イツモ健康ブログ -4ページ目

イツモ健康ブログ

健康管理士コラム

 理髪店トレードマークになっている「サインポール」のデザインは、赤が動脈、青が静脈を表している、とよく言われますが、なぜでしょうか。

 このマークの由来は諸説ありますが、有力なものに中世のヨーロッパで行われていた「瀉血(しゃけつ)」治療の話があります。
 
 当時の理髪師は外科医としての仕事もしていて、病気になると体の悪い部分に悪い血が集まるため、血管を切ってその悪い血を外に出そうという治療がよく行われていました。瀉血の際には、患者に棒を持田褪せて地が受け皿に伝うようにしていたようですが、治療後に幹部に巻く白い包帯が棒に巻きついたことがあり、その様子から、理髪外科医の看板に赤と白のマークが使われるようになったようです。そして、18世紀ごろになると、外科医は赤と白、理髪師は青を加えて、赤と青と白に使い分けられました。
 
 赤が動脈、青が静脈を表すという説は、瀉血治療説とは少し違いますが、理髪師が医師としての仕事もしていたことと関連付けて広まったと考えられています。
 血液の成分比率を見ると、赤血球の占める割合は約44%もあり、水分を除く外の構成成分と比べて圧倒的に多く存在しています。それだけ細胞のエネルギー産生に欠かせない酸素の運搬を、赤血球はどのように行っているのでしょうか。

 酸素と直接結合して運搬するのは、赤血球のなかの「ヘモグロビン」です。ヘモグロビンとは、ヘム鉄という鉄分とグロビンというタンパク質の化合物で、酸素は鉄に結合します。1個の赤血球の中には、なんと、ヘモグロビンが約2億5000万個も含まれているのですが、ヘモグロビン1個につき、4つの酸素分子と結合できるので、赤血球1個で約10億もの酸素分子を運ぶことができます。

 そして、ヘモグロビンには特殊な性質があります。
それは、酸素の沢山ある環境(肺静脈の開始部分付近など)では、酸素と簡単に結合して、酸素が少なくなる(毛細血管付近など)と容易に酸素を分離するというものです。この性質により、肺でたくさん結合した酸素を末梢の毛細血管で分離し、細胞に届けることができます。

 特殊な性質をもつヘモグロビンを含んでいる赤血球自体にも、不思議な性質があります。
それは、細胞であるのに、「核」を持たないことです。さらに赤血球は、幹細胞から成熟する際にミトコンドリア(細胞の中で酸素を消費してエネルギーを発生する小器官)を捨て去ります。

 赤血球内の水分を除くと、実に90&以上をヘモグロビンが占めています。ミトコンドリアを持たない赤血球は、酸素の消費を最低限に抑えることに成功しました。
 
 まさに、「赤血球は、酸素を使う細胞ではなく、運ぶことに特化した細胞である」ということがいえます。
 「心臓がん」という病名を聞いたことはありますか?おそらくほとんど耳にする事はないと思います。これは心臓のほとんどを占めている「心筋」の特徴が関係しています。

 心筋の大きさの特徴は、生まれた後は細胞分裂を行わないということです。
大人に成長するにつれ心臓は大きくなっていきますが、これは心筋細胞の生理的肥大によるものと考えられています。つまり増殖したり、再生することがないのです。

 がんは正常な細胞が分裂や増殖をする際に、設計図のコピーミスが起きることで発生しますので、細胞分裂をしない心筋を主体とした心臓にはがんが発生しないということになります。実は、心臓にも非常にまれなケースとして肉腫のがんが見つかることがあるのですが、他の臓器からの転移によるものが多く、原発性であることはほとんどありません。

 また、「心筋が再生しない」ということと関連が深い病気には「心筋梗塞」があります。ご承知のように、心筋梗塞は死に直結するものです。心筋に栄養素や酸素を送り届ける冠状動脈に梗塞がおきると、心筋は壊死してしまい再生しないため、その範囲が広がることにより心筋のポンプ機能が停止してしまう訳です。

このように「心筋が再生しない」ことは、長い間定説となっていましたが、近年の医学の進歩により、心臓についても今まではあり得ないと思えることがわかってきました。実は、心筋の中にも生殖能力をもつ「心筋管幹細胞」が存在することが発見されたのです。ただしその割合は全心筋細胞の0.1%以下しかないため、障害された心筋細胞を再生することは、現実にはまだ難しい状況です。今後こうした研究やips細胞(ヒトの皮膚などの細胞に数種類の遺伝子を入れて人工的に作り出す万能細胞)のような理論や技術の開発が進むことで、心臓の再生医療も飛躍的に進歩することが期待されています。
心臓は、血液循環の中心を担うポンプ機能の役割を果たしています。

場所はほぼ胸の中央、少し左寄りにあり、俗にいうハート型をしています。
大きさは人の握りこぶしほどで、250~300g(平均的なリンゴ1個分)の重さです。

「右心房」「右心室」「左心房」「左心室」という4つの部屋がありますが
心房と心室の違いはなんでしょうか。

心房は、心室に送る血液を全身あるいは肺から受け取って一時的にためた後、拡張した心室に十分に送り込む役目を担っています。
対して、心室は、肺と全身に血液を送り出す筋肉ポンプの働きを受け持っています。

次に、右心房と右心室の働きについてみていきましょう。
この二つは、全身から送られてきた二酸化炭素を多く含む血液を肺に向けて効率よく届けます。
対する左心房と左心室はどうでしょう。
肺でのガス交換を終え、酸素を豊富に含んだ血液を全身に向けて勢いよく流すために働いています。

このように、4つの部屋がそれぞれの役割を持ち、左右のポンプが合体して一緒に働くことで、血液循環の秩序が保たれているのですね。

 今日、100歳以上の高齢者が6万1,568人いることがわかりました。
 これは毎年、敬老の日前に調査しているものです。

 2014年の日本人の平均寿命は、男性80.50年、女性86.83年です。
前年より男性は0.29年、女性は0.22年伸び、過去最高を更新しました。
よって、日本の高齢化は世界でも類を見ないスピードで加速しています。

 反対に、出生率はどうなのでしょうか。

 2014年の出生数は100万3,539人で過去最低基準となりました。
また、一人の女性が15~49歳のあいだに産む子供の数の平均(合計特殊出生率といいます)は1.42人です。一方、死亡数は前年より4,568人増加し、最多の127万3,004人となりました。
 出生数から死亡数をひくと-26万9465人です。
 よって、日本の総人口が大幅に減少しており、今後も減少が続くと予想されています。

 以上のことから、日本は少子高齢化が進んでいるのは明白ですね。

 今から9年後の2025年には、3人に一人が65歳以上、5人に一人が75歳以上という社会を迎えると言われています。増える高齢者に対し、介護者が不足するなど、医療と介護が抱えるとされる問題を【2025年問題】と言います。
 
 高齢化が進むのに介護者が不足している、子供の出生率も低い、という今の日本が抱えている問題を、あなたはどうお考えになりますか?