA学院大で教えていました。
いや~、みんな、こんなにお世話になっていたとは気づきませんでした。
3月は皆さんそれぞれ学会や招請で海外へ。そのなかに合って、ボクはいつも通り、本郷三丁目の街を守っていますよ~! なんといっても、生まれながらの日本語が通じます! 柴又言葉を使うと怪訝な顔をされることも稀にはありますが……。

第11回「橫丁・小径学会」・目白文化村遊歩――を行います
ナビゲーター:小林一郎
開 催 日:2014年4月12日(土)

集合場所:西武新宿線「中井駅」改札前
集合時間:午後2時
内容:大正~昭和初期に宅地開発された郊外型住宅を遊歩します。
    林芙美子記念館、吉屋信子の散歩道、佐伯祐三アトリエ記念館etc

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*参加費無料。一緒に遊歩しましょう。

 参加できる方、ご連絡ください。

校正じゃなくて校閲?

今日の読書会のテキストは『プライバシーの新理論――概念と法の再考』(ダニエル・J・ソローヴ著 みすず書房)とサブテキストに『サイファーパンク――インターネットの自由と未来』(ジュリアン・アサンジ著 青土社)。
月曜日納品の校閲の仕事が終わらず、とにかく仕事優先に進めていますが、明日一日で終わる量まで進んだら、読書会の本を読みます。

*仕事で校閲している本もとっても面白い! 数年前に書評の仕事を止めたので、現在、無料でボクの事務所に書籍が送られて来ることはなくなり、図書館で借りる以外はお金を出して買わなければ読めなくなりましたが、校閲は無料。というか、お金をいただいて読める、というのがなんともいいです。とはいえ、ボクは校正のプロではなく、精度も極めて低い(笑って済ませないですけどネ)ので、「ボクはただの編集屋だよ、ボクでもいいの?」と必ず確認します。「はい、ちゃんと、校正のほうは出していますので、安心してください。校閲をお願いします」「うん、安心?」なんて思いながらも、まッいいか~ということで依頼を受けます。まあ、でも、どの原稿も内容がいい。先週は外国にルーツをもつ子どもたちの教育について(同化政策で、同化できなかったら切り捨てる、というのではなく、多文化社会をつくろうというところがいい)、今週はスイスの歴史・政治・経済・芸術――。う~ん、早く、読書会の本に移らなくっちゃ!