『横丁と路地――なぜ折れ曲がる道に惹かれるのか』に声を掛けてください | 小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」

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『横丁と路地――なぜ折れ曲がる道に惹かれるのか』に声を掛けてください

『横丁と路地――なぜ折れ曲がる道に惹かれるのか』を一昨年に書き上げました。これはお堅い某出版社の新書として書き上げたんですが、なんとも担当者が知人の取締役。小生の歳になると相手もそれなりの役職に就いてしまっています。ということで、発売日は決まっていても、担当者は忙しくなかなか作業が進みません。そんな状況の下、他の出版社の編集者が今すぐにでも出したい、といっているとの情報。まあ、それまでお世話になっていたのが知人のため、無理を言って他社から出版させてもらうことにしました。とはいえ、その他社というのは新書をもっていないため、単行本に変更。その変更とともに、新たな若い担当編集者の意向を受け(書籍づくりに正解はないので、それぞれの担当者によって方向性はまったく変わります)、「こんな本のつくりかたするって言うのはすごいな~」と思いながらも、それぞれ出版社ごとにつくりたいものも違うので書き換えました。ところが、いっこうに編集者から原稿が戻ってきません。問い合わせると「原稿は読み、鉛筆でご提案も書かせていただいたものを郵送しました」とか「宅急便でお送りしました」という返事。「まだ、こないよ」と再び問い合わせを入れると「宅急便屋が送ってくれていなかったから、配送所から引き取って来ました」――なんてことが半年は続いたでしょうか。まあ、実は虚言癖のある編集者でした。
なんというか、「思う」と「考える」の使い分けもわからない編集者でしたのでまったく教育がなされていない状態なのでしょうが、その編集者の意向に沿って書き換えた目次を見ると、こんな本どこの誰が読むんだ! という構成だったことに気づきました。
まだ、独り立ちで書籍をつくったことがなかった方なのか知れませんが、商品になるように明日から書き直すことにしました。変なのに引っかかってしまった、と過ぎ去ったことを恨むのではなく、もう、そこの出版社とは一切関わらず(はじめてのお付き合いだったんですが)、他社に声を掛けてみることにします。『「ガード下」の誕生』同様、マスコミ各社がのってくれるネタの筈ですので、「うちが出したい!」という出版社の方がいらしたら、お声を掛けてください。