小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」 -20ページ目

小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」

「ガード下学会」「横丁・小径学会」活動の報告および、予定などをお知らせします。

まち歩きをするうえでの気になるストリート・ファニチャーをリストアップしました
過剰なアーバン・デコレーション(=装飾)から解放されたのちのストリート・ファニチャーです。
街灯/ソーラーストリートライト、電信柱、看板、面白ポスト、イス、ベンチ、舗道タイル、オブジェ、カーストップ(これは確か商品名だったはずなので、車止め)、バリア、ゴミ箱、自販機、立て看板、手書き地図看板、ゲート看板、街の時計、公園の中のテーブルとイス、木漏れ日を映しだすエリア(これはストリート・ファニチャーの概念に入らないか?)、色彩によるデコレーション、信号機、道路の覚醒記号、街飾り。
このほか、ストリート・ファニチャーではありませんが、仮囲いパネル、名残り橋、階段住宅。
アーバン・デコレーションとしてアーキブローチ(河童橋のコックビル、三軒茶屋のゴリラビルなど)。
これらを、日が暮れる時刻になると毎日オジサンが街路灯の照明のスイッチを付けて廻ってくれていた昭和30年代との時間軸としてみていくととても興味が湧きます。技術は人間を幸せにする、と信じて疑わなかった時代がありました。
失われたモノと得たモノ。成熟と喪失――というのも遊歩の一つの視点になるのかも知れません。
通風(?)の痛みが出てから丸3日。室内では何不自由なく歩けるようになり全快です。ただ、街を歩くとなるとまったく別世界になるようで、やや不自由していますが、あと一日あれば街中も歩けるようになるはず。今週土曜日の遊歩(横丁・小径学会 目白・徳川家お屋敷町遊歩)ではどうにか皆さんについていけるようになると思います。
毎日、尿酸値を下げるクスリを飲んでるんですがね~ どうも通風みたい!
先日の土曜日、朝から足の裏が痛かったんですが、これ、3年前の症状とまったく同じになりました。痛風みたいです。痛風の先輩である某出版社の編集長の話では、次にくるのは3年後、とおっしゃっていましたが、ピッタリ3年経ったら来ました。
痛くなったら、歩かない。痛みを紛らわすために酒を飲まない。薬の量が足りないから発作が起こった、と勝手に薬の量を増やさない――というのが鉄則で、痛くなったら、水分を十分補給して、心臓より患部の足を高くして休むことがいいようですが、なんともこれらはいずれも後講釈の世界。昼間はずっと玉川上水を遊歩し、日が暮れてからは、自分への慰労を兼ねて一献。さすが、家に帰ってから余分なクスリを飲む、ということはしませんでしたが……。
今週の土曜日(7日)は横丁・小径学会での目白・徳川ビレッジ遊歩ですが、まだ5日ほどあるので、全快して歩けると思います!

いよいよ今度の土曜日、「横丁・小径学会」目白・徳川家お屋敷町遊歩開催します!


開 催 日:2015年3月7日(土)
ナビゲーター:寺本敏子
集合場所:JR目白駅改札前(山手線としては珍しく、改札は一ヵ所しかありません)
集合時間:午後2時
内容:徳川ビレッジ、目白聖公会、etc.


*参加費無料。一緒に遊歩しましょう!

NHK BSプレミアム「あなたの知らない東京駅」、明日、再々放映でした!

今月、NHK BSプレミアムでの「あなたの知らない東京駅」が再放送された後、スタッフから「好評でしたので、再び再放送が決まりました。日時は……」という電話が入りました。その際は、「はい、はい」と調子よくうなずき、「好評でよかったですね~」と言葉を返したものの、メモすることもなくそれまで続けていた編集作業に戻りました。数分経てばその前に何をしゃべっていたかわからなくなってしまうことが多いのが小生の最近の傾向。その際、気付いたときにはなるべく自力で思い出そうと努力するようにしています。そこで、その後、無理矢理思い出そうとすると、いくつか候補が挙がるものの、どれも納得できず、夕べ、新聞で一週間分が掲載されている別刷りのテレ番を探して見ると、出てました。明日でした。(小生、基本的に新聞のスポーツ欄やテレ番を見る、という習慣がありませんが、自力で見付けられました。大ヒットでした!)
風呂に入っている際、頭を洗ったかどうかとか、顔を洗った? など、毎日の生活のなかで、ひとつひとつしっかりと自分の行動や会話を認識できるよう、とにかく努力しています。

遊歩
『永井荷風随筆集(上)』(岩波文庫)のなかの「日和下駄」の読み返しから、『ベンヤミン/アドルノ往復書簡(上・下)』(みすず書房)でのアドルノのディスクールの再チェック(確か書簡にあった、と記憶していた話は下巻の最後の方にありました。それは、いいんですが、そのすぐ2カ月後にはアドルノからベンヤミンへ厳しい枠組みの指示が出されていたりして、これが再発見!)、S.クラカウアーの『天国と地獄』(せりか書房)と読み進めて、ふたたびW.ベンヤミンの『パサージュ論』(岩波文庫)の読み返しへ。
ベンヤミン―荷風―野口冨士男→織田作之助と向かうはずでしたが、ベンヤミンを読んでいるとどうしてもマルクス『資本論』の価値法則が読みの中心になってしまいます。すると、小生の頭の中に大内秀明さんが登場し(つい数日前、小生の友人が仙台でお話を伺ってきたそうです)、宇野三段階論を踏襲した秀明さんを見習って、大胆にパサージュ論から価値法則を切り離そう! と決意するものの、小生と同世代のアン・フリードバーグ『ウィンドウ・ショッピング』の女性の立場からの遊歩者への言及も必要、と認識。すると、工場から都市へとその研究対象範疇を拡げたデヴィッド・ハーヴェイの『反乱する都市――資本のアーバナイゼーションと都市の再創造』も言及しなくては?
どれも新たに読むわけではないんですが、基本的に小生の書庫は自宅や事務所ではなく、足立区の中央図書館や東京都の中央図書館、それに母校の大学図書館なので、もう一度借りてまわらなきゃならない、というのがなんとも徒労のように気がしてなりません。


単なる私小説家のまち歩き本ではなかった~!
仕事ではあるんですが、『私のなかの東京』(野口冨士男)、『パサージュ論』『歴史哲学テーゼ』(W.ベンヤミン)を読み返しています――、とこんなことを書き始め、ふと野口冨士男の本の表紙に目が行くと、なんと「わが文学散策」という副題が付いていました。いや~、大好きな作家の本、といいながら、いままでまったく気付いていなかった~! そりゃ、作家の想い出話や小説の話がそこかしこに出てくるはずだ~。何年生きても次から次といままで気付かなかったいろいろな新しいことが湧いて出てくる。人生って、奥が深い~!

第15回「横丁・小径学会」目白・徳川家お屋敷町遊歩 開催のお知らせ
ナビゲーター:寺本敏子
開 催 日:2015年3月7日(土)
集合場所:JR目白駅改札前(山手線としては珍しく、
     改札は一ヵ所しかありません)
集合時間:午後2時
内容:徳川ビレッジ、目白聖公会、etc.


*参加費無料。一緒に遊歩しましょう。

昨日の講演、あたふたしてました

昨日、品川区主催で「ここだけは見ておきたい 東京の近代建築」というタイトルで講演をさせていただきましたが、途中、あたふたしている自分に気付きました。
最初の出だしは、普通の状態での話から入りましたが、ホワイトボードの使用と、プロジェクターでの映し出しの関係から、映像のじゃまにならないように自分で席をずらしました。すると、角度がずれて部屋全体(抽選で定員100名)が見通せず、左手手前の数人しか視界に入らないという状態になっていました。自分自身孤立した精神状態になっていたようで、会場の皆さんの反応を見ながらの話ではなく、(難しい話にはならないように気をつけましたが)一方的な話になって、一部視界に入っている方々だけでも興味なさそうな雰囲気が伝わってきました。
休憩後は(2時間講演なので、途中10分間トイレ休憩をとっています)、気を取り直して精神状態が元に戻ったんですが、気楽な講演がなんとも大変な状態でした(はたからみていると、この動揺がわからなかったようですが……)
人生、いろいろあります。

2月14日、シドニーで暮らしている友人に「Happy Birthday」メールを送る際、学校を卒業したころの40年前、海外暮らしをするなんて考えていたかい? と書き込んだところ、「夢の夢だった」との返事が返ってきました。
彼は、「ギリシャ」「ロンドン」での勤務を経て、シドニーに移ってから27年目。自分にはのんびりとしたオーストラリアが合っている、とのことですが、「夢が叶った」そうです。そういえば、オーストラリアも旅行業で赴任し、すぐにパーマネントビザを取得しているので、夢は叶ったのでしょう。
そう、夢が叶ったといえば、編集者になりたかったボクも編集者になり、コピーライターになりたかった友人もコピーライターになり、陶器屋さんになりたかった友人も陶器屋さんになって、みな夢を叶えた、といえるのかもしれません。日常生活に追われていると日々の暮らしで精一杯で、自分がどんな人生を歩んでいるのか客観的に見ることができなくなってしまいますが、海外からの目でみると、また別の目で見られるのかも知れません。
そこで、シドニーの友人、リタイアしたら「パースかスイス、イタリアに長期滞在したい」とのこと。スイスもイタリアもわかるけど、パースっていったいどこだ?